読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
テレビ番組「ご本、出しときますね?」の書籍版。芸人の若林正恭が司会進行、二名の作家をゲストに迎えて日常生活や仕事の話をするトークバラエティ。
めっっっっっっっちゃくちゃ面白かった!!
作家さんのインタビューとか対談って、すごくいいことを言ったり、何かを語ったり、意見を述べたりっていう感じばかりな気がしていたんだけれど、これは本当に、自分の内面とか、もっとどうでもいい日常の話をすごく気安く話していて、めっちゃ笑ったしわかるわかると何度も思った。しょっぱなの朝井リョウさんと西加奈子さんの回からぶっ飛んでいて笑いすぎてお腹痛かった。
作家さんのマイルールが人それぞれで面白かった。マイルールというかポリシー? すごくくだらないことでも、日常生活における美学になっている感じ。
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期待と不安を胸に中学校に進学した翔と歩夢。ブラジルや中国、ベトナムやインドなど、様々な国にルーツを持つ友達と出会い、彼・彼女らと共に、時には泣き、笑い、悩み、考えながら、少しずつ成長していきます。さあ、あなたも二人と一緒に、新しい中学校生活を送ってみましょう。(カバー折り返しより)
2013年の本。震災のことも少しだけ触れられています。
中学校に日本ではない国にルーツを持つ同級生がいて、どんな問題や悩みに突き当たっているのかを描いているのですが、いじめの問題などは結局うやむやにしてあるところがちょっと消化不良だったかなあ。いやいじめ問題に取り組んだ本ではないから、オチをつける必要はないかもしれないんだけど、しかし物語としては解決策を知りたかったというか。
読んだその日から、ずっと忘れられないあの一編。思わずくすりとしてしまう、心が元気になるこの一編。本を読む喜びがページいっぱいに溢れるような、とっておきの物語たち。2000年代、「小説すばる」に掲載された短編作品から、とびきりの12編を集英社文庫編集部が厳選しました。人気作家たちの短編がこの1冊で楽しめる、贅沢なアンソロジーです。今までにない、極上の読書体験をあなたに。
浅田次郎、伊坂幸太郎、石田衣良、荻原浩、奥田英朗、乙一、熊谷達也、桜木紫乃、桜庭一樹、道尾秀介、宮部みゆき、村山由佳の短編を収録。
どれも面白くて、おおーと思いました。特に光っているのは熊谷達也さんの「川崎船」。少し古い時代の地方での漁師物語を方言交じりに書いているのですが、短編には思えない密度でものすごくのめりこんで読んでしまった。
油野池鈴子、31歳。ちなみに処女。現在3クール目に突入した人気特撮シリーズ「ワンワン戦隊犬ファイブ」にどハマリ中。しかし、お気に入りのレッドに似た職場の同僚・岡島のことが気になるようになって——?(「犬っぽくなかったです」宮木あや子)
気心の知れた幼馴染み、隣の席のクラスメイト、職場の上司、マンネリ気味の恋人、長年連れ添った夫婦——。いろんな「恋」を集めました。
人気作家の書き下ろしも収録した、頁をめくるごとに「好き」が溢れる20人の恋物語。(裏表紙より)
天沢夏月さん、霧友正規さん、宮木あや子さんの短編を収録しつつ、カクヨムの公募で受賞した短編を集めたもの。
宮木さんの「犬っぽくなかったです」は他作品の関連作ですね? 是永是行は『校閲ガール』、途中でアイドルの追っかけが出てくるのは『婚外恋愛に似たもの』かな? 婚外恋愛はちょっと手元にないので確認できないんですが。オタクものとしてとても面白かった。
短編といっても手法や物語は様々だなあと思って楽しかったです。
両親を失い、親王家の姫としての身分を捨てた綺姫が買った一枚の薄様——それは不思議な出会いの始まりだった(深山くのえ「冬の蝶」)、彼女いない歴=年齢!! 恋愛オンチの女子高生・比奈と魔界の王子様の結婚式!?(片瀬由良「愛玩王子〜My Dear〜」)、必ず彼女を守る——陰謀うずまく後宮で、太子が愛する宮女・水蓮のためにした決意とは?(葵木あんね「青宮の華燭」)豪華執筆陣によるトキメキ花嫁ストーリー!! ラブ満載の一冊です!(裏表紙より)
少女向けの短編が読みたくなったので。
平安を舞台にした不思議な薄様(紙)でやりとりする男女の切ない物語「冬の蝶」、『愛玩王子』の番外編、そして中華後宮もので能書家の宮女がヒロインの「青宮の華燭」。三つが収録されています。
「冬の蝶」が非常に上品な話で、メールなんてない時代だからこそ、メールのようにやりとりできる(相手の持つ紙の片割れに、自分が書いた言葉が記される不思議な紙を用いる)というのがとても面白くて、最後のオチも綺の幸福を予期させるものでとてもよかった。
『愛玩王子』は未読なので、ちょっとノリがついていけなかったかな……。
「青宮の華燭」は婚約するも二回も破談になった、能書家のヒロインが主人公なんですが、国が干ばつに見舞われているという状況がこういう展開になるとは思わなくて面白かったです。太子である遼月も変化があったことが書かれていてとても好感の持てるヒーローでした。