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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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明治時代後期。信州の被差別部落の出身で現在は小学校教師をしている瀬川丑松は、同じく穢多と呼ばれる出身の解放運動家の猪子に傾倒している。下宿先の士族の娘に恋をする丑松だが、思いを通わせるには生まれを明かさねばならない。絶対に出自を明かしてはならないという父の戒めで口を閉ざす丑松だが……。

島崎藤村「破戒」の実写映画化。
文学作品の実写って、台詞だったり人の雰囲気だったりがリアルっぽくない「文学」の描写になりがちで違和感を覚えることが多いのですが、この作品はだいぶ馴染んでいて見やすかった。部落差別問題は、若い世代にとってすでに遠い昔の出来事のように思えるのですが、こういうことがあったんだと知らせることができる作品だったように感じます。世界が少し変わろうとしている終わり方だったので、何故そういう差別があったのかを知るきっかけになったらいいと思います。
土屋銀之助がいい役回りでねえ。本当に普通の、何も知らずにいる言動と、それに身近な人が傷付いていると知ったときと、その後の行動の理由を想像したくなる、ごくごく普通のいい人だったんですよね。
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この世ならざるものが見える臨床心理士の森田奏は、ある日兄から彼女の様子を見てほしいと頼まれる。兄たちは有名な心霊スポット犬鳴トンネルで肝試しをしていて、帰ってきてから様子がおかしくなったという。やがて次々におかしな出来事が起き始め、自らのルーツに疑問を覚えた奏は「犬鳴村」に向かう。

なんでみんなすぐ心霊スポットに行ってしまうん? 面白半分に見に行って戻ってきて事件を起こさないでほしい……。
そんな感じで、見えてしまう主人公が、彼女が不審死した後に失踪した兄と弟を探すうち、何故見えてしまうのかというルーツと、伝説の残る犬鳴村にたどり着くというホラー。いわゆる因習村の要素がある話でしょうか。
わらべうたは、ホラーの小道具として怖くていいよね……と思ってしまうくらい、かなり不安を煽ってきます。こうしてひたひたと怖い要素が迫ってくる感じなので、がっつり何かされたり抵抗したりという展開は少なめ。オチを含めて最後まで、見えないものがすごく後ろにいる、という作品でした。
「リカ~リバース~」
何故「雨宮リカ」は生まれたのか? それはある完璧な家族から始まった。医師の夫と、美しい妻、優秀で華やかな姉と謙虚で控えめな妹の双子という雨宮一家のもとに新しく派遣された家政婦の幸子。だが妻、雨宮麗美がふとしたときに見せる言動は尋常ではなく……。

恋愛モンスター雨宮リカが生まれた原因を描く過去編。
リカそっくりの美しい母親は夫に執着して束縛、機嫌が悪くなると娘たちの食事を抜いたり体罰を与えたりする。華やかなリカと大人しいユカの双子のうち抑圧されているであろうユカが変貌するんだというのは作品をずっと追っていた視聴者にはすぐわかるんですが、それにしてもその変わりようが最初からぶっ飛んでいて。調べると原作の方がより込み入った設定になっているようなので、俄然読みたくなってきました。
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今日もVRMMO「NewWorld Online」で、ギルド・楓の木は活躍中。ゲーム内はイベントが開催されたり、新階層が実装されたり、ますます賑わっている。大規模イベントに参加する楓たちだが、すっかり有名になったギルド・楓の木に他の大規模ギルドやプレイヤーたちも対抗心を燃やしていて……。

メイプルが活躍するので、自分たちも頑張らねば、とギルドメンバーたちが各々ゲームを楽しみながらさらなるスキルを手に入れるシーズンって感じかな? ゲームが楽しそうな一方、運営さんたちはとても頭が痛いという状況が個人的に好きなので、運営さんたちに焦点が当たった話が見てみたいなー。
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友人の理沙に誘われてVRMMOをプレイすることにした楓。理沙がすぐにプレイ開始できないという状況で、単独でゲームの世界に足を踏み入れた楓は、初心者ゆえにお約束を知らず、痛いのが嫌という理由で、大盾で、スキルを防御力に極振りしてしまう。ゲームを続けるのは難しいと思いきや、様々な幸運に恵まれ、ついには無敵の防御力とレアスキル持ちになっていき……。

初心者らしいビギナーズラックと、天然な性格を発揮して、超有名プレイヤーとなっていく主人公と、それぞれに特化した能力を持つ仲間たち、ライバルプレイヤーたちと楽しくゲームをするお話。
ここまでレアスキル持ちになると嫌味になりそうですが、楓の性格のおかげかそういう印象は薄まっている感じ。いやそれにしても上手くいきすぎじゃないかと思わないでもないんですが、ゲーム内にはちゃんとゲームが上手いランカーやギルドがあるので、そのうち負けたり困難にぶつかったりしてほしいなあと思います。
「リカ」
「雨宮リカ、28歳です」。地域に密着した個人病院で、新規採用となった看護師の雨宮リカ。優秀な仕事ぶりとは裏腹に、その言動には数々の違和感があった。次期院長になる予定の大矢に妙なアプローチをする彼女の目的は……?

恋愛モンスター、雨宮リカのサイコスリラー。はっきりとストーカーで、人の話は聞かないし、怒鳴られたり暴力の気配を感じるとこうなった原因に由来することもあって殊勝になり、追及の手を緩めると、やっぱり懲りずに……。人を陥れたり殺人を犯したりを気軽にやってくれるので、理解できない人間が周囲を破滅させていく展開は、いい感じにもやもやイライラさせられて面白く見ていました。
いやもう、色々と尋常じゃないんですよ。ともすれば笑ってしまう絵面なんですけど実際に遭遇したら恐怖だなって。
二部構成で、第二部は第一部から数年後。ここで第一部と同じように「雨宮リカ、28歳です」「私28歳よ」とさらっと言えるのがすごく怖くてよかったな。28歳で絶妙な年齢だなあと思うのと、古い集合住宅に住んでいて家具だの服だのが小花模様だったりふりふりだったり。
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聖杯戦争、それは英霊と呼ばれる英雄たちサーヴァントとそれを使役するマスターたちの、万能の願望機をめぐる戦い。偶然的にマスターになった衛宮士郎は、学校の有名人で実は魔術師である遠坂凛や、謎めいた少女イリヤたちと関わりながら戦いに身を投じる。正義の味方になるという夢を抱く士郎だが、友人の妹、間桐桜を大事な存在と感じるようになり……。

劇場版第1作は再観賞。見たっけ? と思いながら見ていたんですが、やっぱり過去に見ていましたね。
第二作はだいぶ話が進み、ライダーのマスターの正体であったり、桜が間桐家で何をされてきたかなどの家族関係、最大の敵の出現など盛り沢山。しかしゲームでやったはずなのにこんなに露骨に桜の性的な話って出たっけな……? と首を傾げました。この年齢になって見ると、とにかく哀れで……。当時いまいちぴんときていなかった、第四次聖杯戦争参加者の間桐雁夜の必死さがいまになって理解できた気がします。
しかし他の2ルートが正統派なら、こっちはだいぶニッチだなあ。好きな部類の話なんですが、とにかく敵が怖い。弓王を喰って満ちるってやばいよな……と思うFGOマスターの私。
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バスケットボールのスター選手だったマイクは、しかし恋人の妊娠をきっかけに夢を諦め、家庭を持った。だが現在妻からは離婚を切り出され、高校生の娘と息子には鬱陶しがられ、仕事をクビにもなってしまった。かつての栄光を頼りに訪れた母校で不可思議な老人に出会ったマイクはその夜、不思議な出来事によって、何故か17歳の姿に戻ってしまう。夢を諦めたあの日の続きができると、親友に父親のふりをするように頼んだマイクは、しかし自分の子どもたちの現状や、妻の本当の気持ちを知ることとなり……。

これまたハッピーは映画だな! 若返って自分の子どもたちと仲良くなるって楽しい。でもまさか娘に迫られる展開があるとはって感じだったけど笑
大人になってからわかったことを、十七歳の子たちに説くのは、おかしさもあったけれど真剣でとてもよかったな。こういうのが若返った話の美味しさだと思います。そのときわからなかったこと、本当に大事だったことを、どうか若人たちが間違えないように、不幸にならないようにという祈る気持ち。
妻スカーレットが17歳のマイクからもう一度惚れ直し、当時のきらきらした気持ちを取り戻したマイクとやり直すのは、希望が持てる終わりでした。楽しかった。
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ロンドンの新聞社に勤めるアイリスは恋人が他の女性と婚約したことを知らされて傷心だった。一方アメリカで映画予告の制作会社を経営するアマンダは恋人の浮気に気付いて別れを告げた。折しも休暇となった二人は当時流行していたホーム・エクスチェンジで互いの家を交換し、バカンスを楽しむことになる。そこにはもちろん新しい出会いと恋が待っていて……。

なんてハッピーな映画! 本当にハッピーで可愛くって楽しかった。
互いに働いて自立している女性が、誠実でない恋人に振り回されて傷付き、場所も家も一時的に変えて自分も変わるというお話。アイリスはアマンダの仕事仲間と、アマンダはアイリスの兄と恋に落ちるのですが、距離を縮めつつも決定的な出来事になかなか至らないもだもだが可愛い。アマンダは身体の関係を持ったくせにちゃんと恋人になることができないのが不器用でおかしかったし、アイリスは恋愛模様の他に、アマンダ宅のご近所さんの有名脚本家のアーサーと年齢や国籍や性別を超えた友情を育むというのがすごくよかった。「出会い」が人を良い方向に変える、ということをとことんハッピーに描いた作品で、とっても楽しかったです。
「悪魔くん」(Netflix)
怪異の調査を行う千年王国研究所、半悪魔のメフィスト3世と天才少年悪魔くんこと埋れ木一郎は悪魔に関連すると思われる事件を持ち込む相談者と出会う。偉大な父親の影に反発しながらも、二人は互いを相棒として夢に向かって戦っていく。

新しい悪魔くんの養父は初代、という、世代を変えた新作。いやあおしゃれだなあ! 一つ一つのカットや色彩が、ちょっと怖いお話であることをしっかり表現しつつ、どこを見ても様になるって感じ。
この世に人として交われないと思いながら、孤独であることを受け入れる悪魔くんと、それでも人と関わっていようとするメフィスト。相反する二人の凸凹コンビは話が進むにつれて愛おしくなってくる。うまくいっていないように見えて、向こうがいないと困る、特に悪魔くんが、というところ、バディものの美味しいところでにやにやしちゃう。
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Author:月子
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