読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
平凡な高校生である泉新一は、ある日謎の宇宙生物に襲撃される。その生物は人間を捕食し、寄生してその人間に成り代わる種であり、乗っ取られることは阻止したものの新一の右腕にその寄生生物が同居することとなった。右手ゆえに「ミギー」と名付けたパラサイトだが、人間という種を理解しない彼らは新一の周辺で次々に事件を起こし始めていた。
原作既読。原作よりも現代に合わせた描写に変更されているものが多くて、別の作品を見ている気分になりました。しかしやっぱり、面白い。
一番いい変更点は新一のビジュアルが変わっていくところが、彼の心や立ち位置の変化をわかりやすく表していてよかったな。何かあったと一目でわかる、周囲が彼を警戒し始める理由づけにもなっていて。
そしてやっぱりミギーがかわいい! 感情なんて理解していないようでいて、人間からしてみればその言葉や行動の端々から「もしかしてこうなんじゃないか?」と想像させられてしまうのがなんとも憎らしい。
ラストの清々しさもよかった。面白かったです。
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恐竜はいまも生き残っていると主張し、ジャイアンとスネ夫に馬鹿にされたのび太。ドラえもんの道具で「地球上に生き残っている恐竜はいない」と断言されて落胆する。しかし0点のテストの山を隠すため、発見した地底の大空洞にたどり着き、仲間たちとそこに秘密基地を作って遊んでいたところ、スネ夫が迷子になった上に地底に行くための道具が壊れてしまう。機転をきかせてなんとか地底にたどり着くが、そこは地球内に生き残った恐竜が進化を遂げた恐竜人の国だった。
みんながわくわくする「恐竜の絶滅」がテーマの作品。また恐竜かあとは思ったんですが、地球の内側で生き残る恐竜人を助けたのが……という最後のあっと驚く仕掛けがやっぱり面白い! また地球の人間を滅ぼして云々かと思ったので余計に。
今回気になったのはノイローゼ。いま多分言わない言葉だよね……? と思ったので、どう変わっているのか確かめてみたい。
酪農を営む父親と、認知症の母親と暮らす十八歳のジャユンは、苦しい家計を助けるため、友人に誘われてスターを輩出する賞金五億ウォンのオーディション番組に応募する。見事なパフォーマンスを披露したジャユンは番組制作側からも期待をかけられるが、しかしそれをきっかけに謎の青年をはじめとした奇妙な集団に追われ始める。
なかなか面白い少女×サイキック×サスペンスで、めちゃくちゃ続編が見たくなりました。
記憶を失い、生活は安定しているとは言い難いけれど、温かい家族と友人と平凡な日々を送る少女ジャユン。ある日見知らぬ青年が現れ、自分を知っているような謎めいた言動をする。さらには過去を知ると思われる組織が現れ……と非日常へと突き飛ばされる、と思いきや。わかりやすいどんでん返しですが、まさしく「魔女」な主人公の誕生でハラハラドキドキワクワクしました。続編がすでに公開されているので続きが見たいなあ!
「GAMERA -Rebirth-」
夏休みを迎えて遊びまわるボコ、ジョー、ジュンイチの三人は、アメリカ軍に所属する家族のいるブロディらとやりあい、仕返しを計画していたところ、謎の飛行怪獣の襲撃を受けてしまう。各地を襲うこの怪獣はギャオスと呼ばれており、四人は捕食されそうになったところを新たな怪獣に救われる。カメの姿をした怪獣を、彼らはやがてガメラと呼ぶようになるが……。
小さな勇者たちを描くアニメ作品。
ガメラシリーズはほとんど見たことがないので、オリジナルを見てみたいと思いました。
怪獣の侵略を受ける地球、その意味と、出現したガメラの真意。SFなストーリーで、醜い大人の争いと、目の前の難事に仲間たちと必死に立ち向かう子どもたちの対比が面白かった。終盤に関わってくるのが自衛隊と日本の研究者たちなのが、なんというか、すごく意味深というかそういうあるあるネタなんだろうなというか……。
しかしガメラが放ったビームが祝杯を挙げるやつらを一瞬にして吹き飛ばしたのは笑っちゃった。総辞職ビームかよ。
脱落者が出たのでうっそぉと叫んだんですが、最後まで見てみるとこれ、続編あるー? もう少し成長してからとか大人になってからの再会を期待したい。
夏休みを迎えて遊びまわるボコ、ジョー、ジュンイチの三人は、アメリカ軍に所属する家族のいるブロディらとやりあい、仕返しを計画していたところ、謎の飛行怪獣の襲撃を受けてしまう。各地を襲うこの怪獣はギャオスと呼ばれており、四人は捕食されそうになったところを新たな怪獣に救われる。カメの姿をした怪獣を、彼らはやがてガメラと呼ぶようになるが……。
小さな勇者たちを描くアニメ作品。
ガメラシリーズはほとんど見たことがないので、オリジナルを見てみたいと思いました。
怪獣の侵略を受ける地球、その意味と、出現したガメラの真意。SFなストーリーで、醜い大人の争いと、目の前の難事に仲間たちと必死に立ち向かう子どもたちの対比が面白かった。終盤に関わってくるのが自衛隊と日本の研究者たちなのが、なんというか、すごく意味深というかそういうあるあるネタなんだろうなというか……。
しかしガメラが放ったビームが祝杯を挙げるやつらを一瞬にして吹き飛ばしたのは笑っちゃった。総辞職ビームかよ。
脱落者が出たのでうっそぉと叫んだんですが、最後まで見てみるとこれ、続編あるー? もう少し成長してからとか大人になってからの再会を期待したい。
入宮した姉は一年たらずで遺体となり帰ってきた――。
大海を跨ぐ大商人を夢見て育った商家の娘・水鏡。しかし後宮へ招集された姉の美しすぎる死が、水鏡と陰謀うずまく後宮を結びつける。
宮中の疑義を探る皇太弟・文青と交渉し、姉と同じく宮女となった水鏡。大河に浮かぶ後宮で、表の顔は舟の漕手として、裏の顔は文青の密偵として。持ち前の商才と観察眼を活かし、水面が映す真相に舟を漕ぎ寄せる。
水に浮かぶ清らかな後宮の、清らかでないミステリー。(Amazonより)
水に浮かぶ後宮、その宮女となりながら皇帝のお手つきを望まず、慣れ親しんだ舟を漕いで宮中の人々を渡す日々を送る水鏡。商人の娘として生まれ、商才や思考能力、操舵の才に恵まれた彼女の才覚に目をつけた前帝の妃の一人に協力する形で、宮中の事件をひそやかに追う水鏡だが、その本来の目的はこの後宮で不可解な死を遂げた姉のことを知るためだった。
皇帝の寵妃になるよりも、縁がある皇太弟と思いを育むよりも、独特な冷静さとしたたかさでもって、皇帝の寵を競う女性たちから一歩引いた形で事件の謎を解く、この線引きが絶妙に刺さって面白かった!
商才も知恵も操船技術も持っているのに、姉が持っていた美しさと愛想だけがないと考えている自己肯定感が低すぎる水鏡が、結婚が決まっていながら妹の代わりに自ら宮女になった姉の水蓮の死の真相を追う、その胸のうちを思うとひりひりする。何を考えていたのかわからない、知りたい、と必死になるのは、姉の影になっていた自分を救うために必要な作業なんだろうなあ……。
事件解決のためにちょっとずつ力を貸してくれる人たちが個性豊かで、面白いチームになっていて楽しかった。
後半からだいぶ危ない事件と犯人に迫りつつ、未解決のまま終わったので続きがめちゃくちゃ読みたくなりました。
12人の妃を一度に娶った凱帝国の崇成帝・高遊宵は、すべての花嫁を出自に関係なく同じ位に拝命し、床を一緒にした者から順に位を上げていくと宣言した。そのため、花嫁たちは皇帝の気を惹こうと必死に競い始めるのだが、ただ一人、科学好きの令嬢・緋燕には全くその気が起きない。緋燕が後宮に入ったそもそもの理由、それは「貴重な科学の本が読めること」、そして「復讐」にあって…!?
いつまで君は余を添い寝だけで我慢させるんだい?(裏表紙より)
理系っぽい、薬や絡繰や自然などを好み、皇帝の寵姫になろうとはまったく思っていない緋燕が、気を引こうとしない姿勢を好まれ、権力争いの落としどころとして名ばかりの夜伽の相手を務める。本来の目的は、母を辱めた宦官を突き止め、裁くことにあった。
だいぶ込み入った設定だな! と思ったのですが、憎い仇は誰なのか、ちらちらと登場する人物たちの誰が関係者なのか、後半の捜査や対決パートがとても面白かった。
遊宵はこれまで読んでいると哀れな人だったんですが、今回普通に幸せになっていてよかったねという気持ち。しかし冒頭からやっていることがやっていることだし、これまでを踏まえて、この先下手をうって大変なことになるんじゃないかなあという予感がしている。
まもりの妊娠が分かって、幸せいっぱいの葉二。同時に新居や出産など、やることは盛りだくさん。
ところが葉二は育休を取れないと判明——! 二人は里帰り出産と新居の準備を分担して乗り切ることを決める。
決意のもと、まもりは妊娠中も飲めるお茶や、葉二が収穫したての素材で作る天ぷらに元気をもらって、着々と準備を進めていく。
しかし新居のリフォーム案で波乱!? これじゃあ庭や書斎に声が届かなくて、葉二さんが熱中したら出てこなくなっちゃいます…‥!大幅なプラン変更で、準備は逼迫!?(裏表紙より)
ベランダ菜園でのおいしいご飯の話がとても軽やかで楽しいシリーズ。今回は就職、結婚と見届けた栗坂まもり改め亜潟まもりの出産と新居のお話です。
そんなばたばたせんでも……と思ったんですが、いやでも流れがきて一気にばたばたばたーっと決まることっていうのはあるもんなあ。家のことって特にそうだよなと思ったり。
保活の話が出て、あのきつい話になるのかと思ったんですが、考え方や発想の仕方がまもりと葉二らしくてちょっとほっとしました。保育園に関する現実は確かに厳しいけれど多分この話には似合わない、気がする。
作って食べる、も大事だけれど、暮らす場所を作ることも大事だとわかる「家」の話も交えた番外編、とても楽しかったです!
「僕だけがいない街」(ドラマ)
売れない漫画家の藤沼悟は「再上映(リバイバル)」と自身で呼んでいる不思議な力を持っている。自分の意思とは関係なく薪戻って悪い出来事の原因が取り除かれるまでループするという、非常に厄介なだ。しかしある日母親が殺害される事件が発生し、母を助けたいと強く願ったところ、リバイバルが発生。1988年2月、小学生だった頃に戻り、そこで起こる連続誘拐殺人事件の解決に挑むことになる。
アニメ版を視聴済み。このドラマ版が一番原作に近いのかな?
後半のはらはら感と、悟が一時的に脱落したことで犯人を追うことができなくなるも、意思を引き継いだ友人知人たちがいて、最後の戦いに力を貸してくれる展開はとても熱かった。「ああしておけばよかった」という後悔が誰しもあると思いますが、リバイバルによってその後悔を払拭できたのはきっと悟だけじゃない。勇気を出す。仲間を信じる。助け合う。まっすぐな思いがとても眩しかった。
実写だとより「頼れる大人」の力強さが際立って、どうかどうか助けてあげてと祈る気持ちで見ていました。お母さんの佐和子さんが本当に理想のお母さんで、オリジナルの世界線こそ悟は鬱屈していたけれど、本来は小学生に戻って一生懸命一人ぼっちの子たちを殺人犯の手から守ろうとしたまっすぐな子なんだなあと思いました。
売れない漫画家の藤沼悟は「再上映(リバイバル)」と自身で呼んでいる不思議な力を持っている。自分の意思とは関係なく薪戻って悪い出来事の原因が取り除かれるまでループするという、非常に厄介なだ。しかしある日母親が殺害される事件が発生し、母を助けたいと強く願ったところ、リバイバルが発生。1988年2月、小学生だった頃に戻り、そこで起こる連続誘拐殺人事件の解決に挑むことになる。
アニメ版を視聴済み。このドラマ版が一番原作に近いのかな?
後半のはらはら感と、悟が一時的に脱落したことで犯人を追うことができなくなるも、意思を引き継いだ友人知人たちがいて、最後の戦いに力を貸してくれる展開はとても熱かった。「ああしておけばよかった」という後悔が誰しもあると思いますが、リバイバルによってその後悔を払拭できたのはきっと悟だけじゃない。勇気を出す。仲間を信じる。助け合う。まっすぐな思いがとても眩しかった。
実写だとより「頼れる大人」の力強さが際立って、どうかどうか助けてあげてと祈る気持ちで見ていました。お母さんの佐和子さんが本当に理想のお母さんで、オリジナルの世界線こそ悟は鬱屈していたけれど、本来は小学生に戻って一生懸命一人ぼっちの子たちを殺人犯の手から守ろうとしたまっすぐな子なんだなあと思いました。
ある日ロボットの足を拾ったのび太。するとそれから家の庭に次々とロボットの部品が落ちてくるようになり、ママから隠すため、鏡面世界でそれを組み立て、しずかちゃんを呼んで一緒に遊んでいた。しかしそのロボットには兵器が組み込まれており、持ち主である少女リルルは、ロボット惑星メカトピアからやってきたスパイだった。地球侵略の危機を知ったドラえもんたちは仲間同士で地球を守るために奔走するが……。
これまでの来訪者はだいたい味方だったり何かに困って助けを求める人たちでしたが、今回は敵側。敵として対立するも、子どもらしい親切心や優しさに触れ、危機を退ける手がかりを作ってくれるという、泣かせる立ち位置です。
地球侵略の危機という規模の大きさに、最終的に過去を変えるタイムパラドクスのエピソードを用いていて、さすがだなあと唸る。「ドラえもん」だからあっさりしているけれど、みっちり描いたらどうなるんだという切なさ。ラストシーンもとてもよかった。