読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

驚くべき創作意欲に一生を捧げた稀有な作家、栗本薫/中島梓。彼女の担当編集者であり夫であり、いちばんそばにいた最大の理解者である今岡清が、作家の知られざる素顔を交えながら、その挑むような生き方、苦悩そして想い出をゆるやかに綴る貴重なエッセイ集。(カバー折り返しより)
中島梓さんの夫である今岡さんが、中島さんとの思い出や亡くなる前後のことを回想しながら、妻の葛藤を紐解く。
なんというか、こういう夫婦の形もあるんだなあという感じだった。伝説的作家がどんな苦悩と葛藤と痛みを抱えて生きてきたのかっていう壮絶さを感じて、それを間近で見ていた人はこうならざるをえなかったのかもしれない、みたいな。心をすり減らして生きるってこういう人のことを言うのかもしれない。
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ある晩閃いた。スープでも、作ろう。あらゆる残り物を鍋に投入し、出来上がったのは赤茶色の怪しい液体。映画「バベットの晩餐会」に出てくる魔女のスープのよう。恐る恐る食してみれば、うん、おいしい。一緒に食べてくれる人がいれば愛が芽生えるのではないかしら? 楽屋にあった鮭弁当、干涸びた納豆、新鮮なお刺身――愛はさておき、食べ過ぎた。今日も幸せ、極上の食エッセイ。(裏表紙より)
日常に何気なく食べているもののエッセイばかりで、読んでいてすごくお腹が空きました! ホットドッグとかうどんとか、ぱっと作って食べられる身近なものの話が多いので夜に読んでいると軽く飯テロでした。
かと思えば仕事が仕事なだけに、美味しいものも食べ慣れている感じがあってかっこいい。美味しいものを当たり前のように美味しいと素直に味わうことのできる人っていいよなあ。

次期女王として初の外交(という名の従姉の結婚式)に出ることになったレティは、デュークを連れてイルストラ国へ。しかし護衛の騎士達が次々と腹痛に倒れ、やむなく応援を呼んだレティの前に現れたのは、“国境将軍”と名高い副騎士団長クレイグだった! 彼とレティの父・現国王との間には、深い因縁がある。だがレティは、彼を同行させると言い出し!? 最強女王伝説、花嫁にもなる第3弾!(裏表紙より)
レティは『おこぼれ姫』の評判を払拭するため外交に出る。本領を発揮するときがやってきたものの、結婚するはずの従姉が行方不明に。レティの機転で危ういところを切り抜けるの、めちゃくちゃかっこいいなあ!
前巻で感じた視点人物が混じる読みづらさはほとんどなくなっていて、楽しかったです。
ナイツオブラウンドの第二席も決まったし、これから続々と揃うのかなあ。

「恋も知らずに結婚するなんて、そんなの嫌!」甘やかされて育った男爵令嬢アンは、親の決めた結婚が嫌で、双子の弟を身代わりに城を飛びだす。男装姿のまま城下で出会ったのは、銀髪にエメラルドの瞳の貴公子。名も知らぬ青年に恋心を抱いたアンは、チョコレートハウスに迷い込む。甘い香りが漂う店の奥には磨きこまれたカウンター。そこでアンを待っていたのは、エプロン姿をした息を呑むほどの美青年だった——。(裏表紙より)
親の決めた結婚から逃げ出した可憐な令嬢と、その結婚相手となる貴公子の、すれ違いとラブロマンス。大変可愛らしいお話で、ベタなんだけれどとても甘酸っぱいロマンスでした。
最初の出会いこそ最悪だったものの、顔を合わせるうちに惹かれあって、という過程はやっぱり見ていていいなあと思います。トリスタン側の事情は書かれていないところで結構ややこしいようなのでアンが支えになってくれたらいいなあ。

殺るしかない――そんな生活が一変!? 暗殺者一族に生まれた少女ティエサが16歳のある日、内乱だらけのサディル国はとても平和に。暗殺稼業は廃業となり、ひょんなことからティエサは、貴族の師弟の通う聖グリセルダ学院で寮生活を送ることに。野性的でツンツンな王子キアスは、ティエサの秘密を探ろうとするうち、意外にも……!? ときめきの恋と国を揺るがす事件が待つ、学院ロマンミステリ-!(裏表紙より)
『横柄巫女と宰相陛下』と世界観を同じくするお話。
なんだかこう、少女小説! ロマン! をすごく感じていいお話だったなあ。因縁や過去を引きずりながらも新しい時代がやってきた。それを象徴するかのような様々な子どもたちが集まった聖グリセルダ学院。ここでティエサをはじめとした生徒たちが見つけていく道が、多分この世界に新しい未来を作るんだ。そういう希望に満ちたお話、すごくすごく大好きです。
引っ込み思案ながらも高い能力を持つティエサがまた可愛くて。それはみんな世話を焼いてしまうよね。友達もできたようでよかった。

優秀な兄達の“おこぼれ”で女王即位が決まったレティーツィア。そのためレティは兄達と【とっても仲が悪く】なければならず、理解不能な兄妹仲に、レティの騎士・デュークはやきもきするばかり。そんなある日、呪いの魔法陣が王宮内に描かれる事件が発生! 次期女王たる自分への挑戦かと怒り狂うレティだが、浮かび上がった犯人像は——え? グイードお兄様!? 最強女王伝説、驚愕の第2弾!!(裏表紙より)
視点人物が文章の途中で入れ替わるので、若干読みづらかった。
女王となるべくしてなるレティーツィアの物語、第二巻。一巻を読んでから間が空いたのでだいぶと話を忘れているんですが、王宮ものとして裏側がだいぶとどろどろしているの、面白いなあ。その中で兄妹としての絆を守ろうとするレティを応援したくなります。
自分の騎士であるデュークにも完璧に線引きをして「王女」の顔をするレティは本当にかっこいんですが、彼女が心を許す誰かが現れる日はくるのかな。楽しみだ。

闇の精霊だけに心を許し、長年引きこもりを貫いてきた魔術師の少女ビオレッタは、突然「光の巫女」に選出される。しかも巫女修行をサポートするのは……並外れた腹黒さを秘めたアレサンドリ神国王子・エミディオで!? 目指せ、任期最短の「光の巫女」!? そのうえ……ゆくゆくは王子様と政略結婚することに!? うしろ向きに前向きな、ザンネン姫の奮闘・成長・時々涙のラブ・コメディ。
王子様(注:腹黒)と、今日も今日とて巫女修行……(涙)(裏表紙より)
不思議な弾け具合のラブコメ……でいいのかな。コメディなのは確かです。
ひきこもりという割に結構いろんな人と交流しているビオレッタと、腹黒にしてはわかりやすいエミディオ王子。エミディオに振り回されまくり、精霊たちに好かれる彼に嫉妬するビオレッタは、知らず知らずにうちにこの国の秘密に関わっていて。
全体的に短編や小さいエピソードをつないだような話なので、ブツ切れ感が読みづらかったのですが、軽くて可愛いお話でした。
しかしタイトル……ちょっとなんかもっとなかったのか笑

料理ブログからレシピ本を出版したブロガー6人の軌跡をまとめました。「料理ブログをステップに本を出したい」「料理を仕事にしたい」という方たちにうれしいブログの書き方から夢に近づくための方法を含めて、一人ひとりの個性あふれるストーリーが詰まっています。本書がみなさまの夢をかなえるきっかけとなりますように……(カバー折り返しより)
料理ブログからレシピ本を出したブロガーたちの成功体験のお話。2009年の本です。
こういう感じで書籍化になるんだなあとか、料理が好きだったり、意識が高い人たちが料理ブログをやるんだろうかと感じたりなど、知らない世界の話で面白かった。みんなこつこつと「こうやってみたらどうだろう?」「こういう人たちに届けたい」っていうビジョンがあって続けてるんだなあ。勉強になりました。