忍者ブログ
読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
[1152]  [1151]  [1150]  [1149]  [1148]  [1137]  [1136]  [1135]  [1134]  [1147]  [1146
少女の器 (新潮文庫)
大学で美術を講ずる母は、男との出会いと別れを繰り返す恋多き女。自立した生き方をめざしながら、時に孤独な女の顔を剝き出しにする母に、深く傷つけられる絣。その絣を優しく包んでくれるのは、版画家の別れた父だった。繊細な少女の、離婚した両親との微妙な関係、アル中の母を抱えて逞しく生きる同級生との恋、神経症の友人との交流などを描き、現代の家族の肖像を探る意欲作。(裏表紙より)

読んだのは新潮文庫。
いいなあ。これ。あらすじを読んだ時には、なんだかドロドロして結局、思春期がどうの性がどうのって言われるんでしょうと身構えていたんですが、しょっぱなから「思春期って」と打ち砕かれて目が覚める。複雑な環境にありながら、流れていくのはからっと乾いた思考ばかり。
つんと澄ましたような少女、絣の物言いが好き。知ったかなんだけど、ある面ではとても冷静で、でもとても熱くて自己反省の時には泣き出してしまうほど。心を澄まして、燃え上がらせて、思いっきり傷ついてということを繰り返して、少女の心は磨かれていくのだなあ。そういう伸びやかさや、険といったところが、とても魅力的な作品でした。好きだ。
オススメありがとうございました。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Profile
Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
Search
Calender
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20
25 26 27 28
29 30
Archive
Shopping
Analyzer
Counter
忍者ブログ [PR]