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母国のブラーナ帝国から遠く離れたゲオルグ公国で、女でありながら君主の地位についたエリスセレナ。婚約者であるイシュトファルに支えられ、女公としての一歩を踏み出した。だが、次々に問題が起こる。ラインヘルドの領主から突然の求婚、ときを同じくして隣国から進軍の報せが…! 最も危険な場所へ、愛する人を送り出すエリスセレナ。思いがけない陰謀が待ち構えているとも知らずに——。(裏表紙より)
緑の森を拓く姫の後日譚。女公となったエリスセレナが直面した問題の数々が今回。前回はまだ迷える姫君だったのか、この巻ではもうすで為政者になっていておおっと思う。もう前巻で抱いていた葛藤はなくなってしまったのかな、と、もうちょっと「私が何故ここにいるのか」という迷いも見てみたかった気もしますが、たった十六歳で臣下たちと渡り合うエリスセレナは本当にかっこいい。
毎巻陰謀渦巻くところに姫たちが巻き込まれていくお話なので、ラブロマンスとははっきり言えないし、政略結婚ものを求める人には甘さが足りないと思われるかもしれないけれど、こういう少女向け小説があるのは面白いなあと思う。
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