読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
人当たりがよく、優しい言葉をかけ、魅力的な人柄。だけど、よくよく付き合うと、言葉だけが上滑りしていて、感情自体は薄っぺらい……。このような人格の持ち主を「サイコパス」と心理学では呼ぶ。近年、犯罪者の脳の機能や構造などが明らかになり、サイコパスの正体が明らかにされつつある。本書では、最先端の犯罪心理学の知見にもとづいてサイコパスの特徴をえがき、ヴェールに包まれた素顔に迫る。(Amazonより)
サイコパスについて、かなり真面目に論文や研究等をひきつつ解説するもの。結構専門的な話をしているのでもうちょっとわかりやすいやつが読みたかったなと思いつつ、こういう風に研究されているのかと新たに知れることもあって興味深かったです。
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「それは、俺と所帯を持ちたいという意味の好きか?」
高校卒業と同時に両親が音信不通。孤独な忍は福引で当たった異世界移住権を使ってひとり異世界に移住し、植物チート能力をさずかる。持ち前の料理の腕とこの能力で、異世界生活を楽しみます! だが実はこの世界は生命の木が枯れて子供が生まれなくなり、人々は未来への不安を抱えていたのだった。どんな時も前向きに笑う忍の周りには、たくさんの人が集まってくる。奥手な忍だが、やがて唯一忍の泣き顔を知り、忍を守りたいと強く願う騎士隊長クリシュに初めての恋をして…!(裏表紙より)
異世界スローライフが主軸のBL第一巻。出会って一緒に過ごして想いを告げて、という過程がとても丁寧に描かれていて、一生懸命に働いて毎日楽しく生きようとするシノブがとても健気です。
異世界といっても人間を含めた生き物類が大柄で、シノブは子ども扱いされるほど小さいというだけで、普通の(というと語弊があるかな)電気や機械がない世界での暮らし。現代日本と交流を持つだけあってそれなりに平和なんだろうけれど、犯罪者もいる。
シノブが襲われるところが、本当に胸が痛くて痛くて。クリシュがいてくれて本当によかった。
花の女神を信奉するフローリエン王国で、初の女性庭師になった少女ニーナ。彼女は十六歳の誕生日を迎えた日、運命の再会を果たした。それは、幼いころに彼女を育て、忽然と姿を消した青年イオ。彼が現れたことを喜ぶニーナだったけれど――。あなたが悪魔だなんて、信じられない!? それに専属庭師として契約しろってどういうこと? 花しか食べられない悪魔から契約を迫られる少女と、彼女を手に入れたい悪魔のラブファンタジー。(Amazonより)
初の女性庭師となったニーナは元は孤児で、イオと名乗る「自称悪魔」の青年と暮らしていた過去があった。そのイオが当時と変わらない姿で現れたが、実は彼は本物の悪魔。花を食べることで飢えを満たす彼と仮契約したニーナだったが、悪魔が起こしたと思しき事件が発生して。
しっとりめのファンタジーだと思い込んで読んだら全然違った。ニーナはだいぶと活発で、ちょっと子どもっぽい。イオも威厳があるというよりは親しみのある性格。ふわっとした読み心地で思っていた以上に若い層向けだった気がするのですが、庭師の設定や、天使と悪魔が絡んでくるストーリーが「遠いどこかの国」感が出ていてよかった。
ただ会話における「っ」の多用と地の文の一人称の軽さが気になるかな……。せっかくの設定だったのでもうちょっとお仕事感のあるエピソードを読んでみたかったです。
A級冒険者のアレクが出会った、『家政魔導士』という謎の肩書を持つシオリ。共に向かった冒険は、低級魔導士である彼女の奇抜な魔法により、温かい風呂に旨い飯と、野営にあるまじき快適過ぎる環境に。すっかりシオリを気に入ったアレクだったが、彼女にはある秘密があってーー。冒険にほっこりおいしいごはんと快適住環境は必須です? 訳あり冒険者と、毎日を生き抜く事に必死なシオリ(&彼女を救った相棒のスライム)の異世界ラブファンタジー。(Amazonより)
タイトルから想像するよりもシビアで厳しい世界観の話だった。
ありがとう、大好物です。おっと本音が。
異世界転移ですがチートらしいチートはなし。魔法の工夫と行使がチートといえばチートなのですが、主人公のシオリは異世界転移後めっためたに傷付けられた過去のある現在30代の女性。その過去から周囲の人々に好かれているものの互いに遠慮して距離がある。孤独といえば孤独で、本人も頼り方がわからないと言う。
シオリの魔法が快適すぎて、そりゃみんな夢中になるわと思いました。野宿でも美味しいご飯があってお風呂に入れてふかふかのベッドもどきがあるなんて。しかも簡易的な冷暖房もある。素晴らしい。
本人の努力と周りの助けもあってそうきつい展開にはならない(いまのところ)なのですが、個人的には前パーティの面々を早々に懲らしめてやってほしいです。そしてシオリにはアレクと幸せになってほしい。
第二王子の婚約者戦争に挑んだ、気が強くまっすぐな性格の伯爵令嬢カミラ。しかし王子は別の令嬢を選び恋に破れたあげく、婚約者の手によって悪役に仕立て上げられた。国外追放は免れたカミラだが、その罰として醜く愚鈍で『沼地のヒキガエル』と噂される辺境の領主・アロイスと結婚させられる羽目になり――!?
小説家になろう発!不器用で感情豊かな悪役ヒロインが奮闘する、大人気悪役令嬢ストーリー、書き下ろしたっぷりで待望の書籍化!(Amazonより)
「悪役令嬢」が掲げられているけれど概念としてのもの=王子様に執着するあまり立ち回りが下手で彼を横取りされてついには追放されるご令嬢、が追放先の公爵を痩せさせると言いながら不器用ながらも悪評と戦っていくお話。
カミラの性格があんまり見ない、ヘイトを貯めるようなものだったのできついかなあと思ったんですが、最後まで筋を通しているところがめちゃくちゃかっこよくて惚れました。その分、孤軍奮闘している感じと、味方になりうるアロイスがさほど距離を縮めてくれなかったことが物足りなかったです。こんだけ頑張ってるいい女に誰か味方してくれよー。報われてほしいなあ。
都で腕利きの料理人として働いていた鈴霞は、ひょんなことから皇太子・圭鷹の正妃に迎えられることになって——!? しかし、圭鷹は妻を愛せない。それどころか、誰のことも……。君王となるために周囲から心を閉ざし、自ら育てた奈落芋だけを口にしている“偏食”皇太子を前に鈴霞は!? 始まりは、偽りだらけの政略結婚だった……。身代わり花嫁の美味なる食譜が謎を解く、中華後宮恋物語。
心解ける……おいしい中華後宮ミステリー!(裏表紙より)
中華で後宮で身代わり花嫁。毒殺未遂もあるよ、犯人はいったい誰かな! という盛りだくさんな内容なのですがとにもかくにも料理が美味しそう! 描写や単語が中華な雰囲気を作っていてすごいなあと感嘆して読みました。
前作の人たちは関わってくるのかなと思って読み進めていたら、出てきたんですけれども悲しい事情が明らかになったり、それがこの巻で結構重要なことだったりなどして、やっぱり後宮や皇帝の近くではすべて幸せに終わるなんてことはないんだな、と悲しく思いました。けれどそのリアルさがこの作品の面白みでもあるんだろうな。
『JKハルは異世界で娼婦になった』本篇後も、ハルたちの異世界ライフは続いていた――転送前の出来事を千葉視点から綴った前日譚「いつかヒーローみたいに君のこと救いたかった」、娼館に下着泥棒現る!? 「夜想の青猫亭殺人事件」、最強の冒険者の仲間イーゴとシスター・キヨリの物語「泥河は低く流れて」、ハルのその後とルぺの選択を描く「mom」等を収録。JKハルのキャラクターに再会できる、待望のシリーズ短篇集。(裏表紙より)
続きを早くくれえええええええええ!!!!!!!
世界が変わった、みたいだ、という感慨でほろりと来ていたら、すんごい爆弾を落とされてちょっと、ちょっと何、ハル、何やったの!? いややったんだろうけど!!
魔王の城に乗り込んだハルたちが何を果たして、周りはどうしたのかっていう話も気になるし、続き読みたい。めっちゃ読みたい。
この短編集を読んで、いろいろと登場人物たちの印象が変わりました。特に千葉、彼はただの当て馬的な偽勇者で、正直邪魔だなーというか、道化だよなって見方をしていたんですが、もしかしたら勇者っていうのは男女揃ってないとだめなのかもなと千葉視点の話を読んで思ったりなどして。いやでもやっぱり千葉はだいぶと勘違い男だけど。
はあ、面白かった。短編一本読みたびに「はあ……面白……!」とため息をついてしまった。苦手じゃなければおすすめしたいけど、だいぶとネタがあれでそれなので……今回は最後の「続・いつかヒーローみたいに君のこと救いたかった」に登場するとある動物の名前がな……最後の最後でど下品でぶっ飛んでしまった(と言いつつ半笑いで読みました)。
サルシッチャ王国のティシエナ姫は、生まれたときに受けた呪いのせいで、食べても食べてもお腹がいっぱいにならない。ティシエナ姫も懸命に我慢するけれど、食材調達のために国庫は逼迫。亡国の王子で、今は近衛隊長のアルフィアスが、大量の食料を安く調達したり、食材を節約しつつ食べでのあるレシピを研究したりと日々奔走中。そんなある日、二人の前に呪いの主である魔女が現れて…!?(Amazonより)
かなりギャグ色の強いコメディ。ラブコメというにはちょっと恋愛色が弱いでしょうか。
美少女なのに常にお腹を鳴らしているティシエナ姫。公国の出身ながらも国を追われ、姫の従者をしているアルフィアス。この二人を中心にしたドタバタ劇で、そのほか、イケメンが好きな魔女、豊満な胸が好きな王子、結婚できない魔法使いなど、だいぶと振り切った内容でした。
よく考えたらここまでギャグをやるコバルト文庫をあんまり読んだことがなかった気がします。いままで読んできたものとはだいぶと方向性が違っていて戸惑いました。