読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

国王ルークの王妃となった伯爵令嬢フィリス。
幸せな新婚生活のはずが、偶然先王夫妻の凄惨な死の真相を知ってしまう。
彼には言えない――思い悩んでいると抱きしめられて!?
「何があっても離すつもりはない」
淫らなキスと愛撫で身体の隅々まで快楽を刻まれる。
甘い絶頂の中深い想いを受け止め、二人なら乗り越えられると感じたフィリス。
改めて彼とともに生きると決意して……!(Amazonより)
『ずっとあなたを愛してた』のスピンオフにして続編。
離婚した国王ルークの新しい王妃に選ばれたのは、父親の介護のため、領地でひっそりと暮らしていた伯爵令嬢フィリス。素朴で飾らないフィリスにルークはあっという間に惹かれ、二人は結婚するけれど、フィリスは前国王夫妻と王弟の死の真相を知り、一方でルークは密かにその死について調べていて……と、少々事件の絡む内容で、前よりだいぶ病んでいる雰囲気。わかってはいたけれど犯人を釣り出す展開はだいぶはらはらしました。
それにしてもルークは女性恐怖症が改善したと思ったら、だいぶそういう方面でのあれそれが爆発しているなあ笑 ちょっと加減してあげてほしいなあ、と苦笑いで読んでました。
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「どうしようもなく、好きなんだ」
国王のもとを離れたプリシラを待っていたのは、
出会って以来密かに想い続けた初恋の侯爵ジョシュアからの求婚だった!?
彼も私を愛してくれていたなんて……!
「私でいっぱいにしてあげる」
すべてを奪うような激しいキス。
感じやすい胸や熟れた内奥を愛撫されれば、心も身体も甘く蕩けてゆく。
長い長い片恋からの、最高のハッピーエンド!(Amazonより)
国王夫妻と王弟が亡くなった事件の真相を秘匿するため、新国王を支えるために名ばかりの王妃になったプリシラ。王の側近ジョシュアに心惹かれつつも、極度の女性恐怖症を患った国王ルーク、ひいては国を守ろうと、己の役目をまっとうする。後継ぎを生むことができず、ルークの恐怖症もかなり和らいだことで、離縁を歓迎したプリシラを待っていたのは未だ消えぬ恋心を抱いていたジョシュアからの求婚だった。
プリシラがいい子すぎてね! ただただ、ルークの臣下として彼を支える姿に、ルークは家族同然のように思うようになることも、ジョシュアもずっと彼女を愛していたという関係性も美しすぎる。
すれ違っても結構早い段階で話し合いがなされたり、他の人が口添えをしてくれたりするので、そうはならんやろ、な展開からちょっと外れた流れになるのが面白かった。ナツさんのTL作品はそういうところが魅力のように感じます。
みんな幸せになってよかったよかった。あとはルークがちゃんと王妃を迎えられるかどうかですね。

新型兵器「ナノマイト」護送任務についていたデュークは、何者かの襲撃を受けて応戦中、謎の援軍に救われる。秘密部隊「G.I.ジョー」を名乗る彼らに、デュークたちは部下の仇を取りたいと入隊を希望し、敵側にかつての恋人アナがいること、情報を引き換えにできることを告げる。果たして新しくG.I.ジョーとなったデュークたちだが、襲撃の黒幕は身近におり……。
なんとなく真面目な軍隊ものかなーと思ってたんですが、だいぶヒーローというか、特殊部隊ものに寄った内容。恋人が洗脳状態で敵側にいて、やばい立場にいるのが身内、あるあるすぎる。
特殊部隊だけれどこんなに派手にドンパチやってるとすごく怒られそうだし、胃が痛そうな人たちがいるんだろうなあ、と勝手に想像してました。後始末頑張って……みたいな。エッフェル塔……。

テンペストの西にあるラージャ小亜国。女王トワによって助けられ名付けを行われた大鬼族「ヒイロ」はその恩に報いようと、テンペストを統治するリムルを訪ねる。それはかつて生き別れたベニマルたちとの再会に繋がり、リムルも助力を約束する。だが国に伝わるティアラやそれにまつわる陰謀はトワやヒイロを絡めとっていき……。
リムルがいてよかったね!!! 劇場版、だいたいそういう感想。
転スラは仲間の、特に種族間の絆が強いので、ヒイロにすごい死亡フラグが立っているのを心配して見ており……まあそうだよな、という展開でしたが、そこを別の勢力を絡めてハッピーエンドにもっていくのはさすがだと思いました。そういう、こっちにはわからない信念やプライドが絡んで普通の人たちに奇跡をもたらすのが悪魔だったり神だったりするんだよなあ……。
この劇場版で好きだと思ったのは、ヒイロとその部下たちやラージャの大臣たちがちゃんとリムルに敬意を払ってくれるところ。でも全然偉そうにしないリムルの軽やかさが感じられるところで、好きだと思って見てました。

あることがきっかけでクラスでないものして扱われている森崎明日香は、ある日校内にいるはずのない少女から身体を探してほしいと頼まれる。その午前0時、接点のなかったクラスメートたちとともに深夜の学校にいた明日香だが、全身を血で赤く染めた少女に全員殺されてしまう。そうして目覚めるとそれは本来なら昨日にあたる朝。同じ一日をループし続けると気付いた明日香たちはその現象から逃れるため、自分たちを殺しにくる「赤い人」から逃れつつ、ある少女のばらばらになったカラダを見つけ出そうと試みる。
無視が続く主人公、人気者だけれど違和感を拭えない子、クラス中のいじめっ子などなど、カースト的に接点のない六人が、怪異を通じて交流を深めたり、深夜の学校で捕まったら死ぬ追いかけっこをしながら宝探し的に身体のパーツを探す、という展開。とても青春。だいぶ血が出てるけど。
みんなで仲良く過ごしているシーンが本当によくって、この怪異が終わったらみんな忘れるのかなあ……と思っていたら、全員が「失敗してもループするから」と信じていたものをぶち折ってくる展開、あるあるだけど最高ですね、絶望という意味で。転生したりループしたりなんて都合のいいことは起こらんのだよ……。
きらきら青春パートと、真っ暗な校舎で赤い人に追いかけられたりするホラーパートのバランスがよく、気軽に見れるホラーでした。

業界の低迷で日当3万円以下もあるAV女優の仕事。それでも自ら志願する女性はなぜ増えるのか? 求人誌に載らない職業案内。(Amazonより)
2012年の本なので多分内容はだいぶ古くなっていると思われる。
まったく知らない世界のことを知ってみようと思って読みましたが、まったく知らない世界すぎて新鮮でした。そういうランク付けによって仕事の内容だったり報酬が変わったりするのね……。
まったく甘くない世界というのがはっきりしていると思ったのは、容姿だったり身体の状態だったり演技だったりをすべて評価されてふるいにかけられているというところ。裸の状態をそうやって選別されるのはだいぶきついな。
この頃すでにAV女優の仕事が、貧困女性のセーフティネットではなくなっているとあるので、2024年現在どうなってるのか気になりました。

各種資格を保有する、プロのベビーシッター・茨木花。今度の派遣先は、両親ともに政治家という大和家だが、母親の不貞で夫婦関係は破綻、父子家庭になるらしい。2歳の娘・七海のシッターになる花だが、七海の誕生パーティー当日、ある事件が起きて……? 夫婦にも、親子にも、家族の数だけ、秘密がある。でも、子どもにはいつも笑っていてほしい。涙と希望の人間ドラマ。
この、愛しい、やさしい、かけがえのない子どもたち(裏表紙より)
スーパー家政婦・乳母を派遣する会社に所属している花が、乳母として子どもやその家族に関わるお仕事もの。恋愛にふらないところが好感度高いなあ。仕事で子どもを見ているんだから、という花の職務意識の高さが見える気がして。
親権をめぐって協議中の家庭に入って、子ども第一で関わったり、七海が成長して他の母子とも交流を持つようになっていろいろな家族の形があるとわかったり、とにかく花の距離感がちょうどよくて読んでいてほっとしました。気になるけど立ち入ってはいけない、でも頼られたら、それが子どものことなら必死になれるところ、本当にいい人だよなあ。だから子どもだけじゃなく大人たちも信頼を置いてくれることがわかってよかった。
そして一番は、子どもが本当に悲しいことにならなかったこと。悲しくて辛い事件が多いので、そうはならなくてよかった。

花を飾ったり、花を贈ったりする時に大活躍してくれる、切り花の図鑑が登場しました!
花に関する情報に定評がある『花時間』が、アレンジがぐっと楽しくなる花や葉、実ものを厳選。生産者や花市場からの“生の声”も反映し、図鑑としてまとめました。
美しい写真も満載だから、知識が増えるだけでなく、見ていて癒されること請け合いです。(Amazonより)
花の色、出回る時期、花言葉、原産地、そして何より和名があるものは和名の記載があるのがありがたい。花言葉と和名、ネットで調べるの結構面倒なので……。
花だけでなく、グリーンもの、実ものも簡単にまとめられていて嬉しい。
こうして見ていると花ってたくさんあるし、その形も色もそれぞれで面白い。花を飾りたくなりました。

女顔がコンプレックスの男子高校生・宮野は、あることがきっかけで不良っぽい見た目の先輩・佐々木と知り合う。実はBL作品が好きな宮野は興味を持った佐々木に漫画などを貸し借りすることで交流を深め、それはやがてお互いの友人たちにも広がっていく。やがて二人の心に変化が起きて……。
可愛い顔の後輩と、顔も言動もイケメンな後輩の、じれじれもだもだ学園恋愛もの。恋していく過程が可愛すぎるし、友人たちとあれやこれや賑やかにしているのも微笑ましい。
ただ腐女子、腐男子だからと偏見を持っていたり、宮野と上手く距離感が縮まらなかった小笠原のことはちょっと苦手かもしれない。でもきっとこれが現実なんだよなあ……どうしても理解できない、という人はいるだろうし、お互いに上手く距離をはかって共存できたらいいね。
キャラクターデザインや色彩が可愛らしく、可愛い恋を見ました。楽しかった。

脳科学者の片岡は「シンセカイ」と呼ばれるVR世界の開発メンバーとして、活動拠点である忌怪島を訪れる。滞在しているその島の再現に成功したものの、しかしまとめ役だった井出は数日前に不審死を遂げており、同日井出と同じ状況で島民も死んでいることがわかる。死んだ島民の娘からその死について調べてほしいと頼まれた片岡だが、それにはある女の幽霊が関わっているらしいとわかり……。
曰く付きの島を仮想世界に再現したらそこに怪異が現れたし、現実世界に侵食してきたよ、というとてもいまどきで、これから起こりそうなホラー。ユタの能力を脳波として能力を手に入れるっていう発想も面白い。
ホラー、呪い、怪異といえば土や水のある暗い場所をイメージしがちだったんですけど、閉鎖的な島には因習があっていいし、機械だらけのラボで解明できない現象が起こるのは面白いなと思いました。本当にうまいことマッチングしてる。因果がめぐって復讐がなされるのはホラーとして美味しいですね。
結末はあるあるですが、ここからまた新しい呪いが生まれそうな予感がします。呪いが集まる島になったりして。