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藍玉の花嫁 紅涙流落 (講談社X文庫―ホワイトハート)
 済の公主、尚紅鈴は父王、永全の無限にも似た愛情を注がれて育ち、贅沢三昧に暮らしていた。
 が、ある日突然、北方の閃国に攻め込まれ、父王は命を落とし、紅鈴も敵国、閃に囚われの身となった。
 故郷、済を取り戻し父の恨みを晴らそうと、紅鈴は自分の美貌を武器に、敵国の王、巴飛鷹の寵妃となり仇を討つ覚悟をする。
 だが、飛鷹に「色仕掛けは無理だ」と言われ……。(裏表紙より)

花嫁シリーズの13巻目。あとがきによると、どうやらこのシリーズはここで一旦お休みらしいです。
このシリーズが大好きになるきっかけになった一巻目、『雄飛の花嫁』よりあの方々が登場ということで、これは萌えぬわけがないだろう!! このシリーズを最初から順に読んできた人間にとっては、安定の閃国王夫妻が分かっているために、紅鈴の必死具合がかわいそうだけれど非常に面白いです。夫婦! 夫婦! 四十間近の飛鷹様は本当にかっこよかったです。作中の珠枝は二十六歳。祥麟は十歳であと十一年したら亡くなるのかその間に子どもができるのかーと話と全然関係ないところで想像して悶え転がっていました。
紅鈴はわがまま放題、贅沢三昧だった甘ったれで、一番近い人間を想像すると某十二国のあの公主様でしょうか。紅鈴もまた、現実を突きつけられて泣くのですが、彼女なりに大人になっていくところは、がんばれ、と応援したくなる姿でした。しかしこれ紅鈴は微妙に花嫁じゃないよ! 面白かったからいいけど!
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