読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

まがいものの伯爵令嬢だとバレないように、死んだふりをして婚約話から逃げ出した少女マリア。彼女は、夢だった薬師になる後押しをしてくれた、隣国の王子レイヴァルトと想いを交わし、婚約することに。しかし、王城で女王達から歓迎された矢先に異常事態が!? なんと、最近ニンジンをくわえた変人がどこからともなく現れるらしく……。幻獣の血を引く王族に執着する変人から、レイヴァルト様達の平穏を守るために、新しい薬を作り出してみせます! 幻獣に愛されまくる少女の薬師ライフラブコメディ第3弾!(裏表紙より)
晴れてレイヴァルト王子と恋人関係になったマリア。青の薬師でもある彼女に惹かれる幻獣たちなので、その血を引いているセーデルフェルト王国の王族にももてもてで、という今回。
女王陛下と王弟殿下がものすごくマリアらぶなのが楽しかった笑 女王陛下の言動がものすごく熱烈で。家族仲がぎくしゃくしている噂があって、という偽装の話もありましたがこの様子をみていると遠からずばれた気がします。母も息子もお互いの立場を理解して尊重している感じ、読んでいて安心感がありました。
幻獣に嫌われるレイヴァルトの体質を改善できるか? というのもテーマである今回。個人的にめちゃくちゃ笑ったのは、うさぎに襲い掛かられる彼の「ああ!」という叫びでした。違う! 嬉しそうに叫んでる場合じゃない!!(ばくしょう)
婚約も成立したので、是非とも続刊では結婚式をよろしくお願いします!
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増改築を繰り返し迷宮のような構造を持つ巨大な洋館・美山邸。長年放置されていたその館の周辺で行方不明者が相次ぎ、ナルの師匠を名乗る森まどかが、調査依頼を持って突然現れる。長野県の館に向かうと国内外の名だたる霊能者や心霊研究者たちが招集されていた。麻衣たちがいつものように調査を進めるうちに事件は起きる。館にいる人間が姿を消し始めたのだ。複雑怪奇な洋館に隠された秘密とは。ゴシック趣味溢れるシリーズ第5弾。(裏表紙より)
めちゃくちゃ面白かった。「何かを閉じ込めるために増改築をしたんじゃないか?」と言われ始めたところから、じゃあその中心部に『何』がいるんだ? と考え始めると続きを読むのが怖くて怖くて楽しかった。
これまで謎めいていた登場人物たちのことや関係性がゆっくりと紐解かれていくのが、この続きを読むのが怖いなあと思わせる。リンとの交流はよかったんだけれど、麻衣の事情がびっくりした。確かにずっと不思議だったんだけれど、いまここでそれが明かされるの!? めちゃくちゃ重大な何かにつながってない!? と戦々恐々としている。

騎士団にある付属のカフェテリア。多くの騎士たちが日々利用している。ロビンは、そこの料理長。ある晩、居残っていたところ、空腹の騎士団団長・サラがやってきた。残業帰りで空腹のサラに、ロビンは料理を振る舞う。やがて毎夜毎夜の習慣となり、いつしかふたりの距離は縮まるが――。(Amazonより)
孤児からの叩き上げで騎士団長にまで上り詰めたサラと、そんな彼女を偶然餌付けすることになってしまった心優しい料理人ロビンを中心とした、ご飯と生活の物語。
導入部分は吹っ飛ばしているのでサラがどうやって団長になったのかとか、仕事ぶり、過去の話などはなくちょっとした描写以外になく、この毎日を当たり前に生きていくだけのエピソードが続くのでのんびりと読みました。短い話が続くのが細切れに読むのにちょうどよかったかも。
サラとロビンがお互いに過去に会ったことを思い出すのか気になるなあ。

通勤途中で事故に遭った市ノ瀬桜。目覚めると、魂だけが女子高生の体に乗り移っていた。そのまま女子高生・円城咲良として生活する羽目になった桜は、担任の鹿山守に事情を打ち明け、咲良の魂を探すことに。実は鹿山は、桜の高校時代の同級生だった。クラスで孤立していたらしい咲良の内面を探るうちに、鹿山と過ごした高校三年の夏の記憶が蘇り…。青春ミステリー!
あの夏、私たちの犯したあやまち。(裏表紙より)
深刻そうな内容紹介なんですが、読んでみると、軽やかでいてビターな、大人が「やり直す」ためのお話で、とてもよかった。
事故に遭って亡くなった桜は、同じ名前の女子高生・咲良となる。いつか彼女に身体を返すため、協力者の社会科教師・鹿山とともに状況を探りつつ生活するものの、ついに我慢ができず……。
そうね、そうなんだよね。大人になると「ああしておけばよかった」と思うことがあって、桜がやったことは私たちが過去に戻ったらやっておきたかったことNo. 1だと思いました。校則とか孤立とか陰口とかから真正面からやり合ったの、本当にスカッとしました。
桜の過去についてはかなり早い段階で気付きましたが、一番可哀想だったのは咲良かなあ。いつか起こる出来事をずっと夢で見ていて男性不信になって、最期がこれ。幸せだったって、もっと幸せになれただろうに。桜が泣くのもわかる。
桜はどうか新しい人生を、今度は幸せな大人になって生きられるようにと祈らずにはいられない。

両親失踪、自宅差し押さえ…突如天涯孤独の身になった高校生の万丈は、父が残した伝言通り、東銀座にある「ガルボビル」に向かう。そこで初対面の祖母「石さん」に出逢い、彼女と一緒に暮らすことになるのだが、どうやらそのビルには奇妙な先住者たちがいるようで。訳ありな者どもが集うガルボビル界隈で、石さんと万丈はちょっと不思議な商売を始めることになって…!?(Amazonより)
野梨原節炸裂!!! という作品。後半の急展開には置いていかれましたが、常盤に関するエピソードや台詞には大切なことがたくさん詰まっていて、弱ったときに読み返したいなあと思いました。
何よりも石さんの台詞。「昔はよかった」と言われるのが当たり前のように自分でも思っていたんですけれども、いまの方がよくて当たり前という感覚をすごく大事にしたいと思ったんです。確かに大変なこともあるし、過去の思い出の輝きは褪せないけれど、いまだから楽になったもの、軽くなったものは数知れないなとしみじみしたんですよね。
素敵な作品でした。

「帝国の人間と婚約していただきましょう」前世、帝国の女性騎士だった記憶を持つオルウェン王国の男爵令嬢リーゼ。彼女は、死の間際に帝国の重大な秘密を知ってしまった。だからこそ、今世は絶対に帝国とはかかわらないようにしようと誓っていたのに……。とある難題を抱えて、王国へ視察に来た皇帝の女官に指名されたあげく、騎士シディスと婚約することになってしまい!? その婚約を解消するため、前世仕込みの戦闘能力で、皇帝達の抱える問題を私が解決します! 秘密を抱える女官の転生婚約ラブコメディ!!(Amazonより)
魔法と長寿をもたらす原初の光を抱えた国で騎士として生きていた前世。今世はそれとはまったく逆の国で、女性らしさとは縁遠い性格のまま婚期を逃しつつあるリーゼは、少年時代を知る皇帝の女官に抜擢され、秘密を知ったせいで側近の騎士シディスと婚約をするはめに、という転生もの。
てっきり皇帝と結ばれるのかと思ったら、騎士の方か!
いやあもう皇帝だけじゃなくシディスのことにも気付いてあげてと何度思ったか! めちゃくちゃ押してきているのが丸わかりなのに、リーゼの鈍感ぶりにもだもだしました。従兄くんめっちゃ可哀想だし笑
オルウェンでのリーゼの扱いがひどかったので、帝国で幸せになれるのかすごく気になる。歓迎されるといいなあ。
2021年に読んだ本(今年発刊のみにあらず)の中で、個人的にヒットしたものを適当にあげる、一年の総まとめの記事です。
記録をサボっている上に読んでいる途中のものが複数あるので中途半端な内容になることをお許しください。
読了したのは202冊。
前年と比べると100冊以上減っており、めちゃくちゃ忙しかったんだなあとがっくりくると同時に怒りが湧いてくるという。次は絶対自分の時間を作って本を読みあさってやるからな!!!
キングジム公式ツイッター担当者『寄り添うツイッター わたしがキングジムで10年運営してわかった「つながる作法」』

キングジムさんのツイッターがどうしてあんなに楽しいのか、ちょっとわかった気がした一冊。
阿佐ヶ谷姉妹『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』

テレビに出ている芸人さんだけれど、暮らしぶりは極々普通の女の人で、悩みもあるあるで、と読んでいてほのぼのしました。
栗原ちひろ『死んでも推します!! ~人生二度目の公爵令嬢、今度は男装騎士になって最推し婚約者をお救いします~』

暗い毎日を過ごしていたところに読んだら、楽しくておかしくて声を出して笑ってしまった。こういう本があるこの世界が、なんだかんだでやっぱり好きだよ。
小野不由美『営繕かるかや怪異譚』

最近ホラーや怪異ものを面白く読んでいるのですが、小野先生の本がよくないわけがなかった。短編連作なのも良い。
中川ともみ『オートクチュール・ガール』

女性がコルセットの衣装から解き放たれようとする時代を描いた、近代ものの少女小説。コンプレックス持ちの主人公がのし上がっていくさまがめちゃくちゃ楽しかった。
志村一矢『ミュース 翡翠の竜使い』

すべてを失った少女と、彼女の片翼となった竜の復讐譚。続きがほしい……。理想の異種間関係だと思いました。
2021年見て好きだった映画もざっくりと。
「ヘレディタリー/継承」

またかい、と言われそうですが、この悪趣味さがなんかクセになるんだ。
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」
本当に「さようならすべてのエヴァンゲリオン」だったなあと思ったんですよね。お疲れ様でした。
「竜とそばかすの姫」
もっと深く掘り下げてほしい部分があったものの、「表現する」世界で生きることを描いた作品として胸に響きました。
「アンナチュラル」

随所で泣いてしまった。
「「FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS」THE MUSICAL」

有料配信サイトで見たもの。
歌がうますぎてすごかった。ヒロインたちの歌唱が素晴らしくてリピートしまくり。
記録をサボっている上に読んでいる途中のものが複数あるので中途半端な内容になることをお許しください。
読了したのは202冊。
前年と比べると100冊以上減っており、めちゃくちゃ忙しかったんだなあとがっくりくると同時に怒りが湧いてくるという。次は絶対自分の時間を作って本を読みあさってやるからな!!!
キングジム公式ツイッター担当者『寄り添うツイッター わたしがキングジムで10年運営してわかった「つながる作法」』

キングジムさんのツイッターがどうしてあんなに楽しいのか、ちょっとわかった気がした一冊。
阿佐ヶ谷姉妹『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』

テレビに出ている芸人さんだけれど、暮らしぶりは極々普通の女の人で、悩みもあるあるで、と読んでいてほのぼのしました。
栗原ちひろ『死んでも推します!! ~人生二度目の公爵令嬢、今度は男装騎士になって最推し婚約者をお救いします~』

暗い毎日を過ごしていたところに読んだら、楽しくておかしくて声を出して笑ってしまった。こういう本があるこの世界が、なんだかんだでやっぱり好きだよ。
小野不由美『営繕かるかや怪異譚』

最近ホラーや怪異ものを面白く読んでいるのですが、小野先生の本がよくないわけがなかった。短編連作なのも良い。
中川ともみ『オートクチュール・ガール』

女性がコルセットの衣装から解き放たれようとする時代を描いた、近代ものの少女小説。コンプレックス持ちの主人公がのし上がっていくさまがめちゃくちゃ楽しかった。
志村一矢『ミュース 翡翠の竜使い』

すべてを失った少女と、彼女の片翼となった竜の復讐譚。続きがほしい……。理想の異種間関係だと思いました。
2021年見て好きだった映画もざっくりと。
「ヘレディタリー/継承」

またかい、と言われそうですが、この悪趣味さがなんかクセになるんだ。
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」
本当に「さようならすべてのエヴァンゲリオン」だったなあと思ったんですよね。お疲れ様でした。
「竜とそばかすの姫」
もっと深く掘り下げてほしい部分があったものの、「表現する」世界で生きることを描いた作品として胸に響きました。
「アンナチュラル」

随所で泣いてしまった。
「「FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS」THE MUSICAL」

有料配信サイトで見たもの。
歌がうますぎてすごかった。ヒロインたちの歌唱が素晴らしくてリピートしまくり。

双子の妹マレイカの身代わりとして焼け落ちる城に一人残った王女ライラ。そんな彼女の前に、反乱軍の将で、かつてこの国に捕虜として囚われていた亡国の王子カリーファが現れる。過去、マレイカに虐げられた彼は、恥辱の恨みを晴らすため、別人と知らぬままライラに呪詛を施し薄暗い地下室で陵辱し続ける。しかしある日、ライラこそが過去の凄惨な日々を支えてくれた初恋の人だったと知り―。謀略に歪まされた純愛の行方は…… (Amazonより)
アラビアン風世界観。忌み子とされたために後宮で育ちながらも、双子の妹の影として、王女として立つこともなかった不遇の王女ライラ。亡国の王子だが前王と王女マレイカにしたたかに虐げられ、下克上を果たした新王カリーファ。ライラがマレイカとして振る舞ったため、カリーファの奴隷として扱われるようになるという歪みねじれた関係から始まるTL小説。
これが、めちゃくちゃ、よくってですね……。
性行為をちゃんと暴力として扱っているの、すごいと思います。相手を屈服させ心を折るための行為。だからこそライラやカリーファが心の奥底に秘めた純愛が煌めく感じがして。またマレイカの歪んだ言動が際立っている。
悪者を処断しておしまいではなく、マレイカもまた、ライラの怠慢をきちんと責めるんですよね。ライラが背負うはずだった暗黒面をすべて引き継いでしまったマレイカだからこそ、綺麗なままでいるライラへの鬱屈した感情や許せない部分を突きつけられたんだと思います。周りはそれを、洗脳だ、信じるな、と言うんですけれども、そういう側面はあっても、事実ではあるんですよね。だからがんばれライラ。
傷付き心をすり減らしていたカリーファがかつての行いを悔いて、解呪の方法を求めて土下座するところもよかった。暴力を用いた相手が心底悔いて謝罪するシーン、なかなか書けないと思う。
個人的におっと思うところがたくさんある作品で、面白く読みました。

月面探査機が捉えた白い影が話題となり、みんなが正体を予想するなか、のび太はそれを「月のウサギだ」と主張して笑われてしまった。ドラえもんを頼ったのび太は「異説クラブメンバーズバッジ」の力で月にはウサギがいるものとしてウサギの国を作り、ジャイアンたちを驚かせようとする。そんなある日、謎めいた転校生がやってきたが……。
辻村深月さんによる映画ドラえもんの小説。
物語が壮大で、中心人物と友情を築いて、主要人物たちの格好いいシーンがあり、ラスボスはちょっとグロテスクて怖い、という私たちの知るドラえもんの映画だ! という内容で楽しかったです。
最後の最後の仕掛け、異説があべこべで……という展開はちょっと難しいようにも思えるんですが、これを読んで「面白い!」と思った人がSFを好きになったら嬉しいな、などと思いました。

「一生忘れられない結婚式にしよう」 貧乏伯爵令嬢のアリスは幸せで満たされていた。婚約者のアーサーがウェディングドレスや結婚式会場、公爵邸の彼女の部屋など全てにおいて最高のものを準備してくれていたのだ。「人生で一番浮かれているかも」と無邪気に笑う彼に、愛しさが溢れていく。そんな彼の良き花嫁となるために、幼馴染であるグレイとの再会や、家庭教師からの嫌がらせをひとりで乗り越えるアリス。その一方で、彼女の変化に対し、過保護なアーサーは人知れず不安を覚えていて……彼のとあるひと言をきっかけに、初めての喧嘩にまで発展して!?(裏表紙より)
通りすがりに婚約を申し出た貧乏令嬢、公爵令息と無事結婚! おめでとうございます!
留学から戻ってきたアリスがアーサーと結婚するまでの本編と、番外編を収録。驚いたのはグレイのことで、可哀想すぎてエピソード保管してあげてほしかったですね……。なんて報われないんだ。
アリスはここに至っても運の良さを発揮して、次期公爵夫人の教育を行う公爵家縁戚の女性に意地悪をされているところを、知らずに知り合った公女オフィーリアに助けられる。オフィーリアという親しい友人もできてアーサーとはすれ違うけれども、なんとなくアリスはあしらい方を覚えたかな? という感じがしました笑 束縛されっぱなしなのは変わらずだけれども。そして懐妊の話はとても微笑ましかったです。