読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
近付く春。ローゼマインに下町組との別れを悲しんでいる暇はなかった。貴族院の一年生が終わり、やることはてんこ盛り。
ルッツと約束した本を増やすことはもちろん、春を寿ぐ宴ではエーレンフェストの政略として、ヴィルフリートとの婚約を発表。上位領地への対抗策を次々に繰り出す。
神官長との魔術具のインク作り、直轄地を魔力で満たす祈念式、ハルデンツェルでは図らずも古い儀式を蘇らせることに……。領地の発展を目指し、下町の大規模な整備まで実施する中、他領の暗躍も活発になっていく。
雪解けに祝福を! 領地に繁栄を! 春の訪れに華やぐビブリア・ファンタジー!
書き下ろしSS×2本、椎名優描き下ろし「四コマ漫画」収録!(カバー折り返しより)
引き続きエーレンフェストでの話。婚約発表と春を呼ぶ儀式などの行事を経て、次なるお話への準備段階という印象。いろんな人があちこちで気づきを得たり、鍛えられたりしていて、貴族院の次の年度がとても楽しみ。
しかしこの巻、わりと平穏なので今後にやってくるであろう波が怖いな……。
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久し振りに神殿へ帰還したローゼマインは神官長らと共に、神殿長としての仕事に明け暮れていた。奉納式や印刷業関連、数多くの面会、書類業務など、日々は慌ただしく過ぎていく。
季節は冬の終わりへ。ローゼマインの周辺は変化が止まらない。早くも一年生が終わろうとする貴族院では、全領地を集めたお茶会を開催する必要に迫られ、最終学年の領主候補生や側近が卒業式を迎える。領地の繁栄のため、自身の婚約話まで浮上。そして、何より懸案だった、下町の面々との別れが近づく……。
見果てぬ夢への「約束」を胸に、立ち止まってはいられないビブリア・ファンタジー!
書き下ろしSS×2本、椎名優描き下ろし「四コマ漫画」収録!(カバー折り返しより)
貴族院に行っている間に後回しになっていた事項の片付けの巻、と思っていたら最後の方に胸にくる話が待っていた。
そうかあ、ついに下町の面々とお別れか……。この世界の価値観だとそういつまでも近しくいられるわけがないと思っていたけれど。ルッツがちゃんと悲しんでくれて、トゥーリやベンノたちが何をするかちゃんと考えていてくれる、その違いにほっとしたし、これからも巡り巡ってローゼマインを助けてくれるって信じている。
幼なじみの高遠原櫂から急に呼び出された時計紡は、おメダイを渡される。「今朝、おまえに渡さなきゃいけないんだ」それが唯一の違和感、いつも通りみたいな朝。櫂の妹、暖と戯れ笑いながら登校したのに、暖は死んだ——。屋上から落ちたのだ。受け入れ難い思いで願った紡は……!? 運命の朝は繰り返される。死ぬ未来を死なない未来に変えたいなら。奇跡の恋物語!
生には死を。死には生を。……"愛してる"(裏表紙より)
女子高生のループもの。友人が飛び降り、助けを願った紡は気付けばその日の朝に戻っていた。繰り返される世界で死ぬ人間はいつも違う。犯人は誰だ。そしてその動機は。
ループものの悲惨さよりも少女漫画っぽさが際立っているような、主人公が周囲を信頼し、それに周りが答えてくれる展開がなんだかとても心地いい。人智の及ばない存在に好かれたりするところも主人公らしい。実際「私ループしてる」と言われたら結構みんなこういう反応をしてくれるのかなあ、などとちょっと考えて、ふふっとなりました。
異能の要素は必要なのかな? と思いながら読み進めていたんですが、最後のためだったのかと納得。ハッピーエンドで終わってよかった。
——毎年、高校野球ではユニフォームを着たまま、ベンチではなく、応援席で叫び続ける野球部員がたくさんいます。彼らは、努力をしなかったのか。練習に手を抜いたのか。そんなことはないはずです。彼らも死に物狂いの努力をしたはずです。でも、力が及ばないことは普通にあるのです。(本文より)(カバー折り返しより)
人生相談の二冊目。深刻な悩みもあるんですが、回答が、なんだか優しくて清々しい。そうだよね、そうだったらいいなあ、という言葉だと思います。
中でも相談2「隠居後、孤独で寂しくてたまらず、風呂に入っていると涙が出てきます」や相談26「夫は世の中全てに対して文句ばかり。最近は限界を感じています」が、身近な人に当てはまるものがあって何度も読みました。
相談内容は他にも、恋愛、いじめ、家族とどこにでもある、当事者にとっては苦しいもの、誰に相談すればいいのかわからないものが多く、それにちゃんと真摯に回答してくれる鴻上さんの存在にほっとさせられるなあ……などと思いながら読んでいました。
貴族院に入学したローゼマインは図書館に通いたい一心で、勉強に試験に大奮闘を続けていた。が、貴族の常識を知らない振る舞いに、側近や教師たちからも心配の声が高まっていく。
そんな折、魔術具のシュバルツ達を巡り、大領地ダンケルフェルガーの学生と衝突が勃発! 騎士見習い達の模擬戦「宝盗りディッター」で勝負することに。
おまけに領地関係に配慮せず、他の領主候補生から秘密の相談を受けたり、王子の恋の相談にまで乗ったりと……。ローゼマインの奔放さにエーレンフェストで待つ保護者達は頭を抱えるのだった。
図書館を守るためには手段を選んでいられません! 騒動続きで大賑わいのビブリア・ファンタジー!
書き下ろしSS×2本、椎名優描き下ろし「四コマ漫画」収録!(カバー折り返しより)
シュヴァルツとヴァイスを巡って他領地と試合。有力領地の姫と王子の恋。側仕えから脱落者が出るなど、派手すぎるわけじゃないんだけど賑やかだよなあ、の二巻。保護者たちの気持ちになるとお疲れ様ですとしか言えなくなる。
ローゼマインがかなり自分の言動の危うさを感じているのでその辺りで何か起こりそうというのと、この巻では控えめなアーレンスバッハ勢が何を仕掛けてくるか怖いなあ。ダンケルフェルガーと試合して課題も見えたことだし、エーレンフェストには頑張ってもらいたい。
約二年間の眠りから目覚めたローゼマイン。周囲の変化は大きく、浦島太郎状態に不安がいっぱい。けれど、休む間もなく、貴族になるための学校「貴族院」へ入学する。
そこは魔力の扱いや魔術具の調合を教えられ、領主候補生は領主として領地を治めるための魔術を学ぶ場。個性的な教師や他領の子供達と一緒に寮生活をしながら、成長を目指す————はずが、院内に大型図書館があるとわかって大変。王族も領主候補生もほぼ眼中になく、ローゼマインは図書館へ突き進むのだった!
本を読むためには手段を選んでいられません! 学園を舞台に繰り広げられる、ビブリア・ファンタジー新章開幕!
書き下ろしSS×2本、椎名優描き下ろし「四コマ漫画」、「第2回人気キャラクター投票結果」収録!(カバー折り返しより)
二年間の浦島太郎後、ローゼマインは貴族の子どもたちが集まる貴族院に入学する。ここでもマイン節が炸裂し、エーレンフェストの子どもたちの基礎学力を上げたり、ローゼマインが規格外であることが先生方に知れ渡ったり、ちょっと不穏な人たちがいたりと、新章開幕の第一巻にふさわしい内容。まだ何が起こるかわからないけれど、側仕え周りでごたごたしそうだなあ。
大きくなったルッツとギル、トゥーリにはわーとなりました。特にギル、とってもいい若者に育ったな! 撫でてもらう歳じゃないって言えることがローゼマインの愛情を感じて嬉しかった。撫でてもらわなくていいくらい満たされて大きくなったってことだからね。
月刊誌「一冊の本」およびニュースサイト「AERA dot.」に2018年9月から2019年4月までに掲載されたものを一部修正し、新規原稿を加えたもの。
話題になっていたのでネットでいくつか読んだ覚えがあるものもあります。こうしてまとめて読んでみると、そのすべてが当たり前のことなのに、そう言ってほしかったんだと思うことがちゃんと書いてあることに感動します。
すごいなと思ったのは帰国子女の娘さんが個性的な服を着ていることで浮いているという相談。この世界の理屈がわかりやすい言葉で説明していて、そう、そうなんだよ……と何度も頷いた。戦うことも手段なんだけれど、うまく流して、その育っている心や感情を潰されないように大人になるのはどうか、っていう回答で、これもまたうんうんと思って読んでいました。
あと個人的にそうなのか! と思ったのが、家族がよその国の人に対してヘイト発言をするという相談。何故そんな発言をするのかというのを鴻上さんが考えてくれているんですが、そうなのか、そうかもしれないな、ということが書いてあって。少し悩みが軽くなった気がしました。
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった。
彼は手段を選ばず、手間を惜しまずゴブリンだけを退治していく。そんな彼に振り回される女神官、感謝する受付嬢、彼を待つ幼馴染の牛飼娘。そんな中、彼の噂を聞き、森人(エルフ)の少女が依頼に現れた――。
圧倒的人気のWeb作品が、ついに書籍化! 蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー、開幕!(Amazonより)
アニメは視聴済み。ふと気になって原作を読んでみました。1巻は牧場を守るところまで。
一文が短いので読みやすく人気が出るのも頷ける。ゴブリン「だけ」を殺し続ける冒険者がやがて周囲に認められている立身出世的な展開は王道ながらもやっぱり面白い。あとやっぱりハーレムっぽく女性が集まってくるところも。
グロ系の描写もあるので読むのは人を選びそうですが、面白かったです。
英国侯爵家に勤める若きフットマン・パリスは、容姿端麗、冷静沈着。“一度聞いたことは忘れない”記憶力を持ち、敬愛する一家に仕えていた。ある日、夫妻と老執事の海外赴任が決まりパリスは執事に大抜擢。留守を預かることになったのだが……残されたのは結婚適齢期にありながら、自由気ままに振る舞う3兄妹。さらには一癖も二癖もある客人が邸に集い―—? 本格執事物語、華麗に開幕!(裏表紙より)
ヴィクトリア女王が即位して間もない時代。インドに赴任することになった侯爵夫妻と老執事。フットマンだったパリスは若いながらも、侯爵邸の執事となった。残された若い三人の兄妹と、記憶が過去へ戻ってしまう大奥様、使用人や、客人たちをまとめて、邸を滞りなくしておかねばならない。パリスの奮闘が始まった。
冷静沈着で時には皮肉を言い、頭のいいパリスなので、何事も問題なく進んでいきます。この話はすごく人が多い! 見えないところにも大量に、使用人を始めとした人間がいるので、大変だ。物語は社交界ではなく、邸の中だけで起こり、終わります。家を運用していくのは大変だ……とパリスの苦労を思う。
一番可愛いのは、サリーフィールド侯爵邸のわんちゃん、ラディッシュです。本当に可愛い。可愛すぎる。カバーをぺろっとめくると、いるんですよー! ビーズログで表紙印刷してる本って初めて見るんですけれど、他にもあるのかな。