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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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死の間際、悪魔・バルキネスと契約することで生き延びた少女・アリーチェ。彼女は復讐をとげるため史上初の女教皇となることを誓い、ついには司祭枢機卿として教皇候補に上り詰める。一方のバルキネス、その正体は神の怒りをかい地上に堕とされた元天使だった。期限までにアリーチェの命を手に入れなければ悪魔のまま消滅してしまう。だが、バルキネスは彼女を愛してしまい…!? 恋と野望のファンタジー・ロマンス!(裏表紙より)

堕天した悪魔と、清らかな心を持ちながらも神を信じない少女。悪魔バルキネスの力を用いて別人に成り代わり、ついに十代にして枢機卿にまでなった。教皇になるための足がかりとして、自らが推す人物を教皇にしようと会議に望むも、不審な死が続き……。
信じるとは。父や母とは。愛とは。宗教と退廃の色濃い場所で、それでも心を救ってくれた人たちのため、自分のため、そしていま自分を思ってくれる人のために進むアリーチェやバルキネスが愛おしい。二人が出会ったのは運命だったのかなあ。最後まで寄り添いあって生きたようで本当によかった。
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黒十字騎士団団長ヴィンセント王子との結婚を控えていた田舎貴族の娘フィーリア。彼女は、ヴィンセントが黒十字騎士団を率いて友好国の危機に旅立った直後、何者かに攫われてしまった! 遠い異国へ連れていかれたフィーリアは、ヴィンセントの助けが期待できない状況に陥り——。こんなことになって、ヴィンセントと無事に結婚なんてできるの!? 今度ばかりは絶体絶命? 溺愛ラブコメディ感動のクライマックス!!(裏表紙より)

「絶対あいつには頼らない!」と王都に上ってきた田舎貴族のたくましい令嬢フィーリア。「通った道はぺんぺん草も生えない」と言われる凶悪な騎士団を率いる第三王子ヴィンセント。素直になれないながらもお互いに思い合う二人が、ついに結婚! おめでとうございまーす!
いやーフィーリアはともかくヴィンセントはだいぶと家族と距離があるのでどうなるかと思いましたが、まさかの国盗り(違う)で終わるとは! いやーでもヴィンセントのカリスマ性と黒十字騎士団の面々がいれば、国は安泰かな……。父王も、王位はあげられないけれどちゃんと居場所を持てたヴィンセントに安心してたりして、なんて思いました。
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芸術大学を卒業して選んだ就職先は、介護職員。慣れない仕事の日々を絵日記に綴った、コミックエッセイ。

なんだか胸がじわーっとしてしまった。介護職は辛いし大変だってみんな言うけれど、それを選んで働く人たちの中には、この仕事が好きだ、楽しいって思える部分があって、その気持ちをすごく大事にしようっていう思いが詰まっているせいかもしれない。
施設で暮らしている人と職員って、過ごす時間が長くて、ものすごくパーソナルスペースに近付き合うというか、要介護の人たちは私的な部分に踏み込まれる関わり方をせざるを得ないんじゃないかと考えていて。そしてその人たちと関わる職員は細心の注意を払って仕事をする。だからお互いの距離感や接し方は硬くなって当たり前だと思うんです。
でも、同じところ、時間を過ごしている者同士、距離が縮まっているエピソードが集められているこの本が、とても嬉しくて、いいなあと微笑ましくなりました。そしてお年寄りたちの年の功、年長者だからこその気遣いや優しさがすごく伝わってきました。
もういない祖父母たちのことを思いました。もっと長く過ごしたかったなあ。
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白金の長い髪、神秘的な青い瞳、蠱惑的な紅い唇―シャリア王国の王妹ルイーゼは、その美貌で貴族の視線を一身に集めていた。しかしその実態は…王女として育てられた王子。歴とした男だったのです!どSなお付きのレクトルに悪態をつかれながらも、型破りな日々を送るルイーゼ。そして国を挙げての花婿選びの席で、自分と同じくらい美形なオレスという興味深い対象と出会うのだが、それは事件の始まりでもあって…?(Amazonより)

王位継承争いから遠ざけるため、王女として育てられた王子ルイーゼ。その美姫ぶりは誰一人として疑わぬほど。しかし彼は非常に傍迷惑な性格に育ち、裏では周囲を騒がせる困った人物だった。そして兄が即位し、結婚相手を見つけるよう告げられたルイーゼは、最も自身が楽しめる場で性別を明らかにしようとし……。
だいぶと迷惑な性格の主人公が巻き起こすドタバタコメディ。能力が高いはずなのに、無駄なことにしか使っていない感がとっても笑
協力者になったオレス、これはやっぱり……と思ったら。
ルイーゼは最終的にだいぶみんなに怒られたようで、よかったです。迷惑すぎるもんなあ笑
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人々が少しだけ違う並行世界間で日常的に揺れ動いていることが実証された世界―両親の離婚を経て父親と暮らす日高暦は、父の勤務する虚質科学研究所で佐藤栞という少女に出会う。たがいにほのかな恋心をを抱くふたりだったが、親同士の再婚話がすべてを一変させた。もう結ばれないと思い込んだ暦と栞は、兄妹にならない世界へ跳ぼうとするが…彼女がいない世界に意味はなかった。

『僕が愛したすべての君へ』の並行世界を表す一冊。
おお、すごい。二冊で「並行世界」にまつわる疑問に、それぞれ異なる答えを出している。タイトルを並べると、ああ、となるなあ……。こちらの暦は、すべての君ではなく、「この世界のたった一人の君」を愛したんだな。
暦少年は主人公のまま、設定もほぼ同じですが、並行世界なので複数の登場人物の選択が異なっています。特に、恋の相手となるのが和音ではなく栞という少女で、彼女が『僕が愛したすべての君へ』にも関わる人物になっている。
同じような物語をなぞりながらも、別の選択をした世界を見るっていうのは面白い読書体験だったなあ。面白かったです。
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人々が少しだけ違う並行世界間で日常的に揺れ動いていることが実証された時代―両親の離婚を経て母親と暮らす高崎暦は、地元の進学校に入学した。勉強一色の雰囲気と元からの不器用さで友人をつくれない暦だが、突然クラスメイトの瀧川和音に声をかけられる。彼女は85番目の世界から移動してきており、そこでの暦と和音は恋人同士だというのだが…並行世界の自分は自分なのか?

人類が常に微妙に異なる並行世界を行き来していることが発見された時代。いまここにいる世界を「000」とし、数値によってどの程度遠い並行世界なのかがわかる端末を持っている人々。それらが実証される少し前、暦少年はいくつかの不思議な出来事を経て、恋と並行世界について思い悩むようになる。
読みやすいSF。難しいだろうかと身構えたんですが、結構さくっと説明されて、だいぶわかりやすくて面白かった。そこまで違うと並行世界なのか? とも思うんですが、果たして別の選択をした世界での彼女は本当に「彼女」なのだろうか、というのはとてもSF的な苦悩でロマンですね。
いくつか残る謎は、対のもう一冊を読めばわかるかな?
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保健室登校をしているナツとサエ。二人の平和な楽園は、サエが“自分のクラスに戻る”と言い出したことで、不意に終焉を迎える——(「ねぇ、卵の殻が付いている」)。学校生活に息苦しさを感じている女子中学生の憂鬱と、かすかな希望を描き出す6つの物語。現役の中高生たちへ、必ずしも輝かしい青春を送って来なかった大人たちへ。あなたは一人きりじゃない、そう心に寄り添う連作短編集。(裏表紙より)

保健室登校をする女子中学生二人の「ねぇ、卵の殻が付いている」。
地味で真面目な女子生徒が、根暗でイラストばかりする男子生徒との関係を無理やりこじつけられる「好きな人のいない教室」。
漠然と死にたいという思いを綴っていたノートを落としたことで、その持ち主を探すことになってしまった「死にたいノート」。
同種の人間と群れる、そしてスカートの丈はカーストを表していると考える女子生徒がかつての同級生を思う「プリーツ・カースト」。
自らの身体、それも性的な要素がある写真をネットにアップし、コメントがつくことで自己承認欲求を満たしている女子生徒が、自分を発見する「放課後のピント合わせ」。
たった一つの行動でクラス中からいじめられるようになった女子生徒が、保健室に至るまでの「雨の降る日は学校に行かない」。
おおよその作品で、カースト順位が低い生徒のことや、何気ないながらも深く傷ついた行動や言葉、きついいじめなどに遭遇していて、読んでいて辛かったけれど、よかった。女子中学生たちのひりついた感じがとてもいい。
その中でもちょっと救いが見えた「放課後のピント合わせ」が一番好きです。表現という手段にたどり着いたしおりには、これからその道を進んでほしいな。
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 現実世界のゲーム実況が神々の声として聞こえるようになったジーク。神託を通じ婚約者リーゼロッテが【ツンデレ】だと知った彼は、その可愛さに悶え、誓った。
 ――彼女の命を奪う元凶【古の魔女】を許さない。
 しかしその討伐のため、神託に従い国の最高戦力を集めたはいいが、婚約者本人まで戦う気満々なのはなぜなんだ……?
 遂にバッドエンドの黒幕と直接対決! ゲーム実況が導く先に不遇な悪役令嬢のハッピーエンドは訪れるのか……!?

 大人気WEB小説が、大幅改稿&新規シーン追加でついに完結!!
 このエンディングを見逃すな!(Amazonより)

大団円、完全無欠のハッピーエンド!!
戦力を揃えて、いざ最後の戦い! と思ったらあっさりな展開で拍子抜けしましたが、それがこの作品らしいといえばらしいかもしれない。いやでもツッコミがあったように戦力がオーバーキルレベルだったよね!笑
いろんなカップルが成立していて本当に楽しかったのですが、感無量だったのはリーゼロッテの声が届いたとき。こんなにいとおしんで、大事にしたキャラクターが、頑張ってと声を届けてくれるところ、ぐっときました。最後にちょっとだけ顔も合わせられて……本当に、完璧なハッピーエンドでした。拍手!
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彼氏がいるのに、別の人にも好意を寄せられている汐梨。バイトを次々と替える翔多。絵を描きながら母を想う新。美人の姉が大嫌いな双子の妹・梢。才能に限界を感じながらもダンスを続ける遙。みんな、恥ずかしいプライドやこみ上げる焦りを抱えながら、一歩踏み出そうとしている。若者だけが感受できる世界の輝きに満ちた、爽快な青春小説。

短編連作。前の短編に登場した人物が次の作品に登場する形。
大学生たちが何かになろうとして、なれない現実を知りながら、どうしても諦めきれない……というような焦燥を感じました。将来への不安が漏れ出ていて、正直当時の自分を思い出して吐きそうでした。社会に出てみればそれはそれで吐くんですけれど、慣れたらなんてことないんですよね。ちょうどこの、大学生の時期が一番、どう動けばいいのか、折り合いがつければいいのかわからなくてもぞもぞしてしまう。
浅井さんの、女子の見方が、悪意があるわけではないんですが非リア感を感じてちょっと笑ってしまった。あるあるなんですけど、書いちゃうかーみたいな。男性から見た女子大生の姑息さと不器用さがにじんでいるようで。
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「本屋になりたい」という気持ちのままに東京の巨大新刊書店から沖縄の小さな古本屋へ。この島の本を買取り、並べて、売る日々の中で本と人のあいだに立って、考えたこととは。(Amazonより)

新刊書店の店員だった著者が、沖縄で古本屋をやっている。扱う本のメインは沖縄のもの。
沖縄における本、その他物流の問題を踏まえて、沖縄の古本屋が持つニーズが実体験を元に書かれていて面白いなあと思いました。ふらっとやってきたおじさんが「これ俺の本。売ってよ」と言って、実際にそれを売るって古本屋さんじゃないとできないし、地域性もあると思うんです。そういう、日本のどこかにある、誰かが求めている本屋さん像が読んでいて楽しくて、心地よかった。
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Author:月子
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