読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
愛する兄の裏切り、投獄、国外追放——悲しき過去を持つ13歳の王女・フェンベルクはソルド王国にたどり着き、騎士見習いの少年・ロカと出会った。親友になった二人はある日、国立蔵書館へ。だがそこで国を揺るがすある計画を偶然耳にしてしまい、二人は命を狙われることに! 高里椎奈の王道ファンタジー第2弾!(裏表紙より)
旅の始まり。この本はまだ重いテーマが感じられなくて、旅行記や騒動記を見ているような感じがある。間を空けて発行してそれをリアルタイムで読んでいるのなら、面白いと思う。でも一気に読むと軽く感じられてしまう。
ところでロカはフェンが女の子だと知らないんだろうか。弟みたいと言ったけれど。
カティアが話さなければならないことというのも気になる。フェンの出自関係か。
PR
大陸の東端に位置するストライフ王国。幼くして指揮官に就いたフェンベルクは、悪鬼を従える獣兵師団を率いて外敵を打ち払い、順調に戦果を上げていた。しかし不意に舞い込んだ凶報が、次第に彼女を奈落の底へと導いて行く。投獄、国外追放、失意の果てに見た真実とは……。夜明けを目指す、王道ファンタジー第1弾!(裏表紙より)
物語の導入といった感じの一冊。フェンベルクがどういう人間かが描かれる。
テオに買われてから、フェンが歩き始めたことに驚いた。普通失意の底にあって家の中でぼんやりしていそうなのに。それがフェンの心の強さなんだろうか。
フェンの戦術的な能力と、普段の無知さが対照的で、読んでいるとメリハリが利いていて面白い。
ユイジーンはこの先関わってくるのだろうか。それともこのシリーズは国と登場人物が過ぎ去っていくものなんだろうか。読者も旅するような感覚。
この本は、情勢、周辺、人物の描写が細かくて、読んでいてしっかり書いているなあと尊敬する。
創竜伝〈1〉超能力四兄弟
始、続、終、余は特殊な力を持っている四兄弟。平和に暮らしていこうとしているはずの彼らを狙う、国家の中枢に食い込んだ者たち。兄弟は自分たちの力の由来と、自分が何者かをほんの少し知る。それは竜にまつわるもので……。
面白かった! 会話のテンポが好きです。すごく読んでいて気持ちいい小説だと思います。CLAMPが挿絵でちょっと苦手かなーと思ったんですけれど、食わず嫌いはいけませんね! こういう明るいスカッとする小説だと思いませんでした。
兄弟のレベルがすでに100ほどあるので(笑)そう簡単に危機に陥ってくれないです。でもつまらなくはなくて、軽快で楽しい。
一巻なので、続きに私の大好きなラブはあるのか気になるところ。一巻は女性キャラが少なくて悲しかったです。茉理ちゃん可愛いもっと活躍してとか思ってました。それから余くんの天使(と一巻だけで決めつけた)ぶりをもっと見たい!
面白かったので続きも買います。アンケートからのオススメでした。どうもありがとうございました!
始、続、終、余は特殊な力を持っている四兄弟。平和に暮らしていこうとしているはずの彼らを狙う、国家の中枢に食い込んだ者たち。兄弟は自分たちの力の由来と、自分が何者かをほんの少し知る。それは竜にまつわるもので……。
面白かった! 会話のテンポが好きです。すごく読んでいて気持ちいい小説だと思います。CLAMPが挿絵でちょっと苦手かなーと思ったんですけれど、食わず嫌いはいけませんね! こういう明るいスカッとする小説だと思いませんでした。
兄弟のレベルがすでに100ほどあるので(笑)そう簡単に危機に陥ってくれないです。でもつまらなくはなくて、軽快で楽しい。
一巻なので、続きに私の大好きなラブはあるのか気になるところ。一巻は女性キャラが少なくて悲しかったです。茉理ちゃん可愛いもっと活躍してとか思ってました。それから余くんの天使(と一巻だけで決めつけた)ぶりをもっと見たい!
面白かったので続きも買います。アンケートからのオススメでした。どうもありがとうございました!
スロウハイツの神様
チヨダ・コーキの小説のせいで人が死んだ――衝撃の事件から十年。「コーキの天使」によって復活を遂げたチヨダ・コーキ。彼と共に一つの家に集まったクリエイターたちは、穏やかに暮らしながら緩やかに変化していく。『スロウハイツ』二〇二号室。そこには、わたしたちの神様が住んでいる。
良かった。ミステリー色が薄かったのがちょっと残念だったんだけれど、すごく綺麗。
そう大きな出来事が起こるわけでもないからか、今回は人物考察がよく挟まるので読んでいて邪魔だなあと思ったりする事が今回時々あったんだけれど、辻村作品はその考察というか描写が面白いと思う。何だか容赦ないという感じがする。
環の言葉が色々と痛いな。びしびし言うから読んでいるのが辛い辛い。という事は自分には確固たるものがないわけで、結構落ち込んだ。
それぞれに影響しあいながら、誰かに影響を与える作品を作る人たちって良いなあ。
公輝の祈りが、祈りよりももっと強い心が、すごくすごく胸に響いて、辻村さんもこういう風に考えながら書いているのかなと思ったりした。
ところで芦沢光ってもしかしてあの作品の? だとしたら嬉しいな。
チヨダ・コーキの小説のせいで人が死んだ――衝撃の事件から十年。「コーキの天使」によって復活を遂げたチヨダ・コーキ。彼と共に一つの家に集まったクリエイターたちは、穏やかに暮らしながら緩やかに変化していく。『スロウハイツ』二〇二号室。そこには、わたしたちの神様が住んでいる。
良かった。ミステリー色が薄かったのがちょっと残念だったんだけれど、すごく綺麗。
そう大きな出来事が起こるわけでもないからか、今回は人物考察がよく挟まるので読んでいて邪魔だなあと思ったりする事が今回時々あったんだけれど、辻村作品はその考察というか描写が面白いと思う。何だか容赦ないという感じがする。
環の言葉が色々と痛いな。びしびし言うから読んでいるのが辛い辛い。という事は自分には確固たるものがないわけで、結構落ち込んだ。
それぞれに影響しあいながら、誰かに影響を与える作品を作る人たちって良いなあ。
公輝の祈りが、祈りよりももっと強い心が、すごくすごく胸に響いて、辻村さんもこういう風に考えながら書いているのかなと思ったりした。
ところで芦沢光ってもしかしてあの作品の? だとしたら嬉しいな。
「子どもたちは夜と遊ぶ」(上)(下)
浅葱と狐塚、恭司と月子は同じ大学へ通う友人同士。大学の主催する論文コンクールに応募していた浅葱と狐塚だったが、最優秀者には留学が贈られるとあって、月子は離ればなれになってしまうかもしれない狐塚と別れる決心をしていた。しかしコンクールで最優秀を取ったのは浅葱でも狐塚でもなく、謎の人物「i」。数年後、起こり始めた連続殺人事件、その犯人は「i」と名乗る。巻き込まれていく彼ら。果たして「i」とは。彼らの思いの果ては。
悲しかった。いつも思うのだけれど、この人の作品は登場人物の心理描写が上手くて、いつも溜め息を吐きながら読んでしまう。彼と月子の擦れ違う片想いとか、月子と紫乃の歪んだ悲しい友情とか、月子と真紀ちゃんとの穏やかな関係とか、私はずっと月子の視点で見ていました。月子が彼の為にあれを飲み込み、事件の後目が覚めてああなってしまったのは、とても悲しかった。苦しかった。彼女の存在は彼らにとって光であったんだと気付くと、悲しくてしょうがなかった。子どもたちは彼らであり、彼女はそれを照らす月だった。
個人的謎。冒頭と末尾にある「あい」に対する言葉遊び。結局「藍」とはなんだったんだろう。
「凍りのくじら」
藤子・F・不二雄を愛するカメラマンの父・芦沢光が失踪してから五年。病に倒れた母の死が近付き、壊れそうになっていく家庭を支えていた理帆子。深く人と関わらない自分を「少し・不在」と呼ぶ彼女の前に、青年・別所あきらが現れた。しかし、昔の恋人の存在が理帆子を苦しめていく……。
すごく素敵な作品でした。この方の作品はいつも静かな印象を与えるのですが、今回もそう。人が正直に描かれていて、いつも読んでいて胸に痛い。藤子・F・不二雄が言った「SFは少し・不思議(Sukoshi・Fushigi)」という言葉から、理帆子が人に対して「SF」という言葉で的確に表現していくのが、とても面白かった。