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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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「新文化」連載エッセイ「こじらせ系独身女子の新井ですが」を一部抜粋したものに書き下ろしを加えて加筆修正したもの。書店員の新井見枝香さんのエッセイ。
本好き感、ものぐさ感、心を震わせるものを尊敬し愛している感が、とてもいいなあと思って読みました。真面目すぎないように思えるんだけれど、多分めちゃくちゃお仕事ができる人なんだろうなあ。人や周りをよく見ているのがわかる視点や考え方が、エッセイに滲み出ている。
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戴国に麒麟が還る。王は何処へ——
乍驍宗が登極から半年で消息を絶ち、泰麒も姿を消した。王不在から六年の歳月、人々は極寒と貧しさを凌ぎ生きた。案じる将軍李斎は慶国景王、雁国延王の助力を得て、泰麒を連れ戻すことが叶う。今、故国に戻った麒麟は無垢に願う、「王は、御無事」と。——白雉は落ちていない。一縷の望みを携え、無窮の旅が始まる!(裏表紙より)

あんなに待ち望んでいたのに怖くて積んでいた十二国記最新刊、ようやく読み始めました。
面白くてぶっ飛ぶかと思った……。
まずすごいのが、するっと十二国記の世界に入ったこと。ブランクなんて感じさせない滑らかさで完璧な「続き」になっているんですよね! 思わず『黄昏の岸 暁の天』を読み返してひえーって言いました。
そうそう、十二国記って、無辜の民の苦しみがすごく密に書かれるんだったよな……。王と麒麟の存在に縋るしかない無力さがひたすらに続く一巻目なので、多分ここから希望の道が開かれるはず! と信じて読むしかない。
成長した泰麒がめちゃくちゃいい子だよ……こうなってしまった経緯が経緯なので、手放しに喜ぶことはできないんだけれど、でも彼の慈悲と行動がいろんな人をいい方向に導いてくれることを信じたい。
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アンジェリス迎賓館で働くブライダルプランナー、間宮菫子。結婚式のプロデュース業を営む彼女のもとに、どこか秘密を抱えたカップルがやってくる。五回も会場を下見する新婦、まるで他人同士のような二人……。菫子は彼らの秘密を解き明かそうとする。新郎新婦に心を開いてもらい、彼らの悩みを解決するために。そして幸せな結婚式に導くために。 でも一筋縄ではいかなくて……。 そして菫子自身にも、ある秘密があった。 サムシング・フォー ―― 花嫁に幸せを呼ぶというジンクスになぞらえた、4つの愛と秘密のかたち。(Amazonより)

お仕事もの。とある秘密を持つブライダルプランナーが、結婚式の相談に来ながらも事情を抱えたお客様に……振り回される? 事情を聞き出す? 謎解きもののように図々しく事情に突っ込むのではなく、どうしたんですかと尋ねたり、話を聞いたり、周りの人に助けられて落とし所を見つけたりするところが、読んでいてなんだか心地よかった。
菫子がずっと秘密を抱えているせいか、そちらの方が気になってしまうのもありましたが、彼女の苦悩する姿がすごく人間味があった。越えられない傷があることも、目を逸らすことも、それを少しずつ乗り越えることも、四つの話の中で少しずつ変化するのが感じ取れて、最後はほっとしました。
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ストーリーテラー。それは歪んだ童話の呼弥を持つ異能の使い手たち。『冷血王』御堂十全に心を凍らされた『血まみれ赤頭巾』使いの日野宮茜子は、彼の命で『美しき獣』空宗雄大を襲うも返り討ちに遭う。あっさり支配から解き放ち、「お前は俺のものだ」と不敵に笑う雄大。その日から彼のために戦うと決めた茜子は、個性的な能力者だらけの自治区『ワンダーランド』で暮らすことになるが―!?世界の片隅で生きる、おかしな奴らの希望と執着の物語!(Amazonより)

現代異能もの。中二感溢れる若者たちの日常とバトルを堪能できました。ここまで振り切っているとめちゃくちゃ楽しいな!
心を凍らされた茜子は、ターゲットである空宗雄大の暗殺を目論むが、失敗。彼に救われ、彼を神と崇めて忠犬のように仕えるようになる。だが雄大本人は、茜子のことを異性として気にするようになり。
敵勢力との戦いが終盤に控えていますが、それまでは不器用な特殊能力持ちの個性豊かな面々との交流があり、ちゃんとすれ違いやら裏切りがありと盛りだくさん。細々した設定がとても中二。とても心をくすぐられる。俺たちの戦いはこれからだ的終わり方も、続きはないのが寂しいけれど様式美に感じられてしまうので、良き少女小説でした。
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リューナック伯爵令嬢のフィオナは絵を描くことが何よりも好き。妖精の姿を見ることのできるフィオナは、従者のウィルを伴って王国中を旅しながら、妖精の絵を描く日々を送っていた。そんな旅の途中、フィオナに執着する美貌の青年男爵クロウリーに捕まり、拉致されそうに。必死に追っ手から逃げるうち、誤って谷底に落ちてしまう。そんなフィオナを助けてくれたのは、彼女が理想と思い描いていた容貌の持ち主で…!(Amazonより)

電子オリジナル。これ電子だけなのもったいないなあ。とっても可愛らしくて楽しい話だったのに。挿絵も見たかったよー。
妖精的な容貌が持て囃される国で、かつて封印された「影の一族」の特徴である、黒髪と黒目、筋肉質で大柄の持ち主であるディオンと出会ったフィオナ。とある事情で妖精画を描いているフィオナは、彼自身が忌むそんな身体つきが理想と大喜び。肖像画を描いてほしいという依頼を受けて飛びついたものの、彼の素性と、肖像画にまつわる事件に妖精が関わっていると聞いて。
ラブコメっぽいタイトルですが、偏屈王と言われるほど性格がきつくもないし、筋肉が好きというのもエルフっぽい見た目よりはギリシャ彫刻風が好きみたいなちゃんと世界観や価値観に基づいたもの。妖精が起こしている事件を解決する楽しさもあったり、妖精というモチーフにまつわるフェアリーテール感のある大きな話も存在したりと、可愛い話なのに読み応えがありました。めちゃくちゃ好みでした。
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「ちーちゃんこと歌島千草は僕の家のごくごく近所に住んでいる」―幽霊好きの幼馴染・ちーちゃんに振り回されながらも、「僕」の平穏な日常はいつまでも続くはずだった。続くと思っていた―あの瞬間までは。怪異事件を境に、ちーちゃんの生活は一八〇度転換し、押さえ込んでいた僕の生活の中の不穏まで堰を切って溢れ始める…。疑いもしなかった「変わるはずがない日常」が音を立てて崩れ落ちていくさま、それをただ見続けるしかない恐怖を描いた、新感覚のジュブナイル・ホラー。世紀末の退廃と新世紀の浮遊感を内包した新時代作家・日日日(あきら)、堂々デビュー。 (Amazonより)

幽霊好きのちーちゃん。それに振り回される僕ことモンちゃんは、実は現在虐待を受けている。だが日常は続く。それでも、崩壊は呆気なく訪れた。
章ごとに読んでいたせいか、段階を踏んでボディブローを食らう感じの重い話だった。日常が崩れ落ちていくのが、きつい……。何一つ好転しないまま最後を迎えたので、このまま悪夢を見てしまいそうな読了感だった。なのに日常が連綿と続いていくんだよね……。
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台湾の小籠包、二月のニラブタ、とれたてのいんげん豆のバター炒め、アメリカのアップルパイ……。とっておきの味との出会いは、とっておきの人との出会いと同じくらい忘れ難いもの。「見栄えも量もいいかげん。味さえよければすべてよし」を自己流料理のモットーにする著者が、世界中で出会った美味しい思い出。好評エッセイ集待望の文庫化。(裏表紙より)

あんまり食事を作ったり食べたりという内容は少なく、幼少期に思い出に絡めたものが多かった気がする。いかにもお嬢さんらしい視点で、気後れしたり、学校を懐かしんだりと、可愛らしい女の子が浮かんで微笑ましかった。
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異世界トリップした先は――イケメン軍人のベッドの上!?

お風呂で転んで気がつけばどこぞのベッドの上。さらにその場でイケメン軍人さんにおいしく食べられちゃいました!「帰れ」「そもそもここはどこですか?」「……は?」この恋は、一夜の過ちと土下座から始まった!?(Amazonより)

異世界トリップした先はベッドの上。部屋の主であるイケメン軍人が何か勘違いした様子だが、好みだったのでそのまま……という、しょっぱなから衝撃的な始まり方。
サクラと隊長さんのすれ違いや攻防が楽しくはあるんですが、サクラの貞操観念とちょっとねじが緩んだ感じの浅慮さがどうにも気になってしまって。うーん。
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仮面をかぶったまま仕事をこなし、<期待の逸材(ホープダイヤ)>と呼ばれていた涼子。
ある日ぷつんと切れてしまった糸に気づき退職してから、譲り受けた古民家で日がな趣味のアクセサリーづくりをして暮らしていた。
そんな家に店子として住むことになったのは、宝飾職人の「希美」さん。
趣味も合うと楽しみにしていた涼子だったが、やってきたのは優しげな雰囲気のきれいな顔をした男性で――? 
心を潤す、あたたかな再生の物語。(Amazonより)

希美さんめっっっっっっっっっっっっちゃくちゃいい男だな!!!!!!
いろいろあって心が折れて自宅でアクセサリーを作りながら、先々のことを考えて店子を入れることにしたス涼子。ジュエリーデザイナーと聞いて是非とも親しくなりたいという下心で迎えた「希美さん」は男性で、というところから始まる同居もの。
涼子の生い立ちが複雑で、そこから派生してくる事件が結構ずしっとくるんですが、希美さんですよ。彼のなんとまあスマートで優しいこと! これは好きになるよなあ。大事なときにもちゃんと助けてくれるし。行動力があるし。
二人の距離を測っている感がもうじれじれで、涼子の素直になれないところにはやきもきしたんですが、希美さんは本当に最後までいい男だった。なんて素晴らしいよくできた人なんだろう。きらきらしたものを大事にしたがる大人二人のお話、とても好みでした。面白かったです。
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調停者の一族の青年・リュザールと、不遇な羊飼いの少女アユ。
草原で出会いを果たした二人はそのまま結婚することになり、
思いがけない新婚生活が始まった。
働き者のアユは、ユルドゥスの温かい人々との遊牧暮らしのなかで
生きる希望を取り戻し、リュザールとの絆も深まっていく。

初夏のある日、二人は小さな隊商と行動を共にしていたところ、
侵略者一族の襲撃に遭う。
リュザールは自らの血によって精霊の力を揮い侵略者を撃退するものの、
その代償は大きく、倒れ伏してしまい……。(Amazonより)

確実に距離を縮めていた二人だったが、兄を訪ねたら侵略者一族と遭遇したり、街に買い物に出かけたらアユの肉親に遭遇してしまうなど、日常の中の大きな事件に巻き込まれながらも確かに絆を結ぶ。
アユが幸せになれてよかったなあ。ここまで虐げられながらもいろんな才能や力に恵まれている子は特別なんだろうと思っていたら、番外編で明かされていました。本編でやればいいのに……。本人に明かすつもりはないのかな。
周りの人たちにも幸せが巡っているようで何よりでした。
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Author:月子
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