読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

睡眠薬、シャブ、アヘン、幻覚サボテン、咳止めシロップ、毒キノコ、有機溶剤、ハシシュ、大麻やLSDもあれば、アルコールもある。ドラッグのオンパレードである。著者自らが体験したリーガルなものもあるし、話に聞いただけのイリーガル・ドラッグもある。古今の作家の生活や名著などもひきながら、話は「人はなぜ快楽を求めるのだろうか」へと進む。煙の向こうにひとの本質が見え隠れするような傑作ドラッグ・エッセイ。(裏表紙より)
ものすごい話ばかりだと思いました……。というか怖いな。
動物実験して滔々と書くより自身で体験してみないと分からないものの一つがドラッグであるのだなと思う。確かに、どう感じるのか、見えるのかを知る方が大事な気もする。興味を引いて、間違いを犯してしまうのはいけないけれども。
ドラッグを体験して見えるものの描写や、人から聞いた話が、不気味で幻想的な話のように思えてちょっと後ろめたくなる……のは、ドラッグに対する私自身の恐怖感からかな。
改めて表紙(文庫本の)を見てみると、これが全部ドラッグの絵なんだと知ってちょっとぎょっとした。
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「チョコレートの代価は、君の初めての夜だ——」姉のお供で訪れた超有名ショコラティエ一宮雅人が経営するカフェで、夢のように美味しいチョコレートを口にした大学生の浅野葉平。「もう一度あのチョコレートが食べたい」と思う葉平だけど、女性が群がるその店に一人で訪れる勇気もナシ。そんな時バイト先で偶然、一宮と出会う。ところが「直接チョコレートを買わせて欲しい」と懇願する葉平に、一宮は「チョコレート一つにつきキス一回。勿論、唇以外にも」なんて条件を出してきて!? 貴方を恋の虜にする、スペシャル・ラブレシピ♡(裏表紙より)
甘党を隠している大学生の葉平と、ショコラティエの一宮のお話。視点が交互に行き来するけれど、文体が軽いのでそんなには気にならなかったです。キスばかりしていて行為の話がそんなにないので、ちょっとセクシーなお話という感じで、BL初心者の私にも読めました。
主人公がバリスタの才能を認められて、新しいお店で師匠に出会ってよくしてもらい、攻めからの愛情をたっぷり受ける中、やっぱりすれ違いがあって、という話は王道なのかな。

リヒャルトとの急接近に戸惑い、小麦粉をぶっ叩き続けるミレーユは、自らの存在が国内外に漏れた事を知る。ジークは「政略結婚をするか、後宮に入るか」という究極に最悪な二者択一をミレーユに持ちかけ、暴れるミレーユを拉致してしまう!! さらにリヒャルトの正体が判明し、彼はある決意を固めるが!? かくして『身代わり伯爵』の大波乱の脱走劇がはじまる!! ついにミレーユが初キッス!? 怒涛の新章スタート!(裏表紙より)
新章シアラン編第一巻。シアランで起こった過去の陰謀劇のため、リヒャルトが動き、ミレーユが巻き込まれ、フレッドたちもまた動き出す。すごくシリアスな巻のはずなのに、読んでいてすごく楽しいのは、みんながみんな、大事なものを守ろうとしているせいなのかな。
男前ミレーユの悶々がかわいい。「好きになんてならない」にごろごろした。つまりそれは「好きになっちゃいけない」ってセーブをかけていることだよね!!! フレッドのリヒャルトとミレーユラブにもにやにやする。リヒャルトの肝心なところで何も言わないところにも悶えた。すごく嬉しいくせに、自分をセーブするんだから、もうじれったくて!

沙霧という少女がいる。彼女はあるとき突然性格を変え、右利きが左利きになったりと不思議な現象をその身に起こす。しかしある日沙霧そっくりな少女が突如現れ、煙のように消えた。時期も変わらぬ頃、文芸雑誌に沙霧をうたう詩が掲載される。沙霧は双子なのか? もう一人の沙霧とは何者なのか。
隠れ里云々は、また別の話があるようだ。沙霧という少女を巡る不思議と愛の物語。佐々木丸美作品は愛が強調されるなあ。この本にも美文は健在。『崖の館』『雪の断章』のように登場人物がさほど多くなく事情も複雑でないので、ずいぶん読みやすかった。
二人の沙霧の物語を、町の沙霧は看護婦の女性の目から、もう一人は沙霧本人からの目で描き、いつ会うのだろう、この二人はどうなってしまうのだろうとどきどきする。少女たちが出会ったときに起こる色々がなんだか楽しい。喧嘩したり、笑いあったり。双子のようで、アンバランスな同一人物で。父親が名前を呼んだときのシーンがとてもいい。それぞれにふさわしい、象徴的な返事と、父親の眼差し。
おすすめされた本でした。とてもいい少女!

祖母と叔父とともに暮らすちえ子は両親を知らない。牧場で暮らした童女時代。S市の女学校で過ごす少女時代。幼馴染みの死や、父への疑い、女学校で出会ったお姉様の存在を経て、ちえ子は本当の母に出会う。
初めて読んだ吉屋信子作品。とてもロマンチックでした。流れるような文体は口に出して読んでみたいくらいだし、お話は定型的に感じられてもとても少女的。ちえ子にはかなりの苦労があったはずなのに、まるで誰かに語って聞かせるような心優しい語り口に、ほっと綻んでしまう。女性がたおやかで清らかなんですよね。母と呼べと言われた人には多く筆を割かず、あくまで女性たちは清らかに描くという感じ。
これをリアルタイムで読めていた女の子たちはどんな気持ちだったのかなと心を馳せてしまう。
借金と引き替えにヤクザと取り引きをし、豪華客船に乗り込むことになったディーラーの浅葱。指令は「中国人事業家・蔡文狼に近づくこと」。ところがカジノで出会った蔡は、数ヶ月前にたった一度だけ、彼女に振られた浅葱が酔った勢いで抱かれた相手だったのだ。「賭けをしないか? お前が負けたら命令を一つ聞くんだ」と蔡にけしかけられた浅葱だが…? 「俺はアナタを騙すために近づいた。そうだ、それだけだったのに……」中国系マフィア(!?)×ディーラーで贈る、貴方にも(多分)出来る豪華客船ラブゲームをどうぞ!(裏表紙より)
本格的にBLを読まんとして、友人から貸してもらいました。ルビー文庫は初めてではないのですが(茅田砂胡さんの『桐原家の人々』を読んだので)、お、面白かったよ!? とちょっとうろたえてしまうくらい、まとまっているお話だったと思います。ちょっとBLに対してのイメージが払拭された。
お話としては、紹介を読んで大体予測できる展開の範囲でかなり軽いと思ったのですが、こういうものなんだろうと思います。でも主人公の一人称でなんだか受け(というのかな)が可愛らしかったし、攻めの方はかっこよかった。その分、攻めの弱い部分(家族が仲良くないところとか)をもっと見てみたかった気もします。蔡の行動で謎だった部分が最後でぽろぽろっと明かされていくところが面白かったです。

絵のヌードモデル、引きこもり新鋭画家、女装の麗人、ゴスロリ小学生、ネコの着ぐるみ、妄想癖の美女、不気味な双子の老人たち——〈鳥籠荘〉に棲みついたちょっとおかしな住人たちの、ちょっとおかしな、けれどいろいろフツーの日常をつづる物語第3弾。——今回のお話は、〈鳥籠荘〉の奇妙な嵐の一夜をめぐるちょっとしたホラー&ミステリイ。誰も素顔を見たことがない管理人さんの正体は? 着ぐるみパパの中身がついに暴かれる? さらにその晩、〈鳥籠荘〉で殺人事件が発声。住民の惨殺死体が発見され、浅井が殺人容疑をかけられてしまう。事件の真相を追うキズナの身にも危険が——!? 着ぐるみパパのデートをめぐるこぼれ話も収録。(カバー折り返しより)
鳥籠荘の住民たちの奇妙な日常を追っていくお話。メインのお話がちょっとずつ動いている印象。キズナと浅井の行方は、一巻では殺伐としていたような気がしていたんですが、二巻、三巻と読んでいたら、なんだか不器用な二人なりにちょっとずつ歩み寄っていてきゅんとしました。キズナの葛藤の色々が本当にかわいいんだよなあ。一巻のときはそんなにきゅんとしなかったのに。
——どうしてわたしじゃないんだろう。
(中略)
……好きになんてならない。
この葛藤がね、胸キュンなんだよね!

母国のブラーナ帝国から遠く離れたゲオルグ公国で、女でありながら君主の地位についたエリスセレナ。婚約者であるイシュトファルに支えられ、女公としての一歩を踏み出した。だが、次々に問題が起こる。ラインヘルドの領主から突然の求婚、ときを同じくして隣国から進軍の報せが…! 最も危険な場所へ、愛する人を送り出すエリスセレナ。思いがけない陰謀が待ち構えているとも知らずに——。(裏表紙より)
緑の森を拓く姫の後日譚。女公となったエリスセレナが直面した問題の数々が今回。前回はまだ迷える姫君だったのか、この巻ではもうすで為政者になっていておおっと思う。もう前巻で抱いていた葛藤はなくなってしまったのかな、と、もうちょっと「私が何故ここにいるのか」という迷いも見てみたかった気もしますが、たった十六歳で臣下たちと渡り合うエリスセレナは本当にかっこいい。
毎巻陰謀渦巻くところに姫たちが巻き込まれていくお話なので、ラブロマンスとははっきり言えないし、政略結婚ものを求める人には甘さが足りないと思われるかもしれないけれど、こういう少女向け小説があるのは面白いなあと思う。
![空を見上げる少女の瞳に映る世界 1巻 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51-jGPK-g4L._SL160_.jpg)
「空を見上げる少女の瞳に映る世界」を全話鑑賞。このお話、好きなんですが、好きなんですが……もったいない! 明らかにお話が足りていないし、視聴者に想像させるところが多すぎて置いてけぼりだし、全9話では無理! この世界観は9話では無理! でもよくまとまったな……という印象ではありました。ユメミのかわいさと最終話の啖呵切るところでなんとか保った感じがある……。
でも意味が分からないのが映画で、全編通してこれはテレビ版とどう違うの? 最初と最後のカットだけじゃないの? というしょんぼり感があります。たぶんOVAの前二作に関係して作ったのかなと思うのですが。
テレビ版映画版ともに空中戦はとてもかっこよかったですけれども!
テレビ版は続きを連想させる終わり方をしたので、続編期待!

旧制高等女学校の生徒たちは、戦前期の女性教養層を代表する存在だった。同世代の女性の大多数とはいえない人数であったにもかかわらず、明治・大正・昭和史の一面を象徴するものだったことは疑いない。本書は、彼女たちの学校教育、家庭環境、対人関係の実態を検証する試みである。五〇年弱しか存在しなかったにもかかわらず、消滅後も、卒業生たちの思想と行動をコントロールし続けた特異な文化の再発見。(カバー折り返しより)
1910年代から20年代の女学校について特にページが割かれている印象。当時の女学生の日記を引いてきて、どんな生活をしていたかの話があり、「S」の関係や手紙のやりとりを本文を引いてきていたり。「文学少女」の章を一番面白く読みました。また「堕落少女・不良少女・モダンガール」の章でも、文学少女が不良少女に当たると書かれてあって、それも興味深かった。ローマンチックなのはいけないらしい。
新書は滅多に読まないけれど、これは知識としてすごく面白かったなと思いました。