読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

『JKハルは異世界で娼婦になった』本篇後も、ハルたちの異世界ライフは続いていた――転送前の出来事を千葉視点から綴った前日譚「いつかヒーローみたいに君のこと救いたかった」、娼館に下着泥棒現る!? 「夜想の青猫亭殺人事件」、最強の冒険者の仲間イーゴとシスター・キヨリの物語「泥河は低く流れて」、ハルのその後とルぺの選択を描く「mom」等を収録。JKハルのキャラクターに再会できる、待望のシリーズ短篇集。(裏表紙より)
続きを早くくれえええええええええ!!!!!!!
世界が変わった、みたいだ、という感慨でほろりと来ていたら、すんごい爆弾を落とされてちょっと、ちょっと何、ハル、何やったの!? いややったんだろうけど!!
魔王の城に乗り込んだハルたちが何を果たして、周りはどうしたのかっていう話も気になるし、続き読みたい。めっちゃ読みたい。
この短編集を読んで、いろいろと登場人物たちの印象が変わりました。特に千葉、彼はただの当て馬的な偽勇者で、正直邪魔だなーというか、道化だよなって見方をしていたんですが、もしかしたら勇者っていうのは男女揃ってないとだめなのかもなと千葉視点の話を読んで思ったりなどして。いやでもやっぱり千葉はだいぶと勘違い男だけど。
はあ、面白かった。短編一本読みたびに「はあ……面白……!」とため息をついてしまった。苦手じゃなければおすすめしたいけど、だいぶとネタがあれでそれなので……今回は最後の「続・いつかヒーローみたいに君のこと救いたかった」に登場するとある動物の名前がな……最後の最後でど下品でぶっ飛んでしまった(と言いつつ半笑いで読みました)。
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サルシッチャ王国のティシエナ姫は、生まれたときに受けた呪いのせいで、食べても食べてもお腹がいっぱいにならない。ティシエナ姫も懸命に我慢するけれど、食材調達のために国庫は逼迫。亡国の王子で、今は近衛隊長のアルフィアスが、大量の食料を安く調達したり、食材を節約しつつ食べでのあるレシピを研究したりと日々奔走中。そんなある日、二人の前に呪いの主である魔女が現れて…!?(Amazonより)
かなりギャグ色の強いコメディ。ラブコメというにはちょっと恋愛色が弱いでしょうか。
美少女なのに常にお腹を鳴らしているティシエナ姫。公国の出身ながらも国を追われ、姫の従者をしているアルフィアス。この二人を中心にしたドタバタ劇で、そのほか、イケメンが好きな魔女、豊満な胸が好きな王子、結婚できない魔法使いなど、だいぶと振り切った内容でした。
よく考えたらここまでギャグをやるコバルト文庫をあんまり読んだことがなかった気がします。いままで読んできたものとはだいぶと方向性が違っていて戸惑いました。

OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された! 目頭が熱くなるお仕事小説。(裏表紙より)
ドラマを先に視聴済み。普通のOLの主人公が、少し変わったお仕事をする話+政治や選挙の要素が絡む作品。ドラマのときも思ったけれど、政治に詳しくない女性が主人公でここまで選挙が絡むのめずらしいなあ。あんまり見たことがなくて興味深く読みました。
こと葉がとても等身大で素直な性格なので、親近感がわきました。おばあちゃんがなんか好きだなあ。

料理が得意な平凡女子が、突然王女・アリアに転生!? ひょんなことからお料理スキルを生かし、崖っぷちの『しあわせ食堂』を救うため、シェフとして働くことに!?「何これ、うますぎる!!」――アリアが作る日本食は人々の胃袋をがっしり掴み、食堂は瞬く間に行列のできる人気店へ。そこにお忍びで冷酷な皇帝がやってきて求愛宣言されてしまい…!?(Amazonより)
ツッコミどころが多すぎて話が頭に入ってこない……。じゃこにはEPAが含まれていると地の文で説明されて、ずっこけました。もう色々やばかった……。それになんでこの世界の人間がクエン酸の存在を知っているんだろう。
貧乏な国かもしれないけど、醤油と味噌を作れるなら大儲けしてそうだけどなあ。異世界の知識を使って自分の国を豊かにしようとかそういうのじゃないんだな。

ヨーロッパの食文化はすべて修道院から生まれた!? 芳醇なワインやシャンパン、香り高きハーブ料理、風味豊かなチーズ、甘くとろけるチョコレート……。ヨーロッパ文明の向上に大きく貢献した修道士たちの功績は、食文化全体にも及ぶ。
女子修道院にとびこんだ本書の著者ガブリエラ・ヘルペルは、修道院における聖なる食生活の秘密について学んでいく。
心と体にやさしい52のレシピも収録した「修道院の食卓」の決定版!(カバー折り返しより)
修道院の生活についてもっとあるのかと思ったら、修道院とその食の歴史についての導入みたいな本だった。それはそれで面白かったので、もう少し調べてみたくなりました。
レシピがあるのが嬉しい。どんなものなのかなーと想像するのが楽しいです。

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに篭めた想いとは——。山本周五郎賞受賞作。(裏表紙より)
美術館の監視員の女性の話から始まってくる物語がどう関係してくるんだろう、と思った時点で、この物語に引き摺り込まれていたのかもしれない。
「生きてる」と感じる絵画とそれを描くルソーに魅入られた二人の奇妙な七日間が、作中の謎の鍵とされるルソーの物語とシンクロするようで、こういう恋や愛や思いがあるんだなあとしみじみした。お金や価値の話をする外野の人たちが無粋に感じられるのも、作品や伝えたいものがある人たちのことをしっかり描いているからなんだろう。
面白かったです。