読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
神様って意地悪だ。だけど……。
成人すると同時に下方面の大人を迎えようという、最高にくだらない決意と熱意を秘めて、ここまで戦ってきた。/地上には人々の想いが溢れているのだ。それってすごいことだよね。ああ。胸糞悪い。/「ふーん。じゃあ、お金を借りたお礼に、あたしがあんたを変えてあげよっか?」/頑張れば、出来るって思ったのは一体誰だろう?/好きな人と手を繋いで、キスをして、抱き合って、求め合う。ぬくもりを感じる。それのどこがいけないのだろう。
19歳をテーマに、5人の人気作家が描く、彼女彼らの物語。(裏表紙より)
「19歳だった」入間人間
彼女とのデートの日、ある時点を境に時間がループする現象に陥ってしまった俺の話。時間が絡むものでは『昨日は彼女も恋してた』のシリーズを読んだことがあるのですが、短編でこれをやるのはたいへんそうだ……と思うなど。ループしてしまうことへの狂気がもっと読みたいかも、と思ったけれど、入間さんがやるとシャレにならなさそうだ……。
「×××さんの場合」柴村仁
一人の人間をいろいろな人から見た話。間に神話の超訳が挟まっていて、この語り口が現代調でそうそう現代風でいうならそうなんだよ! という内容になっていて面白い。
「向日葵ラプソディ」綾崎隼
カツアゲされた女子に連れられ、偽の婚約者のふりをさせられることになった市貴。狂詩曲という感じのどたばたで、昨日よりも違う明日へという19歳の未来を感じさせるお話だったなあ。
「2Bの黒髪」紅玉いづき
紅玉さんのこれが読みたかったからこの本を手に取りました。やっぱり途中で泣いてしまったわ……。
ネットで活動していて、しかもそれが自分の将来の何の足しにもならないと分かっている人は、誰かしらこういう風に感じているのではないかな……。そう、無駄なんだと分かっているんだ。けれどその瞬間のすべてでもあるんだよ。泣いたー……。
「十九になるわたしたちへ」橋本紡
大人と子どもとそのさきを見ている少女と。息苦しい世界の中での呼吸、みたいな印象でした。この中で女の子であるユキだけが二人の男を俯瞰するように見ているのがいいなあ。田舎にいる女の子って外に出て行く子が多い気もするけれど、こういう風に地元に残る子って必ずいると思う。
PR
この記事にコメントする