読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

校外ヒーロー活動として離島にやってきた雄英高校1年A組の面々。この小さな島で起こる大小の事件や困りごとの解決を手伝っていた出久たちだが、ヒーローを嫌う姉と憧れる弟という不思議な姉弟と出会う。だがこの島にはある目的を持った敵<ヴィラン>たちが近付いていて……。
見始めたときは「ああ、みんなまだ明るい顔をしている……」「市民がヒーローを当たり前のように頼りにしている……」と涙が出たんですが、ラストバトルになって「それっ、それは、それは原作でやらなくていいのかい!!!!?」という展開になってびっくりしました。映画だけの大盤振る舞いにしてはちょっとその設定はでかすぎないかい……?
離島でヒーロー活動中の1年A組が、ヴィランの強襲を受けて、冬眠を守りつつ戦うという、私の大好きな「子どもたちが自分たちだけで指揮をとって戦う」話。ここでもうすでに1年A組の絆が描かれていると涙……。ひとりでは無理だけどみんなでなら、という。
かっちゃんとの共闘は、この時点での距離感がちゃんと描かれているんですが、これ「黒いヒーロー編」での状態でやったらまた大変なことになっていたんだろうなあ主に私の涙腺が……。
本編が目が離せない感じになってきたので、明るい雰囲気の映画を見てちょっとほっとしました。楽しかった。
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「サイトレス」
バイオリニストのエレンはある日暴漢に襲われ、薬を浴びせられたことで失明してしまう。外国で仕事をしている弟の援助を受けて介護士を雇うことになったエレンだが、これまでとまったく異なる暮らしに、介護士のクレイトンに辛く当たってしまう。だが尽くしてくれるクレイトンに心を開き始めたある日、隣室の夫婦が激しく争う物音を聞く。この暴力を振るわれていたと思しき隣室の住人ラナとの出会いで、エレンは自らを取り巻く異常な状況に気付き始め……。
視力を失った女性の世界を巧みに描写したサスペンス。目が見えない状態で、周りの人間から与えられる状況で認識する世界が変わる、という描写がいい。絶対これ嘘つかれてる感があって笑
限られた人間とのやり取りしかないので、怪しい人間は限定されるし犯人もわかってしまうんですが、犯人の動機とその後の展開がはらはらさせるもので面白かった。
バイオリニストのエレンはある日暴漢に襲われ、薬を浴びせられたことで失明してしまう。外国で仕事をしている弟の援助を受けて介護士を雇うことになったエレンだが、これまでとまったく異なる暮らしに、介護士のクレイトンに辛く当たってしまう。だが尽くしてくれるクレイトンに心を開き始めたある日、隣室の夫婦が激しく争う物音を聞く。この暴力を振るわれていたと思しき隣室の住人ラナとの出会いで、エレンは自らを取り巻く異常な状況に気付き始め……。
視力を失った女性の世界を巧みに描写したサスペンス。目が見えない状態で、周りの人間から与えられる状況で認識する世界が変わる、という描写がいい。絶対これ嘘つかれてる感があって笑
限られた人間とのやり取りしかないので、怪しい人間は限定されるし犯人もわかってしまうんですが、犯人の動機とその後の展開がはらはらさせるもので面白かった。
「世界で一番殺された女」
1930年代のパリ。奇怪的でグロテスクな描写で人気を博したグラン・ギニョル劇場で、看板女優のポーラは劇の性質ゆえに常に殺される役だった。日々猟奇的な役を振られるポーラだが、実生活では過去の影とストーカーに悩まされており……。
美女が無残に殺されるというシチュエーションに興奮する人々がこぞって集まる劇場。時代の雰囲気を感じますね。舞台の脚本や演出、観客の評判も、何かがおかしく歪んでいる感じ。
美女と、グランギニョルと、グロとスプラッタと、という描写に注力している感じがあってストーリーはさほど強さがない感じ? 非現実的な舞台のせいか、時系列が無茶苦茶に思えて、っていうのはポーラが生きている世界が過去も現実も幻想も入り乱れているっていう描写だったのかな。
1930年代のパリ。奇怪的でグロテスクな描写で人気を博したグラン・ギニョル劇場で、看板女優のポーラは劇の性質ゆえに常に殺される役だった。日々猟奇的な役を振られるポーラだが、実生活では過去の影とストーカーに悩まされており……。
美女が無残に殺されるというシチュエーションに興奮する人々がこぞって集まる劇場。時代の雰囲気を感じますね。舞台の脚本や演出、観客の評判も、何かがおかしく歪んでいる感じ。
美女と、グランギニョルと、グロとスプラッタと、という描写に注力している感じがあってストーリーはさほど強さがない感じ? 非現実的な舞台のせいか、時系列が無茶苦茶に思えて、っていうのはポーラが生きている世界が過去も現実も幻想も入り乱れているっていう描写だったのかな。

スペイン、マドリード。十五歳のベロニカは母に代わって三人の弟妹の面倒を見ている。その年は日食があり、その日ベロニカはクラスメートのロサとディアナと学校の地下室でヴィジャボードを使って降霊術を行う遊びをする。するとそれからベロニカとその周辺に不思議な現象が起こり始め……。
長女だからと母に顧みられず、弟妹は幼いせいで理解してくれず、同級生は子守のせいで付き合いが悪いからと離れていき……そんな状況で悪霊を呼び出して襲われたら、戻ることはできないよね、だってよすががないもんね……と冒頭から理解できてしまうホラー作品。
孤独な人間がこの世ならざる者に接近してしまうのはありがちなのだとしても、誰も助けてくれないんだろうと想像できる状況で見ているのはだいぶきつかった。ベロニカが弟妹を必死に守ろうとするのを、どうか全員無事でいてくれと祈ることしかできなかった。実話を元にしているのだとしたらどこまで実話のまま描かれているかわからないけれど、可哀想な子どもたちがいたんだと思うとやるせないな……。

深刻な干ばつに見舞われた国を救うため、王は占術に頼り、王女ソンファ姫の結婚相手を迎え入れることで陰陽の均衡を正すことにした。占術を使う監察官ソ・ドユンは王女の花婿候補を四人にまで絞り込むが、自ら婿を見定めようとお忍びで街へ繰り出した王女に付き合うはめになってしまい……。
自分の花婿をこの目で確かめてやろう! と行動した王女様と、そんな彼女に付き合うはめになった監察官のラブコメディ。
めちゃくちゃファンタジー少女漫画・小説で見たことあるやつ!!!
王道なのですが、韓国が舞台というのが面白い。韓流ドラマは面白そうなものがたくさんあるのですがいかんせん長くて見ていなくて……なので映画一本でこういう恋愛ものを見られるのは嬉しいし面白い。もう一捻りあったらなあという感じではあるんですが、朝鮮王朝の王宮や街の風景が見られるのはいいな。
「エルマーのぼうけん」
母と二人で暮らす少年エルマー。希望を持って移り住んだ新しい街では貧しい暮らしに母はどんどん心を荒ませて息子を顧みなくなり、街の暮らしにも馴染めずエルマーはどんどん孤独を深めていく。だが人の言葉を喋る猫に導かれ、竜の子がいるどうぶつ島に渡ることに。そこは恐ろしい動物たちが暮らす不思議な場所で……。
現実世界で居場所を見失いつつある少年が、不思議な冒険を経て、種族の違うものたちと友情を育み、成長して元の場所へ帰っていく。行きて帰し物語の形はちゃんとあって、登場する動物たちはエルマーも含めてそれぞれの考えや望みを持って行動している。それは立場が違えば、ずるであったり自分勝手であったりするけれど、それが現実。戻っていったエルマーの世界は変わらないけれど、彼自身の見方が変われば身近な人々とそれなりに上手く暮らしていける……ってところなんだろうな。
『エルマーのぼうけん』である理由はあったのか? と子どもの頃原作を繰り返し読んでいた身としては思うのですが、しかしアニメーションとしてはちゃんと個性があって美しいんだよな。
母と二人で暮らす少年エルマー。希望を持って移り住んだ新しい街では貧しい暮らしに母はどんどん心を荒ませて息子を顧みなくなり、街の暮らしにも馴染めずエルマーはどんどん孤独を深めていく。だが人の言葉を喋る猫に導かれ、竜の子がいるどうぶつ島に渡ることに。そこは恐ろしい動物たちが暮らす不思議な場所で……。
現実世界で居場所を見失いつつある少年が、不思議な冒険を経て、種族の違うものたちと友情を育み、成長して元の場所へ帰っていく。行きて帰し物語の形はちゃんとあって、登場する動物たちはエルマーも含めてそれぞれの考えや望みを持って行動している。それは立場が違えば、ずるであったり自分勝手であったりするけれど、それが現実。戻っていったエルマーの世界は変わらないけれど、彼自身の見方が変われば身近な人々とそれなりに上手く暮らしていける……ってところなんだろうな。
『エルマーのぼうけん』である理由はあったのか? と子どもの頃原作を繰り返し読んでいた身としては思うのですが、しかしアニメーションとしてはちゃんと個性があって美しいんだよな。

誰も果てを知らない呪いに満ちた地下世界アビス。高名な探窟家である母ライザの痕跡を追ってアビスに踏み入った少女リコと相棒のレグは、アビスの呪いによって姿を変えたナナチとともにさらに深い場所へと足を進める。黎明卿ボンドルドと娘のプルシュカと出会ったリコたち。だがボンドルドこそ、ナナチをこの姿にした張本人だった。
テレビシリーズの第一期と第二期の間、リコの持つ白笛にまつわる大事なエピソード。知らずに先に第二期を見てしまったので巻き戻って視聴。
相変わらず悪趣味な設定だな!(褒めています)。人体実験、切断、血とか色々ぐちゃあという内容なので苦手な方はお気をつけください。第二期はもっとひどいしな!
母を追うリコと、父の側にいるプルシュカ。プルシュカは一緒に行きたいと望みながら父親のことも否定せず命を失ったけれど、これ、リコとライザはどうなっちゃうんだろうなあ……なんてことを思いました。偉大な探窟家だけれど謎ばかりで本当の気持ちがわからない、けれど愛情めいたものを感じさせるライザ。それをそれとして理解しているのかわからないけれどまるで糸をたぐるようにライザの痕跡を辿るリコ。もし出会うことがあったらと想像すると怖くて震える。
「レインボータイム」
同棲中のトッドとリンジーは恋人同士。ある日父親が入院したことで、トッドたちは発達障害の兄ションジと暮らすことになる。知的障害があり性的な事柄に強い関心を持つションジにトッドは手を焼くが、リンジーは彼に支援や援助をしようとして、二人は少しずつすれ違ってしまう。
発達障害の兄を挟んだ恋人の二人が色々なものを見つめ直すお話。この世界のどこにでも起こりうる日常の風景をちゃんと描いているような印象で興味深く見ました。
リンジーのションジへの関わり方は海外ならでは、という感じがします。色々と遅れている日本では知的障害を持つ人との関わり方を考えたり実行したりという人は多くはないんじゃないかな。
それぞれの考え方、立場、関わり方があって、それが噛み合わないときもあれば上手くいくときもある。試して、考えて、やり直して、そういう日常の繰り返しが詰まっている作品だと思いました。
同棲中のトッドとリンジーは恋人同士。ある日父親が入院したことで、トッドたちは発達障害の兄ションジと暮らすことになる。知的障害があり性的な事柄に強い関心を持つションジにトッドは手を焼くが、リンジーは彼に支援や援助をしようとして、二人は少しずつすれ違ってしまう。
発達障害の兄を挟んだ恋人の二人が色々なものを見つめ直すお話。この世界のどこにでも起こりうる日常の風景をちゃんと描いているような印象で興味深く見ました。
リンジーのションジへの関わり方は海外ならでは、という感じがします。色々と遅れている日本では知的障害を持つ人との関わり方を考えたり実行したりという人は多くはないんじゃないかな。
それぞれの考え方、立場、関わり方があって、それが噛み合わないときもあれば上手くいくときもある。試して、考えて、やり直して、そういう日常の繰り返しが詰まっている作品だと思いました。
昔々、隣り合う二つの国がありました。この二国はたいそう仲が悪く、長く戦争が続いておりました。やがて古い取り決めに従い、金の国アルハミトは最も美しい王女を嫁がせ、水の国バイカリは最も賢い男性を婿にやる……はずが、それぞれの国が約束を違えたことで、アルハミト王国第93王女サーラと、バイカリ王国の建築士ナランバヤルは、偶然にも偽りの夫婦を演じることになる。それは二つの国の未来を変える出来事だった。
原作が大好きで、すごく泣いて、映画化をとても楽しみにしていた作品。もうすごくよかった! 泣いた! 誰かを思う、国を思う真っ直ぐな気持ちがみんなを繋いだ、最高の作品だった。
王女ながら自分に自信がないサーラ。けれど彼女の卑屈さは言葉にされることはない、というのがすごく胸に迫る。ただどうしようもないときがあって、それが涙になってしまったり、ナランバヤルが受け止めてくれたり、というのがもう、もう……! サーラはなんて素敵な人なんだろうと思うし、その魅力をしっかりちゃんと気付いているナランバヤルが素晴らしい。
「言葉にしない思い」が緩やかに人々をつないで、誰かの言葉が気付けなかった思いに気付くきっかけになって。いやもう本当に、本当に素敵な作品をそのまま映像にしてくださって感謝しかない。いい作品を見たと心から言える、そんな映画作品だと思います。しみじみと、本当に、美しいものを見た……。
原作が大好きで、すごく泣いて、映画化をとても楽しみにしていた作品。もうすごくよかった! 泣いた! 誰かを思う、国を思う真っ直ぐな気持ちがみんなを繋いだ、最高の作品だった。
王女ながら自分に自信がないサーラ。けれど彼女の卑屈さは言葉にされることはない、というのがすごく胸に迫る。ただどうしようもないときがあって、それが涙になってしまったり、ナランバヤルが受け止めてくれたり、というのがもう、もう……! サーラはなんて素敵な人なんだろうと思うし、その魅力をしっかりちゃんと気付いているナランバヤルが素晴らしい。
「言葉にしない思い」が緩やかに人々をつないで、誰かの言葉が気付けなかった思いに気付くきっかけになって。いやもう本当に、本当に素敵な作品をそのまま映像にしてくださって感謝しかない。いい作品を見たと心から言える、そんな映画作品だと思います。しみじみと、本当に、美しいものを見た……。

山間に暮らす羊飼いのイングヴァルとマリアは、ある日羊が出産した「羊ではない何か」をアダと名付け、家族として暮らし始める。奇妙なものとの不思議で穏やかな生活は、イングヴァルの弟ペートゥルが転がり込んできたことでゆっくり崩れ始める。
羊から生まれた「何か」と共同生活を送る夫婦。アダと名付けられたそれは幼い子どもと変わらず、とても可愛らしくて愛おしい。殺すべきだと言っていた義弟も彼女の存在を受け入れた……それだけで終わったらいい話なんですけれど、イングヴァルとマリアの精神状態がおかしいのは冒頭から明らかで、陰鬱な風景とともにひたひたと嫌な予感が満ちていく。
出産した我が子を求める母羊に対する仕打ち、ペートゥルの性的な執着、ここが隔絶された場所だから起こるんだろうという秘密の空気が、多分「ソレ」を呼び寄せたんだろうというラスト。なるべくしてなったんだろうという結末で、なんとも言えない……。でもいまもこの世界のどこかでこういうことが起こっているのかもしれないなあ、なんて思ったのでした。