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だれも猫には気づかない (創元推理文庫)
時は中世。公国の若き領主、ジェイマス五世の老摂政が亡くなった。先見の明をそなえた摂政が国のために講じておいたとっておきの秘策、それは自身の飼い猫、ニフィだった! 賢い猫はやがて“摂政”として、重要文書承認時など敏腕ぶりを発揮。領主の恋に政治的陰謀が絡まりだすとき、隠れ摂政はどんな妙手を繰りだす? 猫を愛する現代SFの女王が贈る、猫ファンタジイの逸品。(裏表紙より)

なんとなく児童文学っぽい雰囲気のある話だなあと思いました。訳のせいでしょうか。会話の内容やテンポがなんとなくそう思わせたのかもしれない。
猫が活躍するという話ですが、視点はジェイマス公がメインで行くので、猫のニフィは裏方です。それでもところどころで現れて、あくまで猫らしい行動で人々の意表をつく解決策を提示してしまうのはすごく愛らしい! でもニフィも愛らしいですが、登場するエスファニア公国の人々も、理知的で機転が利いて、チャーミングな人たちばかりだと思う。
なんとなく、最後に亡くなった老摂政マンガンが笑っている気がしました。
ところでこの本、妙に紙が固くて捲りづらいです……。私のだけかな。
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