読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

考古学者の稗田礼次郎は妖怪の実在を唱えたことで学会を追われた変わり者。ある日亡くなった妻の兄から悪霊を鎮めるために作られたと思われる古墳を発見したという手紙を受け取る。だが教師の義兄は教え子の月島とともに行方不明になっていた。稗田は月島の行方を気にする男子生徒のまさおと出会い、その謎めいた古墳に足を踏み入れることになるが……。
少し前に「学校であった怖い話」「晦」というゲームの実況動画を見ていたんですが、そのゲームにも込められているような当時のホラーや恐怖体験のエッセンスを詰め込んだような映画がこれ。
登場する「ヒルコ」は日本神話に登場するヒルコのつもりのようですが、確かに顔や両手両足がないものではあるけれども、描かれているものは生き物としてのヒルっぽい。古墳に出てくるクリーチャーが蜘蛛だの動く頭部だの、他にも人面瘡だの、時代を感じる色々が出てくる印象が色濃い。こういうのって創作物に登場するとき流行り廃りがありますよね。興味出てきた。
オチ的には、結局すべての元凶はそのまま、封印されたものはそこにあって守り人の役目も変わらずってところが土着の話っぽい。しかしもうちょっと凶暴性を削いだっていう描写が見たかった。
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「奇跡の13人:僕らのタイ洞窟生還記」
2018年、タイを襲った豪雨。ある少年サッカーチームの子どもたちとごくわずかな大人が洞窟内から外に出られなくなった事件があった。あの日あのとき何があったのかをまとめたドキュメンタリー。
報道のことをよく覚えています。奇跡だと言われた救出劇。でも死者が出てしまったんですよね……。
洞窟内に閉じ込められることになった少年たちは、きっと話そうと決めた子たちに関しては、それぞれにそれなりの形で克服したんだろうなと思う。話して、まとめて、何があったのかもう一度つくづく眺めることでわかること、飲み込めるものは確かにあるから。
Wikiでちょっと見てみると、救助のために動いた人たちのこともなるほどと思うのですが、遭難者たちの事情がよりわかって興味深かった。出身地が理由で国籍がない人たちがいたのか……。そういう状況も人々に広く知られてほしいと思います。
2018年、タイを襲った豪雨。ある少年サッカーチームの子どもたちとごくわずかな大人が洞窟内から外に出られなくなった事件があった。あの日あのとき何があったのかをまとめたドキュメンタリー。
報道のことをよく覚えています。奇跡だと言われた救出劇。でも死者が出てしまったんですよね……。
洞窟内に閉じ込められることになった少年たちは、きっと話そうと決めた子たちに関しては、それぞれにそれなりの形で克服したんだろうなと思う。話して、まとめて、何があったのかもう一度つくづく眺めることでわかること、飲み込めるものは確かにあるから。
Wikiでちょっと見てみると、救助のために動いた人たちのこともなるほどと思うのですが、遭難者たちの事情がよりわかって興味深かった。出身地が理由で国籍がない人たちがいたのか……。そういう状況も人々に広く知られてほしいと思います。
「〈片隅〉たちと生きる 監督・片渕須直の仕事」
大ヒット作品となった長編アニメーション作品「この世界の片隅に」と「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」。何故この作品は多くの人の胸を打ち、話題となったのか。監督である片渕須直を追ったドキュメンタリー。
『この世界の片隅に』は既読。アニメ作品は「この世界の片隅に」だけ視聴済み。
こんなにすごく丁寧に作っていたんだなあと感じるドキュメンタリーだったと思います。こういうこだわりの強さを感じたの、初めてかもしれない。ちょっと怖いくらいに作品のことを思っているような気がして。
かなり時代背景の作り込みが強い作品でもあり、ちょっとした描写がリアリティを生むだけあって、作り手も鑑賞する側もすごく熱心。「この作品がいい!」という気持ちが世界の片隅からじわじわ広がっていくところがいいなあと思う。
大事に見ようと思って「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」を置いているので、そのうち見ようと決めた。
大ヒット作品となった長編アニメーション作品「この世界の片隅に」と「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」。何故この作品は多くの人の胸を打ち、話題となったのか。監督である片渕須直を追ったドキュメンタリー。
『この世界の片隅に』は既読。アニメ作品は「この世界の片隅に」だけ視聴済み。
こんなにすごく丁寧に作っていたんだなあと感じるドキュメンタリーだったと思います。こういうこだわりの強さを感じたの、初めてかもしれない。ちょっと怖いくらいに作品のことを思っているような気がして。
かなり時代背景の作り込みが強い作品でもあり、ちょっとした描写がリアリティを生むだけあって、作り手も鑑賞する側もすごく熱心。「この作品がいい!」という気持ちが世界の片隅からじわじわ広がっていくところがいいなあと思う。
大事に見ようと思って「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」を置いているので、そのうち見ようと決めた。

高校1年生の荒川浩志は、一人暮らしをするため〈ハイツ・グリーンホーム〉に引っ越した。明るい部屋だったが、窓から丘の斜面の鳥居を見たとたん、ふいに嫌な気分になった。6号室に住む同年代の和泉は、浩志とは初対面にもかかわらず「出ていったほうがいい」と言う。そして、それは始まった。夜中に出没し奇妙な落書きをする男の子、無言電話、無記名の嫌がらせのような手紙……。怖いけれど優しくて温かい、本格ホラーミステリー。(裏表紙より)
新装版。ホワイトハート版はだいぶ昔に一回読んだ気がするのですが、すっかり忘れていて、忘れたまま読み、やはり怖くて面白かったです。
転勤族の家庭の男子高校生が、父と母の友人だった人の再婚を許せず、高校進学を理由に一人暮らしを始める。実はかなり昔にこの辺りに住んでいたことがあり、何故か覚えのあるはずの景色に嫌な印象を抱いてしまう……という、ちりばめられた謎が、少しずつ過去を思い出していくことで幼かった自分の罪を自覚する展開、上手い。お決まりの和泉の真相も、最後に浩志と金子が彼を思うことでこちらも慰められてしみじみしました。
いやしかし、場所と建物にまつわるホラーはやはり怖いな……どうしようもないんだもんな……。

坂本真綾が紡いだ130編の歌詞を完全収載
ひと針ひと針、まるでキャンバスに「刺繍」をほどこすように、CDデビューから25年かけて丁寧に紡いできた歌詞の数々。そんな珠玉の歌詞を年代ごとに順を追って辿りながら、アーティスト・作詞家としての坂本真綾の軌跡を体感できる1冊です。(帯より)
坂本真綾さんが手掛けた歌詞を収録した一冊。やっぱり繰り返し聞いた曲は歌詞を読むだけで頭の中で曲が流れちゃう。
しかし小さなエッセイにある、十代の真綾さんに作詞を勧めた菅野よう子さんと、手直しさせないで書かせてくださいとお願いした劇団の先生がすごいな。書けると信じた菅野さんと、大人の考えでコントロールしてはいけないと考えて書かせた先生、どっちも最善の選択をしてくれたと思う。
「光あれ」の裏話が少しあったのが印象深かったな。収録されているアルバム「少年アリス」、めちゃくちゃ楽しみにして、手に入れて聞いたけれど、あのアルバムの収録曲はなんだかひりついた印象のものが多くて、この本のエッセイを読んであの頃そんな風に考えていたんだなといまになって知った。
どれが一番好きってどうしても言えないんだけれど、今回読んで歌詞がやけにしみたのが「スピカ」だった。なんかうるっときちゃった。

高校受験に失敗し、逃げるように北海道の大蝦夷農業高校に入学した八軒。夢も目標もないが、農業や畜産などを身近にして育ち、将来を考えるクラスメートたちに囲まれ、少しずつ自分のやりたいことを見出し始める。
原作は途中まで、アニメ試聴済み。農業と青春を絡めた作品。
やっぱり面白いんだよなあ。食べること、育てることをすぐ近くで見てきた荒川先生ならではのストーリーや信念を感じるエピソード。豚の「豚丼」やその後の八軒の選択、何度も見てもぐっとくる。生きるって、食べるってこういうことだと思う。
主要人物たちもいいんですが、先生たち大人の豪華キャストがとてもいいな。さりげなくて。
最後まで描き切るともったいないので、いいところで終わったのもよし。八軒や御影や駒場の今後は原作で!
「イヴのりんご」
アフリカを中心にいまなお残る女性器切除の風習。家父長制、年寄りとの結婚を強要される少女たち、女性から奪われる教育など、その実態と廃絶に向けた努力をする人々や当事者から聞き取りを重ねたドキュメンタリー。
非合理的な習慣で、教育も自由も奪われる女性たち。おかしいと気付いた当事者たちが逃げ、生き延び、世界と繋がって風習を変えようと努力を続けている。
このドキュメンタリーの中で悲しかったのは、変えようと活動を続けている当事者の、年齢を重ねた大人の女性でも当時のことやその後のことを語るときに悲しみを抑えられない姿。どれだけのことをされてきたのか、それだけで伝わる。いまでもこのFGMの風習を続けている人たちがいるのなら「伝統だから」以外の言葉でその正当性を説明してほしい、そんな風に憤りさえ覚える。
でも外側から見る人間がそう思うだけで、そうした風習のもと、結婚や地域の繋がりをもって生活を支えている人たちがいるってことなんだよな……とも思う。家族を犠牲にして生活している、そういう価値観の人たちの国を上手く変えていくには、外の人間じゃなくて当事者の力が必要なんだと思うんだけれど、それもできないんだろうなというじれったさを感じる。難しいな……。
アフリカを中心にいまなお残る女性器切除の風習。家父長制、年寄りとの結婚を強要される少女たち、女性から奪われる教育など、その実態と廃絶に向けた努力をする人々や当事者から聞き取りを重ねたドキュメンタリー。
非合理的な習慣で、教育も自由も奪われる女性たち。おかしいと気付いた当事者たちが逃げ、生き延び、世界と繋がって風習を変えようと努力を続けている。
このドキュメンタリーの中で悲しかったのは、変えようと活動を続けている当事者の、年齢を重ねた大人の女性でも当時のことやその後のことを語るときに悲しみを抑えられない姿。どれだけのことをされてきたのか、それだけで伝わる。いまでもこのFGMの風習を続けている人たちがいるのなら「伝統だから」以外の言葉でその正当性を説明してほしい、そんな風に憤りさえ覚える。
でも外側から見る人間がそう思うだけで、そうした風習のもと、結婚や地域の繋がりをもって生活を支えている人たちがいるってことなんだよな……とも思う。家族を犠牲にして生活している、そういう価値観の人たちの国を上手く変えていくには、外の人間じゃなくて当事者の力が必要なんだと思うんだけれど、それもできないんだろうなというじれったさを感じる。難しいな……。
「かぐや様は告らせたい ミニ」
四宮かぐやと白銀御行、そして生徒会メンバーの、ある日常の一コマ。
実写版のショートドラマ。たこさんウインナーを巡る話、NGワードゲームの話、心理テストの話、ケーキの話、誕生日の話の五本。
アニメを見終わってから見ると、橋本環奈さんの再現ぶりがすごくて。可愛いなあ。実際にいたらこんな感じなのかもと思いました。いや本当に可愛いな。
四宮かぐやと白銀御行、そして生徒会メンバーの、ある日常の一コマ。
実写版のショートドラマ。たこさんウインナーを巡る話、NGワードゲームの話、心理テストの話、ケーキの話、誕生日の話の五本。
アニメを見終わってから見ると、橋本環奈さんの再現ぶりがすごくて。可愛いなあ。実際にいたらこんな感じなのかもと思いました。いや本当に可愛いな。
「名探偵ピカチュウ」
21歳のティムは、疎遠だった父が亡くなったという知らせを受けてライムシティを訪れた。ポケモンと人間が共存する街で、探偵業を営んでいた父の部屋を訪ねると、そこには何故か成人男性の声で話すピカチュウがいた。記憶をなくしたピカチュウは記憶喪失であること、自分がいるからには父親は生きていることを告げ、直前まで調査していたと思われる謎の薬品を巡る事件について調べろと言う。
くしゃくしゃの顔をしたピカチュウが話題になった作品。トンチキなところはなく、ポケモンという世界や、アニメが描いてきたポケモンたちの立ち位置も把握してある作品だったように思います。
何ってミュウツーね! やっぱりミュウツーはこうでなくちゃね!
街の雰囲気も、ポケモンが描く未来都市という感じなのが愛おしかった。
毛が生えたポケモンはちょっと違和感があったものの、見ているとそういうものかと思えるし可愛かったなあ。ポケモンと一緒に歩きたい! って思ったことがあるので、実写で描いてくれてにこにこしちゃった。
21歳のティムは、疎遠だった父が亡くなったという知らせを受けてライムシティを訪れた。ポケモンと人間が共存する街で、探偵業を営んでいた父の部屋を訪ねると、そこには何故か成人男性の声で話すピカチュウがいた。記憶をなくしたピカチュウは記憶喪失であること、自分がいるからには父親は生きていることを告げ、直前まで調査していたと思われる謎の薬品を巡る事件について調べろと言う。
くしゃくしゃの顔をしたピカチュウが話題になった作品。トンチキなところはなく、ポケモンという世界や、アニメが描いてきたポケモンたちの立ち位置も把握してある作品だったように思います。
何ってミュウツーね! やっぱりミュウツーはこうでなくちゃね!
街の雰囲気も、ポケモンが描く未来都市という感じなのが愛おしかった。
毛が生えたポケモンはちょっと違和感があったものの、見ているとそういうものかと思えるし可愛かったなあ。ポケモンと一緒に歩きたい! って思ったことがあるので、実写で描いてくれてにこにこしちゃった。

体育祭を経て、残るは文化祭。生徒会に新メンバーを加えても、かぐやと白銀は相変わらず素直になれないまま……。だが進路相談の折、白銀が留学することが決まる。告白しようと決めた二人の行方は?
おめでとうございます! サブタイトル通り「ウルトラロマンティック」な告白でした!
いやでもすごいな? めちゃくちゃ考えた上でのシチュエーションだったな? いっぱいいっぱいなかぐやと白銀が微笑ましかった。
石上くんと伊井野さんの不器用な関係は、ギスっているように見えてかぐやと白銀とそっくりなのでは……? なんて思うと恋が生まれそうな気がするんですけれど、ないのかなーどうなのかなー? 石上の過去エピソードがすごくよかったし、伊井野さんに対する思いがすごく主人公だったので、彼の活躍がもっと見てみたいなと思いました。