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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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香りの扉、草の椅子―ハーブショップの四季と暮らし (天然生活ブックス)
ハーバリスト。ナード・アロマテラピー協会認定アロマ・トレーナーの著者が、蓼科でハーブショップを営みながら写真とともに日々を綴ったもの。
写真が多くて、文章は決して多くはないんですけれども、その文章の読み心地がすごくよくて不思議と落ち着く本だった。柔らかで静かで親切な語り口の文章が、こういう風にものを見て綴っていきたいなと思わせる。
ハーブとオイルの説明書も興味深かった。
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肉まんを新大阪で (文春文庫)
「ぶたまん」の響きは、聞いたそばから耳がとろけそう——新大阪から乗り込んだ新幹線の中でその人気を見せつけられ、すがすがしい五月の夕刻には浅草でどぜう鍋をつつき、数十年ぶりに実家で食べる金色の栗ごはんに胸が弾む秋。どんな時でも読めば食欲が湧いてくるエッセイ76篇を収録した文庫オリジナル。 解説・伊藤比呂美(裏表紙より)

食べ物に関するエッセイ集。だいたい2〜3ページで一本なので、読みやすくはあるんですが、えっその後はどうなったの!? と気になるところが多く、もっと読みたい! と思いました。
夜中に読むと本当にお腹が空く。お昼に読んでも「今日のお昼ご飯はそば、いや、豚を炒めて……」なんて考えてしまう。
彼女はもどらない (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
雑誌編集者の楓は、娘の衣装を自作する人気ブロガーに批判的なコメントをしたことから、自身の過去のブログを匿名掲示板で晒され、陰湿なストーカー被害に遭うようになった。一方、寝たきりの妻を抱える官僚の棚島は、家庭や職場でのストレスを解消するため、ブログで執拗に絡んできた女を破滅に追い込もうとする——。ネット上の二人が現実で交叉したとき、驚天動地のどんでん返しが炸裂する。(裏表紙より)

こういういやーな気持ちになるミステリ、好きです。久しぶりにすごく嫌な気持ちになりました(褒めています)。
書くところを間違えると重大なネタバレになってしまうのであれなんですが、中盤くらいで「もしかして……」と思えるので、構成が巧みってこういうことを言うんだろうなあと思いました。そのもしかしてが「やっぱり!」に変わる瞬間よ。
最終的に棚島にはもうちょっと痛い目を見てほしい気がしたんですが、これから家族とともに日常を営んでいく彼は苦しみ続けるのだろうか、と想像するとなんというか、こちらの方が苦しいかもしれないなあと思いました。
ステーキを下町で
日本縦断、北から南まで胃袋のおもむくままに食探訪(カバー折り返しより)

豚丼、黒豚、ステーキ、「餃子の王将」、さんま、鮟鱇、うどんなどなど、全国各地の美味しいものを探訪。ああもうお腹が空くよー!!
「餃子の王将」はわかるーと思いました。いやだいぶと前、疲弊しきった状態で中華を食べようとなって、普段は滅多に入らない王将に入ったんですが、それがまあ美味しくて美味しくて。すぐ出てくるし、満たされた思い出があるんですよね。
この本で一番食べたくなったのは北海道の豚丼でした。思わず検索してよだれが出た。京都にいったときはこの本に出て来たおうどんを食べに行こうかなあ。
忙しい日でも、おなかは空く。
「日経WOMAN」に2003年10月から2008年4月まで連載されたものに加筆修正を加えたもの。日々の暮らしと、ささやかなご馳走についてのエッセイ。

読んでいて心地よくて、冷蔵庫にあるものでえいやっと作れてしまいそうなものが多くて、お腹がすく。スパイス、もうちょっと常備しようかなあ。
料理をいただくときの器や道具の小さな心配りや、手に馴染んだもの、食材など、こんな風に優しい気持ちで食事ができたらなあ、暮らせていけたらなあと思う。気持ちに余裕がないと気付けないことが多いよなあ。
鏡のむこうの最果て図書館 光の勇者と偽りの魔王 (電撃文庫)
 空間が意思と魔力を持ち、様々な魔物が息づく世界・パライナの北端に、誰も訪れない《最果て図書館》はあった。
 記憶のない館長ウォレスは、鏡越しに《はじまりの町》の少女ルチアと出会い「勇者様の魔王討伐を手伝いたい」という彼女に知恵を貸すことに。
 中立を貫く図書館にあって魔王討伐はどこか他人事のウォレスだったが、自らの記憶がその鍵になると知り……
 臆病で優しすぎる少女。感情が欠落したメイド。意図せず世界を託された勇者。
 彼らとの絆を信じたウォレスもまた、決戦の地へと赴く――
 これは、人知れず世界を守った人々のどこか寂しく、どこまでも優しい【語り継がれることのないお伽噺】
 第25回電撃小説大賞《銀賞》受賞作。(カバー折り返しより)

勇者と魔王の物語を、モブというか援助者的な立場から覗き見るような、おとぎ話めいた優しいお話。あとがきを読んで納得したけれど、常に優しい空気が漂っていて、確かに誰かに手を差し伸べているようなお話だなあと思いました。読んでいて心地よかった。
図書館長ウォレスとメイドのリィリが勇者と魔王の物語に関わっていないわけがないと思いましたが、やっぱりそういうことだったかー。ルチアといい感じのウォレスにちょっと「む?」と思いましたが笑 友人ならいいかな?
多くの人に読み継がれるわけではないかもしれないけれど、見えないところでこういうことがあって、その物語は最果て図書館にあるかもしれないと思うとちょっとだけ嬉しくなるような、素敵な物語でした。
もしも、エリザベス女王のお茶会に招かれたら?-英国流アフタヌーンティーを楽しむ エレガントなマナーとおもてなし40のルール-
英国流アフタヌーヌティーのマナーを解説した本。お作法が階級によって異なっていて、もしも女王陛下のお茶会に招かれたとき、どんなことに気をつければいいか。また、自分がお茶会を催すとしたら何を準備するのか、ということを説明しています。著者の方の主観的な説明が多くなっているので、出典があるならそれも読みたいなあと思いました。
サンドウィッチは銀座で
春は山菜、夏はうなぎ、秋は座敷で鍋を囲み、冬は山荘で熊料理!(カバー折り返しより)

四季折々に食べたもののエッセイ。これがどれも実に美味しそう! また挿画が谷口ジローさんで、挿絵もあれば短い漫画もあり、とても満ち足りた一冊。
春を食べる冒頭の章から、本当に美味しそうに味わって食べているんだなあということが伝わってきて、なんだか嬉しくなったし、こんな風に味わいたいなと思いました。季節を食べるって贅沢。
それだけではなくて昔からあるお店の味をしみじみ味わったり、ちょっと変わったものを食べたりするのも、日常が豊かでとてもうらやましい。
和桜国のレディ ~淑女は一日にしてならず~ (ビーズログ文庫)
桜の化身とされる女王が治める和桜国。“いろは”はその日が女王の観桜会と知らず、桜の枝を切ろうと騒ぎを起こして捕らえられてしまう。罪を償う代わりに「女王に謁見できるようなレディ」となるよう告げられたいろはは、宮廷魔術師である強面の男・紫乃宮圭人の邸で淑女教育を受けることに。まずは読み書きからいろはのレディへの一歩が始ま…る!?(裏表紙より)

和風ファンタジー風味マイフェアレディ。大正時代を思わせる和風世界に、孤児の少女が伯爵によって育て上げられ、恋を成就させるお話。
全体的にふわふわと優しく、児童向け小説のよう。大正時代、孤児の少女がレディへ、将来有望の少年と女装男子、お店を持ち、女王陛下に認められ、恋を成就させ……少女が夢見る要素がふんだんに詰まっています。なのでひたすらヒロインが幸せになるお話になっており、若干かわいそうなままの人が……。
少女漫画を小説に起こした印象のままの登場人物がいるのですが、この真希子さん、好きだなあ笑 この人が活躍するところを見たかった。
薔薇の泥棒と宝石の王女 (角川ビーンズ文庫)
今は昔、難攻不落の王城から、ひとりの少女が盗み出された。——やがて時は流れ。「宝石の王女を手に入れる者は、世界を制する」。その言葉以外、すべての記憶を失ったアレックスという青年がいた。身元引受人として彼を迎えに来たのは、天才・美女・乱暴と三拍子そろったジーンクレア博士。何者かによって消されたらしいアレックスの記憶はやがて、世界を巻きこむ陰謀に絡んでいき……? 愛が加速する、華麗なる冒険小説!!(裏表紙より)

こういう軽妙なSFみのある現代ものって本当に見なくなったよなあ。
何者かによって記憶が消された〈逃がし屋〉の優男、アレックス。天才的頭脳を持つ女博士ジーンクレア。アレックスの記憶や、ジーンの研究を巡り、様々な人間が彼らを狙ってくる。果たして消された記憶に何があったのか。
完全に人間の少女の姿をしている管理コンピューターの人形(パペット)ローダンテや、オネエ言葉で喋る自操船など、結構近未来的な世界観なんですが上手にマイルドになっていて、上記あらすじにある、ひとりの少女が盗み出されたことと「宝石の王女」なる言葉からは想像できないストーリーになっていて、不思議な読み心地の作品でした。
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Author:月子
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