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華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106)
その世紀の、その世界が禁じた本を焼き捨てるのが、焚書官モンターグの任務だった。その世界の人びとは、《海の貝》と名づけられた超小型ラジオを耳にはめこみ、部屋の巨大なテレビ画面に没頭して、書物がなくとも幸福に暮らしていた。だがモンターグは、ふとしたことから恐るべき秘密を持ってしまった……! 独特の文明批評で知られるSFの抒情詩人が、持てる感受性と才能のすべてをうちこんで結晶させた不朽の名作。(裏表紙より)

本を読むことが罪悪である世界。戦争の足音が聞こえる中、人々はテレビの中の人々を家族と呼んで、享楽的に過ごしている。これを読んでいる私にとってはこの世界はかなりおかしいと分かるだけに、常に狂気的で危うい世界のように思われ、主人公モンターグの焦燥や怒りに振り回されてしまって、どきどきながら読み進めました。
本を焼くシーンの恐怖感といったら。モンターグが妻ミリーの姿をはっきりと捉えた瞬間、背筋がぞっとした。この世界にいる人たちは、こういう人たちなんだ……。
ラストで登場する学者たちが、たき火を囲んでいるシーンがすごく好きだ。ほっとして泣きたくなってしまった。そうして彼らがどういう風にして本を守ってきたのかが分かるところにぐっときた。
面白かった。
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