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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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公爵令嬢エリシアはある日、『この世界』が前世で自分がシナリオを書いた同人乙女ゲームだと思い出す。しかしメインヒーロー・セドリックの義妹である『エリシア』は病弱で、シナリオ通りなら数年以内に死んでしまう脇役。――いや、死ねない! なぜならこのゲーム、バッドエンドでは攻略対象達はみんな〝ヤンデレ化〟するのだ。妹思いの優しい義兄セドリックも、エリシアの死がきっかけで『監禁ヤンデレ』に……! ヒロインもヒーロー達も我が子同然。彼らを不幸にするわけにはいかない! エリシアはヤンデレルートを潰し、彼らをハッピーエンドに導くと決意するが……?(Amazonより)

同人ゲームの作者だった主人公は、完成したゲームを前に祝杯を上げていたその日転落死し、目が覚めると自作の登場人物として転生していると知る。病弱でこのままでは死んでしまう! と健康を意識して過ごして自らを改革、また自身の困った性癖であった「ヤンデレ」を描いてしまったこの作品世界の平和のため、攻略キャラたちの人生を修正しようと義兄(攻略キャラのひとり。修正済み)の力を借りて奔走する。
夢中文庫の作品は短めで「物足りない!」となることもあるのですが、これは短さを活かす形でよくまとまっていて面白かった。無理やり登場人物の掘り下げをしたりすることもなく、みんな幸せにしようという作者としての責任感が興味深くて面白かったり、TL作品らしく色っぽいところもあったり。ただ、年下になる義兄との恋の成就はもうちょっと葛藤してもよかった気がします。
メインヒロインとのやりとりがオチになるのも楽しかったな。そういう感じの子か! 笑った。
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「覇権」、それはシーズンごとに新作が発表されるアニメのうち、最も話題になった面白いアニメ作品を表す言葉。覇権を取ると、その時期二人の監督作品が注目される。名作を生み出したが音沙汰のなかった監督・王子千晴の復帰作と、新人監督・斎藤瞳の監督デビュー作。だがアニメの制作現場はただではいかず忙しい。製作委員会、各制作会社、スタッフ、そして監督自身もただではいかず……。

辻村深月作品。原作がめちゃくちゃ面白くて、最近番外編集も読んだので、実写映画に手を出しました。
いかに「ハケンアニメ!」という作品としてまとめるかというところに重きがあったように感じられて、主要登場人物の香屋子、王子、瞳、行城、和奈といった面々の息苦しいほどの葛藤は薄め。「どうしてわかってくれないんだ!?」という仕事に対する苛立ちやままならなさへの共感を強める感じだったように思います。「成功」を描くには「覇権を取る」という目標と結果がわかりやすい。
瞳が最後に子どもたちを見て声を漏らすところ、すごくよかったなあ。ここが一番辻村作品っぽかったかもしれない。
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【国民的人気を誇るガールズグループ『coc9tail』年内解散を発表】
 さて、ここで国民のほとんどがある人物の動きに注目した。
 ──〈国民の王子〉柊美聖は、大丈夫か、と。
 超絶美形の人気俳優、柊美聖(26)は『coc9tail』のトップアイドル、黛息吹(24)を激推しする、ファンも認める全力オタクなのだ。
 息吹の芸能界引退宣言に案の定ダメージを受けていた美聖。更に息吹には結婚の噂も囁かれていて……?
 超人気俳優は推しを射止められるのか!? 胸キュン必至の尊すぎる推し活ピュアラブコメ登場!(Amazonより)

推している側と推されている側、二人のラブストーリー。ちょっと変わっているのはこれが芸能界もので、推しているのは「国民の王子」こと俳優の柊美聖、推されているのは国民的ガールズグループのトップ、アイドルの黛息吹だということ。
SNSが当たり前の現代で、大抵の芸能系オタは美聖の重度のオタっぷりを知っているし、SNSアカウントが自分の仕事ではなく息吹のことばかり書いているのも把握している。二人の恋が進行する一方で、ファンはそれをどのように受け取るのか、というのを描いているのはこの時代ならではだなあと感じて、とても楽しかった。
もちろん二人のラブストーリーもじれじれもだもだ、はらはらどきどきで、とても甘くて楽しかった! 最後のいちゃいちゃまでありがとうございました!
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家出をして海沿いの駅に降り立った私は、花束が手向けられた夜の広場で、突然、不思議な女の子から声をかけられた。「ねえ、ひとり?」(Amazonより)

YOASOBIの楽曲を元にしたいろいろな作家の短編集、その一作の電子版。
学校生活で周囲をぎくしゃくし、もう死んでしまってもいいかと電車に飛び乗った少女。夜の海に心惹かれて途中下車し、そこで不思議な女の子に声をかけられる、一夜の物語。
辻村さんの描く生徒や学生たちは生きづらさを抱えているけれど、作品はいつも彼ら彼女らを大丈夫だよと励ましてくれる。学校でのあれこれが生死につながってしまうほどの辛さ、けれど離れてみるとその世界がいかに狭くてつまらないものだったかわかる感じ、そしてそれを「しょうもない」とか「馬鹿みたい」と言えるいまがある。幽霊の正体が最後にくるっと明かされる感じも辻村さんらしくてよかったな。
「LIONHEART/ライオンハート」
ナイジェリアにある、観光を営むライオンハート社。社長である父が体調不良で倒れ、代理の社長を立てることになった。娘のアダエゼは、叔父の力を借りながら、男性優位の社会との摩擦に苦悩しながらも奔走する。

ナイジェリア映画。あまり見慣れない風景に服装、けれど覚えがある、男性優位の社会。でもそんな場所で人を助け、支えるのは情であったり、家族だったりするんですね。しかし社長令嬢でも成り上がるには難しい世界なんだなあ……。けれど作中で様々な困難に遭ったアダエセは、きっとこれからもなにくそという感じで頑張っていけるのではないかな。
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校外ヒーロー活動として離島にやってきた雄英高校1年A組の面々。この小さな島で起こる大小の事件や困りごとの解決を手伝っていた出久たちだが、ヒーローを嫌う姉と憧れる弟という不思議な姉弟と出会う。だがこの島にはある目的を持った敵<ヴィラン>たちが近付いていて……。

見始めたときは「ああ、みんなまだ明るい顔をしている……」「市民がヒーローを当たり前のように頼りにしている……」と涙が出たんですが、ラストバトルになって「それっ、それは、それは原作でやらなくていいのかい!!!!?」という展開になってびっくりしました。映画だけの大盤振る舞いにしてはちょっとその設定はでかすぎないかい……?
離島でヒーロー活動中の1年A組が、ヴィランの強襲を受けて、冬眠を守りつつ戦うという、私の大好きな「子どもたちが自分たちだけで指揮をとって戦う」話。ここでもうすでに1年A組の絆が描かれていると涙……。ひとりでは無理だけどみんなでなら、という。
かっちゃんとの共闘は、この時点での距離感がちゃんと描かれているんですが、これ「黒いヒーロー編」での状態でやったらまた大変なことになっていたんだろうなあ主に私の涙腺が……。
本編が目が離せない感じになってきたので、明るい雰囲気の映画を見てちょっとほっとしました。楽しかった。
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真っ直ぐな黒髪と真面目な性格の黒沼爽子は、見た目と不器用な性格から貞子とあだ名を付けられて遠ざけられていたある日、クラスメートとなった風早翔太との出会いをきっかけに友人もでき、クラスに馴染んで楽しい学校生活を送っている。風早への恋心を自覚したものの、同じく彼に恋する同級生のくるみとの衝突がありながらも、二人は距離を縮めていく。

本当にピュアで、見ていて泣けてしまうんだよなあ。漫画読み返したいけど確実に時間泥棒……。
アニメはそんな原作を丁寧にきちんと描いてくれていて、わかりやすく、漫画を映像として見ている感じ。あやねちゃんの美少女感と化粧の腕がいい感じが、カラーになると印象が薄れてしまうのが残念……。モノクロ原稿だとものすっごい綺麗なんですよね彼女は!
アニメは原作の途中までなので、その後の二人の色々や周りのエピソードが見れなかったのがとっても残念! 進路のところ、見たら絶対に号泣できる自信がある。とても素敵な作品で楽しかった。
「サイトレス」
バイオリニストのエレンはある日暴漢に襲われ、薬を浴びせられたことで失明してしまう。外国で仕事をしている弟の援助を受けて介護士を雇うことになったエレンだが、これまでとまったく異なる暮らしに、介護士のクレイトンに辛く当たってしまう。だが尽くしてくれるクレイトンに心を開き始めたある日、隣室の夫婦が激しく争う物音を聞く。この暴力を振るわれていたと思しき隣室の住人ラナとの出会いで、エレンは自らを取り巻く異常な状況に気付き始め……。

視力を失った女性の世界を巧みに描写したサスペンス。目が見えない状態で、周りの人間から与えられる状況で認識する世界が変わる、という描写がいい。絶対これ嘘つかれてる感があって笑
限られた人間とのやり取りしかないので、怪しい人間は限定されるし犯人もわかってしまうんですが、犯人の動機とその後の展開がはらはらさせるもので面白かった。
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「死刑はやむを得ないが、私としては、君には出来るだけ長く生きてもらいたい」(死刑判決言い渡しの後で)。

裁判官は無味乾燥な判決文を読み上げるだけ、と思っていたら大間違い。
ダジャレあり、ツッコミあり、説教あり。
スピーディーに一件でも多く判決を出すことが評価される世界で、六法全書を脇におき、出世も顧みず語り始める裁判官がいる。
本書は法廷での個性あふれる肉声を集めた本邦初の語録集。
これを読めば裁判員になるのも待ち遠しい。(Amazonより)

裁判のときに裁判官が被告人に何か言い渡すことがある、その一言をまとめた一冊。個人的な思いもあれば、厳しい叱責を付け足したり、励ましたり。公平に捌かねばならない立場の人たちも一人の人間なのだと感じさせる。
でも裁かれる方もやっぱり人間なのでまったく響いてないんだろうなあという被告人もいる。繰り返す人はなんなんだろうな……と途方に暮れてしまうんですが、関わる人間も頭を抱えているんでしょうね。
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王の専属騎士集めも折り返しとなり、未来の女王に欠かせない“夫”を探すことに決めたレティーツィア。目を付けたのは“勇敢なる大艦隊”総司令官に就任したばかりのナパニア国第六王子・ソレス。彼に会うため騎士達とナパニアの客船に乗り込んだレティだが、そこには奔放な王子との【劇的な出逢い】が待っていて……!? 人懐っこい王子サマにあのレティが振り回される(!?)最強女王伝説第9弾!(裏表紙より)

ぼちぼち読んでいたらもう9巻なのか! 騎士も集まり、だいぶ女王様らしくなってきたレティが、王としての減点を恐れず自分のため、そしていつかの国のために無茶を押し通そうとするところがめちゃくちゃよかった。王になることを知っていても完璧であろうとする彼女の強さがここにきて真価を発揮し始めたのかも、という印象でした。
ソレス王子が若くして亡くなるのは、もう絶対身分を捨てるための方便だよなあというのがわかったのですが、それはやっぱりおこぼれ姫。女王としてしっかり人たらしで人材確保。
そういった部分も楽しくはあるのですが、レティとデュークの気持ちもちょっと進展が? 互いの立場と義務とどう折り合いをつけるのか気になるなあ!
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Author:月子
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