読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

ストーリーテラー。それは歪んだ童話の呼弥を持つ異能の使い手たち。『冷血王』御堂十全に心を凍らされた『血まみれ赤頭巾』使いの日野宮茜子は、彼の命で『美しき獣』空宗雄大を襲うも返り討ちに遭う。あっさり支配から解き放ち、「お前は俺のものだ」と不敵に笑う雄大。その日から彼のために戦うと決めた茜子は、個性的な能力者だらけの自治区『ワンダーランド』で暮らすことになるが―!?世界の片隅で生きる、おかしな奴らの希望と執着の物語!(Amazonより)
現代異能もの。中二感溢れる若者たちの日常とバトルを堪能できました。ここまで振り切っているとめちゃくちゃ楽しいな!
心を凍らされた茜子は、ターゲットである空宗雄大の暗殺を目論むが、失敗。彼に救われ、彼を神と崇めて忠犬のように仕えるようになる。だが雄大本人は、茜子のことを異性として気にするようになり。
敵勢力との戦いが終盤に控えていますが、それまでは不器用な特殊能力持ちの個性豊かな面々との交流があり、ちゃんとすれ違いやら裏切りがありと盛りだくさん。細々した設定がとても中二。とても心をくすぐられる。俺たちの戦いはこれからだ的終わり方も、続きはないのが寂しいけれど様式美に感じられてしまうので、良き少女小説でした。
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リューナック伯爵令嬢のフィオナは絵を描くことが何よりも好き。妖精の姿を見ることのできるフィオナは、従者のウィルを伴って王国中を旅しながら、妖精の絵を描く日々を送っていた。そんな旅の途中、フィオナに執着する美貌の青年男爵クロウリーに捕まり、拉致されそうに。必死に追っ手から逃げるうち、誤って谷底に落ちてしまう。そんなフィオナを助けてくれたのは、彼女が理想と思い描いていた容貌の持ち主で…!(Amazonより)
電子オリジナル。これ電子だけなのもったいないなあ。とっても可愛らしくて楽しい話だったのに。挿絵も見たかったよー。
妖精的な容貌が持て囃される国で、かつて封印された「影の一族」の特徴である、黒髪と黒目、筋肉質で大柄の持ち主であるディオンと出会ったフィオナ。とある事情で妖精画を描いているフィオナは、彼自身が忌むそんな身体つきが理想と大喜び。肖像画を描いてほしいという依頼を受けて飛びついたものの、彼の素性と、肖像画にまつわる事件に妖精が関わっていると聞いて。
ラブコメっぽいタイトルですが、偏屈王と言われるほど性格がきつくもないし、筋肉が好きというのもエルフっぽい見た目よりはギリシャ彫刻風が好きみたいなちゃんと世界観や価値観に基づいたもの。妖精が起こしている事件を解決する楽しさもあったり、妖精というモチーフにまつわるフェアリーテール感のある大きな話も存在したりと、可愛い話なのに読み応えがありました。めちゃくちゃ好みでした。

「ちーちゃんこと歌島千草は僕の家のごくごく近所に住んでいる」―幽霊好きの幼馴染・ちーちゃんに振り回されながらも、「僕」の平穏な日常はいつまでも続くはずだった。続くと思っていた―あの瞬間までは。怪異事件を境に、ちーちゃんの生活は一八〇度転換し、押さえ込んでいた僕の生活の中の不穏まで堰を切って溢れ始める…。疑いもしなかった「変わるはずがない日常」が音を立てて崩れ落ちていくさま、それをただ見続けるしかない恐怖を描いた、新感覚のジュブナイル・ホラー。世紀末の退廃と新世紀の浮遊感を内包した新時代作家・日日日(あきら)、堂々デビュー。 (Amazonより)
幽霊好きのちーちゃん。それに振り回される僕ことモンちゃんは、実は現在虐待を受けている。だが日常は続く。それでも、崩壊は呆気なく訪れた。
章ごとに読んでいたせいか、段階を踏んでボディブローを食らう感じの重い話だった。日常が崩れ落ちていくのが、きつい……。何一つ好転しないまま最後を迎えたので、このまま悪夢を見てしまいそうな読了感だった。なのに日常が連綿と続いていくんだよね……。

仮面をかぶったまま仕事をこなし、<期待の逸材(ホープダイヤ)>と呼ばれていた涼子。
ある日ぷつんと切れてしまった糸に気づき退職してから、譲り受けた古民家で日がな趣味のアクセサリーづくりをして暮らしていた。
そんな家に店子として住むことになったのは、宝飾職人の「希美」さん。
趣味も合うと楽しみにしていた涼子だったが、やってきたのは優しげな雰囲気のきれいな顔をした男性で――?
心を潤す、あたたかな再生の物語。(Amazonより)
希美さんめっっっっっっっっっっっっちゃくちゃいい男だな!!!!!!
いろいろあって心が折れて自宅でアクセサリーを作りながら、先々のことを考えて店子を入れることにしたス涼子。ジュエリーデザイナーと聞いて是非とも親しくなりたいという下心で迎えた「希美さん」は男性で、というところから始まる同居もの。
涼子の生い立ちが複雑で、そこから派生してくる事件が結構ずしっとくるんですが、希美さんですよ。彼のなんとまあスマートで優しいこと! これは好きになるよなあ。大事なときにもちゃんと助けてくれるし。行動力があるし。
二人の距離を測っている感がもうじれじれで、涼子の素直になれないところにはやきもきしたんですが、希美さんは本当に最後までいい男だった。なんて素晴らしいよくできた人なんだろう。きらきらしたものを大事にしたがる大人二人のお話、とても好みでした。面白かったです。

調停者の一族の青年・リュザールと、不遇な羊飼いの少女アユ。
草原で出会いを果たした二人はそのまま結婚することになり、
思いがけない新婚生活が始まった。
働き者のアユは、ユルドゥスの温かい人々との遊牧暮らしのなかで
生きる希望を取り戻し、リュザールとの絆も深まっていく。
初夏のある日、二人は小さな隊商と行動を共にしていたところ、
侵略者一族の襲撃に遭う。
リュザールは自らの血によって精霊の力を揮い侵略者を撃退するものの、
その代償は大きく、倒れ伏してしまい……。(Amazonより)
確実に距離を縮めていた二人だったが、兄を訪ねたら侵略者一族と遭遇したり、街に買い物に出かけたらアユの肉親に遭遇してしまうなど、日常の中の大きな事件に巻き込まれながらも確かに絆を結ぶ。
アユが幸せになれてよかったなあ。ここまで虐げられながらもいろんな才能や力に恵まれている子は特別なんだろうと思っていたら、番外編で明かされていました。本編でやればいいのに……。本人に明かすつもりはないのかな。
周りの人たちにも幸せが巡っているようで何よりでした。

風の精霊の加護を受ける“調停者”一族「ユルドゥス」の青年・リュザールは、
都からの帰路、羊飼いの少女・アユと出会う。
ワケありな彼女を見かね、一族の遊牧地に連れ帰ると、
なんとそのまま二人は結婚することとなり、思いがけない新婚生活がスタート。
乳製品を作り、絨毯を織り、料理に洗濯…大忙しでも賑やかな遊牧生活。
故郷では虐げられ生きてきたアユは、ユルドゥスの文化に戸惑いながらも、
リュザールとの暮らしのなかで、次第に生きる希望を見出していく光を取り戻していく--。(Amazonより)
親族に売られた少女アユを連れ帰った調停者の一族の青年リュザール。なし崩しに結婚することになったけれど、よく働き、料理などの家事をまめまめしくこなす彼女に次第に惹かれていく。アユもまた虐げられていた己をリュザールとの暮らしで癒していく。
初々しい二人の日々。かわいいなあ。アユがすごい才能の持ち主というのが気持ちいいですね。遊牧民の生活は本当にずっと働いているもので、そこで出てくる料理の美味しそうなこと。

見つけたよ、僕らの居場所を。カラマツの葉が金の雨のように降り注ぐ地に、それはある。なんだか風変わりな才能を持て余してる僕らを、特別能力期待生として受け入れ伸ばしてくれる場所、それが寄宿舎水光舎。不安で、自信がなくて、何者にもなれないのじゃないかと怯えるいくつもの夜を越えて、僕らはここで自分というものを手に入れられるのだろうか? 青春小説の新たな収穫!(裏表紙より)
いい内容紹介文だなあ。居場所を探し、何者になれないかと怯える僕らの物語。春夏秋冬、四つの短編。主人公はそれぞれ別ですが、不思議系の異能か大人顔負けの技術力を持っている少年少女たちの、季節の一つだけを過ごす特別な学校での出来事が綴られている。成長物語だったり恋愛だったり謎解きだったり冒険だったり。それぞれ違っていて面白かったですが、「サマー・スクール」の女子の結託が読んでいてわくわくしてしまいました。お話そのものは少し悲しくもあるんですが、特別な場所で仲間同士協力し合うというのはやっぱり楽しいな。

「俺の妻になれ」
英国淑女のジョアンナを見初めたのは異国の絶対君主!
浅黒い肌に凜々しい顔つき、逞しい身体。
民のために働くスワダーオに力強く抱きしめられて、
荒々しいキスを受けると気分は最高潮に!
舌で敏感なところを刺激され、雄々しい楔を下腹部に埋められる快感。
激しく愛される喜びを知り、妻として彼を支えようと決意して――
異国情緒溢れる濃密なエロスラブ!(Amazonより)
内容紹介がものすごく情緒がなくて笑ってしまった。
「王様と私」を下敷きにした、インド風の国の王とイギリス女性のラブロマンス。外国人であること、文化の違いがあることにわかりやすさを加えた内容で、とても読みやすかったし面白かった。異国の地で、淑女ながら生き生きとしているジョアンナが素敵でした。
願うならもう少しジョアンナの賢さを見せてほしかった気がしますが、その分王妹ポーリスが魅力的だったからなー。