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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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深刻な干ばつに見舞われた国を救うため、王は占術に頼り、王女ソンファ姫の結婚相手を迎え入れることで陰陽の均衡を正すことにした。占術を使う監察官ソ・ドユンは王女の花婿候補を四人にまで絞り込むが、自ら婿を見定めようとお忍びで街へ繰り出した王女に付き合うはめになってしまい……。

自分の花婿をこの目で確かめてやろう! と行動した王女様と、そんな彼女に付き合うはめになった監察官のラブコメディ。
めちゃくちゃファンタジー少女漫画・小説で見たことあるやつ!!!
王道なのですが、韓国が舞台というのが面白い。韓流ドラマは面白そうなものがたくさんあるのですがいかんせん長くて見ていなくて……なので映画一本でこういう恋愛ものを見られるのは嬉しいし面白い。もう一捻りあったらなあという感じではあるんですが、朝鮮王朝の王宮や街の風景が見られるのはいいな。
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「エルマーのぼうけん」
母と二人で暮らす少年エルマー。希望を持って移り住んだ新しい街では貧しい暮らしに母はどんどん心を荒ませて息子を顧みなくなり、街の暮らしにも馴染めずエルマーはどんどん孤独を深めていく。だが人の言葉を喋る猫に導かれ、竜の子がいるどうぶつ島に渡ることに。そこは恐ろしい動物たちが暮らす不思議な場所で……。

現実世界で居場所を見失いつつある少年が、不思議な冒険を経て、種族の違うものたちと友情を育み、成長して元の場所へ帰っていく。行きて帰し物語の形はちゃんとあって、登場する動物たちはエルマーも含めてそれぞれの考えや望みを持って行動している。それは立場が違えば、ずるであったり自分勝手であったりするけれど、それが現実。戻っていったエルマーの世界は変わらないけれど、彼自身の見方が変われば身近な人々とそれなりに上手く暮らしていける……ってところなんだろうな。
『エルマーのぼうけん』である理由はあったのか? と子どもの頃原作を繰り返し読んでいた身としては思うのですが、しかしアニメーションとしてはちゃんと個性があって美しいんだよな。
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誰も果てを知らない呪いに満ちた地下世界アビス。高名な探窟家である母ライザの痕跡を追ってアビスに踏み入った少女リコと相棒のレグは、アビスの呪いによって姿を変えたナナチとともにさらに深い場所へと足を進める。黎明卿ボンドルドと娘のプルシュカと出会ったリコたち。だがボンドルドこそ、ナナチをこの姿にした張本人だった。

テレビシリーズの第一期と第二期の間、リコの持つ白笛にまつわる大事なエピソード。知らずに先に第二期を見てしまったので巻き戻って視聴。
相変わらず悪趣味な設定だな!(褒めています)。人体実験、切断、血とか色々ぐちゃあという内容なので苦手な方はお気をつけください。第二期はもっとひどいしな!
母を追うリコと、父の側にいるプルシュカ。プルシュカは一緒に行きたいと望みながら父親のことも否定せず命を失ったけれど、これ、リコとライザはどうなっちゃうんだろうなあ……なんてことを思いました。偉大な探窟家だけれど謎ばかりで本当の気持ちがわからない、けれど愛情めいたものを感じさせるライザ。それをそれとして理解しているのかわからないけれどまるで糸をたぐるようにライザの痕跡を辿るリコ。もし出会うことがあったらと想像すると怖くて震える。
「レインボータイム」
同棲中のトッドとリンジーは恋人同士。ある日父親が入院したことで、トッドたちは発達障害の兄ションジと暮らすことになる。知的障害があり性的な事柄に強い関心を持つションジにトッドは手を焼くが、リンジーは彼に支援や援助をしようとして、二人は少しずつすれ違ってしまう。

発達障害の兄を挟んだ恋人の二人が色々なものを見つめ直すお話。この世界のどこにでも起こりうる日常の風景をちゃんと描いているような印象で興味深く見ました。
リンジーのションジへの関わり方は海外ならでは、という感じがします。色々と遅れている日本では知的障害を持つ人との関わり方を考えたり実行したりという人は多くはないんじゃないかな。
それぞれの考え方、立場、関わり方があって、それが噛み合わないときもあれば上手くいくときもある。試して、考えて、やり直して、そういう日常の繰り返しが詰まっている作品だと思いました。
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 山の男マクシミリニャン・フリバエとの出会いがきっかけとなり、蜜薬師アニャと夫婦になった養蜂家のイヴァン。山奥での生活はハプニングがいっぱいで驚くことばかりだけれど、それ以上に幸せを感じる毎日だ。新たな同居人もやって来て、ますます賑やかになったフリバエ家。イヴァンの山暮らしは三年目を迎え、アイスワイン作りや棉糸作りにも挑戦して忙しく過ごしていたが、今度は麓の村で期間限定の蜂蜜カフェを開くことになり!?
 苦労人な養蜂家と蜜薬師の新妻が幸せいっぱいに送る新婚物語、待望の番外編登場!(カバー折り返しより)

変わらず家族と山の暮らしのお話。とにかく作るし、試してみるし、と自然相手の生活は大変で、だから家族の結びつきが強くなっていくんだなあと思わせる。
上下巻ではお茶目なところばかりで大変素敵だったマクシミリニャンの過去がちらりとわかったのが面白かったな。きっとものすごく眼光の鋭い、怖い人物だったろうに。そうなると彼らと家族になった先代さんがどんな人だったのかすごく気になる。きっと素晴らしい人だったんだろうなあ。
最後に蜂蜜酒で乾杯、というのがとても締め括りとしてよかった。人生を振り返り、これからに思いを馳せるときに、誰かが作ったお酒があるというのがロマンです。
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 イヴァンとアニャ、ふたりの結婚を賭けて蒔かれた蕎麦の種は見事に芽吹き、アニャはようやく結婚を受け入れた。家族となったアニャとマクシミリニャンに、山暮らしの知恵や山の養蜂技術を教えてもらいながら、イヴァンの山暮らしはますます充実していく。そんなある日、山の麓にある村マーウリッツァに向かったイヴァンとアニャは、お世話になっている草木染め職人の老婦人、ツヴェートが倒れているのを発見して…!?
苦労人な養蜂家と蜜薬師の新妻が幸せいっぱいに送る新婚物語、完結巻!(カバー折り返しより)

働き者同士の夫婦と家族のお話の下巻。山暮らしの大変さ、熊に襲われたりするところなど、日々の描き方がなんだか『大草原の小さな家』を思わせる。
イヴァンには幸せになってほしいので家族とはしっかり距離を置いて付き合ってほしいんだけれど、できればちゃんと実家のみんなが改心したところが見たかったな。大騒動の後、男性陣が女性陣にイヴァンがどれだけ働いていたかしっかり叱ってもらうとか。
そういえばやけに現代的な単語が出るので、これはどのくらいの時代が舞台なのかと首を傾げていたんですが、豪華客船が沈んだらしいという記述をタイタニック号だと思うのなら、舞台は意外と近現代なんですね。きっと彼らの暮らしはあっという間に変わってしまうんだろうな……。
そう思うと、イヴァンの妻や家族に対する考え方は素晴らしいし、アニャがそういうイヴァンと巡り合えたことはとても素敵なことだと思うな。
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オクルス湖のほとりで暮らすイェゼロ家は、養蜂業を営む大家族。だが、イェゼロ家の男どもは皆ぐうたらしていて働かず、十四番目の子として生まれた末っ子のイヴァンだけが、幼い頃から十三人の兄に代わって必死に一家を支えてきた。
家族にこき使われるイヴァンだが、偶然出会った山の男・マクシミリニャンから「一人娘のアニャを嫁にもらってほしい」と懇願され、岩山を登った先にある、人里離れたマクシミリニャンの家へと向かうことに。そこで初対面した花嫁のアニャは、蜂蜜を使って人々を癒すという“蜜薬師”だった!?
苦労人な養蜂家と蜜薬師の新妻が、大自然の中で送る賑やかな新婚生活。美味しいものたっぷり&幸せ満載な、癒しの山暮らし物語!!(カバー折り返しより)

養蜂家のイヴァンの家族は、まるで蜂のよう。女王である母を頂点に、兄嫁や姪たちがせっせと働き、兄や甥たち男性陣はみんな仕事などしなくていいと怠けてばかり。唯一イヴァンだけが働き者だが、双子の兄サシャと彼の妻ロマナの諍いに巻き込まれたことで、自らの人生を見つめ直す。
「働いて当たり前」「頑張って当たり前」という状況にすっかり慣れてしまっていた若者が、それ以上に頑張り屋で働き者、けれど頼ることもしっかりできる素敵な女性と家族になるお話。読んでいて、イヴァン、イヴァン……! とあまりの仕事ぶりに涙が出そうになる。そう、頑張って仕事をして当たり前、っていうのは健全なようでいてそうじゃない場合があるんだよなあ……。
お互いに相手に好意を抱いているのに蕎麦の芽に思いを託すのがいじらしい。
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「十二国記」のガイドブック。簡単な作品紹介、用語説明に、小野不由美さんのインタビュー、編集、校閲、装幀、イベントを手掛けた者のインタビューに、寄稿されたエッセイとイラストなどなどが収録。
やはり最後に収録されている、CDブックについたという短編「漂泊」が読めてよかったー! いいと言うまで目を瞑っている、その後。美しい農地を見ることで、多分飢えることのない国に近付いたんだと思いました。あの内乱が忘れられようとするだけの時間が流れて、でも尚隆や六太はちゃんと覚えている、それがわかって本当に嬉しかった。
新しい物語を読みたいという思いは尽きないけれど、小野主上は本当にお身体を第一にしていただきたい……。書きたいなと思ったら書くくらいの気持ちで、いつまでも待てるから……!
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国を滅ぼされた皇女パトリシアと、彼女を助けた隣国の王太子クロード。結ばれない運命のもと深く愛し合う二人に、クロードの妹リセアネはヤキモキしていた。大国の皇帝グレアムに嫁ぐことになったリセアネは、二人の恋が実るよう、14才もの年の差のグレアムに後押しを願い出るが……「全てがうまく運んだ暁には貴女をもらおう」割り切った政略結婚ながら、聡明で頑張り屋なリセアネを愛しく思い始めていた彼の言葉に、リセアネの胸は高鳴って!?(裏表紙より)

ウルトラスーパーハッピーエンド!! 最高のロマンス小説でした! めちゃくちゃ泣いたー……。
愚帝の娘ながら、喉を突かれて声を失い、自由を失っても、皇族としての義務を忘れずに民と国を憂い、国が滅んだ後も忠実な乳母とその娘の侍女を守ろうとする皇女パトリシア。誰もが認める将来有望の麗しの王太子クロード。
女神のような美貌と観察眼と行動力を有しながら、賢い兄姉に対してコンプレックスを抱く王女リセアネ。大国の王で、未だ重臣の軽視の目を払拭しきれずに気を抜くことができずにいるグレアム。
この二組が強い結びつきで互いの幸福を願い、行動する。周りの人たちすらも幸せにしていく展開。もちろん苦しい部分は冒頭からあるんですが、誰かのために行動できた瞬間が嬉しくて嬉しくて涙が出てしまう。幸せになりたいしなってほしいと思えたことが、心から喜ばしかった。
読んでいて想像以上にきゅんきゅんしたのがリセアネとグレアム。関連作の「ナタリア姫〜」のときは不安要素がありそうなリセアネでしたが、王妃として立派に務めを果たすところも、グレアムとのやりとりもめちゃくちゃ素敵で! 愛される王妃ってこういう人なんだろうなという印象でした。
とても素敵な作品でした。すごくよかった!
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従兄弟同士の直樹と隆は、17歳の誕生日を迎えようとしていた。例年通り、木蓮や馬酔木、海棠や空木に埋もれた桃源郷のような花の里の隆の家を訪れた直樹と典子兄妹。だが、心優しい隆の目は昏く、母親の美紀子に冷淡な態度をとっていた。「あの女が、迎えに来る」と、毎夜、中庭を訪れる異端のものの気配に苛立つ隆。隆の目の中に恐れていた兆しを見つけて絶望する美紀子に異変が。運命の悲劇の幕が開く。ホラー&ミステリー。(裏表紙より)

旧版を読んだはずなんですが、直樹と隆がギスギスしていた部分の印象が強くて最後どうなったのか覚えておらず。新装版を再読して、大人になったいまだからやはりめちゃくちゃ面白いな……と唸りました。
毎年春と夏、従兄弟の家を訪ねる直樹と妹の典子。その年、直樹と従兄弟の隆は十七になる。だが十七歳の誕生日が近付くある日、隆がまるで人が変わったようになり、そして悲劇が……。
この、毎夜訪れるものと呪い、意識が塗り替えられていく描写が怖い。原因を突き止める過程はあっさりですが、その前の「どうか助かってくれ!」という息の詰まる展開がホラーとしてめちゃくちゃ面白かった。雨が降る、花が降る最後も物語の結末として悲しく美しい。
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Author:月子
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