読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

いつもの人たちが、ベトナム旅行に行った旅行記(雑すぎる紹介……)。菅野さん、月夜野さん、雁さん、そしてお友達のちかちゃんの四人。仕事が終わらなくて、とか、仕事しなくちゃとネットカフェに、というところが、本当にいつも通りだなと思いましたが、罵詈雑言が飛んでないのがよそ行きっぽい。
ベトナムで遭遇した変な出来事とか、個性的すぎるガイドさんとか、旅行に来ているはずなのに全然ゆっくりしてないし、ベトナムの人たちの自由っぷりが、なんかもうアジアだなあと思う。アジア圏に旅行すると聞くと、多分せわしないんだろうなと思うのは何故なんだろう。
しかし、ベトナムに行くと服を作るのが普通なんでしょうか!? それいいなあ、やってみたい! それから、陶器のお皿をいっぱい買うのもいいなあ。素敵なものがたくさんあるんだろう。
PR

グーテンベルク革命から五世紀。電子の端末が膨大なコンテンツから美しい「ページ」を開くこの時代、あなたにとって「本」とはいったい何か。それはいかに変貌するのか。書店・古書店・図書館・取次・装丁・編集、そして練達の書き手・読み手の位置から、鋭いアンテナの持ち主たちが応える——本の過去と未来を俯瞰する三七のエッセイ。(カバー折り返しより)
電子書籍という形態が読まれるようになって、紙の本はどうなるか、というのをそれぞれの立場から書いたもの。紙の本は滅びる、という人もいれば、紙の本は消えない、という人もいる。
電子書籍では、今どこを読んでいるのか、話が残りどれだけあるのかが分からない、というのになるほどなあ! と思いました。確かの小説なんかは特に、残りのページ数で話の終息地点を想像するよね……。
あと、学生に、雑誌を作りなさいという課題を与えて、グループで作らせたもののことを書いている長谷川一さんという方のエッセイで登場した作品に、おおっと思いました。確かに、新しい形が生まれる可能性もある。未来の子どもたちに、本の絵を描いてみましょうと言ったらどうなるか、ということを冒頭で書いていらして、確かに、電子書籍が一般的になると、みんな端末を描くかもしれない、とどきっとしました。
三十七名の方のエッセイが収録されているのですが、本というものについて、すごく思い入れのある人は、本の力を信じているし、その人たちほど思い入れのない人は情報化社会という観点で見ているという印象でした。私は信じている派なので、書店さんや、古書店さんといった人たちのものを面白く読みました。一番おもしろかったのは、やっぱり出久根達郎さんのかなあ。本にまつわるエッセイ(誰かの話)という、読み物として面白かった。

「先生!」——この言葉から喚起されるエピソードは何ですか? 池上彰さんの呼びかけに、現場で実際教えている人のほか、作家、医師、職人、タレントなど各界で活躍の二七名が答えた。いじめや暴力問題にゆれ、教育制度改革が繰り返されているけれど、子どもと先生との関係は、かくも多様でおもしろい! 希望のヒント満載のエッセイ集。(カバー折り返しより)
「先生!」という言葉を盛り込んで、語ってください、というエッセイ集。その人の、先生観だったり、思い出だったり。
太田光、天野篤、稲泉連、関口光太郎、増田ユリヤ、柳沢幸雄、パックン、市川力、李相日、武富健治、姉小路祐、鈴木翔、寮美千子、平田オリザ、しりあがり寿、岡野雅行、押切もえ、田中茂樹、山口香、鈴木邦男、安田奈津紀、太田直子、渡辺恵津子、武田美穂、石井志昴、乙武洋匡、山口絵里子(順不同、敬称略)というメンバー。
印象的だったのが、寮美千子さん。少年刑務所にいって、講師をしているお話なんだけれど、そこで受刑者の子がつくる作品の、はっとさせられること。言いたいことがあるんだ、という気持ちが、その子たちを知らないし言葉もないのに伝わってくるようだった。
パックンマックンのパックンも書いてるんですが、この人は文章がうまいなー。あと、視点が面白い。日本と外国の違いを言語化できるのって、めっちゃ頭がいいのが分かる……。

書き下ろし小説「紅蓮の夢」「双子と三つ子のお留守番 桐原家の人々番外編」「司令官就任! 祝もものき事務所番外編」「レディ・ガンナー外伝 けむけむ大作戦」が収録。それぞれの作品の絵師さんたちが描いたショートストーリー漫画も収録の盛りだくさんな一冊です。密かに弁当箱って読んでたら、茅田さんも弁当箱って言ってた……。
しかし、とっても美味しくいただきました!! デル戦の続きが読めるなんて思ってもみなかったよーーーーー!!!!!!!!
詳しくは書きませんが、もう一度会えたのがすっごくうれしかった! ウォルにも、もちろんバルドウの娘、妃将軍にも! 熱くて、にやにやもさせてもらえて、もうたまらなく嬉しすぎた。妃殿下無双が楽しすぎて転がりました。沖さんの漫画も非常ににやにやです。これ読んで、あー私はナシアスがすんげー好きだったんだなあと再確認しました。最近自分の長髪男性(二次元に限る)好きを指摘されたばかりだったので……。
ほかの書き下ろしもすごく面白かったです。これを読むまで忘れていましたが、もものきだけ未読だった……。悔しいから近いうちに本編読もう。
とってもとっても幸せな一冊でした!

女三の宮の降嫁により、紫の上は源氏との愛にも世の中にも諦念を持つようになりました。そして、ひとつの密通事件が物語の様相を変えていきます。不義の子を抱きながら、源氏は晩年になって巡ってきた宿命を思うのでした。(カバー折り返しより)
紫の上を中心に源氏物語を追う三巻目、最終巻。いい歳になった光君の周りでは、結婚する子どもたちを中心になっていく流れになりつつある……という、源氏の君の最後の話です。
人が死んだり尼になったりすると惜しむ光君はやっぱり嫌いだ! と思いながらも、彼の才能や栄華を讃える向きが、この巻になるとがらっと変わって、深い諦めや悲しみに満ちてくるのがすごい。これは源氏の君というヒーローを讃えるものなんだと思っていた自分が間違っていた。(荻原さんのあとがきにもありましたが)だめな人間を観察するための物語だったのか!
源氏物語というと永遠のように思えていたのですが、主要な登場人物も死んでしまうし、移り変わるのだなあと深く感じ入った三巻でした。紫の上が亡くなるなんて思ってもみなかったよ……! そうして暮らしていきました、で終わるのだと思っていた。そして、ラストが憎い。なんて上手いんだろう! と感心しました。

いくさに明け暮れる戦国時代、武家の娘として生を受けた女性たちもまた、「それぞれの戦い」を繰り広げていた。関白秀吉の側室となった豊臣家とともに滅びた淀殿、政略結婚に翻弄されながらも将軍夫人の座に収まったお江と、その娘・千姫、貧欲なまでに結婚を追い求めて幸せをつかんだ徳川家康の妹・多劫、鎧をまとって戦場に立った大三島の鶴姫……。乱世に生きた姫君を描いた傑作短篇七作。(裏表紙より)
海音寺潮五郎「岐阜城のお茶々様」、邦光史郎「海の女戦士(アマゾネス)」、早乙女貢「奥羽の鬼姫——伊達政宗の母」、安西篤子「泣き笑い姫」、野村敏雄「八丈こぶな草」、南條範夫「姫君御姉妹」、澤田ふじ子「千姫絵図」という短編が収録されています。どれの戦国時代の姫たちのお話です。
一番好きだったのは「泣き笑い姫」です。徳川家康の妹、多劫の、ふくふくとした図々しさと明るさが楽しい作品で、他の話の姫たちが翻弄されたり、憎しみの種を抱えていたりする中、強く生きる女性らしさが面白くて。武家の姫だからといって、悲嘆ばかりではないし、受容ばかりではないと思うのです。ちゃっかりしている多劫は、だからとても素敵だった。
戦国時代は、どうしても有名人だとイメージが先入観になってしまい、しっくり来ないと本当に最後まで違和感が残ったままなので、その違和感を解消してくれる話だったり、名もなき人たちや、それらしい人の話が、面白いと思います。時代小説や歴史小説ってあんまり読まないけれど、これから読んでいきたい。

佐々木マキのナンセンス・ワールドにようこそ!
佐々木マキという作家は、きわめて多彩な表情を持っています。その名前は聞く人によってさまざまに異なったイメージを呼び起こすことでしょう。たとえば、子どもの頃に読んだ忘れられない絵本の作者。あるいは1960年代末に「ガロ」でセンセーションを起こした前衛マンガ家。はたまた村上春樹の初期小説の装画なども手掛けるイラストレーター……。本書は、多様な分野で活躍する佐々木マキの仕事を一望する、画期的な入門書です。また、未発表のイラストや資料も多数収録した、貴重な作品集でもあります。(帯より)
絵本の『やっぱりおおかみ』がすごく好きで、でもその他のものがとても意味がわからん! と思っていた作家さんだったので、ちょっとどういう作品を描いているのか知りたくで読みました。村上春樹の初期作品の装画をやってたの知らなかった!
ユーモラスなのにどこか恐くて、理解できなさそうだなと思っていたんですが、ちょっと分かったようなそうでないような気がします。絵本作品になるとぐっと近付いた気がします。でも、分かろうと思って読み取ろうとするのではなく、感じ取ってなんとなくこういうものなのだなと思うことが大事だというのが分かって、そういう楽しみ方もあるのだなと納得しました。そうすると、私はやっぱり、佐々木マキさんの作品が恐いよ!

「レイアウトシリーズ」とは、様々なレイアウトの作例を、デザイン要素ごとにテーマ分けして特集していくシリーズです。作品のビジュアルだけではなく、制作者のデザインコンセプトを掲載すると共に、可能な限り使用されているフォントと用紙を併載しました。
別冊となる本書は、書籍にまかれる帯のデザイン特集です。日々大量に発行されている書籍の中から、優れた帯デザインを多数ピックアップして、ジャンル別に収録。ブックデザインの要素として、「帯」をフィーチャーし、効果的にデザインされている作品を紹介します。(カバー折り返しより)
ブックデザインの本はあれど、帯に注目した本ってなかなかないと思ったので。「趣味・実用」「アート」「文藝」「エンターテインメント」とデザイナーさんへのインタビューが収録されています。やっぱり文藝に注目してしまうのは、好きだからだ。
フォントや用紙やデザイナーさんの名前が掲載されているわりに、写真の取り方がもうちょっとどうにかならなかったのかとか、デザイナーさんのコメントが載るべきところにインタビューしきれてないじゃんというコメントが載ってたり、若干惜しい作り。けれど、帯デザインについてのコメントが面白く、どういう目的意識を持ってそれを作ったのかが覗けて面白かった。