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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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ジハード〈6〉主よ一握りの憐れみを
ヴァレリーとアリエノールの婚姻による共同統治はつかのまの平和をもたらした。勢力の微妙な均衡の中、仲間たちと別れ、ヤーファで過ごすヴァレリー。しかし要衝アスカロンの支配をめぐって、和平は決裂しつつあった。両陣営の内部で続発する不穏な動き。多くの仲間の死……。そしてついにヴァレリーとエルシードの運命を賭けた最後の戦いが始まる。傑作歴史エンタテイメント、感動の大団円。(裏表紙より)

最終巻。
途中の巻から、現在の文章から過去の事を述べる文に入る事があって、時系列が上手く整理できずに混乱する事がよくあった。
アリエノールが穏やかになっていて、これが彼女本来の姿なのかと思った。マリアンは違うようだったけれど、アリエノールはヴァレリーに対して娘のようであるのが本来の姿ではないのだろうかと私は思う。
彼女が行けと言った時、戻ってきたヴァレリーの愚かさは美しかったと思う。
あとでwikiで調べてみたんだが、西洋人のアル=アーディルは空想上の人物らしい。本当はサラディンの子どもにアーディルがいるみたい。アーディルの子どもがアル=カーミル。スルタンになる。ということで、この「ジハード」のヴァレリーはエルシードと結婚して王位を継ぐと思われる。
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ジハード 5 集結の聖都 (集英社文庫)
1191年の末、獅子心王リチャードの軍勢はついに聖都イェルサレムに迫った。おりあしくサラディンが病に倒れ、イスラム陣営は混迷を極める。ラスカリスとルイセを失い、失意のヴァレリーに、今や十字軍側の参謀となった『蒼狼』ことキヤトが牙をむく。果たしてこの都を守り抜くことが出来るのか? そして、和平のために、ある「政略」が進行する……。ヴァレリーたちの運命は? 怒濤の第五弾。

シャラザードの本心というべき、心の内面が描かれる。病的な執着。彼女の事が描かれるのが少し意外だった。シャラザードはヴァレリーとエルシードを迎える側であり、それ以上の何者でもないと思っていたから。だがそれだと、五、六巻で強く描かれようとする、ヴァレリーとイエス・キリストを重ねる手法が生きなくなるんだろうか。
ヒロインの記憶喪失(幼児退行?)という美味しい要素があるのに、あんまりライトノベル的盛り上がりがないなと思ったり。もうちょっとヴァレリーとなんやかんやあっても良かったんじゃないかな。
ジハード 4 神なき瞳に宿る焔 (集英社文庫)
アスカロンの戦いの後、聖都イェルサレムに迫ったリチャード獅子心王が突然、半年間の休戦を求めてきた。和戦を巡って、イスラム陣営が混乱するなか、王者サラディンの意を受け、和平交渉の使者としてヴァレリーは敵地へと赴くことになった。膠着状態に陥った局面を打開することができるのか。果てしない戦いに救いはあるのか。しかし、ついに思わぬ犠牲が……。佳境に突入する第四弾。(裏表紙より)

視点が神だからか、出て来るキャラにすぐ死亡フラグが立つのはちょっと悲しい。もうちょっと引っ張っても良いのではないかな。
ヴァレリーが預けていった手紙。作戦ばかりかと思いきや、「いまのきみが、私は好きだよ」なんて反則。エルシードが叫ぶ「世には醜しかないのか!」の叫びが痛いのに、ヴァレリーは一番彼女をよく分かっている。
第十話で、書き出しがラスカリスで死亡フラグ立ちまくり。はっきりと書かれていて辛い。
ウィルフレッドが案外可愛い性格をしていることが判明する。ここから先は、ヴァレリーとエルシードの下につくので、凛々しいところはもうないかな、と思う。
女性が少ないので潤いがなくて、でも家族のほのぼのを見るとすごく和む。
ラスカリスの死。そんな死に方はひどい、と思った。彼は戦場でヴァレリーを逃がす為に刃を受けるような人だったのに。その影響でルイセはヴァレリーを射て、もう戻れない事を知って、自ら命を絶つ。ひどすぎる。ヴァレリーの叫びが痛い。
ジハード 3 氷雪燃え立つアスカロン (集英社文庫)
十字軍支配下のアッカからラスカリスとルイセによって救出されたヴァレリー。だが、その傷も癒えぬうちに、裏切り者という疑いを晴らし、イスラム軍の信頼を回復するために、次なる主戦場アスカロンをめざす。戦う相手は、リチャード王から主将として派遣された英雄アイヴァンホー。果たしてヴァレリーに勝機はあるのか? そしてついに、戦いの火蓋は切って落とされた。傑作シリーズ第三弾。(裏表紙より)

皇太子アル=アフダルがちょい役なのに良いキャラ。ヴァレリーの、周りへ及ぼす影響という特性を、よく表された人物だと思う。何より才を隠しているのが恰好良い。
ここでヴァレリーの出自が明らかに。ビザンツ帝国のマヌエル一世のの庶子。けれどマヌエル一世は非公式に帝位を与えていたらしく、姉が殺された時にはすでに皇帝だったようだ。
エルシードとの再会。ちょっと無茶だが、エルシードらしいとも言える。史実はどうなっていたのだろうか。
この巻のラストでは、ベレンガリアによって、戦いの形が明らかにされる。エルシードとリチャード、ヴァレリーとベレンガリア。ただここの会話って、そんな会話をしている暇や場所があったのだろうか、と違和感があった。
ジハード 2 こぼれゆく者のヤーファ (集英社文庫)
1191年初秋。アッカを占領した第三次十字軍は聖都イェルサレムを目指して、イスラム世界を蹂躙しつつ進軍を続けていた。そして、要衝の城市ヤーファをめぐって両軍は激突し、ついにリチャード獅子心王の軍勢が王者サラディン本隊に肉迫する。サラディン危うし——。このイスラム軍の危機を回避すべく、ヴァレリーは捨て身の作戦に打って出るのだが……。手に汗握る超大型歴史エンタテインメイト第二弾。(裏表紙より)

リチャードの妹ジョアンナ・アリエノール登場。歴史ファンタジーということ、アリエノールはヴァレリーと将来一時期結婚するらしい。視点が天からということで、未来がちらりと予告される書き方がされている。
モンテフェラート侯コンラードがヴァレリーの兄である事が明らかになるが、まだまだ謎がある感じがする。
アル=カーミルが好きだ。冷徹でありながら、自我に目覚めて、エルシードに向けて怒りを向けるシーンは格好良かった。
ただ、歴史ファンタジーは読むのが疲れる。事実である事を織り交ぜながらキャラクターのエピソードを書き込んでいくからか、読むのに疲れを感じてしまう。
ジハード 1 猛き十字のアッカ (集英社文庫)
時は12世紀後半。血に飢え、野心に満ちた十字軍は聖地をめぐる侵略をくりかえしていた。そんな野蛮なキリスト教世界に背を向け、英雄サラディン幕下のイスラム軍に加わったヨーロッパ人がいた。その名はヴァレリー。天才的な軍略で、彼はイスラム文明の危機を救えるのか? 第1回ジャンプ小説・NF大賞に入選し、大好評を博した傑作歴史ファンタジーシリーズが大幅改稿でついに文庫化。(裏表紙より)

ジャンプノベルを大幅改稿したものらしい。登場人物も増えているようだ。キャラクターの特徴などはライトノベルだが、文庫化したこれを読む限り、結構深い歴史ファンタジー。
ヴァレリーがすんなり受け入れられたのは、これがイスラム社会の懐の深さを見せていると思うのだが、もう少し悶着があっても面白かったかも(読むのは辛いんだが)。
まだ第1巻ということで、登場人物の謎が開かされていない。シャラザードが何者なのか、ヴァレリーが見る姉と彼の出自、確かリチャード獅子心王の妹か何かがまた出て来たように思うので、まだまだ盛り上がる。
ヴァレリーはへたれでマゾで好きなんだが、エルシードがもうちょいデレが欲しいかなとか。シャラザードとルイセはかなり好き。女性らしさを失わない強い人ってすごい格好いい。
「九年目の魔法」≪上≫≪下≫


ポーリィは気付いた。自分の中に記憶が二つある事に。今この時も流れている記憶と、それとは別のもう一つの記憶。ポーリィは後者の記憶の方が正しい事を直感していた。ポーリィは思い出す。全ての始まりは九年前、あのハンズドン館のハロウィーンのお葬式の日、トーマス・リンという男性と出会った事だと。

年の差カップル……! 児童書なので言い回しが簡単でしたが面白く、魅力的でした! 作り上げた物語が本当になってしまう不思議や、ポーリィのリンさんへの思いが可愛くて。着ていく服がないの! と本当に切羽詰まって混乱して泣きながらおばあちゃんに電話するの、可愛かったー。途中出て来るポーリィがリンさんから贈られる本、全部読んだ事なかった……。読みたいな。なのでローレルが何者なのか最後まで分かってませんでした。でも面白かった。
「氷結の魂」〈上〉〈下〉
火の神ベイモットを信仰する国の一つリアチュールの王女ガレイラは、成人の儀式の間近に氷の魔王グラーダスの矢を受け、魔王の花嫁になってしまう。キアン国の王子ゼス、花枝の化身リアチェ、火の巫女ヴィルら同盟諸国連合軍は、魔王グラーダスを討つ為に氷の城へ向かう。

面白かったです。世界観がしっかりしてる。登場人物の心の葛藤が読めて、この人はこうなんだと考えられる。展開はありがちですぐ想像が付くのだけれど、文章のしっかりさで全然構わない。
ただ、綺麗に綺麗にまとまりすぎなような気もします。ゼス王子とガレイラ王女と火の巫女ヴィルの三角関係があって、嫉妬するシーンもちゃんとあるんだけれど、やっぱりラストが綺麗にまとまりすぎる。ヴィルが良い子過ぎる。ガレイラも憎めないから、これで良いとは思うのだけれど。
半分眠ってる頭で呼んでいる所為か、火の子供の台詞回しが難解だった所がありました。あれって(ベイモットとグラーダスをそれぞれの役目の神様に分割するって事で良いんですかね
読みやすいので上下巻とも一日で読めました。
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Author:月子
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