読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

雉子野中学で噂になっている『硝子玉の魔女』のおまじない。呪いたい相手の名前を書いた紙と硝子玉を一緒に桜の木の下に埋めておくと『硝子玉の魔女』がそいつを不幸にしてくれるという。水奈たちはその噂に【魔女(ウィッチ)】の影を見、調査を決意する。 一方、それから遡ること半年――鍛冶目山市の中央にある関総合病院に、幼い少女が入院していた。彼女は『自分の病気を硝子玉に込めて木の下に埋める』という他愛ない願掛けをしていて……。(Amazonより)
女王のための統合戦争と呼ばれる魔女たちの争いに巻き込まれ、魔女として戦う少女たちの物語。続きが気になっていたのに1巻を読んでから時間が空いてしまいました。読み終わってから続きがないのかよお! と涙しました。
魔女同士の戦いで決まりが敷かれていてもそれを逸脱する者は出てくるもので。考えなしの魔女の暴走にやり返す展開は因果応報という感じで恐ろしくもぞくぞくわくわくしながら読んでしまいました。ただこれ、本当に最後の最後だともっとひどく周りの人を滅ぼす勢いで戦いの激しさが増すんだろうなあという予感もした。多分人間界側にまったく思い入れがなく壊せるか、面白いから手に入れようとするか、みたいな展開になった気がするんですよね。
少女たちのそれぞれの立ち位置、心の傷を象徴する魔法に、コスチュームなど見所がたくさんあってやはり現代の魔法少女ものは可愛らしさと、リアルな泥臭さと嫌らしさがいいなあと思ったのでした。この感想もどうなんだ。
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誰が、なんのために、どうやって造ったのか?
ストーンヘンジ、エイヴベリーをはじめ、ブリテン島・アイルランド各地のストーンサークル、ドルメンなど50カ所以上の巨石遺跡をめぐり歩き、謎と威厳を湛える石たちを撮影。遺跡にまつわるケルトの伝説、民間伝承、古代の天文学などの説も紹介しつつ古代人たちの営みを垣間見る美しい写文集。(帯より)
写真集と紀行文。大きめのソフトカバー本なので写真は大きく、一冊丸ごとフルカラー。晴れた日の巨石、夕暮れ、霧の中など、眺めていると異国の風景を想像できて楽しい。だだっぴろい場所にある巨石群も好きですが、これを読んでいて気になったのは岩山の谷間にあるストーンサークル。神秘の場所、祭壇って感じがしてどきどきしました。

巫女失格なの--ユミィはシェルティスにそう告げる。千年獅・ホルンとの因縁から、自分を追いつめるユミィ。そんな中、強力な幽幻種が発見される。ユミィは、討伐に向かうホルンと、ある“勝負”をするのだが--(Amazonより)
第三勢力との邂逅の後。再び護士候補生として昇格を目指すシェルティスたちの一方、ユミィの成長と世界の秘密に接近するための準備巻という感じでしょうか。
ちらちら登場する別シリーズの存在が気になるなあ。イリスやミクヴァの緋眼はそっち関連ですよね。
作中の台詞のように今回シェルティスは裏方メイン。ユミィと同じように彼も陰ながら彼女を支えているんだよなとわかる台詞もあり、二人の覚醒のときが待ち遠しいんですが、物語が動くときでもあるので怖くもある……。

新設された刑事部・第四機動捜査隊に所属することとなった志摩は、ベテラン刑事の陣場が新人キャリア組の九重と組むことtなったため、急遽繰り上がりで採用された伊吹とバディを組むこととなった、だがこの伊吹は「足が早い」以上の評価は誰もが言葉を濁す問題児。しかし破天荒ながらも心根は真っ直ぐな伊吹と志摩は少しずつ絆を強めていく。
この作品のいいところはさらっと普通に嫌味なく、警察ものだけれど役職付きの女性が男性のジェンダー観に言い返すところ。組織ものだからとすごく大事に描いてくれるのはいいけれど食傷気味なところもあるので、現実を描きつつ言うべきところはちゃんと言ってくれるのいいなあと思いました。
「アンナチュラル」が人を生かすために死と向き合う物語なら、「MIU404」は人を生かすために人や社会と向き合う物語という印象。現代社会の様々な理不尽や、心情的にきついと思いながらなかなか変わることができずにいる問題が、こういう形で救われるならいつか、と希望を持って生きていきたいと思わせられる力強さがあるように思えました。特に現役高校生たちの虚偽通報の事件での桔梗隊長の台詞。教育を受ける機会を損失した子たちをどれだけ掬い上げられるか、五年後十年後はそこにかかっているという。教育ってそういうものなんだよな。この子どもたちが大人になったときに社会を作るために。
男性バディものの勢いの良さと楽しさもぎゅっと詰まっていて本当に面白かった。「アンナチュラル」からの出演も楽しくて笑っちゃった。

佑河樹里の家族は色々と問題がある。無職の父、ニートの兄、シングルマザーの妹と母と隠居した祖父は幼い樹里の甥だけがまともに育てばいいと諦めモード。樹里自身も就職活動が上手くいかず行き詰まっている。だがある日甥とそれを迎えに行った兄が誘拐される。身代金を要求されるも受け渡しの時間には間に合わない。甥と兄の命が危ぶまれたそのとき、祖父は不思議な力を用いて時間が止まった世界『止界』に樹里たちを連れていくが……。
時間が止まった世界がそう簡単なものではないし、維持するにはルールがあって、そこに入った人間の行動がどんな風に世界に影響を及ぼすか、複雑な設定を敷いた部分が面白い作品。その分、止界術を狙う宗教団体との戦いが人間くさいのと面倒臭いのがただではいかなくて、終始不気味な雰囲気が独特。
最後の樹里と赤ん坊の暮らしは、だんだん追い詰められている感が増してきてどうなるかずっとはらはらしていたんですが、最初の謎の女性のシーンがここで繋がるの!? というのが面白かった。ちゃんと帰還できてよかった本当に。
「Adam by Eve: A Live in Animation」
シンガーソングライター・Eveの楽曲とアニメと実写を交えた映像作品。
曲に合わせて実写とアニメで映画を作った、みたいな、音楽映画という感じ。アルバム一枚を聞くのも楽しいけれどこういう映像付きで曲を楽しむのも面白いな。
シンガーソングライター・Eveの楽曲とアニメと実写を交えた映像作品。
曲に合わせて実写とアニメで映画を作った、みたいな、音楽映画という感じ。アルバム一枚を聞くのも楽しいけれどこういう映像付きで曲を楽しむのも面白いな。

ソロキャンプ好きの女子高生・志摩リンはある日うっかり遭難しかけた同じ高校の生徒・各務原なでしこを助けた。野外活動サークルに所属するようになったなでしこは仲間たちとともにキャンプの魅力に目覚めていく。お互いの楽しみ方でキャンプをする彼女たちのお話。
広い場所での感染症対策ありきで緩くアウトドアを楽しむのが流行っていることもあって、楽しく見ました。
それぞれのスタンスを守りつつ、キャンプという趣味をそれぞれ楽しむのが見ていて心地いい。キャンプは大勢でするのもソロでやるのもそれぞれ違った楽しみ方があるよねえ。ちょっとした風景がいつもと違って見えたり、ごはんがいつもと違う味がしたり、みんなで集まるだけでも特別感があったり。
呪術高専、それは呪いを祓うために呪いを学ぶ特殊な学校だ。かつて結婚の約束を交わした折本里香が目の前で交通事故に遭って亡くなって以来、強力な呪霊と化した彼女に呪われた乙骨憂太。あまりにも危険な存在として処刑されることを受け入れたものの、特級呪術師・五條悟に手を差し伸べられて呪術高専に入学する。自分と里香の呪いを解くことを目指す憂太だが、そんな彼らを狙って高専を追放された強力な呪術師・夏油傑が現れ……。
劇場公開中なので続きから。
劇場公開中なので続きから。

伯爵令嬢でありながら王女の女官兼護衛をしているクリスティナは、ある理由から結婚する気がなかった。だが美貌の公爵アルベルトから熱烈に求婚され困惑する。断ろうとするも公爵はせめて私を知る機会をくれと縋りつき諦めない。「ただ私が君を愛することは許してほしい」嫌われたくないと言いながら彼女を欲して触れてくる熱い指。根負けし求婚を受け入れたクリスティナだが、アルベルトは結婚後も彼女を囲いこもうと必死で!?(Amazonより)
小国の姫として嫁いだ先で、歪んだ愛の果てに鳥籠の中で生き、娘を産んで亡くなった前世。今世で彼女は己の子孫である姫君の女官として、前世の後悔を取り戻すように筋力をつけ、歴史を愛でながら結婚する気もなく生きていた。けれど王もまた、現代に転生しており……。
かなり歪んでいるかと思いきや、不器用さを拗らせた転生夫は一生懸命に今世の妻を優しく愛そうとするという、微笑ましさ全開の転生もの。ただただ今回は嫌われたくないの一心で、いっそ哀れになってきた……笑
クリスティナは今世の方が生きるのが楽しそうで、読んでいてよかったなあと思います。成長する姿を見ることができなかった前世の愛娘のことを知れる展開、じんわりとよかったなあ。