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黒十字騎士団団長ヴィンセント王子と婚約した田舎貴族の娘フィーリア。彼のために王宮内で花嫁修業をしていたある日、国王に「結婚を認めた覚えはない。認めて欲しければ皇太后に結婚許可をもらって来い」と突然言われてしまって——。意気込んで受けて立ったのは私だけど、結婚を認めてもらうための課題が暗殺なんておかしすぎるでしょう! それにヴィンセントの様子もちょっと変じゃない!?
婚約期間は試練の連続? 一途すぎる王子の大迷惑な溺愛ラブコメディ第4弾!(裏表紙より)
花嫁修行中のフィーリアは国王に「皇太后に認められれば結婚を許してやらんこともない」と言われて、皇太后に会いに行く。あのヴィンセントの祖母、あの国王の母なのだから、とんでもない人物だと覚悟していったら、想像通りの人でした……というコメディ成分強目のラブコメです。相変わらず変な方向に振り切れている人たちばかりでお腹痛い。
新キャラが登場して、三角関係か……と思ったけれど、ヴィンセントがちゃんとフィーリアを大切にすれば騒ぎが起こらないと思うので、ヴィンセントは本当にしっかり言葉を尽くしてフィーリアを捕まえておけよな……今後を見守りたいと思います。
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実業家として成功しているポールは、過去にいくつもの悪事に手を染めながらも現在は新しいパートナーと愛する娘と幸せに暮らしていた。だが留守中に自宅が襲撃され、友人と遊んでいた娘が誘拐され、殺害されてしまった。娘を撃った銃「トカレフ」からロシアンマフィアだと当たりをつけたポールの復讐劇が始まる。
おお、おおー……。これは唸らされる復讐劇。
俺の娘を殺したやつを殺す、というバイオレンスなのですが、復讐心や疑惑がどんどん積み重なってポールを追い込んでいく。暗喩的に、自分の息子を轢いた犯人の家に銃を乗り込もうとしたが頭が冷えて病院に戻った、息子は助かった、という話が出るんですが、まさにこれの集約されている。
怒りで我を失うか、それとも冷静になって立ち止まることができるのか。一時の激情に流された主人公の悲劇で、最後まで見て胸が引き裂かれそうでした。すごく好きな作品だった。
交通事故のPTSDに悩まされるイヴリーは、夫とともに郊外の空気のいいところに移り住んだ。だがしばらくするうちに周囲でオカルトめいた不思議な出来事が起こり始める。不安と異常を訴えるイヴリーだが、彼女が妊婦であることを理由に周りの人間は取り合ってくれず……。
ホラー映画です。妊娠を理由に「それは気のせいだ」って言われ続けるの、ホラー、オカルトの鉄板ネタだと思うんですけど、はらはらさせられてとてもいいですね。そしてこういうののお決まりとして、親身になってくれる人や気のせいだっていう人こそ怪しい……。
謎の現象の理由を突き止めるべく、周囲にヒスを疑われながらも手がかりを辿るイヴリー。このヴィジョンがなんなのかがわかったところで真相が明らかに。そういうスポットだったということかな。
アメリカ海軍に所属するアレックスは提督の娘サマンサと結婚を認めてもらおうとしていたが、同僚との喧嘩沙汰のせいで印象は最悪だった。各国の護衛艦が大規模な軍事演習を行うべくハワイに集まっていたある日、謎の巨大物体が発見されるが、突如攻撃を開始したそれに多くの人間が犠牲となる。アレックスたちは生き残った仲間たちとともに反撃する。
青二才な青年将校が主人公。直情的で決して指揮官向きではないのですが、有事下において仲間とともに英雄となり、そして提督の娘との結婚を認めてもらうまでのお話。
提督がまたリーアム・ニーソン氏だからもう威圧感がすごい笑 しょっちゅう出てくるわけじゃないのにやばいお父さん感をびんびんに感じる。
異星人。海軍。海戦。アナログ兵器のかっこよさ。ロマンあふるるアクション映画だと思いました。老いた歴戦の勇士たちと協力するシーンは思わずにやけます。こういうのがいいんだよなあ! かっこいい!
第二次世界大戦中、ソ連の大学生だったリュドミラは射撃の才能に恵まれたことで軍人となり、数々の敵を撃ち殺してきた。やがて「死の女」とも異名される凄腕のスナイパーとして名を馳せ、国と戦争の象徴的な存在となっていく。一方で女性らしい幸せを望むリュドミラだったが、戦争は激化していき……。
実在した女性狙撃手のことを描いた作品。自分で自分の可能な道を選んでいるはずなのですが、世界のどうしようもない大きな流れに飲まれていったという印象もあります。すごい大きな波に飲まれて、最後は静かな満ち引きを見る……みたいな。なので鑑賞後はひたすらに、虚しくて寂しい。
音楽とともに悲惨なシーンが流れるのは胸が押されたように苦しくなるけれど見入ってしまう。ときには音がはっと鳴り止むこともあって、すごく効果的だなあと。
熱いけれど静かな作品だったように思いました。
アメリカの植物学者であるマーティンは、学会に出席するため妻とともにベルリンにやってきた。しかし空港で荷物を忘れたことを思い出して取りに戻ったところに事故に遭い、昏睡状態に陥る。四日後目覚めた彼だったが、妻の姿はない。医者をかき口説いて病院を退院し、ホテルに向かったマーティンだったが、妻は彼に「あなたはどなた?」と尋ねる。その彼女の傍らには「マーティン」という名の夫がいた。
意識不明から目覚めて妻に会ったら「あなたは誰?」と言われて、しかも自分と同姓同名、経歴も何もかも同じの別人がいた。お前は誰だ? 俺は誰だ? いったい何が起こってるんだ!? というサスペンスです。
解き明かしてみると呆気ないんですが、いやあ、真相にたどりつくまでに本当にはらはらさせられました。小さな、細い手がかりをなんとか手繰り寄せて真相を掴む展開、とてもスリルに満ちていていいです。
しかしこれ、組織側の人の事情を考えてしまうなあ。欠員補充するくらいだったからだいぶとばたばたしたんだろう……と特殊組織に会社組織の考え方を照らしてはいけないと思うんですが、向こうも向こうで大変だったと思うんだよと、作品とは関係のないところでちょっと哀れに思ってしまいました。
スリルを求めて強盗団「STEALERS」を結成した四人組。リーダーのスリムをはじめとした彼らは鮮やかな手口で警察を出し抜き、獲物をゲットした。二度目の犯行計画を練るスリムたちだったが、組織の裏金を手にしたことによって脅迫されるはめに。組織からも警察からも逃げおおせることができるのか。
わかりやすいストーリーにテンポがよく、あっという間に終わってしまった。小粋な奴らがどうやって周りを出し抜くかという話で、やっていることは犯罪なんですがこういうのがスマートな泥棒というのかなと思う。
また主人公と警察の美女の関係がいいんだよなあ。犯罪者には自分を追ってくれる美女の存在があるとすごくかっこいいと思うんですよ!
彼らのやっていることは全面肯定ではできないけれど、その悪さがかっこいいと感じてしまうのが悔しい作品でした。
うだつの上がらない大学生の良太はついに就活シーズンを迎えた。しかし書類選考すら突破できない有様で毎日焦っている。そんなある日組の抗争によって逃亡してきたヤクザの柳葉と火野がアパートに転がり込んでくる。なし崩しに同居することになったが、柳葉は素晴らしい料理をふるまう男で……。
原作は未読。
見るとお腹が空くドラマですが、就活のシーンが辛くて胸が痛い。
しかし食べるのは大事だよなあ。心と身体には美味しいご飯が効くんだよ。柳葉たちとの交流を通じて、ふわふわしていた大学生だった良太が社会人になるべく少しずつ成長していくのは見ていて嬉しくなる。そうやって教えてくれる大人ってたくさんはいないんだよな。
ああお腹減ったー! ハムカツ食べたーい!
ゾンビや死んだゾンビが復活した骸骨などが跋扈する世界で、ゾンビの青年は日々を送っていた。ある日空腹を覚えて仲間たちとともに食料(人間)を探しに出たところ、少年少女たちと遭遇。脳を食べることでその人間の記憶を追体験できる彼は、その記憶を読んだ結果、食料となった青年の恋人だったジュリーに恋をしてしまう。
ゾンビのラブコメとホラー。
主人公の青年がゾンビというだけでピュアな映画になっているのがめちゃくちゃ面白いです。ゾンビの日常が語られる冒頭がシュールなんだけれどリアリティがあって面白い。ゾンビってこういう思考を働かせているのかもしれないなあ。
ゾンビがまた別の生き物に進化する(人間に近付く)という展開が面白くて、第三勢力相手に立ち向かおうとする展開もわかりやすい。主人公のアールとジュリーの恋が世界を変えるというのはロマンチックでコメディだなあと思っておかしいんだけれど、感情を持つって大きな意味があるんだなと感じさせられる。
好きだなと感じた作品でした。面白かった。
念願かなって27歳で中途入社した出版社で、喜びも束の間、“あそこは特殊”と噂の男性誌「ANDO」編集部に配属になった文香。いきなり振られたのはAV女優のインタビューに添い寝クラブの体験記事、雑用の嵐をかいくぐって出かけた取材先では先輩のいやがらせ!?「もう自信ないよ……やっていけるの? 私……」編集長の不穏な行動、特ダネ合戦の意外な結末、謎のゲリラメール——アワアワで半泣きの日々の中に文香の居場所と幸せは見つかるのか!? 勇気と元気とやる気がもらえる、一気読みお仕事ノベル!(裏表紙より)
中途採用で、きらきらしい編集部ではなく特殊な男性誌「ANDO」に配属されてしまった文香。冒頭はともかく、だらだら不満を述べることなく仕事をこなす文香は、さすが中途採用だなあと思わせる。
事件もちょっと心がざわっとするくらいで大きな失敗もなく、周りに大事にされて助けられて、文香は仕事を一つ一つやり遂げていく。周りがいい人だっていうのは読んでいて安心感があっていいなあ。
仕事がメインなので恋の話は少しなのですが、作田さんといい感じだったけれどその後どうなったのかものすごく気になりました。