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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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2022年に読んだ本(今年発刊のみにあらず)の中で、個人的にヒットしたものを適当にあげる、一年の総まとめの記事です。

読了したのは191冊。
本が全然読めない! と叫んでいるわりに昨年と10冊ほどしか変わらなかった。いやでも未読本が溜まっていくストレスがすごかったので次の一年はもっと読みたいです。切に。

小野不由美「ゴーストハント」シリーズ
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文庫版がすべて揃ったので最後まで読みました。
こんなに面白かったのか! と思いました。いやあ、良いホラーは心が潤いますね。

古宮九時「Unnamed Memory」シリーズ
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こちらも本編が最後まで揃っていたので。
めっっっっっちゃ好き!!!!! と思っていたらさすがのアニメ化。おめでとうございます! 楽しみです。

さき『王女付きメイドと黒豹騎士 王女の嫁入りに同行したら獣人騎士に出会いました』
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今年の新刊ではないのですが、読んだらめちゃくちゃ面白かった。
異国の地に嫁ぐ王女、とそのメイドたちが一緒にまとめて幸せになるお話。楽しかった。

守野伊音『西方守護伯付き魔女の初陣』
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少女小説はこうでなくっちゃあ! という、実力はあるのに自信に乏しい王女が、大切な人たちとその国を守るために血まみれになりながら身体を張って戦う展開、最高すぎて涙が出ました。

和泉統子『帝都退魔伝~虚の姫宮と真陰陽師、そして仮公爵~』上下巻
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こんなにハッピーエンドでいいの!? という序盤のちょっと息苦しい展開が、下巻になって幸せに向かって突き進む物語、めちゃくちゃ笑って楽しかった。

seko koseko『マダムたちのルームシェア』
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Twitterなどで流れてきているのを見たことがあって、この度一冊にまとまっていると知って読みました。
やっぱりいいなあ。最高。こういうマダムになりたい!


今年見た映画は56本。独占配信は除く。

今年見た映画でよかったもの。
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」
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すべての「スパイダーマン」を肯定する物語。各々の後悔と悲しみが慰められる展開に涙が出ました。がんばれ、ピーター。

「コードギアス 復活のルルーシュ」
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ルルーシュがスザクにぶん殴られた、それだけでこの作品に価値がある。

「沈黙のパレード」
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たった一人の大切な人のため、大勢の人間が報復を願い、罪に手を染める。強い絆で結ばれた共犯者たちは自分たちの犯行について沈黙で応じる、という「思い」がとにかくすごかった。「沈黙」は他にもかかっていると思いますが、すごくよかったです。

「すずめの戸締まり」
今年一番楽しみにしていた作品。これを書いている時点ですでに2回目鑑賞済み。
簡単に「よかった」とは言ってはいけない気がするんですが、とにかくよかった。予告の「草太さんのいない世界が、私は怖いです!」が響いた方、是非ご覧ください。そしてサウンドトラック(YouTubeでも公開中)の「カナタハルカ」と「すずめの涙」を聞いてください。
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「RDGシリーズ」で人気の著者が、自身の“ファンタジーのDNA”を育んだ名作を紹介。『赤毛のアン』の日常と『枕草子』の宮廷生活の描き方に共通するものとは。古代中国を思わせる小野不由美の「十二国記」に西洋の児童文学を想起するのはなぜか。実は青春恋愛譚として読める佐藤さとるの『だれも知らない小さな国』。デビュー作『空色勾玉』のエピソードなど、読書の幸福が溢れるブックガイドとしても読める名エッセイ集。(裏表紙より)

単行本『ファンタジーのDNA』の文庫化にあたり、改題、加筆修正が行われたもの。改題前の本を読んだはずなんですが、全然覚えてなくて、楽しく読みました。
主に子どもの頃に読んだ作品の思い出と、いま読んだときの感想、他の作品との対比など、研究者は向いていないというようなことを仰っていながら、視点がとても研究者だと思うんですよねえ。研究するには愛が深くて距離が取れないんだろうなとも思いますけれど……笑。
しかし荻原さんの子ども時代の描写が好きだな。こう、突き放した感が。自分の幼さや未熟さを認めつつも……みたいなところ。もっと読んでみたいけれどそういうのを書かれる方でもない気がするし、と思いながら興味深く読みました。
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誰もが振り返る美貌の花魁、瑠璃。
だが、その裏の顔は江戸に現れる鬼を退治する組織「黒雲(こくうん)」の頭領。
髪結いでありながら錫杖で戦う錠吉や、料理番でありながら金剛杵を操る権三、結界をはることのできる幼い双子、豊二郎・栄二郎とともに、江戸に現れる鬼を退治する。

ある時、千住に出没する鬼を退治してほしいとの依頼が舞い込む。
どうやら、殺された男たちは皆、同じ手ぬぐいを持っていたというが……。

瑠璃は、千住の鬼を退治することができるのか?
そして明かされる、瑠璃の悲しき宿命とは――。

この夏大注目のシリーズ第一弾!(Amazonより)

吉原一の花魁、瑠璃。刀を手に流れ着いたところを拾われ、いつしか大見世を背負って立つようになったという経歴を持つが、その裏の顔はあちこちに出現する鬼を対峙する黒雲の頭領だ。同じく黒雲の構成員で、店で働く錠吉や権三をはじめ、仲間たちと鬼退治をする瑠璃だが、その強すぎる力には秘密があった……。
という、吉原や花魁と鬼退治を絡めたライト文芸。表紙の印象が爆裂かっこよくて、そりゃあ人気出るよねえと。花魁が刀持って戦うとか粋すぎて!
ただシリーズを前提とした巻なので、謎は謎のまま。ちらっと設定は明かされるもののすべてが解き明かされてすっきりとはならず。
それでも最後、友を思う瑠璃花魁の粋に、観衆が「天晴」と声をかけるところがめちゃくちゃ感動した。多分きっと彼女はこうやって一人、誰かの思いを背負いながら進んでいくんだろうな……。
「サバハ」
新興宗教を捜査し不正を指摘することで利益を得ているパク牧師は、ある日謎めいた少女の遺体が発見された事件を期に、宗教組織「鹿野苑」に調査を始める。いくつかの要素から間違いなく不認可の新興宗教だと判断するが、やがて鹿野苑と教祖と不思議な名称で呼ばれる男たち、悪鬼とされる少女と繋がっていき……。

めちゃくちゃよくできたホラーだなあ! と思って面白く見ました。
ざっくり言うと、救世を行うであろうとされる人物と、それと対抗する悪鬼の存在、この日このときこの者の手によって必ず死ぬという予言を巡るホラーとサスペンス。視聴者は主な主人公となるパク牧師の視点でこれを調査する感じなんですが、第三者としてだんだんと「これはこういうこと?」「これが、こうなるの!?」「逆転するの!?」みたいなどきどきも味わうことができてすごく面白かった。宗教のエッセンスがかなり巧みに配置されていて、なるほどなあと唸りました。
救世主と悪鬼側の見えない対決の緊迫感もよかったんですが、私はパク牧師が好きで……このエセ牧師! ペテン師! みたいな男がすごく重要な事件を捜査して真実に近付き、最後の敵に対して正当な相手がとどめをさせるよう助力するの、めちゃくちゃよかったんですよねえ。
素晴らしくまとまっているだけにもうちょっと見たい! と思わせるものがあり、可能なら1シーズンのドラマとかでやってみてほしいなあと思いました。一つずつ捜査していったら最後に一番根っこの大きな事件につながる、みたいなアレ。絶対合うと思うんだよなあ。
個人的にめちゃくちゃよかったです。面白かった。
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巨大財閥の令嬢かぐやと、一般庶民ながら優秀な生徒会長の白銀は、お互い好意を抱きつつも告白できずにいる二人のまま。だが夏休みの後も、イベントは目白押し。秀知院学園でも生徒会選挙が待ち受けるが、そう簡単に済むはずもなく……。

かぐやと白銀以外のキャラクターの掘り下げも行われる第二期。
白銀に振り回される藤原ちゃんがめちゃくちゃ可哀想可愛くて面白かった。この子、めちゃくちゃな言動の割に色々才能あふれる子ですよね笑 石上も登場するエピソードも多くて楽しい、んですが、この生徒会、ちゃんと仕事してる……?笑
いい加減早く告っちゃえよー! と思いながら次シーズンを見る。
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海洋生物学を専攻する恒夫は、ある夜車椅子の女性を助けたことで彼女の世話をするアルバイトを持ちかけられる。山村クミ子は自分をジョゼと呼べと強要し、可愛らしい見た目とは裏腹に自分勝手で高飛車な言動で恒夫を振り回す。だが外の世界に憧れを持つジョゼに否応なしに付き合っていくうちに恒夫、そしてジョゼにも変化があって……。

原作はだいぶ昔に読了済み。あの頃全然ぴんときていなかったんですが、こうやって劇場アニメーションになるとわかりやすい、というかだいぶストーリーに手を加えて真っ直ぐな恋愛作品にしたんだなあと思いました。大阪の泥臭い感じがまったくなくて、不器用な人たちの爽やかなラブストーリーになってしまっている。
とにかく画面がきらきらして美しく、登場人物たちは不器用に真っ直ぐ。だからハッピーエンドは確定しているようなものですが、最後の自作絵本の読み聞かせシーンはちょっとぐっときちゃったな……。べたべただからこそいいよね!
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仕事も恋も上手くいかないつき子は、ある晩、ガラクタばかりの骨董品屋に迷い込む。そこは古道具に秘められた”物語”を売る店だった。未亡人を未来へと導いた時刻表、母と娘の拗れた関係を解いたレース、居場所のない少女に特等席を与えた椅子……。人生の落し物を探して、今日も訳ありのお客が訪れる。つき子もまた、ある指輪を探していた。(Amazonより)

ガラクタばかりの骨董品店、ブロカントと呼ばれるものを売りながら品物に秘められた物語を語る店主。それはつき子とその周囲にとって、悩みや変化を解消しより良い道へと導くようなものとなっていく。
とはいえそれが大きく人や人生を変えるわけではないという塩梅がいいなと思います。つき子も天地も、新しい一歩を進めるようになっただけ、でもそれが本当に長らく待ち望んだ一歩だというのがいい。
作中で結構あるあるなのかな? と思ったのが、子どもの頃に友達に合わせて好きな人を作ったという一文。もしかしてみんな周りに合わせて好きな人? あの子かなみたいなこと言うの? と思って覚えがある身だけにちょっと嬉しかったのでした。
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知人が購入を検討している都内の中古一軒家。
開放的で明るい内装の、ごくありふれた物件に思えたが、
間取り図に「謎の空間」が存在していた。

知り合いの設計士にその間取り図を見せると、
この家は、そこかしこに「奇妙な違和感」が
存在すると言う。

間取りの謎をたどった先に見たものとは......。

不可解な間取りの真相は!? 
突如消えた「元住人」は一体何者!? 

本書で全ての謎が解き明かされる!(Amazonより)

謎の物件を取材するていで語られる、謎の物件と因習を描くホラー作品。
変な間取りだなあというところから安全なのか知り合いを頼って調査を始めるも、奇妙な情報が集まってくる。この辺り、知識ありすぎない? とか、偶然にしても人が集まってくるなあとかあるんですが、この世界のどこかにこういうことがあってもおかしくないよなあという感覚があって面白かった。
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クリストファー王子の婚約者である本好きの侯爵令嬢エリアーナ。彼女は迫りくる聖夜の祝宴のため、慣れないお茶会や苦手なドレス選びなどに時間を取られ、満足に本が読めない日々を過ごしていた。そんなある日、王家に嫁ぐ覚悟や、側室問題などを聞かされたエリアーナは、不安でいっぱいいっぱいに! そのせいで、王子にとんでもないことを言ってしまって!?
WEB掲載作品「お邪魔虫」に加え、書き下ろし短編を収録した本好きの令嬢のラブファンタジー、第3弾が登場!(裏表紙より)

王太子婚約者として、自覚と努力を続けるエリアーナ。近頃の悩みはやっぱり苦手な人付き合いと立派な姑との関係。頼りないと思われているのでは? 助けられてばかりいると落ち込むエリィに、かつてクリスの婚約者の最有力候補から手紙が来ているのを知ってしまう。
本から得た知識で無意識に無双するヒロイン、今回は頑張りすぎていっぱいっぱいの巻。自分の悩みに自覚的で、ごめんなさいと言える子はえらい! エリィはエリィらしく、をこのまま貫いていってほしいな。
王家の方々との関係も良好そうで何より。エリィがこびていないところが可愛いと感じることがあるんだろうけれど、やっぱりみなさん有能な人間が好きということかな? そんな子に純粋な「本を読みたい」をおねだりされたら叶えちゃうよね!笑
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「――当家に女房をよこせ」人外の化け物を統べる「化野家」からの命令に、白羽の矢が立ったのは異界から召喚された少女だったはずなのに……。なぜか、あれよあれよという間に、その少女の身代わりになることになってしまった宝生家の姫・櫻子。彼女は、言われるがまま化け物屋敷と恐れられる化野家に嫁ぐことに。ところが、当主の征獣狼から、必要なのは花嫁ではなくお手伝いさんだと言われてしまって!? 身代わり花嫁になるはずが、お手伝いとして働くことになってしまった姫君の和風ラブファンタジー。(Amazonより)

和風ファンタジー。人を襲うケダモノたちから人々を守る高貴な家々がある中、それらを取りまとめる宝生家の姫君として生まれ育った櫻子。「何もできない」という無力感にいつも自覚なく苛まれる彼女は、異世界から召喚された少女の身代わりに恐れられている化野家の当主に嫁ぐ……はずが、実は求めていたのは花嫁ではなくお手伝いさんの意味での「女房」だったという。
ネガティブな櫻子ですが一生懸命なんでもないふりをしているような言動が可哀想で可愛らしくて切ない。「あらまあ」と思うことでなんとか自分を落ち着けているような印象。だから居場所をくれた征獣狼になつくのは当然で、口うるさいながらも世話焼きな吉宝丸との関係もほっこりしました。
それだけに特殊な体質があるとされながらわがまま三昧な千華や、気を惹くためだけに櫻子を突き放して千華の側についた御三家の若君たちには苦笑を禁じ得ない。特に若君たちは、ずっと一緒にいたのに櫻子の寂しさや無力感にまったく気づかんかったんかい! と。千華についたのも千華に失礼すぎる。本来なら召喚もののヒロインになるはずの千華がどういう人間なのかは明かされなかったので気になるなあ。
ともかく、悲しい運命を負う征獣狼と櫻子がこの先も長く一緒にいられますように。
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Author:月子
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