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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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短編工場 (集英社文庫)
読んだその日から、ずっと忘れられないあの一編。思わずくすりとしてしまう、心が元気になるこの一編。本を読む喜びがページいっぱいに溢れるような、とっておきの物語たち。2000年代、「小説すばる」に掲載された短編作品から、とびきりの12編を集英社文庫編集部が厳選しました。人気作家たちの短編がこの1冊で楽しめる、贅沢なアンソロジーです。今までにない、極上の読書体験をあなたに。

浅田次郎、伊坂幸太郎、石田衣良、荻原浩、奥田英朗、乙一、熊谷達也、桜木紫乃、桜庭一樹、道尾秀介、宮部みゆき、村山由佳の短編を収録。
どれも面白くて、おおーと思いました。特に光っているのは熊谷達也さんの「川崎船」。少し古い時代の地方での漁師物語を方言交じりに書いているのですが、短編には思えない密度でものすごくのめりこんで読んでしまった。
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朽ちゆく世界の廃墟
世界各地の廃墟、特に遺産指定されている場所をまとめたもの。
廃墟本って、マンションとか工場跡などの写真が多い気がするのですが、これは自然豊かな場所のものが多くて目新しかったな。船の墓場、自動車の墓場、打ち捨てられた場所が自然に覆われてっていうのはロマンだ。
恋テロ 真夜中に読みたい20人のトキメク物語 (富士見L文庫)
 油野池鈴子、31歳。ちなみに処女。現在3クール目に突入した人気特撮シリーズ「ワンワン戦隊犬ファイブ」にどハマリ中。しかし、お気に入りのレッドに似た職場の同僚・岡島のことが気になるようになって——?(「犬っぽくなかったです」宮木あや子)
 気心の知れた幼馴染み、隣の席のクラスメイト、職場の上司、マンネリ気味の恋人、長年連れ添った夫婦——。いろんな「恋」を集めました。
 人気作家の書き下ろしも収録した、頁をめくるごとに「好き」が溢れる20人の恋物語。(裏表紙より)

天沢夏月さん、霧友正規さん、宮木あや子さんの短編を収録しつつ、カクヨムの公募で受賞した短編を集めたもの。
宮木さんの「犬っぽくなかったです」は他作品の関連作ですね? 是永是行は『校閲ガール』、途中でアイドルの追っかけが出てくるのは『婚外恋愛に似たもの』かな? 婚外恋愛はちょっと手元にないので確認できないんですが。オタクものとしてとても面白かった。
短編といっても手法や物語は様々だなあと思って楽しかったです。
花嫁アンソロジー (ルルル文庫)
両親を失い、親王家の姫としての身分を捨てた綺姫が買った一枚の薄様——それは不思議な出会いの始まりだった(深山くのえ「冬の蝶」)、彼女いない歴=年齢!! 恋愛オンチの女子高生・比奈と魔界の王子様の結婚式!?(片瀬由良「愛玩王子〜My Dear〜」)、必ず彼女を守る——陰謀うずまく後宮で、太子が愛する宮女・水蓮のためにした決意とは?(葵木あんね「青宮の華燭」)豪華執筆陣によるトキメキ花嫁ストーリー!! ラブ満載の一冊です!(裏表紙より)

少女向けの短編が読みたくなったので。
平安を舞台にした不思議な薄様(紙)でやりとりする男女の切ない物語「冬の蝶」、『愛玩王子』の番外編、そして中華後宮もので能書家の宮女がヒロインの「青宮の華燭」。三つが収録されています。
「冬の蝶」が非常に上品な話で、メールなんてない時代だからこそ、メールのようにやりとりできる(相手の持つ紙の片割れに、自分が書いた言葉が記される不思議な紙を用いる)というのがとても面白くて、最後のオチも綺の幸福を予期させるものでとてもよかった。
『愛玩王子』は未読なので、ちょっとノリがついていけなかったかな……。
「青宮の華燭」は婚約するも二回も破談になった、能書家のヒロインが主人公なんですが、国が干ばつに見舞われているという状況がこういう展開になるとは思わなくて面白かったです。太子である遼月も変化があったことが書かれていてとても好感の持てるヒーローでした。
人生を変えるアニメ (14歳の世渡り術)
『想像力が結晶して、アニメーションができあがる。そこから世界を覗けば、見えないものが見えてくる。あなたの人生を変えるアニメが、きっとあなたを待っている。』(カバー折り返しより)

「14歳の世渡り術」シリーズ。珍しくて思わず手に取ったんですが、ブックガイドならぬアニメガイドです。声優、アニメ監督、漫画家、編集者、学者などなど、そうした人たちがおすすめ(というよりかは思い入れのある)アニメを挙げて、少し語ってくれる。
最新とも言えるような「君の名は。」、SideMから、「アパッチ野球軍」「銀河鉄道999」。ニッチなところでいうと「灰羽連盟」や「電脳コイル」なんかも。巻末にも少しだけ作品紹介があって「白蛇伝」を取り上げたり「ふたりはプリキュア」の名前があったりと、幅広いところから厳選してるんだなあと思って嬉しくなりました。
図説 英国貴族の城館: カントリー・ハウスのすべて (ふくろうの本)
「ダウントン・アビー」撮影の舞台、ダイアナ元妃、チャーチル、シェイクスピアゆかりの華麗な邸宅の内部から、花咲き乱れるガーデンまで!
絢爛豪華な貴族の館、一挙公開!(帯より)

読んだのは新装版。2017年4月30日発行のものです。
写真は多くはないのですが、それでも美しい。寝室や広間はいい……とてもいい……。城館にあるおおよその部屋のざっくりした解説もあり。
個人的に厨房の写真があるのが嬉しかったです。城館の厨房は想像で補うのだけではたいへんなので助かります。
短編復活 (集英社文庫)
涙がとまらなかったあの短編。思わず吹き出したこの短編。記憶から消えない名手たちの技。人生の深淵を鋭くえぐり、生きる歓びを謳う真実の瞬間がここにある。月間小説誌『小説すばる』に掲載された短編小説群から、よりすぐりの秀作16編を集英社文庫編集部が精選! あの人気作家たちの世界が1冊で味わえる、究極のアンソロジー。心を癒し楽しませる、極上の読書体験を保証します。(裏表紙より)

赤川次郎「回想電車」浅田次郎「角筈にて」綾辻行人「特別料理」伊集院静「蛍ぶくろ」北方謙三「岩」椎名誠「猫舐祭」篠田節子「38階の黄泉の国」志水辰夫「プレーオフ」清水義範「苦労判官大変記」高橋克彦「梅試合」坂東真砂子「盛夏の毒」東野圭吾「超たぬき理論」宮部みゆき「さよなら、キリハラさん」群ようこ「キャンパスの掟」山本文緒「いるか療法―突発性難聴」唯川恵「青の使者」という16編。
綾辻行人「特別料理」のああーそういう展開だよねー! っていうグロテスクさが好きでした。
坂東真砂子「盛夏の毒」はエロスも含む後味の悪さが好きです。
唯川恵「青の使者」はその後の展開は気になりますが、そういう凄惨な部分を匂わせるの嫌いじゃないです!
だいたいが大人が主人公だったり視点人物だったりする話で、老いた人が回想する話が多かった印象でした。小説誌の読者層を思うとそういう風にある程度年齢を重ねた人を主人公に据えてしまうんだろうか。
バルサの食卓 (新潮文庫)
バルサとチャグムが熱々をかきこんだ〈ノギ屋の鳥飯〉、タンダが腕によりをかけた〈山菜鍋〉、寒い夜に小夜と小春丸が食べた〈胡桃餅〉、エリンが母と最後に食べた猪肉料理……上橋作品に登場する料理は、どれもメチャクチャおいしそうです。いずれも達人の「チーム北海道」が、手近な食材と人一倍の熱意をもって、物語の味の再現を試みました。夢のレシピを、さあ、どうぞ召し上がれ。(裏表紙より)

食事シーンを挟みながらその料理の再現レシピを収録した一冊。素朴で美味しそうな料理ばかりだなあ!
その世界のものを食べているシーンがあると、そこで生きているっていう感じがする。すごくささやかなシーンだからこそ、登場人物の人間味が出るというか。食事をするって親しい人とじゃないと居心地が悪いものだから、登場人物が食事していると自分の近くに感じて嬉しいなあと思ったりもする。
勉強になりました。お腹減ったー!
天職 (朝日新書)
才能よりも大切なこと
仕事に夢中になるためには、企画書がうまく書けたり、プレゼンがうまくできたり、人脈の作り方を習得することは必要ない。稀代のヒットメーカー2人がいかにして、天職ともいえる仕事に出合い、成果を残していったのか。本書は仕事に脳めるすべての人に送る、究極の仕事哲学本である。(カバーより)

読みやすくて面白かったなあ。すごく興味深かったです。楽しいと思うことが面白いこと(=仕事)を引き寄せやすくするのかなあと思いました。
このお二人がすでに名前を持っていて、大小さまざまな仕事がやってくるから、いま思えばあのときはこうだったという話ができるのかもしれないんですが、なんだろう「すごく大変だけどその大変さめっちゃ楽しい!」っていう気持ちがちょっとわかる。「後から思い返せばこれめちゃくちゃ面白いだろうな!」っていう予感を抱く瞬間、ありますよね。
これ何度も読み返したいなあ。すごく大事なことがたくさん書いてあるのに、まだちゃんとうまく飲み込めてない。読みながら「早く動かなくちゃ」っていう気持ちが沸き起こって集中できなかった。また今度再読しよう。
新釈 グリム童話 -めでたし、めでたし?- (集英社オレンジ文庫)
老舗ホテルの一人娘として生まれた「眠り姫」は、経営不振の実家を救うためにお見合いをすることに。「ヘンゼルとグレーテル」は廃屋から届くケーキの注文に戸惑っていた。自分こそが学年一の美少女だと思っている「白雪姫」は、同じくらい美しい無愛想な少女の存在が気になっていて……。誰もが知る“グリム童話”を大胆にアレンジ! 人気作家の作品、全六編を収録。(裏表紙より)

谷瑞恵「なくしものの名前」ルンペルシュティルツヒェン
白川紺子「白雪姫戦争」白雪姫
響野夏菜「二十年」かえるの王様
松田志乃ぶ「のばらノスタルジア」眠り姫
希多美咲「お菓子の家と廃屋の魔女」ヘンゼルとグレーテル
一原みう「A Cinderella Story」シンデレラ
以上六編の短編集です。甘いばかりだけでなく苦い話もぞっとする話もあるけれど、とてもいい短編集だと思いました。
いちばん好きなのは「のばらノスタルジア」。老舗ホテルの一人娘である寧々(通称のばら姫)は、経営破綻しかけているホテルを救うために政略結婚前提のお見合いをする……んですが、経営破綻の理由が飽き性で数字に弱いけれど魅力的な男性である恋多き父親と、未亡人になったことで破格の資産を持ち手腕を振るう黒蜘蛛夫人こと三輪夫人、そして王子様役であるワーカホリック気味の厳つく手厳しいことを言う直人、というキャラクターがすごく面白くて、ふわふわしたお嬢さんである寧々も実は数字に強くて未来の経営者たる才能が眠っている……という「この続きを読みたい!」と思わせる素敵なロマンスだったんですよね。三十歳の直人とまだ十八歳の寧々、このふたりが進展するところはきっともだもだするんだろうなあ! という可愛らしさで、とても好きなお話でした。
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Author:月子
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