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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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40代・独身・女芸人の同居生活はちょっとした小競合いと人情味溢れるご近所づきあいが満載。エアコンの設定温度や布団の陣地で揉める一方、ご近所からの手作り餃子おすそわけに舌鼓。白髪染めや運動不足等の加齢事情を抱えつつもマイペースな日々が続くと思いきや――。地味な暮らしと不思議な家族愛漂う往復エッセイ。「その後の姉妹」対談も収録。(Amazonより)

姉妹という名のコンビを組んで芸人として活動している阿佐ヶ谷姉妹。その暮らしぶりは、まるで本当の姉妹のよう。いつの間にか一緒に暮らし、お互いの陣地の割り当てに不満を抱いたり、エアコンの温度に思うところがあったり。読んでいて一つ一つのエピソードが微笑ましく、すごく身近で、読んでいてほっこりしました。
一生懸命にこのエッセイを書いているんだなあというエピソードもあったりして、これから見かける度に応援してしまうだろうなあ。芸能活動をしていても当たり前に暮らしていけるところがお二人の人柄を表しているようで、素敵な人たちだ。
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殺人など事件が起きると、警察、被害者の遺族、容疑者の知人らへの取材に奔走する新聞記者。その記者がほとんど初めて、容疑者本人を目にするのが法廷だ。傍聴席で本人の表情に目をこらし、肉声に耳を澄ましていると、事件は当初の報道とは違う様相を帯びてくる——。自分なら一線を越えずにいられたか? 何が善で何が悪なのか? 記者が紙面の短い記事では伝えきれない思いを託して綴る、朝日新聞デジタル版連載「きょうも傍聴席にいます。」。「泣けた」「他人事ではない」と毎回大きな反響を呼ぶ28編を書籍化。(裏表紙より)

いくつかニュースで読んだ覚えがあるな、という事件の裁判の内容が収録されていて、興味深く読みました。
女性器を芸術として発表したものの猥褻物と判断され逮捕された事件。ある野球関係者の覚醒剤所持の事件。制服を盗んだある芸人の事件。通学路で起こった事故、被害者は過去に家族を同じく交通事故で亡くしていた事件。
正しい裁きだったのかは置いておいて、様々な事情、色々な出来事が積み重なって起こってしまう悲しい事件もあるし、あまりにずさんな行動の結果に起きたやるせない事件もあるし、と読んでいて息苦しくなる。
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新型コロナウイルスについて、これだけは知っておきたいという基本的な情報から、感染症対策、もし自分や身近な人が感染したらどうすればいいかをまとめた本。
カラー刷り、かつだいたい2ページでまとめられていてわかりやすく、恐らくこの本を読むとなると罹患していない人が多いと思うんですが、心得として覚えておきたい情報だなと思いました。
トイレは蓋をして流すって、意外な盲点だった。確かにお手洗いからうつるよな、気をつけよう。
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神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と明智恭介は、曰くつきの映研の夏合宿に参加するため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子とペンション紫湛荘を訪れる。しかし想像だにしなかった事態に見舞われ、一同は籠城を余儀なくされた。緊張と混乱の夜が明け、部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。それは連続殺人の幕開けだった! 奇想と謎解きの驚異の融合。衝撃のデビュー作!(裏表紙より)

発売後すごく話題になり、積んだもののなかなか読めないながらネタバレを踏まないようにしていたんですが、踏まなくてよかった。その要素入れる!? みたいな展開になってぶっ飛びました。面白かった。これで続きの話が出るからすごいわあ。
ミステリ愛好者の明智、それに対するワトソン的立ち位置の葉村。そこへ本物の名探偵という噂の女子大生・剣崎比留子が加わり、思いがけない事件によって謎解きとサバイバルを同時進行させなければならなくなる。
殺人の動機がそれって、この設定じゃないと実現し得ないことだったので大興奮でした。そして葉村の罪。語り手側に何かあるとは思っていましたが、こういう形かあ。語り手はだいたい善人であるものですけれど、葉村くんは人間性が強くて好きだな。その分比留子さんが超然としているけれど、彼女の暗い部分も見てみたい。
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ある秘密を抱えた月ヶ瀬和希は、知り合いのいない環境を求め離島の采岐島高校に進学した。采岐島には「神隠しの入り江」と呼ばれる場所があり、夏の初め、和希は神隠しの入り江で少女が倒れているのを発見する。病院で意識をとり戻した少女の名は七緒、16歳。そして、身元不明。入り江で七緒がつぶやいた「1974年」という言葉は? 感動のボーイ・ミーツ・ガール!
忘れない、未来よりも遠い場所にいる君を。(裏表紙より)

進学率が高い島の高校は外部性が多く、和希もその一人だ。かつての校長によって島を盛り上げるプロジェクトが成功し、テレビ番組で特集もされた。それを見て入学した者もいる。そんな島で、不思議な少女を助けた和希。この島の秘密とは?
閉ざされたような、けれど不思議と伸びやかで自由な島、寮生活、秘密の過去、そしてマレビトの存在。とってもとっても青春ぽいです。後半から、和希の過去にまつわる話と、それを広めようとした犯人という緊迫した話になるんですが、このちょっとピリッとした展開がまた面白くて。そうだったらいいなーと思っていたオチの読後感も含めて、とても爽やかで、青春の影も感じられて、楽しかったです。
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ブルーインパルスに乗る、その夢のために走ってきた空井大祐は、不慮の事故によってパイロット罷免となり、航空自衛隊航空幕僚監部広報室に転属される。詐欺師とも呼ばれる手腕を持つ鷺坂室長の下、広報室の面々と日々業務をこなしていたが、ある日テレビ局のディレクター・稲葉リカとの出会ったことで、彼の心情に変化が……。

ドラマが大好きで大好きで、ずっと大事にしたいと思っているくらい好きで。やっと原作を読めました。なんだか怖くてなかなか読めなかったんですよね。
原作がすごいし、それをちゃんとドラマらしくしてアレンジしたのもすごかったんだな、と再認識しました。知っているエピソードなんだけれど小説でも面白かった。
メインの視点となるのは、稲葉リカではなく空井なので物語はお仕事ものの色合いが強いです。一緒になって空井と広報の仕事について考えられるなーと、読みながら考えていました。大事な台詞がたくさんあって、見方や考え方を変えるとまったく異なるものが見えてくると、多くの人にわかってほしいな、と思いました。
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ラスト、読む人全ての心を揺さぶる。衝撃の”愛”の物語。
『質問が三つあります。彼女はいますか? 煙草は吸いますか? 最後にあなたは——』
 突然見知らぬ女にそう問いかけられた雪の日。僕はその女、大野千草と夫婦になった。
 互いを何も知らない僕らを結ぶのは、三つ目の質問だけ。まるで白昼夢のような千草との生活は、僕に過去を追憶させていく——大嫌いな母、唯一心を許せた親友、そして僕の人生を壊した“ひきこもり”の兄と過ごした、あの日々を。
 これは、誰も愛せなくなった僕が君と出会い、“愛”を知る物語だ。(裏表紙より)

メディアワークス文庫はボディブローみたいにがつんとくるシリアスな話を出すよなあ。
ひきこもりの、当人ではなく弟を主人公に、家族を描いた作品。歪な家庭に育ち、どこか心が壊れたまま、おかしな家庭を築くことになった啓太、そして千草。優しいけれどいまにも崩れてしまいそうな夫婦の日常が、読んでいて切ない。また合間に挟まる過去が、すごくすごく胸に痛い。お母さん、あなたのそれは、優しさではなく虐待なんだよ……。
ラストは、ちょっと、報われない人のことを思って、じたばたしてしまった。ここは御都合主義でもよかったのではないかな、と思ってしまった。
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ナショナル・トラストの保護資産を紹介する本。2006年12月発行。
湖水地方の風景がすごく好きなので読んでみようと思ったんですが、思いがけずBBC「高慢と偏見」「ハリー・ポッターと賢者の石」など知っている作品のロケ地として紹介しているページがあり、面白く読みました。特に「高慢と偏見」、ダーシーの泳いだ池はこの辺りにあるのか、とか。肖像画はこの建物に飾られたのか、とか。
人気作品のロケ地を見に行く聖地巡りの精神はどの国にもあるのだなあ、と微笑ましい解説文が添えられていて、いまだったら「ダウントン・アビー」のロケ地が人気なんだろうなあなどと思いました。
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その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた——。
1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!
この“世界”ではいったい、何が起こっているのか?
秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける……。
気をつけて。もう、始まってるかもしれない。(帯より)

アニメの方を先に見ていたので誰が「もう一人」なのかはわかっていたのですが、なるほどこれは普通に読んでいたら違和感を抱いても「もう一人」のことがわからないかもしれない。
原作は恒一と鳴のやりとりが多く、クラスメートとの関わりは薄め。世界から切り離されたような少年少女のやりとりが、なんとなく、寂しくて切ない。
最後、合宿所に行くまでの展開はお見事でした。いやあ絶対ここで惨劇が起こるよねっていう閉ざされた場所にちゃんと連れて行くんだもの。クラスメートへの思い入れがあんまりない分、恐怖感は薄かったですが、どんどん脱落していく様は呪いの感染という感じでぞくぞくしました。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバー・アフター

世界は回る。いつかは終焉を迎えるとしても。
再開以来、新しい関係をゆっくり育んでいたヴァイオレットとギルベルト。しかし人気自動手記人形と陸軍大佐……。多忙な二人は会うことすらままならず、すれ違う日々が続いていた。また、C・H郵便社も変革の時を迎え、彼女を取り囲む世界が大きく変わろうとする中、ヴァイオレットは”夢追い人”の街・アルフィーネを訪れる。
——お客様がお望みならどこでも駆けつけます。
これは「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の物語である。(帯より)

拍手!
仕事をし始めたヴァイオレットと出会い、仕事の際にときたま会うようになった船乗りの交流を描く「薔薇と自動手記人形」。
名もなき獣を弟に投げて寄越したディートフリートが、偶然ヴァイオレットと共闘する「夜と自動手記人形」。
変わりゆくものを変わらざるもの、その中で仲間と過ごす輝かしい一夜と変化と未来を描く「旅と自動手記人形」。
思いを育てながら、獣であった過去から怯え、すれ違い始める二人の往復書簡と、彼らを取り巻く人々の思いを綴る「親愛なる貴方と自動手記人形」。
夢追い人の街で夢を追う少女に起こった出会いと夢の始まりの物語「夢追い人と自動手記人形」。
やっぱりどれも素晴らしかったのですが、ディートフリートとの和解、とまではいかずともちょっと認めてくれたのはすごく嬉しかった……。弟大好きをこじらせすぎなんだけれど、そういうところがこの人らしい。
往復書簡が続く「親愛なる貴方と〜」は、うっかりギルベルトの妹さんの手紙に涙してしまった。ギルベルトのしてきたこと、無意識の行いが、巡り巡って彼らを救うんだな。
そしてヴァイオレットのそれも結実する「夢追い人と自動手記人形」もよかった。ラストシーンのやりとりも、とても可愛らしく、切なくて。キスされて動揺するヴァイオレットがどうしようも可愛かった。でもここから大変な気がするのでギルベルトは頑張ってほしい笑
本そのものも、視覚演出がされているページがあって、すごくよかったなあ。
素晴らしい物語でした。読めてよかった。本当にありがとうございました!
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Author:月子
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