読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
ニーベルンゲンの宝を守る竜の血を浴びて不死身となったジーフリト。だが妃クリエムヒルトの兄グンテル王の重臣ハゲネの奸計により殺されてしまう。妃の嘆き、そして復讐の誓い。こうして骨肉相食む凄惨な闘いがゲルマン的忠誠心の土壌のうちに展開する。均衡のとれた美しい形式と劇的な構成をもち、ドイツの『イーリアス』と称せられる。(全2冊)(上巻表紙より)
某窓が出てくる少女漫画にこれが載っていると聞いて、漫画も一緒に読んでいます。
ジーフリトがクリエムヒルトを妻とし、殺されるまでが前編。ジーフリトが殺されるきっかけとなる、クリエムヒルトがプリュンヒルトと言い合いをするのは「どっちかいい加減に折れろ」と思わず呟いてしまった。でも事情の理解が浅いプリュンヒルトの方が悪いかなあと思ったり。配下になったら主君より身分の高い王でも、主君に尽くせっていうのは、ちょっと難しいかなあ。
後編から復讐劇開始。エッツェル王の求婚を受け入れたクリエムヒルトは10余年も復讐を望み続け、自身の地位を利用して復讐を遂げようとする。あっちこっち色んな人が出てきて相関図を思い描くのが大変だった。
とても復讐心の醜い話だったように思う。ハゲネの友情も人を殺しておいてなんだお前はと呟いてしまった。なんだかすべて遠い出来事のようだった。
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七〇年代から日本社会の激動は童話の世界を大きく変えた。大人が子どもに与える教訓的な物語は影をひそめ、子どもの空想を刺激し日常とは別の次元に誘う幼年童話、ファンタジーの名作が生まれる一方、いじめや受験戦争に蝕まれる十代の心を繊細に描くヤングアダルト文学も登場。若い才能ある書き手達が大人と子どもの文学の境界を双方から軽やかに突破していった。山下明生、灰谷健次郎、江國香織、村上春樹等の名品二六篇。(裏表紙より)
先生が貸してくださった一冊。詩から童話から現代小説っぽいものまで。
現代小説っぽいもの、川島誠「電話がなっている」はこの人の短編集に収録されている。受験によってクラス階級が決まり、それが未来を決めるという時代の、彼と彼女の恋の話。暗い。「電話がなっている。君からだ」の文章から、電話を取らない「ぼく」がすぐに浮かび上がってきて、どうなるんだろうとびくびくしていた。中学生高校生くらいで初めて読んだ時は、かなり怖かった。ダークなものを書く人なんだなあと思って読み返してなかったけれど、久々に読んで、面白いなあと思った。
池澤夏樹「絵はがき屋さん」が良かった。どこかの島の海の青色が見える気がした。本当に『その時だけの魔法』が描かれていて、現代の童話だなあとか。
江國香織「草之丞の話」は「つめたいよるに」にも収録されている。この話も好きだなあ。お母さんと草之丞の出会いが見たい。
書影貼る時に気付いたけれど、この本ちょーたけー!! 1400円もするのか!
「竜潭譚」「薬草取」「二、三羽——十二、三羽」「雛がたり」「七宝の柱」「若菜のうち」「栃の実」「貝の穴に河童のいる事」「国貞えがく」の9編。
字体が字体だからか、語り口がそうなのだからか、ひどく読みにくいという印象。風景の描写はきらめくようなのに、作品としてあまり頭に入ってこなかった。擬音語とか鳴き声とかは、まるでその場で語られているかのようだった。
字体が字体だからか、語り口がそうなのだからか、ひどく読みにくいという印象。風景の描写はきらめくようなのに、作品としてあまり頭に入ってこなかった。擬音語とか鳴き声とかは、まるでその場で語られているかのようだった。
1997年5月15日発行の初版。40の話。
昔アニメ絵付きのグリム童話集(読みきかせグリム名作劇場・20話―小学館版 (一日一話シリーズ))を持っていたけれど、あれは忠実だったんだなあと感心した。
グロい話が所々あるのは、グリム兄弟は性的な部分は注意深く除いたけれど、残酷な部分は勧善懲悪には必要だと考えたからだとか。初版はそんな激しくはないけれど、版を重ねるごとに強くなっていくのだろうか。
「十二人兄弟」が懐かしかった。木の上のお姫様の挿絵を覚えている。鴉じゃなくて白鳥だった気がするけれど、最後に火あぶりになったお姫様の元に白鳥が降りて十二人の美しい王子さまになるっていうところは綺麗だと感動した。
おかみさんが夢だと嘘を吐いて髪の毛を抜きながら物事の解決方法を聞き出す「三本の金の髪の毛をもつ悪魔の話」はどこかで聞いた気がするんだけど、どこだったかな。
「親すずめと四羽の子すずめ」が好きだな。最後に教えに辿り着いた末っ子すずめ。