読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
天人の“師匠”は、敵対する人間の王・ルタに殺された。彼女の最期の願いは、愛してしまったルタの幸せ。しかし千年後、人間・アセビに転生した“師匠”が見たのは、神話として語られ孤独に生きるルタだった。互いに恋しても、種族が、世界が、誤解が、邪魔をして“相手を幸せにできない”と空回る想い。共に在ることが叶わないなら——変えるべきは世界か。
第15回ビーンズ小説大賞優秀賞受賞、魂に刻まれた恋物語。(裏表紙より)
『神様は少々私に手厳しい』を読んだだけなのですが、守野さんの一人称の勢い、好きだなあ。ぶわー!! っと感情が溢れるところ、読んでいてめちゃくちゃ面白い。ぐっときます。かつコメディ部分も楽しくて、各々のツッコミに笑った笑った。
前世の自分を殺した元弟子は、千年後、誰とも交流を持たずたった一人孤独に生きていた。殺される間際、唯一願った彼の幸せのために、少女アセビに生まれた変わった彼女は全力で彼の元へ駆けていく。……駆けて行くんだけど、びっみょーにずれてるところが楽しい。
なので後半、がらっと色が変わり、物語が駆け足気味になって読者を置いてけぼりにした感があるのがとても残念……。好きなんです、そういう展開大好きなんです! でもこの一冊でやるの無理があったと思うんだ!
それでも、一つの時代の終わり、神々の世の終焉に、やっと一緒に生きられるようになった二人の姿は、とてもとてもよいものでした。
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