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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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美貌の青年・藍沢結人は、ひとつの街ではひとつの恋しかしないと決めていた。なぜなら、恋をした相手の首に縄をかけ吊るすことを最大の愛情表現だと考えているから。このあかつき町でも、ひとりの劇団員の女性を自殺にみせかけて吊るしたので、別の街へ移ろうと考え…? 連続殺人者と犯罪被害者家族たちが入り乱れ、誰もが傷つけ、傷つけられる復讐の因果が回り始める!
罪が罪を生み、復讐は流転する。(裏表紙より)

藍沢が好きになるのは一つのことに情熱を向ける創作者が多い。この街でも劇団員の女性を愛し、睡眠薬を飲ませて首を吊るして殺した。だが財布をうっかり落としたことで、その拾い主の夕真に接近する。夕真は脚本家で、藍沢が殺した女性を脚本の変更で降板させてしまったという繋がりがあった。脚本に打ち込む夕真に藍沢は惹かれ。
好きになると殺しちゃうサイコパスの話、と思いきや物語は中盤から思いもよらない方向へ向かう。誰かに殺された人の被害者たちが協力し合って復讐を果たす会員制コミュニティサイトで繋がった人たちが藍沢や夕真に近付いてくるという、やばい人たちに復讐者たちが迫るびっくりな展開。
後半は種明かしからの怒涛の展開なんですが、夕真の設定はちょっと都合がよくてそこまで盛るー!? という気持ちに。そして最後の最後に、えええ? という真実も明かされて、最後はちょっと置いていかれたような気がしました……。前半が心理的にもはらはらさせられる感じだったので後半の勢いについていけなかったんですが、こういう作品がオレンジ文庫で出たのはすごいなあと思いました。
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左遷された軍人ウリセスは、嫁レーア、家出してきた妹ジャンナとともに、ゆっくりと田舎の生活に馴染み始めていた。そこへ舞い込んだ、部下エルメーテとジャンナを巡る騒動。静かな日々が、にわかに騒がしくなっていく——(帯より)

強面の最強軍人ウリセスと、生まれも育ちも田舎で純朴ながら芯に強さを秘めたヴァレーリア、ぎこちないながらも夫婦になっていく二人の物語、第二巻。
これを読むと、家族になるって難しいなあと思うと同時に、微笑ましいなあという気持ちになります。お互いの大事なものを理解し、心を尊重し、一緒に生きるってとてもとても難しい。血の繋がりがあるからうまくいくわけでもないけれど、いろんな縁が繋がっていって主役夫妻以外の人たちの世界も広がるのが読んでいてすごく楽しい。
今回は以前敵対した相手と再び剣を交える展開があり、そう遠くないうちにウリセスが都のごたごたに巻き込まれそうな気配を感じました。でも乗り越えられるって信じてるよ!
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ワケあり王太子殿下と結婚した貧乏伯爵令嬢リネット。彼女が新米王太子妃として四苦八苦していたある日、隣国の王女ソニアが立太子するという知らせが届き、喜んでいたのだけれど……。新婚旅行も兼ねて向かった先で、王女が開催する大お見合い会に審査員として参加することになってしまって!? お見合いなのに特技の披露って、どういうこと? でもこうなったら、新婚旅行を全うするためにお見合い会を乗り切ります! ワケあり王太子殿下と貧乏令嬢の王宮ラブコメディ第7弾!(裏表紙より)

新米王太子妃として頑張るリネットが、アイザックと庭を散歩するシーンにぐっときました。ほら、一巻だと令嬢教育の最中でがちがちだったし、アイザックは無自覚だったし! 二人並んで自然と歩けるくらいの時間が流れて、想いが育ったんだなあと思うと感慨深かった。
今回は他国への公務。普段着で城下町デートする二人の可愛いこと可愛いこと。ピンナップの料理美味しそう!
そしてそんな仲のいい二人だからこそのすれ違い。こういう、守られるだけじゃないと怒るシーンはいまの作品じゃないとなかなか見られない気がします。相談しろやー! と怒る対象はヒロインだけじゃないんですよね。
今回はエルヴェシウスから新キャラ登場。次は魔法大国がらみかな。個人的にレナルドおにいさまの結婚のあれやこれやが読みたいです!
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誰にでも固有の人生があり、犯した罪はその生活の中から生まれる
裁判所では今日も、たくさんの事件が裁かれている。健全なビジネスマン生活を営む人からしてみたら、別世界の出来事のように感じられるかもしれない。でも、被告人席に座る彼らも、少し前まではあなたと同じ側にいて、ふとした邪神や油断、運命の悪戯によって犯罪に手を染めた人たちだとしたら……。「現在は無職」の被告人たちが起こした、悲喜こもごもの事件と、法廷で垣間見た話術や駆け引き
めくるめくビジネスマン裁判の世界へようこそ!
「まえがき」より(カバー折り返しより)

主に会社員の犯罪の裁判を傍聴した記録。裁判内容という前置きがあって、被告人の観察やその心理を探る後半パートが興味深くて面白かった。弁護人の説得力のある弁論や、被告人の反省を自分の言葉で語らせる手腕の話も面白かったなあ。それに前科のついた人間の生活の面倒を見ながら更生を見守ろうとする証人や、罪を償っても再就職が難しい人たちに向けた就職支援雑誌があることが知れたのが収穫でした。そういうケア、大事だと思います。
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よちよち文藝部、近代日本文学の次は世界文学! 聞いたことはあるけれど読んだことはない、なんて場合が多い名作を、ギャグを交えて紹介するコミックエッセイ。

日本文学でちゃんと読んだことのないものがあるなら、世界文学ならもっととっつきづらい……というものを、久世さんの身近な感想とともに紹介してくれています。相変わらず正直な感想で、いまさらながら面白かったという作品は、ほうほうならば読んでみようかなという気にさせてくれる。
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日本文学・文豪の旧きをテキトーに温ね、新しきを知ったかぶる……日本文学とその著者のエピソードなどの一部を身近な形で紹介するコミックエッセイ。

日本文学がちょっと苦手な人も親しみを持つことができる、気がするコミックエッセイ。わからないものは「わからん!」というし、理解できないときは「わからん!!」というし、ととても正直で楽しい。
『細雪』は結局読めていないんですが、そういうフェチズム(?)要素があるのか……と気になりつつもちょっと退いてしまいました……。確かめたいような、知らないままでいいような。
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ヴィクトリア朝ロンドンで知らぬ人はいない心霊マニア、その名も“幽霊男爵”エリオット。今夜も死者のベルに誘われて墓地に足を踏み入れるのだが、そこにいたのは10年前にエリオットが恋した女性で……。幽霊男爵のもとにもクリスマスはやってくる。過去という名の亡霊を連れて——。若き日のエリオットと助手コニーに迫る、ゴシック・ミステリー待望の第2弾!!
僕は、あのひとの、奥さんを殺しました!!(裏表紙より)

エリオットと初恋の君の幽霊の謎を追う「初恋の君は棺桶のベルを鳴らす」。
精神科医とその弟と出会ったエリオット。弟は魔法殺人の犯人だという「最新式魔法による殺人」。
行方不明だという従姉妹アレクサンドラの消息を訪ねたエリオットたちが見たのは、異国の地で神と呼ばれたものたちの存在の証で。「方舟の切符は売り切れ」。
思い悩んでいる様子のエリオットに何かしたいと、コニーは周りの者たちからヒントをもらい、クリスマス怪談を仕入れるが。「魔女の家にもクリスマスは来る」。
今回も19世紀イギリスらしい、オカルトや怪奇や科学が入り混じるミステリー。栗原さんは混沌とした時代を活き活きと書くのがお上手だなあ。ちょっと物悲しさを感じられるところも含めて大好きだ。
コニーが主人公となる「魔女の家にもクリスマスは来る」がほろっとしたなあ。エリオットのために何かしたいと思ってくれたんだよな。クリスマスは家族が集まるものなので、この日一緒に過ごした人たちはきっとエリオットにとって大事な人たちばかり。そう思うと、物悲しさもちょっと和らいだ。
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 日々の生活に疲れ、働く意味を見失ってしまった綾瀬葵は、ある日、紅葉の美しい坂の途中にある小さな店にふらりと立ち寄った。この「紅葉坂萬年堂」は、筆記具を専門に扱う店で、年若い店主の宗方志貴はペンの知識が豊富な人物。彼から手ほどきを受けるうちに万年筆の世界に魅せられた葵は、店のスタッフに加わる決心をする。
「もし、あなたがいまの生活を変えたいとお思いなら、この万年筆は、きっとあなたのお役に立ちますよ」
 新米店員として奮闘する葵のもとには、今日もさまざまな思いを抱えたお客様がやってくるのだが……。(裏表紙より)

かく言う私も、万年筆は扱いづらい文房具でなかなか……と思っていたくち。でも最近、ちょっと思い立ってリーズナブルなものを使ってみたら、すごく楽しくて、ただいま勉強中です。
そんな、万年筆ビギナーを応援してくれるような作品。裏表紙のあらすじだと謎解きもの、日常の事件を解決するものという雰囲気ですが、どちらかというと万年筆の魅力、それを手に取る人たちのことを描写した、お仕事ものという感じ。ひたすら万年筆の話をして、万年筆が大好きで不器用な店長・宗方と葵のじれじれな交流が微笑ましい。万年筆を販売する人は、きっとみんなこういう人たちなのかなあ、と想像するとほっこりしますね。不器用だけれど愛しいものへの思いは強く、お客さんに好きになってもらいたいと願っている人たち。
葵が恩人の正体を知ることができるのか、気になるので続きが読みたいなあ!
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『僕の職業は『声優』です。僕が「声優になろう」と心に決めたのは。皆さんと同じ14歳のときでした。この本を通じて「夢を持つこと」、それによって「人生の見方が変わる可能性がある」ということを知っていただけたら幸いです。』(カバー折り返しより)

14歳の世渡り術シリーズ。声優の梶裕貴さんが、自分が声優になるまでの話をざっくり書かれておられます。
夢を持ち、夢を叶えた後それをどのように続けていくか、という希望を語る内容なので、苦労話をしてもしょうがないという感じなんでしょうが、これまでいくつかの書籍で声優さんたちがどのように頑張ってきたかというのを読んできたので、梶さんも相当努力なさったんだろうなあ、と想像できて。
プロとして「自分がいま何を必要とされてここにいるのか」、オーダーに対して相手が何を伝えようとし、自分はそれにどう向き合ってどのように行動するのか、という言葉はすごく響きました。うん、そうだよなあって。求められたとき好きなことができれば理想だけれど、向こうが「こういうことをしてほしい」というのを汲み取って、自分の表現を加えて提出するって、プロとしての心構えですね。
また音響監督の三間雅文さんが、自分の立場から見た梶裕貴さん、声優の仕事について語っているのが印象的でした。こういう屋台骨を支えている人たちの声、もっと読んでみたいなあ。
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キングジムは、アッと驚くような独創的な商品開発に挑戦し続けています。その傍らでひっそりと開設したのが、私が担当するキングジムの公式ツイッター公式アカウント(@kingjim)です。本書は、不器用ながらも、ありったけの勇気を振り絞って続けてきたツイッター運営の10年の軌跡をお伝えします。(カバー折り返しより)

企業アカウントで好感度が高いのは、というと恐らくキングジムも上がってくるのだと思うのですが、その中の人が、どのようなきっかけでアカウントを始め、ツイートを工夫してきたか。また企業にどのような形で還元できたのか、という話をまとめたもの。
すごく面白くて、広報の仕事に対する中の人の意識の高さが眩しくて、勉強になりました。何故あんなに見ていて楽しいのか、面白いなあと感じるのか、というわけが理解できて、内輪だけで楽しまないとか地道にかつ楽しんでツイートするなど、心がけて実践していこうと思いました。
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Author:月子
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