読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

決まっていた婚約を反故にされ、急遽カストラバ王国へ嫁ぐことが決まったブラーナ帝国の第六皇女アンナマリア。結婚相手の若き王フェランは、即位のときに異母兄を処刑した冷酷な人物だといわれていた。常に命を狙われ、輿入れしたその日も刺客を自ら手にかけたフェランが恐ろしくて、初夜の床で思わず夫を拒んでしまうアンナマリア。結ばれないまま、国王夫妻として過ごす二人だったが!?(裏表紙より)
嫁恋シリーズ六冊目。前作「緑の森〜」のエリスセレナの姉姫アンナマリアの物語。妹へのコンプレックスよいです。セレナは吹っ切って行動を起こせる子でしたが、アンナは思い悩んで口に出せないタイプで、いろいろじりじりしました。相変わらず陰謀が前面に押し出されていて、それほど糖度は高くありませんでしたが、安心して読めるのはすごいなあと思う。
アンナが声を上げるところは、アンナらしさが失われていなくてとてもかっこよかった。
ところで、このシリーズで悲恋ものをちょっと読んでみたいな、と思ったりしました。最終的にみんな幸せにくっついてしまうので……。

「俺とお前は今日から敵同士だ。殺し合おうぜ」終戦後、久々にランセからの誘いを受けたロディア。待ち合わせ場所へ向かったロディアが見た光景は、海賊船を率いるランセの姿だった!!「——俺にさらわれるか?」と囁くランセをきっぱりと退ける。そして海軍軍人として自らの手で必ずランセを捕まえる決意をしたロディアは、マディス王国初の女性艦長となり、再びレーン号に乗船する決意をするのだが!? 波乱の新章スタート!(裏表紙より)
ごろんごろんごろん(転がる音)
かっこよすぎです。なのに切ないです。きゅんとします。
海軍もの少女小説の四巻目。アルモニアの消滅によってマディス王国に平和が訪れ、ロディアはランセたちレーン号の面々と会わないまま、半年ばかりが過ぎ……。
冒頭の目覚めやお茶会のシーンににやにやしっぱなしで、ランセに「——俺にさらわれるか?」と聞かれるところはときめきゲージがぐーんと上がる。それに対するロディアの答えがかっこよくて!
艦長として、一生懸命になっているロディア。そんな彼女は、結構普通の人より色んなことができてしまうので、多分精神的にぎりぎりだったんだろうなあ、と思った。でも一瞬、まじでランセが出てきたのかと思った……(あの人ならやりかねないという想像で)。それから、アルデアが本当に苦しい思いをしているのに、ものすごく転がりました。
そしてロディアがランセに追い付いたところで……まさか「追い抜いたー!!?(精神的に)」と思うことになるとは……。あれって追いかけてましたけど追い抜きましたよね、黙って俺に(以下略)ですもんね。死にたがりやは愛に包まれるべき! ロディアのどきどきが伝わってきそうなシーンもあり、盛りだくさんで、続きもとても楽しみ!

まんがをイメージしたお菓子を作り、まんがとフードの関係をエッセイとして書き下ろした一冊。
「ハチミツとクローバー」「のだめカンタービレ」「笑う大天使」「D班レポート」「はみだしっ子」「西荻夫婦」「くちびるから散弾銃」「いちご物語」「グーグーだって猫である」「天然コケッコー」「時をかける少女」「Landreaall」「エマ」「Under the Rose」「ベルサイユのばら」「放浪息子」「アラベスク」「舞姫 テレプシコーラ」「アナスタシアとおとなり」「Papa told me」「マルメロジャムをひとすくい」「おいしい恋グスリ」「西洋骨董洋菓子店」「百鬼夜行抄」「棒がいっぽん」「蟲師」「リトランテ・パラディーゾ」「コダマの谷」「トーマの心臓」「バルバラ異界」「Rさん」からイメージしたお菓子とそのレシピ、そして作中のフードについて論じている。更に、羽海野チカ、くらもちふさこ、よしながふみ、萩尾望都、それぞれの対談を集録。
本そのものも可愛いし、興味深いことがたくさんあって、すごく素敵な本だ。個人的に、入江亜季さんの「コダマの谷」を取り上げているところがポイント高いです。
少女漫画の中で、フードがどのようにして扱われているか。フードは何を示しているか、を語られているのですが、確かにその通りだ! と頷く。特に対談では、福田さんが、漫画家さんに、この作品ではこういう風にフードが使われていますね、というようなことを問われていて、まさに、フードと少女漫画の一冊! という感じでした。羽海野さんとの対談では、ちょっとだけジブリとフードについても語られていて面白かった。

留学先の教授の紹介で、英国で最も美しいと名高い古城「薔薇の城」で住み込みバイトを始めた夕貴。高貴な美貌を持つ城主の侯爵・レヴィンは、大学で見かけて以来夕貴の密かな憧れの人だ。けれど、実際のレヴィンは複数の恋人を持つ遊び人だった。からかい混じりに自分を口説いてくるレヴィンに戸惑っていたある夜、話し相手にと招かれた彼の私室で、突然雷鳴が鳴り響く。驚いて思わず抱きついた夕貴を、レヴィンは意地悪く「誘うなら抱いてやろうか」と押し倒して…!?(裏表紙より)
ハーレさんでまだお目にかかったことのない無理矢理系だったよびっくりしたー。無理矢理でも、多少は「憧れ」という気持ちがあったのでまあそこまで無理矢理というわけではないのかもしれない。ここまで恋愛だけを書くジャンルもすごいよなーと何故か今日はしみじみ思う。
英国に留学している建築学科の大学生・夕貴と、侯爵・レヴィンのお話。最初に書いたように、びっくりなところから関係が始まる。夕貴にちょっかいをかけてくる貴族がいたり、身分や地位に固執するレヴィンの身内がいたりと、二人の関係は段々と深まっていく。
夕貴がかわいいです。レヴィンも男前です。ラスト周辺、決め手を打ったレヴィンが「ビジネスで手の内を明かすやつがあるか」と言った瞬間、「あーそうかーそうだよねー別に語らんでもいいよねー」とつい納得してしまったのが我ながらおかしかった。
作家志望のジャッキーは、いとこの仲介でフロリダの一軒家に3カ月間間借りることにした。想像以上に執筆がはかどり、ごほうびの泡風呂につかりながら夢見心地でいると、構想中の西部劇のヒーローそのものの男性が呆然と横に立っている。家の持ち主のネイサンが、もう帰ってきたのだ! 人生を楽しみのが得意なジャッキーとつねに慎重なネイサン、正反対の二人が繰り広げるハッピーなラブストーリー。ベストセラー『砂塵きらめく果て』の姉妹作。(裏表紙より)
ハーレさん三冊目。
餌付けしました、という馴れ初めだー。
最初、ネイサンは、がんとした男性かなと思っていたんですが、あっという間にジャッキーに胃袋を掴まれて、二週間とりあえずお試し期間を了承してしまう。ヒロインのジャッキーが押せ押せ、にっこり微笑んで、するっと相手の懐に入って自分の思い通りに物事を動かしている人で、見ていてなんだか楽しかった。ネイサン、ジャッキーにたじたじ。
お互いのことを思い、思い通わせるのですが、ネイサンの方が頼りなくて(過去のことがあるから仕方がないとは思うんですが)、「いい加減早く認めろ君なしではいられないって!」などと思いました。そしたらちゃんと認めてたのでここはちゃんとヒーローなんだな、と思う。襲われそうになっても。
あれ、でもよく考えると、甘い台詞がなかったぞ!? ヒーローがヒロインに語りかける愛の言葉が少なかった気が。
姉妹作として、ジャッキーが作中で書いていた小説が『砂塵きらめく果て』、ハウスメイトで登場したネイサンのパートナー・コーディが登場するのが『アリゾナの赤い花』。
こういう小説は、小説を書いていたり、小説を読んでいたり、恋に落ちたり恋をすることを楽しく笑う、メタ構造があって面白いな。



