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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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「助けてやれず、済まない……」
男は、幼い麒麟に思いを馳せながら黒い獣を捕らえた。地の底で手にした沙包の鈴が助けになるとは。天の加護がその命を繋いだ歳月、泰麒は数奇な運命を生き、李斎もまた、汚名を着せられ追われた。それでも驍宗の無事を信じたのは、民に安寧が訪れるよう、あの豺虎を玉座から追い落とすため。——戴国の命運は、終焉か開幕か!(裏表紙より)

戴国の長きに渡る冬がようやく終わった。
終わった……終わったんだ……ここからまた始められるんだ……読めて本当によかった。誰かがやったことがこの未来に繋がったんだと思うと、人の行いって本当に大きなものなんだな。後半もうずっと泣いて読んでいました。また改まった暦の名前がな!
泰麒たちが本当に成し遂げられたんだということがいまだ信じられないので、是非ともその後の話を読ませてほしい。読み終わったのにもう続きが読みたい。短編出る? 出るよね?
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新王践祚——角なき麒麟の決断は。
李斎は、荒民らが怪我人を匿った里に辿り着く。だが、髪は白く眼は紅い男の命は、既に絶えていた。驍宗の臣であることを誇りとして、自らを支えた矜持は潰えたのか。そして、李斎の許を離れた泰麒は、妖魔によって病んだ傀儡が徘徊する王宮で、王を追い遣った真意を阿選に迫る。もはや慈悲深き生き物とは言い難い「麒麟」の深謀遠慮とは、如何に。(裏表紙より)

う、おおおおおおお……!!!!! と身体の奥から滾る第三巻。そうきたか! ここにきて色々な欠片が合わさり始めた感、興奮する。何より無辜の民の小さな祈りが、一つの命をここまで繋いだということが、もう、もう言葉にならない……。
そして泰麒の特殊性がこういう形で顕れるのか。これをどうとっていいのか、うまく飲み込めない……。ただ彼が『魔性の子』で描かれたすべてを負ってきたという気迫が伝わって、忘れられていないことに胸が震えました。
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ナルニアから現代に戻ったペペンシー兄妹。折しも、戦争の影がちらつく世界。ピーターとスーザンはアメリカへ、エドマンドとルーシーは従兄弟のユースチスがいる家へ疎開していた。ナルニアを馬鹿にするユースチスと、エドマンドとルーシーは折り合いが悪かったが、部屋の壁にかかっていた絵から波が溢れ出して飲み込まれ、三人はナルニアへやってくる。

「朝びらき丸」の副題の方が馴染み深いんですが、時代に合わせて変更したんでしょうね。美しい日本語なんですが確かにちょっとわかりにくい。
大人になってしまったピーターとスーザンはナルニアを卒業し、今度はエドマンドとルーシーが役目をまっとうするまでの物語。とても意地悪で嫌な奴のユースチスが変わるところが見どころ。最後の彼の顔つきが最初とまったく違うので、役者さんはすごい。
無邪気でいかにも少女といった言動のルーシーが、女王=お姉さんとして年下の女の子を導くところがロマンですね。だから最後の別れがぐっとくるんだ。また越えるべき壁としてカスピアンがいるエドマンドもちゃんと成長してくれて、この作品、第一作と比べて地味は地味なんですけどめちゃくちゃ深いのですごく好きなんですよねえ。
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ペペンシーの四兄妹がナルニアに戻ったとき、彼らが去ってから1000年以上の時が流れ、世界はテルマール人が支配する時代となっていた。叔父ミラースから奪われたものを取り返すため、王子カスピアンは角笛を吹く。四兄妹はその助けとして呼ばれたのだ。だがナルニアを取り戻すための戦いは困難を極め……。

ちょっとずつ大人になっていく兄たちが、アスランを心から信じなくなりそうになっているのが辛い。ここから先のことを思うともっと辛い。ただこの作品が何を描いているのか知ると、ルーシーの無邪気さも見ていて辛い。
二作目は人と幻想の生き物との戦い、神代と人の世の戦いなど、どうしても避けられない現実との戦いが見どころでしょうか。否応無しに流れる時間が、なあ。兄と姉と下二人は違うっていう最後のシーンが、胸にくる。
ナルニアの人々ももちろん、服装や建築も美しくて見ていて楽しい。
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いつものように空き地に集まっていたのび太たちは、出木杉が読んでいた『宝島』の物語について聞いていた。のび太は自分も宝島を発見すると意気込むが、ジャイアンたちに無理だと嘲笑われ、ドラえもんに助けを求める。ひみつ道具で宝のある島を突き止めてしまったのび太は、ドラえもんや友だちとともにその島を目指す。だが途中で海賊に襲われ……。

一夏の冒険譚かと思いきや、想像以上に壮大だった。時空海賊、メカニック、宇宙といった要素込みの、船は船といっても時空や宇宙という広大な海を渡る船(島)の話。ここに親子要素が絡んできて、最後はめちゃくちゃうるうるになって見てしまった。終盤になって、僕なんて何もないと言っていたのび太が投げかける、当たり前でいて善性溢れる台詞の数々が刺さる。
フロックがすごく才能溢れる子で、見ていて楽しい。のび太と対照的なだけに大事なシーンでは格好よさを奪われがちですが、台詞や設定からびしばし天才のオーラを感じる。けれどこれもフィオナという母親から受け継いだものなんだと思うと、シルバーは本当にこれからちゃんと父親として彼の道行を見守っていてほしいと願うばかり。
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“――彼は、あの日の姿のままで現れた”
 アラサーOL・香実の会社にやってきた新人は、幼いときに初恋をした不思議な青年の、当時のままの姿をしていた。十三年ぶりに訪れた奇跡の再会に、香実は思い出にある通りの、優しい彼に惹かれていく……でも……。
 一体、あなたは何者――?
 心のどこかで、繰り返される疑問。果たして青年“樹々”の抱える秘密とは。
 彼の謎が明かされるとき、あなたもきっと、“永遠の恋”に巡り会える……。(Amazonより)

ブラック体制で働き続けていた香実は、とある出来事を経て心が折れ、情熱を失って漫然と働いている。そんなある日、幼い頃から変わらない姿を持つ初恋の彼、樹々が現れる。だが彼は香実のことを初めて会うと突っぱねた。
前半の、疲れ切った香実のいびつな日常。樹々のような青年が現れたことですうっと世界が色づいたところ。そして中盤からの穏やかな日々と、これからのことを考えようとするしなやかな視線が、とても心地よかった。ファンタジー要素がある? ない? と最後まで悩まされたところにどきどきしましたが、どういう内容だったかは最後まで読んだ人間のお楽しみでしょうか。
それを踏まえて、できることならもう少しその先のことも読んでみたいと思いました。変化と不変を愛おしむ香実に救われた気がします。
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民には、早く希望を見せてやりたい。
国の安寧を誰よりも願った驍宗の行方を追う泰麒は、ついに白圭宮へと至る。それは王の座を奪い取った阿選に会うためだった。しかし権力を恣にしたはずの仮王には政を治める気配がない。一方、李斎は、驍宗が襲われたはずの山を目指すも、かつて玉泉として栄えた地は荒廃していた。人々が凍てつく前に、王を捜し、国を救わなければ。——だが。(裏表紙より)

読むのを再開したらやばい面白いとなって止まらなかった。
泰麒が凄まじく賢く立ち回っているけれど、内心ではどう思っているんだろうな。驍宗のためだと思えているのかな。それとも……と作中の人たちの気持ちに沿ってしまってはらはらしている。しかも最後があれって、当時のリアルタイム勢のみなさまお疲れ様ですという気持ち。
全4巻の2巻目というだけあって、最後に至るまでの伏線を張っているという印象の巻。最後は話が一気に進んでいくと信じている。
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神棲まう不知森に足を踏み入れた高校生の光流が気づくと、そこは「照国洛豊」という華やかな都だった。
 元の世界に戻る方法を知るという“賢大婆”を探しに、後宮へ入るが……現代っ子の光流は身分もしきたりもお構いなし、目立つ存在に。お付きの女官の祥華の手助けもあり、気のいい内宮女の梨香、麗雅という友達を得、高官・徐煌貴の目にも留まり――。
 同じ頃、血族が途絶えかけ皇帝の力が弱体化する照国に不穏な影が。王宮に渦巻く黒い陰謀は、光流にも忍び寄る。(Amazonより)

父が過労死し、母と二人暮らす光流。ある日不気味な噂のある森に入ると、気付いたら中華風異世界だった。失踪した娘の代わりに後宮入りした光流は、現代人ならではの感覚で下女や一部の宮女に慕われるようになる。なるんですが、それがメインの話ではなく。
異世界召喚、中華風ファンタジー、後宮もの、謎解き、宮廷劇といった要素を詰め込んだ話でどれに特化しているとも言い難い感が惜しい。肝心なところで光流が関わらないので勝手に話が進んでいる感がなあ……。光流は身代わりになったのに普通に実の父母の話をしてしまううっかりさもちょっと。
皇帝と御三家の設定が男子校めいて面白いので、この人たちが光流を挟んで賑やかにしているところが見たかったです。
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国際テロ組織コブラを壊滅させたG.I.ジョーだったが、残党に襲撃される。主要メンバーであったらデュークらが戦死し、残されたメンバーは初代司令官ジョー・コルトンに助けを求める。再びG.i.ジョーとコブラの戦い始まった。

思い切りが良すぎるにもほどがある続編。前作の続きだけれど全然違う人が主人公だよ。ついでに前作の主人公は離脱(戦死)させるねって。わかりやすすぎてどうなんだ。
前作はいかにも、元になった玩具が好きな人のための、というがちゃがちゃした感じだった気がしたんですが、この作品はもうちょっと真面目に、しっかり組織立って戦いましたという印象でした。嫌いじゃないんですがなんか違うな? という感じ。
2020年にスネークアイズが主人公の作品が公開される予定で、日本も撮影地のようですけれど、どうなるんだろうな。
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代々続く武器商人マッカランが開発した「ナノマイト」は金属物質をすべて破壊していくという究極の兵器だった。だが護送中、謎の戦闘機から攻撃を受け、護衛部隊にいたデュークは秘密組織G.I.ジョーに助けられる。襲って来たのが元恋人のアナだったこと、そして仲間のために、デュークはG.I.ジョーに入隊を希望する。

玩具がアニメ化したものがベースだそうな(Wilipedia調べ)。アメリカで生まれ育ったなら大抵は知っているという感じなのかな。世界征服を企む悪の組織に、地上最強のエキスパート、ナノマシンという高度な科学といったところが子ども心をくすぐるんでしょうか。あと貴族。敵側にいる女性が男爵夫人で通称「バロネス」って、それは私も好きだなうん。
主人公は男性ですが仲間にちゃんと強い女性がいるというのが作り手の意思を感じる。こういう作品だと正統派でかっこいい主人公よりお調子者でやるときはやってくれるサブキャラクターが好きなので、リップコードがめっちゃ好きです。
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Author:月子
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