読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

国内初の女伯爵となったアニアは、領主兼王女リザ付きの女官として多忙な日を送っていた。その上、王太子リシャールのお気に入りという噂から、令嬢たちに嫌がらせをされたり殿方たちが取り入ってきたり、と騒動続き。小説を書く趣味だけが息抜きだ。そんななか、留学中だった王太子の弟メルキュール公爵が帰国した。王太子もリザも警戒するほどの問題人物だという彼は初対面のアニアにいきなり求婚してきて……? 冒険活劇ありロマンスあり、宮廷ガールズ・ストーリー、第二幕!!(裏表紙より)
女伯爵に叙せられたアニア。家族や黒幕も相応の処分が下されるが、それはそれで新しい問題が浮上して。結婚の条件に自領との距離とか仕事のしやすさを考えるアニアがすごくいいなあと思った巻でした。自分の義務を当たり前のものとして考えて動いているところ、ものすごくよくできた女性だと思います。
だから「女性だから」「身分が」なんて考えや、権力、保身といった欲望で義務を疎かにしたり誰かを蔑ろにする人間が許せない、と読んでいるこちらもすごく思う。政をする人はこうであってほしいというのが、アニアや周りの人たちなんですよね。
今回初登場の重要人物のジョルジュは、なんというか……それと気取らせないけれどめちゃくちゃ家族が好きですね?笑 いろいろやりすぎちゃうくらい大好きだよね? 今後もやらかしてくれそう。
2巻目にして実感したんですが、素行がちょっと悪そうな国王陛下、実はめちゃくちゃ有能じゃない? リシャールを含めた補佐も優秀だけれど、ものすごい改革をばすばすやっていくなあ。次はどうなるんだろう?
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物語を書くのが趣味の貧乏貴族の娘アニアは、従兄のティムの紹介で王宮仕えをすることになった。王太子リシャールの無愛想(?)な態度に戸惑いつつも、書庫に籠もるほどの本好きの王女リザとは意気投合する。リザの婚約者との初顔合わせの舞踏会を目前にしたある日、婚約者の愚かな振る舞いに、リザが激怒する。アニアとリザは舞踏会で彼を懲らしめようと企むが、その裏では別の陰謀が蠢いていて……? 冒険活劇あり、殿方とのロマンスあり、宮廷ガールズ・ストーリー開幕!!(裏表紙より)
元宰相だったが王宮を追われた祖父を持つアニアは、放蕩を繰り返す家族に疎まれ、玉の輿に乗るよう期待されている。唯一の味方だった従兄のティムの紹介で王女が結婚するまでの女官として採用されたことで、それぞれの運命が回り始める……という王宮ロマンス。最高! 最高でしかない!
賢く優秀だったために家族に疎まれ、見限ることもできずにいるアニアが、王宮で味方を得ながら、ある不思議な助力もあってめきめきと頭角を現す展開や、王女との友情、淡いロマンスの気配と、本当によかった。膂力がなければ知恵を使って反撃、それこそよ!!
しかしアニアに宿っている記憶、これは後々種明かしがあるのかなあ。理由がすごく気になる。

殺し屋組織のボスが急逝し、遺された顧客名簿「死者のリスト」争奪戦が勃発した。ありかを知るのはボスの息子・三也(4歳)だけ。朝比と哮は三也を懐柔するため、疑似家族として暮らすことに。しかし、若くして殺し屋業界に身を置いた彼らに「普通の生活」などわかるはずもなく…。子育てあるある&ご近所トラブルなど、殺し屋二人組はこのミッションをこなせるか!?
普通の生活は暗殺よりも難しい。(裏表紙より)
色々なものが欠けてしまった暗殺者、柳生と、豪快ながらどこか影のある我藤、天涯孤独の身となって方々から狙われる四歳の三也の、擬似家族もの。いやあ可愛い! すごくほっこり。子育てとご近所問題とに振り回される暗殺者たちに笑ったししんみりしたり、三人まとめて幸せになれ! と思ったり。
そつがないけれど埋められない空白を抱えてひねくれた美形暗殺者、柳生の内心が切なくて。命の塊みたいな幼児を抱いて、手に入れられなかったものを思ったものとは少し違う形で手に入れられたんじゃないかな、なんて。
くまさんねっとわーくには笑ってしまったけれど、きっとみんな最高の未来を手に入れられたんじゃないかな!
とても楽しかったです!

ノベルジャパンで好評連載中の「五代ゆう&榊一郎の小説指南!?」が単行本化。
人気作家ふたりが語る内容は、小説家になりたい人や小説家がどんなことを考えているか知りたい人は必見!心構えから小説を書く段階まで、ふたりが実際に行なっている手法がわかるので、非常に実践的。さらには、本編で出たアイデアにしたがって書かれた描き下ろし小説も掲載されていて、超お得!
この小説を読むためだけでも買う価値アリの1冊です!!(Amazonより)
2007年のムック本。いま読んでも十分通じる、と思ったのは「金太郎飴」の話が出たところ。
連載されていた当時、ライトノベルは学園異能力バトルものがブームで新作は大抵これだった模様。王道ストーリーと人物設定をするとして、他作品との差別化といえば名前の変更だけじゃないか? と考える人が多かったよう。「王道ものを書いた」のか「金太郎飴になっている」と考えるのか、受け取る側の印象が異なる原因はどこにあるのか、という部分。五代先生と榊先生はこれを「作者が手を抜いているかいないか」と表現している。このストーリーと設定なら流れはこうだよね、と考えるとき、作者は、登場人物という役者が役になりきれるように思考しているか。
これなんだよなあと、昨今の様々なブームを眺めながら考えたのでした。
近色々勉強する機会があって改めて創作技術系の本を読むなどしているのですが、こういう本が以前よりもいまの方がずっとずっと理解できるのが不思議で。私自身がちゃんと自分の技術について自覚的になったってことなのかなあ、だったらもっと成長したいなあと思ったのでした。

仲村叶は特撮オタク、通称特オタ。シングルマザーの母親から「女の子らしくない」と取り上げられ続けた特撮愛を、大人になって一人暮らししているいま満喫している二十代。だが偶然同じ特撮好きの小学生や年上の女性に出会ったことで少しずつ趣味に対する後ろめたさを解消していく。しかし何も知らない母親との距離は難しいままで……。
原作は数巻読みました。数年前原作を読んだ当時は「つらいよなあ……」「大変だなあ……」と思っていたんですが、この2023年にドラマを見ると、あれっ、オタクを取り巻く状況がかなり変わってる? と思ったんですよね。だってこの時代、大抵の人が「推し」を推してるんだから。
時代が変わってよかったなあ……と思いながら、家族や周囲の無理解に苦しんだ人たちのことを想像して視聴。年齢的なものもありますが家族の理解が得られない、好きなものを否定されるというのは本当に見ていてきつくって、お母さんが出てくるところはだいぶはらはらして見ていました。だから最終話直前、叶がお母さんを「じゃかあしいわクソババア!」と殴るところ、殴れ、殴れ、私なら殴ると思いながら見ていたので、本当にびっくりすると同時に仕方がないとも感じました。
最後はちょっと和解した空気を出していたけれど、こういう問題は根深いから解決には至っていないのがちょっと気になったかな……。誰かの好きなものを否定しないって難しいんだよな。
「オリー」
曖昧な記憶を頼りに、大切な親友の元へ帰ることを決めたぬいぐるみのオリー。何故自分はビリーの元を離れてしまったのだろう? こうなった理由が思い出せない……。だが旅を続け、帰る場所の記憶を少しずつ取り戻すうちに、ビリーと家族に起きた悲しい出来事にたどり着く……。
ぬいぐるみが持ち主の元へ戻ろうと旅をする、そういうストーリーが「トイ・ストーリー」と比較されるのはもうどうしようもないと思うんですけれども、この「オリー」はそこにもう少し苦い気持ち、悲しみの痛みと、ファンタジックな奇跡をバランスよく足した印象で、結末がとてもよかったと思いました。オリーの、お母さんの言葉、ちゃんと届いたね。
暴力を振るう男の悲痛さと悲しみが人形に投影されているのは切なかったな……。ロージーのパッチワークも、傷ついて手当てしてを繰り返した女性を思わせる。だからビリーが泣かないことが強さじゃないと、男らしさから抜け出すのも印象的でした。
曖昧な記憶を頼りに、大切な親友の元へ帰ることを決めたぬいぐるみのオリー。何故自分はビリーの元を離れてしまったのだろう? こうなった理由が思い出せない……。だが旅を続け、帰る場所の記憶を少しずつ取り戻すうちに、ビリーと家族に起きた悲しい出来事にたどり着く……。
ぬいぐるみが持ち主の元へ戻ろうと旅をする、そういうストーリーが「トイ・ストーリー」と比較されるのはもうどうしようもないと思うんですけれども、この「オリー」はそこにもう少し苦い気持ち、悲しみの痛みと、ファンタジックな奇跡をバランスよく足した印象で、結末がとてもよかったと思いました。オリーの、お母さんの言葉、ちゃんと届いたね。
暴力を振るう男の悲痛さと悲しみが人形に投影されているのは切なかったな……。ロージーのパッチワークも、傷ついて手当てしてを繰り返した女性を思わせる。だからビリーが泣かないことが強さじゃないと、男らしさから抜け出すのも印象的でした。
「ぐでたま 母をたずねてどんくらい」
冷蔵庫の卵から孵ったひよこのしゃきぴよは、割れた卵から出てきたぐでたまと一緒に、母親を探す旅に出る。やる気のないぐでたまを連れ出したしゃきぴよを待っているのは波乱万丈の大冒険。果たして母親に会うことはできるのか?
現実世界で起こっている、もしかしたら小さなものたちが動き回っているかもしれないという世界観。ぐでたまのだらだら感が見ていてほっとしてしまう。子どもの頃だったら動いてくれないぐでたまに苛立ったかもしれないのに、これが大人になるということか……。
大人の世界に疲れた人間、嫌気がさしたりぐだぐだしたい人間にはぐでたまたちの世界が見えるっていうのがいい。本当はみんな、こんなに頑張りたくないって思ってるんだよ……。
ぐでたまのつるんっぷくんっとしたフォルムと色合いが可愛かったです。
冷蔵庫の卵から孵ったひよこのしゃきぴよは、割れた卵から出てきたぐでたまと一緒に、母親を探す旅に出る。やる気のないぐでたまを連れ出したしゃきぴよを待っているのは波乱万丈の大冒険。果たして母親に会うことはできるのか?
現実世界で起こっている、もしかしたら小さなものたちが動き回っているかもしれないという世界観。ぐでたまのだらだら感が見ていてほっとしてしまう。子どもの頃だったら動いてくれないぐでたまに苛立ったかもしれないのに、これが大人になるということか……。
大人の世界に疲れた人間、嫌気がさしたりぐだぐだしたい人間にはぐでたまたちの世界が見えるっていうのがいい。本当はみんな、こんなに頑張りたくないって思ってるんだよ……。
ぐでたまのつるんっぷくんっとしたフォルムと色合いが可愛かったです。

常春の国ストランドから、魔女に呪われ雪に閉ざされた冬の国ラヴィネンへ嫁ぐことになった王女シルヴィア。この婚姻は呪われた冬の国に春を呼ぶため、五十年に一度必ず交わされるものだった。夫となった王太子アルベルトがシルヴィアに向けるのは、まるで興味がないような素っ気ない態度。春の国ストランドの王族でありながら、氷のように冷たい銀髪と水底のような青い瞳というシルヴィアの姿にアルベルトもがっかりしたのだろうと落ち込むが──……彼は無愛想に見えただけで実はシルヴィアに一目惚れしていた。しかし二人は互いに嫌われていると思い込んでしまう。さらに、シルヴィアが嫁ぐことで訪れるはずの春は一向に来る気配がなくて……?(Amazonより)
花のような姉妹たちに囲まれて、銀色の髪と青い瞳という寒々しい色を持ち、父母の庇護を失って冷遇されていた王女シルヴィアが、政略結婚で嫁いだ国の王と心を通わせ、幸せを手に入れる物語。この王道が、好き!!!
「テディベア」にはちょっと現実世界みを感じてしまったんですが、「テディ」を人の名前だと勘違いする展開はとても微笑ましかった。ぬいぐるみを吸う王女、可愛すぎる。
しかし夢中文庫さんは一冊が短いんだよなあ! もっと仲良くなる過程が見たかったー! 二人の仲の良さでストランド王家の人間やラヴィネンの人たちにやり返してほかったな。乳兄弟たちに見守られている不器用な二人にめちゃくちゃきゅんきゅんしたので!

縁談がなぜか次々と白紙になり、すっかり嫁き遅れ状態の伯爵令嬢ジュディス。社交界では息をひそめて過ごしていたのに、第三王子フレデリックから突然のプロポーズが! 単なる子供時代の遊び相手の私にどうして――? 混乱のまま婚約は進み、気づけば彼の寝室のベッドの上。幼い頃の面影をのぞかせつつ力強くリードしてくれる彼に心惹かれていくジュディスだったが、知らずにいた十三年間のフレデリックの独占欲が次第に明らかになり……。(裏表紙より)
ソーニャさんにしてはコメディ色強めな雰囲気? 二十五歳の嫁ぎ遅れ令嬢が、成人したばかりの十八歳の第三王子に執着され、ようやく結婚に至る。このフレデリックがまあ有能なんだけれど才能の使い道をただ「伯爵家出身だが特別身分が高いわけでもない、年上のジュディスと結婚する」ためだけに使うところ、だいぶ闇が深い。最後の最後に、彼に近しい女性陣がその所業を少しだけ話すんですが、味方になってくれそうな彼女たちすら遠ざけて自分だけを頼るようにする、というのはさすがに……さすがにどうかと……、というソーニャ文庫のヒーローらしいやばさでした。いやでもアントニアのことを含め反省していても、ジュディスが何も知らない状態であり続けるのは……まあフレデリックが満足ならそれでいいのか、うん。

両親を亡くし、独りぼっちで生きていた女子大生・鈴鹿涼音。彼女は家に伝わる遺品の剣を手にしたとき、千年の眠りについていた美しき鬼神と出会い、見出された。――そう、金色の瞳と緋色の狩衣をまとった鬼神・大獄丸に。
涼音は強大な力をもつ彼とともに怪異を封じる使命を負うことに。当初は鬼神の存在に戸惑った涼音だが、自分を守ろうとする彼の姿に次第に心の傷を癒されていく。
しかし、実は涼音こそが、鬼神を殺した乙女の生まれ変わりだと言われて……。千年越しに廻る運命の行き着く先とは――?(裏表紙より)
天涯孤独で、お金を稼ぐことに執着する農大生と、当初は首だけだった鬼、そこに現代らしい、陰陽寮の流れを汲む特殊捜査班とあやしの者、と単なる転生ものではなくお仕事ものの気配をわずかに漂わせるお話。続編ありきのいろいろが散りばめられているなあ。
寂しいのに寂しいって言えないでいる涼音が切なくてなあ……。大嶽丸は、彼は彼で細やかだっていうのはきっと人の世界のことをよく見ていたからだろうし。
そういう、寂しさを抱えて生きなきゃって思っている涼音と、まあ付き合ってやるかという大嶽丸のコンビは結構うまくいくんじゃないかって予感がある。まあ男前で度胸のある涼音と最強の鬼の大嶽丸が戦うところが見てみたーい! っていうだけの話なんですけれどもね!