読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
絵本作家さんのインタビューや、有名人が選ぶ絵本、その他名作絵本をざっとまとめたブックガイドです。120ページ程度の本なんですが、どういう絵本が長く読み継がれているのか、名作と呼ばれているのか、代表的なものなのか、をさくっと知るにはいい本かなと思います。さほど内容に触れていないので、本当にざっくり。
絵本のおやつを作ってみようというページがあって、『ちびくろ・さんぼ』のホットケーキタワー、『ぐりとぐら』のフライパンカステラ、『はらぺこあおむし』のカップケーキ、『バーバパパのジュースづくり』のフルーツジュース、『ぐるんぱのようちえん』の大きなビスケット、『ヘンゼルとグレーテル』のお菓子の家のレシピあり。フライパンカステラ作りたい!
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魔法? 奇跡? いえ「技術」です。
認知症ケアの新しい技法として注目を集める「ユマニチュード」。
攻撃的になったり、徘徊するお年寄りを“こちらの世界"に戻す様子を指して「魔法のような」とも称されます。しかし、これは伝達可能な《技術》です。
開発者と日本の臨床家たちが協力してつくり上げた決定版入門書!(帯より)
クローズアップ現代やあさイチで紹介されたと帯にある。認知症ケアの技法「ユマニチュード」について、イラストつきのカラーページでわかりやすく解説したもの。具体的な実践例ではなく、あくまで入門という感じです。もし勉強するんだったら、どうすればいいのかな。
ユマニチュードは、「見る」「話す」「触れる」「立つ」を基本として徹底させたもの。介護職が本当に忙しくて大変で、人が足りなくて回らないのは分かるんだけれど、こうしてほしいなあと思うことが書かれています。ちゃんと目を見て話すとか、いきなり部屋に来て「○○しましょう!」と強制しないとか。治療なのか介護なのかいうバランスはかなり難しいと思うけれど、人間らしく扱わなければならないというのは先日読んだ『介護の基本』にも載っていたので、浸透していくといいなあ。
アサーティブとは、「言いたいが、言えない」自分から「言えるが、言わない」ことのできる自分にかわること、だそうな。コミュニケーションの上で、感情任せにならない、自制しつつ、よく考え、自分の意思をはっきり伝えるためには、どういう風に考えていけばいいのか、という本。
私は「言いたいが、言えない」タイプで、どういう風に言えばいいのか、どうすれば角が立たないか、というのは文章にするとはっきり分かるんですけれども、普段の口がな、うまくないのでな……。でも、私は本当に、外ではあんまり直情的に反応しないタイプでよかったなあと思うことが多々あり……。人って、結構みんな感情的に物を言うんだなあ、と社会に出て思うようになりました。
ただ単にコミュニケーションだけじゃなく、例えば「新しい職場に勤めるようになったが、前の仕事の半分も忙しくないのに、みんな忙しいと言っている。改革案を示したが、みんな難色を示したが、どうすればいいか」とか、「近所の会合に行ったら、初対面の人にあなた嫌いと言われた」とか、読んでるだけでイーッとなる事例が載っていて面白かったです。
七五調のリズムから高度なユーモアまで、古典と呼ばれる文学作品には、美しく豊かな日本語があふれている。若い頃から名文に親しむ事の大切さを、熱く語りあう。
画家と数学者が、美しい日本語について語り合う。対談をまとめたもの。それぞれが、子どもの頃から触れてきたものの中で、美しいなと思ったものなどを紹介したり。
意味がわからないまでも童謡を歌って、大人になってあっと意味に気付く、というのに、そうそうとうなずくことしきり。「ふるさと」とか「赤とんぼ」とか、そのまんま歌ってた。歌詞の意味が分かるようになって、なんだかしっくりくる感じが面白いと思います。
冒頭で出てくる、藤原さんがやっていると書いていた、本を買わせて読書会をするゼミ、やってみたいなあ。勉強という名目で本が読めるじゃないですか。羨ましい……。
いつもの人たちが、ベトナム旅行に行った旅行記(雑すぎる紹介……)。菅野さん、月夜野さん、雁さん、そしてお友達のちかちゃんの四人。仕事が終わらなくて、とか、仕事しなくちゃとネットカフェに、というところが、本当にいつも通りだなと思いましたが、罵詈雑言が飛んでないのがよそ行きっぽい。
ベトナムで遭遇した変な出来事とか、個性的すぎるガイドさんとか、旅行に来ているはずなのに全然ゆっくりしてないし、ベトナムの人たちの自由っぷりが、なんかもうアジアだなあと思う。アジア圏に旅行すると聞くと、多分せわしないんだろうなと思うのは何故なんだろう。
しかし、ベトナムに行くと服を作るのが普通なんでしょうか!? それいいなあ、やってみたい! それから、陶器のお皿をいっぱい買うのもいいなあ。素敵なものがたくさんあるんだろう。
グーテンベルク革命から五世紀。電子の端末が膨大なコンテンツから美しい「ページ」を開くこの時代、あなたにとって「本」とはいったい何か。それはいかに変貌するのか。書店・古書店・図書館・取次・装丁・編集、そして練達の書き手・読み手の位置から、鋭いアンテナの持ち主たちが応える——本の過去と未来を俯瞰する三七のエッセイ。(カバー折り返しより)
電子書籍という形態が読まれるようになって、紙の本はどうなるか、というのをそれぞれの立場から書いたもの。紙の本は滅びる、という人もいれば、紙の本は消えない、という人もいる。
電子書籍では、今どこを読んでいるのか、話が残りどれだけあるのかが分からない、というのになるほどなあ! と思いました。確かの小説なんかは特に、残りのページ数で話の終息地点を想像するよね……。
あと、学生に、雑誌を作りなさいという課題を与えて、グループで作らせたもののことを書いている長谷川一さんという方のエッセイで登場した作品に、おおっと思いました。確かに、新しい形が生まれる可能性もある。未来の子どもたちに、本の絵を描いてみましょうと言ったらどうなるか、ということを冒頭で書いていらして、確かに、電子書籍が一般的になると、みんな端末を描くかもしれない、とどきっとしました。
三十七名の方のエッセイが収録されているのですが、本というものについて、すごく思い入れのある人は、本の力を信じているし、その人たちほど思い入れのない人は情報化社会という観点で見ているという印象でした。私は信じている派なので、書店さんや、古書店さんといった人たちのものを面白く読みました。一番おもしろかったのは、やっぱり出久根達郎さんのかなあ。本にまつわるエッセイ(誰かの話)という、読み物として面白かった。
「先生!」——この言葉から喚起されるエピソードは何ですか? 池上彰さんの呼びかけに、現場で実際教えている人のほか、作家、医師、職人、タレントなど各界で活躍の二七名が答えた。いじめや暴力問題にゆれ、教育制度改革が繰り返されているけれど、子どもと先生との関係は、かくも多様でおもしろい! 希望のヒント満載のエッセイ集。(カバー折り返しより)
「先生!」という言葉を盛り込んで、語ってください、というエッセイ集。その人の、先生観だったり、思い出だったり。
太田光、天野篤、稲泉連、関口光太郎、増田ユリヤ、柳沢幸雄、パックン、市川力、李相日、武富健治、姉小路祐、鈴木翔、寮美千子、平田オリザ、しりあがり寿、岡野雅行、押切もえ、田中茂樹、山口香、鈴木邦男、安田奈津紀、太田直子、渡辺恵津子、武田美穂、石井志昴、乙武洋匡、山口絵里子(順不同、敬称略)というメンバー。
印象的だったのが、寮美千子さん。少年刑務所にいって、講師をしているお話なんだけれど、そこで受刑者の子がつくる作品の、はっとさせられること。言いたいことがあるんだ、という気持ちが、その子たちを知らないし言葉もないのに伝わってくるようだった。
パックンマックンのパックンも書いてるんですが、この人は文章がうまいなー。あと、視点が面白い。日本と外国の違いを言語化できるのって、めっちゃ頭がいいのが分かる……。
書き下ろし小説「紅蓮の夢」「双子と三つ子のお留守番 桐原家の人々番外編」「司令官就任! 祝もものき事務所番外編」「レディ・ガンナー外伝 けむけむ大作戦」が収録。それぞれの作品の絵師さんたちが描いたショートストーリー漫画も収録の盛りだくさんな一冊です。密かに弁当箱って読んでたら、茅田さんも弁当箱って言ってた……。
しかし、とっても美味しくいただきました!! デル戦の続きが読めるなんて思ってもみなかったよーーーーー!!!!!!!!
詳しくは書きませんが、もう一度会えたのがすっごくうれしかった! ウォルにも、もちろんバルドウの娘、妃将軍にも! 熱くて、にやにやもさせてもらえて、もうたまらなく嬉しすぎた。妃殿下無双が楽しすぎて転がりました。沖さんの漫画も非常ににやにやです。これ読んで、あー私はナシアスがすんげー好きだったんだなあと再確認しました。最近自分の長髪男性(二次元に限る)好きを指摘されたばかりだったので……。
ほかの書き下ろしもすごく面白かったです。これを読むまで忘れていましたが、もものきだけ未読だった……。悔しいから近いうちに本編読もう。
とってもとっても幸せな一冊でした!
女三の宮の降嫁により、紫の上は源氏との愛にも世の中にも諦念を持つようになりました。そして、ひとつの密通事件が物語の様相を変えていきます。不義の子を抱きながら、源氏は晩年になって巡ってきた宿命を思うのでした。(カバー折り返しより)
紫の上を中心に源氏物語を追う三巻目、最終巻。いい歳になった光君の周りでは、結婚する子どもたちを中心になっていく流れになりつつある……という、源氏の君の最後の話です。
人が死んだり尼になったりすると惜しむ光君はやっぱり嫌いだ! と思いながらも、彼の才能や栄華を讃える向きが、この巻になるとがらっと変わって、深い諦めや悲しみに満ちてくるのがすごい。これは源氏の君というヒーローを讃えるものなんだと思っていた自分が間違っていた。(荻原さんのあとがきにもありましたが)だめな人間を観察するための物語だったのか!
源氏物語というと永遠のように思えていたのですが、主要な登場人物も死んでしまうし、移り変わるのだなあと深く感じ入った三巻でした。紫の上が亡くなるなんて思ってもみなかったよ……! そうして暮らしていきました、で終わるのだと思っていた。そして、ラストが憎い。なんて上手いんだろう! と感心しました。