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アップフェルラント物語 (光文社文庫)
 20世紀初頭のヨーロッパ。アップフェルラント王国の孤児ヴェルは、囚われの身の少女フリーだと運命的な出会いをした。彼女の手には前世界を揺るがしかねない、王国に隠されたある重大な秘密が! ヴェルは好漢フライシャー警部とともにフリーダを救出。しかし、強大なドイツ帝国軍の魔手もすぐそこに迫っていた——。
 心躍る波瀾万丈の冒険小説!(裏表紙より)

分かりやすくて楽しい物語だった。時代設定がはっきりしているのと、子ども向けを意識しているような、まっすぐな少年ヴェルが主人公。フライシャー警部は手助けしてくれるかっこいい大人として描かれているように思ったので、児童文学的な印象。少年少女、警部、男装の麗人、王国の秘密、大国の陰謀、蒸気機関車、飛行機、がキーワード。男装の麗人アリアーナがかっこよくて好きだ。フライシャー警部といい感じでまた楽しい。ラストのオチのつけ方がなるほどすごいな! という感じで、これはヨーロッパを舞台にしないと書けないなと思った。
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