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天の花嫁 (ルルル文庫)
病気の母親を抱える杏麗は、その花を食べるとたちどころに病が治るという伝説の明蓮花を取りに竜成山へと旅に出る。しかし、そこで杏麗は、見てはならないものを見てしまい、人間界から天界へと連れ去られる。さらには天帝の息子と結婚し、子をなさなくてはならなくなったのだ。母の病気を治すどころか、まさか天界へと嫁ぐことになるとは…!? 杏麗の操は守られるのか? 大人気! 葵木あんねが描く壮大な天界ファンタジー。(裏表紙より)

天帝の息子を裸を見てしまったので掟に従って結婚させられるという、とんでもな始まり方です。紹介文から少々コメディを感じますが、ヒロインの杏麗が「結婚なんてしない!」とおてんばなところがあるにしても、特にコメディではなく、甘い台詞ありのしっとりとした優しい印象のお話でした。
天帝の息子である結婚相手・青遼が若干天然気味な俺様で、まっすぐに甘い台詞を吐くので悲鳴をあげてしまいますが、そんな彼を霞ませるくらいに天界の人々が個性的で楽しかったです。天帝と蛍山府君好きだな! 蛍山府君がかっこよくて麗しくて大好きだ!
中華風で天界の花嫁になるというお話にしては意外な話の転び方をしたので、面白かったです。でも私は、あのままハッピーエンドで終わらなくてもよかったのよ! と思いました。
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