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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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4049141647そこにはきっと、あなたを救う「ターン」がある。
「梶くんとは別れようと思う」学園祭の真っ最中、別れを告げようとしている橘ほたると、呼び出された梶くん。彼女と彼の視点が交差する恋の最後の15秒(「15秒のターン」)。
 ソシャゲという名の虚無にお金も時間も全てを投じた、チョコとあめめ。1LDKアパートで築いた女二人の確かな絆(「戦場にも朝が来る」)。
 大切なものを諦めて手放しそうになる時、自分史上最高の「ターン」を決める彼女達の鮮烈で切実な3編と、書き下ろし「この列車は楽園ゆき」「15年目の遠回り」2編収録。(裏表紙より)

アンソロジーや雑誌、同人誌に収録された短編の再録と書き下ろし二本を加えた一冊。
読んだときから泣きに泣いた「2Bの黒髪」を読んでまた泣くという。
そして書き下ろしの「この列車は楽園ゆき」。高校生のときに見えていた景色、感じていたもの。大人になって見えるもの。変わったように見えて変わらないものたち。「楽園」という言葉に全部詰まっている気がする。
茜子さんと高根くんの関係は大人にならなくちゃ形にできなかったものなんじゃないかとか、芽衣沙さんが当時からすごく注意深く周りを見ていて茜子さんを心配してそれを救えるのは高根くんだけなんじゃないかと行動していたこととか、そういう人の小さな思いの積み重ねでわっと泣いた。
胸をがんがんに殴られた後は、ちょっとほっこりする書き下ろしで読み終われたのもすごくよかった。
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ワケあり王太子殿下と結婚した貧乏伯爵令嬢リネット。やっと専属侍女もついた彼女が王太子妃業に慣れてきたある日、国王から観光地を作るという国家事業を夫婦で任されることに! 大きな仕事に張り切って予定地へと旅立ったのだけれど……。そこでは、はた迷惑な難問が待ち構えていて!? アイザック様のまねっこ集団が邪魔をしているって本当ですか? それでも、彼等を納得させて素敵な観光地を作ってみせます! ワケあり王太子殿下と貧乏令嬢の王宮ラブコメディ第9弾!!(裏表紙より)

にわか令嬢シリーズ完結巻。おめでとうございます! 王妃として自分らしく努力を重ねるリネットが大切な人や仲間たちとこれからも幸せになろうとしてくれるんだと思うとすごく嬉しい!
国内に観光地を作ろう! という話での全員集合、すごくお祭りっぽくて楽しかったです。王族組の仲の良さが面白かったなあ。アイザック、ソニア、ファビアン、リュカという大物が仲良くしているのを見るとほっこりするし、きっとしばらく平和なんだろうなあとも思えて安心しました。
そして最後の巻でやっぱり最高だと思ったのがレナルド。アイザックへの気持ちがわかって「お、お兄様ー!!」となってしまった。素敵な人と巡り合って幸せになってほしい……。
このシリーズは疲れているときに読んで、すごく楽しくて元気をたくさんもらえた作品だったので、最後なのは寂しいですけれどここまで読めて本当によかった。ありがとうございました!
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身分を隠して貴族家で臨時仕事をしている貧乏伯爵令嬢イリーナの元にある日、婚約話が持ち込まれた! 家のための結婚は仕方がないと諦めている彼女だが、譲れないものもある。それは、幼い頃から憧れ、「神様」と崇める次期公爵ミハエルの役に立つこと。結婚すれば彼のために動けないと思った彼女は、ミハエルの屋敷で働くために旅立った! 肝心の婚約者がミハエルだということを聞かずに……。婚約相手を知らずに婚約者の屋敷で働く少女と、婚約者として見向きもされずに四苦八苦する青年のすれ違いラブコメディ!(Amazonより)

貧乏ゆえに家族と領地のため臨時使用人の仕事をしているイリーナ。貴族の娘としての結婚に覚悟を持っている彼女は、憧れのミハエルの元で独身生活最後の自由を楽しもうと使用人になった。そんな彼女に気付いたミハエルが、何故婚約者がここにいるんだと驚愕していることを知らずに。
ヒーローを「神様」と信仰し、自らを「シスター」と称するヒロイン。神様とどうこうなんて恐れ多い、というイリーナと、いやいや普通の人間だしと困惑しながら振り回されて楽しそうなミハエルの超がつくすれ違いコメディ。
臨時使用人だからと控えめですがハイスペックなイリーナ。超絶美形だけれど人を驚かすことが好きで、幼少期に出会ったイリーナと婚約したいがために結構ストーカーをしているミハエル。無茶苦茶なんですけれど結構お似合いなのが笑っちゃう。
妹二人が兄にツッコミを入れるのもイリーナに接触するのもめちゃくちゃいい仕事をしていて楽しかった。今後はイリーナも入れて三人で話す機会も増えるんだろうなあと思うとにやにやしちゃう。女子たちがきゃっきゃしているところも楽しみです。
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伯爵令嬢でありながら王女の女官兼護衛をしているクリスティナは、ある理由から結婚する気がなかった。だが美貌の公爵アルベルトから熱烈に求婚され困惑する。断ろうとするも公爵はせめて私を知る機会をくれと縋りつき諦めない。「ただ私が君を愛することは許してほしい」嫌われたくないと言いながら彼女を欲して触れてくる熱い指。根負けし求婚を受け入れたクリスティナだが、アルベルトは結婚後も彼女を囲いこもうと必死で!?(Amazonより)

小国の姫として嫁いだ先で、歪んだ愛の果てに鳥籠の中で生き、娘を産んで亡くなった前世。今世で彼女は己の子孫である姫君の女官として、前世の後悔を取り戻すように筋力をつけ、歴史を愛でながら結婚する気もなく生きていた。けれど王もまた、現代に転生しており……。
かなり歪んでいるかと思いきや、不器用さを拗らせた転生夫は一生懸命に今世の妻を優しく愛そうとするという、微笑ましさ全開の転生もの。ただただ今回は嫌われたくないの一心で、いっそ哀れになってきた……笑
クリスティナは今世の方が生きるのが楽しそうで、読んでいてよかったなあと思います。成長する姿を見ることができなかった前世の愛娘のことを知れる展開、じんわりとよかったなあ。
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——それでも噂はひっそりと伝わった。超絶に美味しい料理を提供するが、その存在を口外できない不可思議なレストランのことだ。
三カ月の契約期間の終了が間近に迫るころには、口止めしていた「テオドール・ダナー」の評判はかなり広がっていた。しかしその名声は、料理長テオドールの誘拐(未遂か?)や、エレメンタル近代美術館収蔵品の強奪事件へと発展していく。
美味しいご飯とそれを食するに最もふさわしい空間を守るため、敢然と(余裕で?)立ち向かうルウ、リィ、シェラの三天使。連邦主席直属特殊部隊をも巻き込んで大がかりな課外活動が始まった。(裏表紙より)

金銀黒天使が比較的地味に事件を解決するエピソードでしたね!(その感想もどうなんだ)。いや本当に。この子どもたちはいったい……? と思われながら、あんまり劇的に怖がらせなかったなーなんて思いました。いつも恐ろしいくらい叩きのめすから……。
テオの料理を目的に善意の拐かしが発生したり、案の定「暁の天使」絡みの小悪党が出てきたりしましたが、万感だったのは最終日の慰労会。生産者の皆さんの反応を見て、こうした農業や畜産業や漁業といったことを生業にする人たちの誇りがどういうものか想像できたのがすごくよかった。
生き物や自然を相手に美味しいものや新鮮なものを提供する。そこに誇りや自信がないわけがないんですよね。美味しいと言ってもらえること、使いたいと申し出があること、それがきっとこの人たちの仕事のやりがいなんだなと思うと、いつもありがとうございますと言わずにはおれなかった。
最後にテオがデレたのが楽しかったなあ。こんな人でもやっぱり最初の賞賛は忘れられずに大事にしていたんだなと思うと微笑ましかったし、パラデューが嫉妬しているのも笑っちゃった。
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三カ月限定「テオドール・ダナー」シティ出張店は奇妙な店だ。すべての客に「食事したこと及び住所を公にしない」という誓約書を求め、提出しないと予約は取り消され入店を拒否されてしまう。
しかも、連邦主席直属の特殊部隊の手によって産みたて卵が他惑星から運びこまれ、人類の秘宝と呼ばれる名画『暁の天使』がエレメンタル近代美術館から極秘に運びこまれる。
このあり得ないレストランに、ルウは会話が破滅的な料理長テオの通訳兼支援としてほぼ常駐し、リィとシェラは週末に駆けつけて助手をこなしている。しかしおかしな店にふさわしく(?)、厄介な客と面倒な事件が次々と…。(裏表紙より)

6巻「テオの秘密のレストラン」の続き。
先見の明を持つ亡き妻アンナの手引きで、本店舗のレストランが改装作業中に、知人のオープン前のホテルで腕を振るうことになった料理の神様テオドール・ダナー。天才的な腕前が大物を引き寄せる。人だけでなく文化遺産までも……という黒天使のチート全開の巻です。電話一本で何でもできる人脈すごすぎる。
料理に関する感想と「暁の天使」への動揺が大袈裟で楽しい。いや決して大袈裟ではないんですけれども、結局黙らざるをえないのが、みんな懲りないなあと面白くて。
そして最後の最後でやっぱり出ました怪獣夫婦。でもなんか夫婦側の話を読んだような気がするな……と思ったら『女王と海賊の披露宴』の話だったか。読み返したくなっちゃった。
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怪異が視えるだけで祓えない半端霊能者の浅井行。芸術大学進学のため引っ越したアパートで、美しい先輩の瀬凪ほのかと出会う。だがその夜から不穏な電話が鳴り響き…。行の異変に気付いたほのかは、幽霊と共存する「怪異のやり過ごし」を提案するが? 顔が浮かぶ壁、小さな手で奏でる姿なきピアニスト、7人目の怪。行とほのかはどうやり過ごす? 青春ホラーミステリー!!(裏表紙より)

視えるけれどそれだけ、という一般人の小説家志望の芸大生と、怪異を好む風変わりな美人の先輩、同じように少々曲者たちが集う日常+ホラーもの。
芸大は、なんか、いるよね……などと思いながら面白く読んでいたんですが、最後の山の怪異はめっっっっっちゃくちゃ非日常で怖かった。このタイプの話、一昔前の少女漫画でもよく見たものすごく祟る系のやつで、懐かしさと合わせて怖くてぞくぞくした。お地蔵さんはだめだ。強すぎて怖い。同時に人間が怖い。
最後のエピソードに普通にやべーやつらが集まってきたのが楽しかったので、もっといろいろな話を見てみたいなあ。ケイ先輩がなんか好きな感じなのでもうちょっと見たい。演劇もそうだし礼儀やしきたりでスイッチを切り替えたり場に入ったりする世界の話が好きなんだなあと思ったので。
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リィとシェラのバイト先であり、ルウとシェラがその腕前に驚嘆する料理人テオの店「テオドール・ダナー」。ここが、店の誰も知らないうちにしばらく休業に入り、しかも、その休業期間中は別の場所でなぜかひっそりと営業するらしい???
最大の問題は、料理以外がすべて壊滅的に不自由な店主の存在である。テオの息子ヨハンは早々に意思疎通を諦め、あの父と会話が成立する奇跡的な人物を呼び寄せるという荒技を発揮させる。もちろん、かのリィ、シェラ、ルウがこんな楽しそうなことに参加しないわけはなく……。
かくして、期間限定の秘密のレストランが開店する!(裏表紙より)

デル戦を読んだら天使が読みたくなった。
料理以外は壊滅的な人物であるテオドールとレストラン関係者が、再び預言者のような亡き妻アンナの指示で、店の建て替えの間、別のところで腕を振るう。
料理の神様に振り回される人たちの叫びが本当に面白い。あと消えるホットドッグは笑った。ないんだけど、って食べたんでしょ爆笑。口絵、どういう意味かと思ったらそれかあ笑
一冊で終わりませんでした、前後編ですとあとがきにありましたが、その後編も前後編なんだよなあ。怪獣夫婦も出てくるかな?
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リィは再び訪れるはずのないデルフィニアの地に降り立った——『紅蓮の夢』で語られたのは王国の圧倒的危機を覆した戦女神の活躍。勝利の後、リィはコーラルに五日間だけ滞在した。戦場から帰還した大切な人を出迎える”残された人々”を中心に、その短くも濃密な日々が綴られた連作短編集。(裏表紙より)

再読。以前は版が違うもので読みました。
再びデルフィニアに降臨したリィ、シェラ、ルウと、レティシア、ヴァンツァーがかつての世界を垣間見るボーナストラック的番外編。デル戦の主要人物たちのお子様たちが大きくなっていて、当時のことを知らずに動揺したりなんだりするのが見ていて楽しい。
やっぱり好きなのはシャルロッテ王女とルウのやりとり。かわいい。素敵。
ポーラの戴冠式は何度読んでも幸せなため息。ポーラはもちろんウォルやデルフィニアの人たちが多くの人に愛される人柄だからこそ、この戴冠式になるんだよなあ。
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「俺は、多分、なんだって、視える」
「僕は、大体のものは、つくれますから」
皮肉屋の青年・叶義は幼い頃、あやかしの神隠しに遭って以来、いかなるものも"視えないものはない"という。
妖しい美貌を持つ飴細工師・牡丹はその手で"つくれないものはない"という――。
二人の青年が営むは、世にも不思議な妖怪飴屋。奇妙な縁に惹かれた彼らは、祭り囃子の響く神社で今宵も妖怪飴をつくりだす。
人と寄り添うあやかしの、形なき姿を象るために。あやしうつくし、あやかし飴屋の神隠し。(Amazonより)

妖怪飴屋を営む叶義と牡丹。謎めいた容貌の牡丹だが、彼を美しいと思える人間にはあやかしが近くにいるという不思議な特性を発揮する。そして叶義もまた、かつてあやかしとの接点を持ち、あるあやかしを探し続けていた。
少しだけ人生が壊れてしまった二人の青年の結びつきが儚くて、切なくて。面倒を見ていたはずの牡丹が、実は根っこの部分で叶義を支えているという関係性はコンビものとして最高の関係性だと思います!!!
あやかしが絡むエピソードはちょっとひりつくものがあって好きです。蜜香の話に絡めた叶義の「持つ者と持たざる者」の視点は、紅玉さんが描く作品だなあという雰囲気があって、やっぱり好きだ。
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Author:月子
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