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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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『どうしようもなくつらくて苦しい時、傷つき、疲れて、もうこの夜を乗り越えられそうにない……。そんな時に、あなたの心がほんの少しだけでも楽になることを願って。』(裏表紙より)

「死にたい」「消えたい」と思ったとき。どうする、どうしたらいい、どうしよう、という話を作家や医師、芸能人などが語る短いエッセイをたくさん収録したもの。
やっぱりみんな死んでしまいたいと思ったことがあって、でもそのきっかけを得ることなくなんとか生きている人たちなんだな。そしてそういう人たちが一線を超えないよう働きかける人たちの存在がある。
やっぱり春名風花さんの書いたものが印象的だったなあ。この本、2020年11月のもので、春名さんが裁判を終えた後の話が書いてある。毎日が死と隣り合わせだった気がする、と書きながらも、毅然と、間違っている方が悪いと主張し続けた春名さんは強い。社会におけるいじめで、いじめた方が悪いのにどうしていじめられた方が逃げなきゃいけないの? という不公平なところと戦ったようにも思えて、勇気をもらえた気がする。でも戦う選択をできる人が多くないという事実が悲しい。
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定番の氷室冴子や折原みと、みんな大好き小野不由美・須賀しのぶ、直木賞作家の知られざる傑作からマニアックな逸品まで…目利きが選んだ珠玉の名作が勢揃い!(帯より)

「少女小説」あるいは少女を主人公とした成長や冒険、恋などの物語を紹介するブックガイド。どちらかというと多くの人に知られている作品や、いま手に入りやすい作品の紹介が多かった気がします。私でも読んだことのある作品がすごく多かった。
いやあ、自分が「面白い」と思って手元に残している本が紹介されているとすごく嬉しいですね! こんなマイナーどころに来たか! みたいな。
で、ですね……このブックガイドの何がすごいかというと、冒頭の津原泰水先生や若木未生先生のインタビューだと思うんですよね……。特に若木先生の話、怖くて辛くて震えました。なんというか、そういうランクの作家、作品として考えられていたってことかなって……。
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いきなりネットに名前をさらす、大声で値引きを迫る、新人パートタイマーを退職に追い込む——それは、ごく普通の「お客様」だった。広がる一方のカスハラ(顧客の迷惑行為)。誰もがクレーマーになりうる“サービス過剰時代”に、知っておくべき事例と対策を徹底取材。(カバー折り返しより)

いまようやくメディアでも報じられるようになった「カスタマーハラスメント」について実例とともにまとめられた本。2019年8月の発行です。
スーパーのレジ係、介護従事者、コンビニ店員、サービス業、タクシードライバー、といったお客様から理不尽なクレームをつけられやすい人たちの実例が、読んでいて胸に痛い。いるよなあ、こういうお客さん……と遠い目になる。
元クレーマーだったという人のインタビューも入っていますが、最終的に「認められたいから」という結論に至ったのはちょっと短絡的なような気がする。確かに事実としてその理由は存在するんだろうけれど、もっと多岐にわたっているというか、根深い気がするんですよね。
いまだったらまた他の本も出ているのかな。気になるから読んでみたい。
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いま、「子どもを守る仕事」、すなわち児童福祉の仕事が見なおされています。社会がゆがみ、その悪影響が未来ある子どもに及んでいるからです。本書では、保育士、教員、児童養護施設職員、児童相談所職員、里親など、子どものいのちと生活を守る職業の魅力と意義、働き方を考えます。(裏表紙より)

児童福祉について、対談形式で考える本。日本の児童福祉の歴史、現在の状況、児童福祉に求められる力、考え方について。
前線にいる人たちの問題提起は、重いなあ。実際の支援が行き届いていない、あるいは見当違いの方向に進んでいると感じる。そして子どもを支援する状況の根っこには、貧困問題がある。このコロナ化の状況でそれがますます加速するのを思うと暗澹たる気持ちになる……。
「アニメ世界への扉」
森下孝三、高橋洋子、荒牧伸志、神山健治ら日本のアニメ制作に携わる人々へのインタビューを試みるドキュメンタリー。

アメリカの番組なので、日本はこんな風に見えるんだなあ、という画面が面白かった。「独特な」「不思議な」文化があると感じられるように描かれているのはわざとなのかな。それともそんな風に感じるのは私が日本人だからだろうか。
日本のアニメの世界を知るための入り口という感じで、深く突っ込んだ話はあまりなかったのですが、Netflixでこれを見た人が続いて、この番組に登場した作品を見て感じるものがあったら嬉しい、などと思ったのでした。
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朝日新聞夕刊(2015年4月21日〜2018年9月18日)に掲載されたものをもとに、再構成されてまとめられたもの。「セックス」にまつわる男女の問題を、読者の投稿を交えて考える。
夫婦におけるセックスのあり方や、無意識のジェンダーによって優位性が刷り込まれていたりとか、AVを正しい性知識として誤認していることとか。そういう、私たちの日常にある「性」について、個々人が「こう思う」というのがまとまっていて、すごく興味深く読みました。読んでみて、セックスへの意識のあり方や、性教育への関心の低さが突き刺さる。
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声優戦国時代を生き抜いてきた名優50人が語る「選ばれる」仕事術、そして「声で生きていく」道の厳しさ――。
創刊25周年を迎える『声優グランプリ』がお届けする、すべての声優ファン&声優志望者必読のバイブル!(カバー折り返しより)

2019年3月の本。雑誌「声優グランプリ」に掲載されたインタビューまとめで、二段組で細かい字が連なったインタビューが50人分。ものすごい読み応え。
こうして読んでいると、いまも第一線で活躍している声優さんたちはみんな先輩たちに導かれてきたんだなあということ。なんだかすごく「みんなで育てよう」という気持ちがあるように思えました。
プロフェッショナルって常に、自分に何ができるか、できないか。課題は何で、どんなことをできるようにしたいかってことを考えているな、ととても勉強になりました。気持ちが引き締まった。
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90人の書き手による締め切りにまつわる随筆集。文豪から現代作家まで色々。
言い訳する人から、やらなきゃなーと思いながら別のことをする人から、遅れたことはないと断言する人から、本当に様々。嫌な思いをする人がいたということも書いてあり、その辺りは時代だなあと思う。作家が偉そうにできる時代だったんですね。へこへこ原稿を取らなければならなかった編集さんたちの苦労を思う。
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緊急事態宣言が発せられた日から感じたことを77人の筆者に綴ってもらった日記集。
医者、教師、販売員、漫画家、小説家、旅行会社社員、主婦。それはもう、日本を構成する様々な職業の人(だがそれも一部)が、コロナによって変わった世界、それでも変わらなう仕事と、抑えきれない怒りと悲しみ、苛立ち、希望や、ささやかな喜びといったものを綴っています。
感じること、見えるもの、立つ場所が違うからこそそれぞれ違っていて、とても面白く、本自体も分厚いし、込められている感情の厚みに、手がずしっと重くなりました。政府や官僚に怒っている人が多く目についたのは、多分私がずっとあのときのことについて苛立ったままモヤモヤし続けているせいなんだろうな……。
リアルの声を集めたと感じた良い本だと思いました。こうして残されたことに意味があると信じたい。
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朝日新聞2012年夏の連載に加えて、2006年の連載、さらに朝日新聞デジタルだけに掲載の論考も加えた完全版。(カバー折り返しより)

デジタル版で読んだ覚えがあるものがいくつかあったのもあって、この度まとまっている本を読みました。
一人につき2ページ、多い人は3ページ。63人の著名人がいじめに関するメッセージを綴っています。
いじめについて、逃げろという人、戦えという人、相談しろという人、様々にあり、これを読む人がどうか自分にとって最適な方法でその苦しみから逃れられますように、と祈りました。
もし私が言うとしたら、いまそこにあるだけが君の世界ではないということ、その世界から出て自分自身を支えられるような、趣味や熱中できるもの、仕事にできるようなものを見つけてほしいということ、かな。
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Author:月子
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