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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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殺し屋組織のボスが急逝し、遺された顧客名簿「死者のリスト」争奪戦が勃発した。ありかを知るのはボスの息子・三也(4歳)だけ。朝比と哮は三也を懐柔するため、疑似家族として暮らすことに。しかし、若くして殺し屋業界に身を置いた彼らに「普通の生活」などわかるはずもなく…。子育てあるある&ご近所トラブルなど、殺し屋二人組はこのミッションをこなせるか!?
普通の生活は暗殺よりも難しい。(裏表紙より)

色々なものが欠けてしまった暗殺者、柳生と、豪快ながらどこか影のある我藤、天涯孤独の身となって方々から狙われる四歳の三也の、擬似家族もの。いやあ可愛い! すごくほっこり。子育てとご近所問題とに振り回される暗殺者たちに笑ったししんみりしたり、三人まとめて幸せになれ! と思ったり。
そつがないけれど埋められない空白を抱えてひねくれた美形暗殺者、柳生の内心が切なくて。命の塊みたいな幼児を抱いて、手に入れられなかったものを思ったものとは少し違う形で手に入れられたんじゃないかな、なんて。
くまさんねっとわーくには笑ってしまったけれど、きっとみんな最高の未来を手に入れられたんじゃないかな!
とても楽しかったです!
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ノベルジャパンで好評連載中の「五代ゆう&榊一郎の小説指南!?」が単行本化。
人気作家ふたりが語る内容は、小説家になりたい人や小説家がどんなことを考えているか知りたい人は必見!心構えから小説を書く段階まで、ふたりが実際に行なっている手法がわかるので、非常に実践的。さらには、本編で出たアイデアにしたがって書かれた描き下ろし小説も掲載されていて、超お得!
この小説を読むためだけでも買う価値アリの1冊です!!(Amazonより)

2007年のムック本。いま読んでも十分通じる、と思ったのは「金太郎飴」の話が出たところ。
連載されていた当時、ライトノベルは学園異能力バトルものがブームで新作は大抵これだった模様。王道ストーリーと人物設定をするとして、他作品との差別化といえば名前の変更だけじゃないか? と考える人が多かったよう。「王道ものを書いた」のか「金太郎飴になっている」と考えるのか、受け取る側の印象が異なる原因はどこにあるのか、という部分。五代先生と榊先生はこれを「作者が手を抜いているかいないか」と表現している。このストーリーと設定なら流れはこうだよね、と考えるとき、作者は、登場人物という役者が役になりきれるように思考しているか。
これなんだよなあと、昨今の様々なブームを眺めながら考えたのでした。
近色々勉強する機会があって改めて創作技術系の本を読むなどしているのですが、こういう本が以前よりもいまの方がずっとずっと理解できるのが不思議で。私自身がちゃんと自分の技術について自覚的になったってことなのかなあ、だったらもっと成長したいなあと思ったのでした。
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 両親を亡くし、独りぼっちで生きていた女子大生・鈴鹿涼音。彼女は家に伝わる遺品の剣を手にしたとき、千年の眠りについていた美しき鬼神と出会い、見出された。――そう、金色の瞳と緋色の狩衣をまとった鬼神・大獄丸に。
 涼音は強大な力をもつ彼とともに怪異を封じる使命を負うことに。当初は鬼神の存在に戸惑った涼音だが、自分を守ろうとする彼の姿に次第に心の傷を癒されていく。
 しかし、実は涼音こそが、鬼神を殺した乙女の生まれ変わりだと言われて……。千年越しに廻る運命の行き着く先とは――?(裏表紙より)

天涯孤独で、お金を稼ぐことに執着する農大生と、当初は首だけだった鬼、そこに現代らしい、陰陽寮の流れを汲む特殊捜査班とあやしの者、と単なる転生ものではなくお仕事ものの気配をわずかに漂わせるお話。続編ありきのいろいろが散りばめられているなあ。
寂しいのに寂しいって言えないでいる涼音が切なくてなあ……。大嶽丸は、彼は彼で細やかだっていうのはきっと人の世界のことをよく見ていたからだろうし。
そういう、寂しさを抱えて生きなきゃって思っている涼音と、まあ付き合ってやるかという大嶽丸のコンビは結構うまくいくんじゃないかって予感がある。まあ男前で度胸のある涼音と最強の鬼の大嶽丸が戦うところが見てみたーい! っていうだけの話なんですけれどもね!
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アイデアは思いつくというよりたどりつくもの。面白くて、美しくて、不思議であるための99の思考。(帯より)

いま読むからわかるようになった。そんな読書体験をもらった気がする。
ラーメンズの一人として活動していた小林賢太郎さんが、自らの活動の上で気をつけていることをまとめたもの。
薄くて、簡潔で、わかりやすくて、読んでいてすごく背筋がしゃんとしました。私がうすぼんやりとつかみかけていたものがここに全部書かれていて、心がけなきゃいけないことが全部詰まっている。これはすごい。これは絶対に大切にしよう。
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とある地方都市でSNSコミュニティ、『現代詩人卵の会』のオフ会が開かれた。九人の参加者は別れ際に、これからも創作を続け、十年後に再会する約束を交わした。しかし当日集まったのは五人で、残りが自殺などの不審死を遂げていた。生きることと詩作の両立に悩む僕は、彼らの死にまつわる謎を探り始める。創作に取り憑かれた人々の生きた軌跡を辿り、孤独な探偵が見た光景とは?(裏表紙より)

紅玉さんらしいテーマだなあと思いながら読んでいたんですが、最後にうえっ!? という謎解きが始まり、さらにもうひと展開あってひええーと思いながら読み終わりました。ああ、それは……それは……探らざるを得なかったんだな……ああ……。
十年後に集まった詩人たちだが、以前集まったはずの半分近くが死を遂げていた。創作者としての孤独や自尊心がぐちゃぐちゃしていて、亡くなった方にだいぶ心を傾けて読んでいたんですが、それがやがて不穏な「盗作疑惑」や「不審死」「他殺の可能性」の展開に至ると、心がどっちつかずになって、そこにあの「蓮見、敬一くん」ですよ。完全に黒子だった「僕」に一気に引き込まれてしまって、胸が引き絞られました。本当に、彼は知りたかったんだと思って。
すごかった。すごかったなあ……。
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北方領主の父を冤罪で亡くし、絶望に心が壊れた家族を人質にとられ、リディエは下級女官として王宮で働かされていた。そんなリディエのたったひとつの望みは平穏に任期を終えて故郷に帰ること。ところが「王女と王子の仲を取り持ち、世継ぎ誕生の後押しをせよ」との命令がくだる。婚姻関係が破綻している二人の仲を取り持てというのだ。「絶対に無理だわ」と思うリディエ。しかし家族とともに故郷に帰りたいという衝動には逆らえず、リディエの長い闘いがはじまる。それは、やがて国を揺るがす動乱へと繋がり、リディエ本人の運命も大きく変化させていく……。下級女官が駆け抜けた、壮大な王国年代記!(Amazonより)

内乱、流れる血の違いによるもので故郷から引き離された公女リディエ。政治における駒の一つとして命じられるままに動くリディエは、不遇の王子の立場を向上させようとしたことで、歴史に名を刻むまでの過酷な前半生を走り抜けることになる……という、女と政治を描くもの。喜咲さんの作品は歴史ものでも軽めの読み口なのが好きです。
しかし登場する男たちがだいぶ……だいぶあれで……。最終的にイアソンとウラドがいい側近になってくれましたが、ヴァシルを代表とするだいぶ問題のある男性が読んでいてきつかったなあ。情に流されなかったリディエとヴァシルの決着はかくあるべしと思いましたが、その後の彼女の心の傷を思うと、ちくしょー! という気持ち。またスキュイラも、女性だから多少穏やかに見ていられますがやっていることは男たちとそう変わらない酷いものだったりもするので、その辺りの容赦のなさにため息が出てしまう。
ただイアソンとウラドたち、彼女の味方となる男性たちが求婚して、断られてもそばにいて支えてくれたという描写はすごく嬉しかった。
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テロ集団『深淵派』を裏切り、逃亡を続ける元錬金術師カルヴァス。自らの過去を探るため、故郷である大都市《カサネ》に足を踏み入れた彼は、どこか飄然とした「騒がせ屋」の青年・オドと出会う。彼に導かれるように《カサネ》の地下に広がる迷宮へと足を踏み入れたカルヴァスの前に現れたのは、「地下迷宮の番人」と名乗る少女だった……。栗原ちひろが描き出す幻想絵巻——第2幕がここに開演。(裏表紙より)

創造と破壊と虚構と芸術とが入り混じるファンタジー。無茶苦茶で混沌としていて極彩色でなのに陰鬱で、読んでいてだいぶ酩酊しました(褒めています)。
この世界はすべて神が描いた絵である。この世に存在する画家は世界を創った者をうつしたもの。そうした場所のとある街で、一人の人間の語る虚構がすべてを変化させてしまうという危機。壮大。壮大だけれど、登場人物は軽薄で壊れているし崇高なものは何もない、それがすごくいい。
この物語の先は何も見えない、でも何かを信じていたいような終わり方がよかったなあ。こういう作品が読めるのはすごいことだな、と思いました。
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 横浜の外れに佇むWMUA・NITTOH美術館。ここで働く怠惰な学芸員・鷹栖晶のもうひとつの仕事は、悪魔を視認できる唯一の人間として、人の肉体を着た悪魔・音井を相棒に、悪魔と交渉すること。
 横浜をあげてのアートプロジェクトのための会議で、晶は植物と建築の共生を謳う建築家・新田と出会う。彼からは仄かに悪魔の気配がした。晶を気に入った新田は秘密を囁く——「僕は爆弾魔に狙われている」と。その言葉どおり、爆破事件が連続して起こっていた。爆弾の破片さえ見つからないという奇妙な事件が……。(裏表紙より)

1巻を読んだときとはまた違って、人と悪魔が絡んだ嫌な事件(褒めています)の話。読んでいてそわっと怖くなったんですが、これは人の人生が大きく変わって、その時点からどこにも行けない感じが怖かったのかも……。晶と音井の行動がやっとわずかに、本当にごくわずかに星嶋の時計の針を動かしたけれど……人間ってなんて無力なんだろうと途方に暮れてしまったんですよね。
ただ落ち着かない読後なだけあってものすごくお話は面白かった! この気持ちの理由を知りたくて、手元にあったら何度も同じところを読み返してしまう一冊になったと思います。
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“芝居”というキーワードが彼らを取り巻いていた。学園祭でヴァンツァーは舞台の主演を務め、ライジャには課外活動関連の出演依頼がきて、レティシアは大学のセミナーの仲間たちが企画した舞台で「かわいそうな孤児」の役を演じることに!?
一方、ジンジャーも全方位球形劇場のこけら落とし公演の無重力遊泳インストラクターにジャスミンとケリーを引っ張り出した。ジャスミンはルウとリィとシェラを誘い出し、演技のプロに意見を求めていたヴァンツァーとレティシア、ライジャも同行するというフルメンバーが集ったのだ。(裏表紙より)

シリーズなのにずいぶん雰囲気が違う表紙だなあと思ったら、茅田さんの指示だった模様。まあ黒髪美女の時点でヴァンツァーなんだろうなとわかってました!
中心人物はヴァンツァー。金銀黒天使と暗殺者、怪獣夫妻も登場。演劇関係なのでジンジャーがゲスト。そしてまた個性的なサブキャラが増えた……笑
学生演劇をやるだけのはずが、ヴァンツァーと相手役を務めるランディがずば抜けた演技の持ち主で……というのが今回のチート。度肝を抜かれる側の反応が少なめだったのが残念、という感想を抱くようになってきましたねこのシリーズ。毎回「!!!!?!?!??」という反応をする人たちを見るのが楽しくてさ!
あとがきに次はレティかなとあったので、次の巻も楽しみにしています。
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当事者へのインタビューをもとにした認知症を知る一冊。
字は大きく、カラー印刷、イラストつきで小難しいことは書いていない入門書という感じ。
様々な認知症の症状で「こういうことが起こる」がわかってなるほどなあと思いましたし、認知症と物忘れの違いもそうなのかと自分の中で気づきがありました。
何故そうなるのかわからない、を、もしかしたらこういう世界が広がっているんだろうか、と想像するためのきっかけになりそうだと思いました。
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Author:月子
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