読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

獣人の国の獅子王と政略結婚をすることになった王女に仕えるメイド、ソニア。彼女にはある密命があった。それは獅子王の暗殺! 主のため、悲壮な決意を胸に獣人の国に向かったソニアを待っていたのは、野蛮な獣ではなく、優しい獣人達だった。王の片腕である黒豹の騎士クレインと親しくなり、ソニアの決意は次第に揺らいでいく。そんなある日、訪ねてきたクレインが人の姿に変化して…。え? 獣人ってお腹が空くと人の姿に変わるんですか? メイドと獣人騎士との人外ラブ!!(裏表紙より)
かっっっっっっっっっっわいすぎか!!!?!?!? と悶え打ったメイドと獣人騎士の恋愛ファンタジー。設定が巧みすぎてきゅんきゅんしたしめちゃくちゃ楽しかった!
顔に傷を負ったため不遇の扱いを受けている心優しい王女は、父王の命令で下賤とされている獣人国の王に嫁ぐ、普通ならこれが主役なんでしょうが、主人公は王女に仕える孤児だったメイドのソニア。王女様を絶対お守りする! という強い使命感を残酷な王に利用され、王女が嫁ぐ獣人国の王を暗殺しろと命じられるという。
この時点で、ああ王女様は幸せになるし王様はちゃんとやり返してくれるのね、とわかる安心感。
オルデネア王国の日々は新鮮で、獣人たちの描写がめちゃくちゃ好み! 換毛期や冬眠があるとか、仕事のやり方、彼らの身体や個性のこと、読んでいてすごくわくわくしたし、ソニアが生き生きしているのが伝わってきて嬉しかった。
母王妃のことは別にいらなかったかもと思うくらい、王はちゃんと懲らしめられたし、嫁ぎ先でコーネリアはエドガルド王と想いを通じ合わせたし、ソニアは愛する人を見つけて、ルイはトラウマを克服しつつあって、とハッピーエンドにも大満足。
色気たっぷりのエドガルド王も素敵でしたが、不器用で実直な騎士のクレインもヒーローの魅力があって、一冊で二人のヒーローを楽しめるお得感も最高。
めちゃくちゃ楽しかったです。ときめきました!
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四年前、生まれたばかりの赤ん坊が誘拐された。その子の父親と不倫をしていた野々宮希和子は堕胎をきっかけに不妊となり、彼の妻から詰られたことで衝動的に子どもを誘拐してしまったのだ。実の母と娘のように逃亡する四年間。しかしある出来事をきっかけに希和子は逮捕、薫と呼ばれていた子どもは元の秋山恵理菜に戻るが、一度壊れた家族は元には戻らなかった。そして21歳になった恵理菜は不倫相手の子どもを妊娠していて……。
原作は未読ながら、映画の力強さが印象的でずっとちゃんと見ようと思っていた作品。
因果は巡るというか、母と娘の連鎖が痛いくらいに彼女たちを縛り付けていることが感じられてひりひりしました。誰も悪くないわけではないんだけれど、千草の台詞が象徴するように男性の不在が著しい。登場する男性は彼女たちの人生を狂わせて、不都合が発生すると存在しなかったかのように空気になる。そうしているのは彼女たち自身なのだということも見ていて苦しかった。
調べてみると映画では省かれている設定や話が原作にはたくさんあるんですね。すごく読みたい。テレビ放送時の映画を見ていてすごく気になっていた恵理菜と千草の交流を読みたいし、希和子は最後まで登場しないのかとか。

大学進学を控えた遙は真琴とともに部屋を探しに東京へ……「運命のチョイス!」。卒業する凛と宗介にサプライズを計画する愛一郎と百太郎が贈ったものは?「秘湯のクーリングダウン!」。新級を前に新入部員獲得の作戦を練る渚、怜、江は助っ人を頼んで……「結束のバタフライ!」。海外留学する凛のため、サプライズパーティを企画する仲間たち「旅立ちのエターナルブルー!」。四つの短編作。
高校卒業と大学の間、第三期の前のお話たち。短いながらも「Free!」の楽しげかつ真面目で、友達思いの彼らがしっかり描かれていて楽しかった。
EDの謎コスプレの理由がちゃんと描かれた「結束のバタフライ!」。EDだから別物として顔のいい若者たちを楽しんで見ていたんですが、こういう理由付け大好きですね!笑
岩鳶メンバーが主体になる本編ですが、鮫柄メンバーが楽しそうだった「秘湯のクーリングダウン!」も楽しかったなあ。凛と宗介はこういう一生懸命な後輩たちをすごく微笑ましく思っているんだろうし、大事にしてやりたいなと思ってるんじゃないかな。なんか……よかったねえ……!(第一期第二期のツンツン具合を思い出しながら)

大学に進学しそれぞれの形で水泳に関わる遙と真琴。遥は進学先で中学時代の友人の旭と再会し、かつてリレーを泳いだ仲間の郁弥も水泳を続けていると知る。一方、岩鳶高校の三年生に進級した渚と怜は新入部員を迎えていた。
高校水泳部の絆はそのまま、今度は中学時代の仲間との絆を結び直す第三期。新しい登場人物がみんなこじらせていて笑っちゃう。先輩、大先輩までライバルだのなんだのといちゃいちゃしている(語弊)の楽しいな!
第一期ではだいぶツンツンイライラしていた凛が、ここだとすっかり面倒見のいいお兄ちゃん先輩になっているのが、すごくときめきで。愛くんもだいぶ頼もしくなっているのが見ていて嬉しくて、成長っていいなあとしみじみしました。

魔国連邦に娯楽がないと気付いたリムルはみんなが楽しめるものを、と考え相撲大会開催を提案する「HEY!尻!」。ふわふわのスライムボディを模したクッションを作りたいと考えたリムルは、材料を調達がてらみんなでピクニックへ行くが魔物に襲われる「Mの悲劇?」。教師としてシズの教え子たちと野外訓練に参加するリムルだが、思わぬ事件に見舞われる「リムルの華麗な教師生活」。アニメシリーズの外伝集。
最近はちょっと色々ばたばたしているリムルたちですが、これは完全に平和なOAD。相撲大会をやったり、ピクニックに行って魔物を助けて仲良くなったり、教師として子どもたちの成長を見届けたり。そして相変わらずチートである。
リムルが能力や知恵や人脈と駆使して、異世界の権力者たちと渡り合ったり戦って勝利する展開も好きなんですが、こういうのんびりしたエピソードもいいよなあ。長編シリーズの醍醐味感。はらはらどきどきも、のんびりほんわかも楽しめる。

伝説の《黄金瞳》を持つ少女リタは人買いに捕まり闇市で競売にかけられてしまう。過去のトラウマで声を失い絶望するリタを競り落としたのはマフィアのボス、アルバートだった。「きみは僕の花嫁になってもらう」甘い囁きに従うリタだったが、彼が笑顔で人に銃を向ける冷酷な一面を知ってしまう! 危険なマフィアに迎えられたリタの運命は――!?(Amazonより)
黄金の瞳を持つために競売にかけられた天涯孤独の少女が、花嫁を買ったマフィアの若きボスと少しずつ心を通わせて家族を得るまでのお話。
声が出ないという設定の描写って難しいと思うんですが、話せないゆえにすごく頭の回転が早い子で、それを伝えるタイムラグ的な違和感もなくするする読めたのがすごい。
声は戻らなかったし、黄金瞳の謎は謎のまま、リタはリタのままで何一つ変わらないのがちょっと残念かも。もうちょっと何か、ファンタジーを求める気持ち的に何かほしかった。
しかしデレた後のアルバートの不器用な可愛げな! 早くべたべたに甘やかしちゃえよ……とにやにやしました。
どうでもいいですがお医者さんと瞳の組み合わせ知ってる! これ(以下略)となりました。どこにでも転がっている設定を上手く組み合わせるってこういうことか。勉強になります。

あの結婚式から二年経ち、ついに亜潟家でお正月を過ごすまもり。旅支度のためにひっぱり出したトランクをきっかけに、葉二と二人、シンガポールへの新婚旅行を思い出していた。
そうそう、懐かしいですね葉二さん。ーーって、懐かしくても、鶏丸ごと一羽の海南ライスを作ったら食べきれないですよ!?
食卓を囲んで、悩みも喜びにも向き合ってきた亜潟家の数年後。親友の湊、弟ユウキの恋模様など、気になる彼らの選択も描かれた書き下ろし4編と、書籍初収録となるショートショート13点を収録。(裏表紙より)
本編後の幸せな番外編集。最終巻でちょっとだけ話に出ていた新婚旅行を交えた食べ物の話と、義実家へ帰省した二人と小さな恋の物語、湊と周のだらだら付き合っちゃうカップルのあるあるな話、進学先で一人暮らしをしているユウキと葉二の二人飲みの話と、特典のショートショートまとめ。盛り沢山!
小さい子が絡む話は楽しいなあ! 慣れちゃっているけれど亜潟家の皆さんは本当に顔が良いのね笑
結婚後の番外編だからおめでたい話もあるんじゃないかなあと思ったら! 本人の視点なのではっきり書いてないけれど、めっちゃくちゃ嬉しかったんだろうなあと思うと微笑ましかった。
最後まで美味しく幸せな物語でした。ありがとうございました!

「梶くんとは別れようと思う」学園祭の真っ最中、別れを告げようとしている橘ほたると、呼び出された梶くん。彼女と彼の視点が交差する恋の最後の15秒(「15秒のターン」)。
ソシャゲという名の虚無にお金も時間も全てを投じた、チョコとあめめ。1LDKアパートで築いた女二人の確かな絆(「戦場にも朝が来る」)。
大切なものを諦めて手放しそうになる時、自分史上最高の「ターン」を決める彼女達の鮮烈で切実な3編と、書き下ろし「この列車は楽園ゆき」「15年目の遠回り」2編収録。(裏表紙より)
アンソロジーや雑誌、同人誌に収録された短編の再録と書き下ろし二本を加えた一冊。
読んだときから泣きに泣いた「2Bの黒髪」を読んでまた泣くという。
そして書き下ろしの「この列車は楽園ゆき」。高校生のときに見えていた景色、感じていたもの。大人になって見えるもの。変わったように見えて変わらないものたち。「楽園」という言葉に全部詰まっている気がする。
茜子さんと高根くんの関係は大人にならなくちゃ形にできなかったものなんじゃないかとか、芽衣沙さんが当時からすごく注意深く周りを見ていて茜子さんを心配してそれを救えるのは高根くんだけなんじゃないかと行動していたこととか、そういう人の小さな思いの積み重ねでわっと泣いた。
胸をがんがんに殴られた後は、ちょっとほっこりする書き下ろしで読み終われたのもすごくよかった。

田舎に引っ越すことになったが絶対に嫌だ! と両親を説き伏せ、なんとか一人暮らしをすることになった吉川菜緒。広いのに破格のマンションで新生活を送るはずが、何故かそこに学校の人気者である上原久志が現れる。二人とも悪徳不動産会社に騙され、同じ部屋をブッキングしてしまっていたのだ。上原も事情があってすぐに出ていくことができず、二人は話し合いの末、お互いの行先が決まるまで秘密の同居をすることになった。
懐かしい「りぼん」連載作品だったものの実写化。現実に即して年齢が変わっていたりオリジナルキャラがいたり内容が変わっていたりするものの、高校生の男女が内緒の同居というのはやはりいいな……と実感しながら視聴していました。
でも、最初のエピソードでうっとなったんですよね。同居していて、親しくもない人も使う冷蔵庫に、自分が買ったんじゃないものがあったら食べないでしょう普通。甘ったれ感というか常識がないというか、これは100パーセント菜緒が悪いんじゃん、キレるんじゃないよ……と思ったのでした。
しかしだんだん彼女の可愛げが発揮されてきて、なんだかんだ上原くんや幼なじみの先輩の大ちゃんに助けられ? 挟まれ? るシーンは「きゃー!」ってなりましたし、女優さんの声が聞いていて可愛らしくて好きで、だんだん愛着を抱くという上原くんみたいなことになっていました。

伝説の女優の娘に生まれながら醜く生まれつき、いじめられて顔に傷を負いながら、飛び抜けた演技力を持つ累には秘密があった。それは母が残した不思議な口紅。その口紅を塗って人と口付けることで一時的に顔を入れ替えることができるのだ。女優として成功を望む美しいニナは、累と彼女を連れてきた羽生田の誘いに乗り、顔を入れ替えて舞台に挑む。
口付けることで顔を入れ替える気味の悪さ。美醜への欲望と執着。最底辺から成り上がろうとする女と、それに巻き込まれ、あるいは関わっていく人々。このどろどろさがたまらない。また丹沢ニナが挑む舞台が「サロメ」なのがなあ! 累がヨカナーンの首に口付けるのが比喩的。
演技をする人たちの演技なので、普段の感じと舞台人の演技の強弱というのか、振り切っている感で迫力が増していてつい見入ってしまう。惹きつけられるのは、二人が自分の欲望や葛藤に忠実な女性たちだからなのかもしれない。絶対いい子じゃないところがいいというか。