読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

シンデレラロマンス×痛快逆転劇!
〈薔薇姫〉と呼ばれる型破りな姫、アンジェリカは庶子ゆえに冷遇されてスラムに追放された。学者である祖父のもと文武両道に育った彼女に、ある日政略結婚の命令が下る。相手は『母殺し』と畏怖される〈氷皇子〉こと、皇国の第一皇子エイベル。しかし実際の彼は、無愛想だが心優しい美青年で――!?
皇帝が病に伏し国が揺らぐ中、第一皇位継承権を持つエイベルを陥れようと暗躍する貴族たち。孤独な彼の事情を知ったアンジェリカは、力を合わせ華麗なる逆転を狙う!(裏表紙より)
王家の血を引きながら学者の祖父のもとで育ち、知恵と勇気と身を守る術を得て育ったアンジェリカ。しかし酷薄な異母姉によって祖父とは引き離され、最低限の衣食住のみで暮らし、とうとう政略結婚の道具として差し出される。相手は母殺しの罪で蟄居している皇子エイベル。国家や政や人の思惑に立ち向かう二人のお話。
アンジェリカが好き! でももう喋り方が気になって仕方がない! 素の言葉遣いが好きなのでそっちでもっと喋ってほしい!
二人がなかなか歩み寄ってくれないのでもだもだしつつ、すぱすぱっと道を切り開くようなアンジェリカの行動力や賢さが気持ちいい。すごく応援したくなる。時々落ち込むところも青くていい。伸び代しかない。いつか国をぶっ壊してくれるんじゃないかなあとわくわくする。とても楽しかった。
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ジェノビア帝国の将軍グレンは、罠にはまり敵国の地下牢に囚われていた。痛めつけられた彼の手当てに現れたのは、下働きの女ルネ。自らを犠牲にして献身的に尽くす彼女の真意がわからないまま、協力を得て脱獄に成功する。死を覚悟した目のルネを帝国に連れ帰ったグレンは、所有欲と愛情の区別がつかないなか少しずつ「恋人」としての扱い方を覚えていく。ルネは彼を全身で受け入れ、幸福感に包まれるが、彼女の秘された素性が波乱を呼び………。(裏表紙より)
スラム育ちで、皇帝になる男に見出され、衣食住を手にいられるからと戦働きで勲功を上げていたグレン。敵国に囚われた彼を助けたのは何を考えているかわからないルネ。脱獄後、残された彼女は殺される、ならば連れて帰ろう。でも逃げるようなら殺す。いびつながらなんだか切なくなるロマンスでした。
愛を知らないグレンと、空っぽのルネ。「逃げたら殺す」「わかった」と平然とやりとりする様子がとても寂しくて、どうか一緒にいてほしいと願わずにはいられなかった。不良少年と優等生少女が二人で必死に生き延びようとしている感じというか。
そのせいか大人の事情、皇帝たちの不穏さがすごく嫌な感じ。何も知らない子どもをいいように使っているような気がするのに、グレンとルネの幸せを考えるとこの状況でいいんだろうなあとも思えて。愛と殺意が同時に存在するグレンのぎこちなさがとてもよかった。

「もう、あきらめたりしない」
緑の髪に青の瞳――地味な容姿の自分は決してかわいくなれないと思っていたルチア。しかし幼少期のある出会いをきっかけに、彼女は誰に何と言われようと、大好きな服を着る、気に入った髪飾りをつける、自分が好きなものを好きであり続けると、そう決心する。
成長し、いつか自身の工房を持つことを夢見て日々服を作り続けるルチア。そんな彼女は、友人のダリヤに頼まれて作ったとある靴下がきっかけで、新設される服飾魔導工房の工房長に任命されてしまう。
大抜擢ゆえのやっかみやトラブルも、夢の実現のためならなんのその! ルチアは仕事のかたわら、服飾ギルドを訪れる人々のお悩みも彼女らしく解決していって――。
『魔導具師ダリヤ』シリーズの人気キャラであるルチアを描いた新シリーズ!
いつか素敵な服で王都を埋め尽くす! 服飾師ルチアの幸服計画がここからはじまる!(Amazonより)
魔導具師ダリヤのスピンオフ。友人の服飾師ルチアのお仕事ものサクセスストーリー。
ただこの時点でダリヤ1巻よりちょっと話が進んでいるみたい? 靴下と中敷きの話が進んでいる最中の様子が出てきます。
ダリヤ1巻はずっと食べているのですが、ルチア1巻はずっと服を作っています。この街で生きている人たちの服にまつわる悩み事や困りごとを解決する要素もあるので、ダリヤとはまた違った面白さがありました。特に仲間がいるっていいなっていう。
さらに面白かったのは友人知人から見たダリヤは巻き込まれ体質というか事件体質らしいということ。婚約破棄もその後の商会立ち上げもなるべくしてなったわけね、と面白かった。

「君、私の助手になってよ」
四年前、地上一万メートルの空の上で聞いた台詞から、俺と彼女の物語は始まり――終わった。
俺・君塚君彦は完全無欠に巻き込まれ体質で、謎の黒服に謎のアタッシュケースを持たされたあげく、ハイジャックされた飛行機の中で、天使のように美しい探偵・シエスタの助手となった。
それから――
「いい? 助手が蜂の巣にされている間に、私が敵の首を取る」
「おい名探偵、俺の死が前提のプランを立てるな」
俺たちは、世界中を旅しながら秘密組織と戦う、目も眩むような冒険劇を繰り広げ――
やがて死に別れた。
一人生き残った俺は高校生になり、再び日常というぬるま湯に浸っている。
なに、それでいいのかって?
いいさ、誰に迷惑をかけているわけでもない。
だってそうだろ?
探偵はもう、死んでいる。(Amazonより)
アニメ視聴済み。巻き込まれた体質の主人公が、美しい名探偵の少女と歩み、彼女を失い、日常に戻った……はずが巻き込まれ体質は継続、もう死んでいるはずの彼女の残していったものとともに歩み始める、という第1巻。
思っていたより文章がだいぶさっぱりしていて、推理ものらしい密度は薄め? 人造人間と戦うという流れと普通じゃない人たちが集まってくる感じは現代ファンタジー。
シエスタという名探偵がとにかく魅力的で、死んでいる(けれど)というのがとてもいい。その存在の強さに誰も勝てない、まさに最強ですね。

東日本大震災を経て、刻々と変貌していく《東京》を舞台にした戯曲『エピタフ東京』を書きあぐねている“筆者K”は、吸血鬼だと名乗る吉屋と出会う。彼は「東京の秘密を探るためのポイントは、死者です」と囁きかけるのだが……。スピンオフ小説「悪い春」を特別収録。(裏表紙より)
どこまでも曖昧で、街や人間のぼやけた感じがそこはかとなく怖い、小説? エッセイ? 語り手はいるものの、誰でもない感じで、そこに入り込むことを許されない感じが読んでいてすごくもどかしかった。何喋ってるのか全然わからないよ! みたいな。
最終的にそういう話を差し込んでくるの!? というのが面白かった。東京が墓碑になる日というのはきっとそういうときなんだろうなあ、みたいな。

「俺と結婚してくれますか?」千景に淡々とした態度でプロポーズしてきたのは、ずっと思い焦がれていたハウスメーカーの御曹司・佐山隼。彼はもとは従姉妹の婚約者。叶わぬ恋だと気持ちを殺し続けてきたのに、どうしてこんなことに? 従姉妹の裏切りによって突然決まった結婚。愛する人に抱いてもらえない苦しみが、千景を容赦なく襲って…。「もうだめだ。君が欲しくてたまらない」年月を埋めるかのように深くまで貫かれ——。相手を思うがあまりに切なくすれ違う二人の、雪解けの恋。(裏表紙より)
他人の婚約者だった人と……という話、何故か自分のことを本当は好きなのに間違って婚約した展開が多い気がしていたので、本当に他人と婚約していた人が自分と結婚する話、面白く読みました。
お嬢様の生まれだけれど本家の人間ではないので普通の社員として働く主人公と、生粋のわがまま美人お嬢様の対比、現代社会だとシンデレラ感が強くて面白いな。会社員(血筋はお嬢様)とお嬢様(性格が悪い)。
しかし麗華のやり方がどうにもわからない。プライドが高過ぎるあまり、好きですとも言えず、愛してほしいとも言えなかった哀れな人だったということなのかなあ。隼のことが好きだと言っても結局自分が一番好きだったということか。

植物を育てることが好きな伯爵令嬢フィオーリの世界は、可憐な男爵令嬢にワインをかけたと誤解された夜に一変した。根も葉もない悪女の噂のせいで、社交界からは弾かれ、婚約も破棄されてしまった。そのうえ、王家から化け物魔導師として恐れられている辺境伯アドニスに嫁ぐように命じられて!? 平穏な日々から転がり落ちたフィオーリは未来に絶望していたけれど……。出会ったアドニス様はとても温かい人だわ。こんなに素敵な方に私が愛されてもいいの? 噂に振り回された不遇な令嬢のシンデレラ・ラブファンタジー。※電子版はショートストーリー『美味しい時間』付。(Amazonより)
何故か男爵令嬢とその親友だという公爵令嬢に目をつけられ、根も葉もない噂が流れたことで、婚約破棄されてしまったフィオーリ。貧乏ながらも由緒正しい伯爵家の娘であるフィオーリーは王命によって化け物魔導師と噂されている辺境伯に嫁ぐことになる。しかしその地にもフィオーリの悪評は広まっており、使用人たちから侮蔑の目を向けられ、婚約者は会おうともしてくれない。けれどその秘密を知ったとき、フィオーリの未来が開かれていく。
不遇な令嬢のシンデレラストーリー。血筋は由緒正しいのに発言力がないせいで悪評を覆すこともできないフィオーリが本当に可哀想で、婚約者の領地に行ってもみんな冷たいし、中盤くらいまでだいぶ胃がキリキリしました。でも自分に何があったか素直に言えたのは本当によかった。アドニスは本当に優しい人だなあ……。ちゃんと幸せになれて本当によかった。
しかしマリーナの言動が本当に最低で、怒涛のように真相が明かされたときは頁をめくる手が止まりませんでした。こういう最低ぶりが明らかにされるところ、やっぱり面白いんですよね……。ただここのアドニスはちょっと性格が悪い感じがして怖かった……笑
リディアナは本当に可哀想でしたが、続くシリーズで幸せになるのかな? 思いきり叩き潰されてしまった彼女が本当に花開くところが見たいので次も読もう。

「もう、うつむくのはやめよう」
転生者である魔導具師のダリヤ・ロセッティは、決められた結婚相手からの手酷い婚約破棄をきっかけに、自分の好きなように生きていこうと決意する。
行きたいところに行き、食べたいものを食べ、何より大好きな“魔導具”を作りたいように作っていたら、なぜだか周囲が楽しいことで満たされていく。
「これも、君が作ったの!?」「この際だから商会、立ち上げない?」
ダリヤの作った便利な魔導具が異世界の人々を幸せにしていくにつれ、作れるものも作りたいものも、どんどん増えていって――。
魔導具師ダリヤの、自由気ままなものづくりストーリーが今日ここからはじまる!(Amazonより)
アニメを見たのでこの度一巻を読みました。なんだか最近ずっとこんな感じだな。
1巻は婚約破棄とヴォルフとの出会い。婚約破棄した後はずっとヴォルフと出掛けて、魔導具と魔剣の話をしつつ、飲み食いをしている……。本当にずっと喋っては食べている……笑
有力貴族の末っ子ヴォルフ、家族周りがちょっとめんどくさそうで、異世界におけるバリキャリ化しそうなダリヤ自身は恋はもういいやとなっているわけですが、果たして恋愛関係は進展するのか。

わかりあえない。それでも
『くいもの処 明楽』から『違国日記』まで全コミックスに加え、幼少期や学生時代、同人活動期、デビュー前夜も振り返る全編語り下ろしインタビュー本(帯より)
以前から好きな作品がたくさんあって、きっと永遠のバイブルになると思う『違国日記』を描かれたヤマシタトモコさんのインタビュー本。インタビュアーの山本文子さんの問いの投げかけが読者代表という感じで読んでいてとても楽しかった。
ヤマシタトモコ作品を網羅しているわけではないのにたいそうなことを言ってしまうんですが、これを読んでいて「人はわかりあえない」という十代の私の気持ちを救い上げてくれたような気がしました。そう、人はわかりあえない。「でも、それでも」と思いたいんだ。それが人や世界を善くするのだと信じていたい。大きな変化がなかったとしても、手の届く数十センチくらいは。
作品の話としては「何を書きたかったのか」「登場人物のモデル」「自分の好きなキャラクター付け、関係性など」についてが面白かったな。好きなテーマは何回でも擦っていいと勇気づけられた。

仁科鳥子と出逢ったのは〈裏側〉で“あれ”を目にして死にかけていたときだった――その日を境に、くたびれた女子大生・紙越空魚の人生は一変する。「くねくね」や「八尺様」など実話怪談として語られる危険な存在が出現する、この現実と隣合わせで謎だらけの裏世界。研究とお金稼ぎ、そして大切な人を探すため、鳥子と空魚は非日常へと足を踏み入れる――気鋭のエンタメSF作家が贈る、女子ふたり怪異探検サバイバル!(Amazonより)
読もうと思っていたのにアニメの方をリアルタイムで見てしまったやつ。
ネットミームが登場する裏世界に入り込んで、冒険めいた危険な目に遭ったり、現実世界で色々とこじらせて近付いたり離れたりする女子二人の、怪異ものというよりクリーチャーと戦う印象が強いお話。
空魚と鳥子の裏世界との関わりの始まり、という感じの第一巻です。
八尺様やきさらぎ駅と聞いてぴんときたら読むといいと思います。そういう怪異に遭遇したら自分ならどう対処するだろうと考える人にも向いていると思います。私はまったくそういうものないので他人事として読みました。面白かったです。