読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
ヨーク公アルバートは、吃音症のため、スピーチを不得意としていた。国王代理として行ったスピーチは失敗し、治療に当たってみるもうまくいかない。夫を応援したい妃エリザベスが訪れたのは、言語療法士ライオネル・ローグだった。
物語はコンパクトなのに小さくなりすぎず大きくならず、だというのにとても面白かったです。見終わった後、不思議な容量がある話だなあと思った。歴史物だからかな。
平民、という身分差別がまだすごく深い時代。序盤で国王の座についているのはジョージ五世。吃音症のアルバートは静かに暮らしていたいと密かに望みながら、大きく揺れ動く状況の中で王位に就かされることになる。その困難な時代を目前に、指標たる王であらねばならないという厳しさが、見ていて辛かった。みんなが信じていられるものでありたいという願いと、自分の小ささを知っているアルバートだったからこそ、あのスピーチには意味があったと思う。ライオネルとの友情もとてもよかった。ライオネル役のジェフリー・ラッシュがすごくお茶目で引っ張っていってくれる感じがあって、とても好き!
それから、エリザベス妃を演じるヘレナ・ボナム=カーターが美人だなあと思って見てました。イギリス女性! って感じの衣装(特に帽子)とか、巻き毛の感じとか、言動。国王妃っていうのはああいう、おしゃれで気品のある、献身的な女性なのだなー。でも、それがハリポタのあの人とか、レミゼのあの人とかに繋がらない。女優って、魔女だ……。
あとそれから、長女エリザベスが、将来を期待させるしっかり者の言動だったので、楽しかったです。
世界史が本当にすっごくものすっごく苦手なので、これから先どんな困難があるのかというのはあんまり知識にないのですが……語りかける人は本当に、大変だ。
実話と少し違っているであろうとはいえ、不思議な大きさの作品だった、本当に。
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