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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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若様組まいる (100周年書き下ろし)
江戸から明治に入って二十年。時が時ならば若様と呼ばれていたはずの長瀬たちは、これからの暮らしのため、巡査となるべく、教習所で訓練を受けることを決意する。その学舎では、長瀬たち若様組、薩摩組、静岡組、平民組と様々な派閥が生まれていた。果たして若様たちは無事に巡査となることができるのか。

面白かった! 『アイスクリン強し』の前日譚で、真次郎から離れて若様組が巡査になるまでのお話。明治の警察学校を舞台にした学園もの、という表現でいいのかな。
時代が変わり、人の身分が代わり、士族と平民など派閥が教習所にも生まれている。それぞれの身の上から巡査を目指す青年たち。若様組の個性も光っているけれど、教習所の同窓たちや、教師陣まで個性的で面白い。特に無能な所長や、理解のある教師、嫌味で贔屓があるくせに底知れないナンバー2の存在が楽しい。派閥を越えて訓練生たちが結束するところもすごくよかった。最後の大乱闘はすごく楽しかったし、学園ものとしてすごく楽しかったと思う。
個人的に沙羅ちゃんが好きなので、もっと出て! と思ったんですが、若様組もすごく楽しくて、続きがあれば読みたいなあと思いました。
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マゼンタ色の黄昏―マリア外伝 (講談社X文庫―ホワイトハート)
 いままで読みたくても読めなった、雑誌「Amie」に掲載された、幻の『マリア外伝』が大幅にボリュームアップして、ついに登場です。マリアよりも艶やかで狂おしい、エルザ、フランツ、ユリアの恋物語——。
 そしてもうひとつ、スペシャル企画として池上沙京先生のコミック版『マリア』も収録。豪華絢爛たるドイツ王朝絵巻……。ため息の出るような流麗なイラストを、存分にお楽しみください!! ロマンの世界へ、ようこそ!(カバー折り返しより)

『マリア』から遡って、そのマリアの親世代に当たる三人の恋物語。ハプスブルク家の娘としてハルバーシュタット公と政略結婚したエルザ。しかし公は六十歳の老人。しかしハルバーシュタットには宰相の若く美しく明晰な息子フランツがいた。かつて宰相家に仕え、エルザに仕えることになったユリアは、フランツの思いを胸に秘めている。ハプスブルクの女として、横暴に振る舞う夫に従順な妻であるエルザは、フランツへの思いを秘め、フランツもまたエルザに。
という三角関係と政略と歴史を感じるロマンスでした。『マリア』を知っていなくとも読めますが、やっぱり『マリア』も一緒に読んだ方が絶対に面白い。というのは、『マリア』では今ひとつ冷たいのかどうなのかよく分からなかった宰相(フランツ)の人となりが分かるからです。外伝を読むと、『マリア』の主役であるフリードリヒが、宰相と分かり合えたのではないか、と思っているところに深みが出てすごくいい! ほかに好きだったのはマリアがいる数少ないシーンで、エルザがマリアを愛おしんでいるところが一番胸に迫りました。
少女まんがの系譜
少女まんがの前史から始まり、わたなべまさこに始まった少女のためのストーリーまんがから、昭和の終わりまでの少女まんがの歴史を見る一冊。
その年に発表された、話題になった、作家の略歴と作品について軽く触れられています。また2004年までの年表もあり、2000年代は評価が難しいと思うので軽い感じではありますが、その年の話題作のようなものの連載年月号が書かれています。里中満智子、一条ゆかり、内田善美、くらもちふさこについてはエッセイのようなものがあります。
恩田陸『土曜日は灰色の馬』で少女マンガについて触れられていたのを読んでいたこともあって、そこから更に詳細な情報を得たという感じでした。
筆者の二上さんが、結構思いつくままに書いていらっしゃるような感じで、ある漫画家について触れる文章があったかと思うと、その後にその作家のデビューの年の話をされていたりと、結構あちこち飛びます。
けれども、興味深い一冊でした。年表がすごく便利そう。
チップス先生さようなら (新潮文庫)
霧深い夕暮れ、炉端に坐って回想にふけるチップス先生の胸に、ブルックフィールド中学での六十余年の楽しい思い出が去来する。腕白だが礼儀正しい学生たちとの愉快な生活、美しく聡明だった亡き妻、大戦当時の緊張した日々……。愛情に満ち、しゃれの名人でもある英国人気質の老教師と厳格な反面ユーモアに満ちた英国の代表的なパブリック・スクールの生活を描いて絶讃された名作。(裏表紙より)

ものすごく好きでした。以前から名前だけは知っていて、外国のこういう話は合わないかもなあと尻込みしていたのですが、読めて、すごく、幸せだった。
長い間教師生活をし、引退後も学校の側で暮らして、生徒たちの訪問を受け入れていたチップス先生。多くの日々と多くの生徒を学校から見送り、そして時代にかれらを亡くし、今は炉端でその思い出にふけっている。一人でいるわけではなくて、チップス先生を知った現役学生が訪れることもあれば、チップス先生自身の中にはたくさんの生徒たちの思い出が残っている。それは、先生がかれらの名前を今でも口に出来るところで現れているように思います。
ラストがものすごく、定番なんだろうけれど、ぎゅっと胸を鷲掴みにされて、こうして愛された存在があるというのはものすごく嬉しくて泣けました。
美女と野獣 (角川文庫)
父の旅のみやげに一輪のバラの花を頼んだため、心優しいベルは、見るも恐ろしい野獣の住む城へ行かなければなりませんでした。さて、野獣は彼女に何を求めたでしょうか……。
詩人ジャン・コクトオが絶賛し、映画化したこの美しい幻想的な物語は、二百年も前に書かれながら今日も人々の心を捉えます。他に「三つの願い」等珠玉の十四篇収録。(裏表紙より)

古典的な児童文学(?)を読みたいなと思って手に取りました。読み聞かせるような穏やかな文体がとても心地よかったです。教訓的なお話ばかりなので、読む時が合わなければ鬱陶しいと思うかもしれないけれど……。
基本的には教訓とロマンスが多く、王様とお姫様、貴族の娘、仙女が登場する話です。心掛けを立派に、誰が見てなくとも神様が見ている、という西洋的な考えがよく現れた話ばかりだと思っていたら、解説を読むと話の元の元にあたる部分には民話があるよう。
「美女と野獣」以外は知らない話ばかりでしたが、面白かったです。
ルチア―クラシカルロマン (ルルル文庫)
ある夏の夜、ティエランカ王国の国王一家が乗る船上でクーデターが起きた。首謀者は、軍国主義を唱える政治家ミラーノ! 傷付きながらも一人逃れた王女クエルヴァは、首都がミラーノによって制圧され、自分にも追っ手がかけられていることを知る。ルチアと名を変え、囚われた家族と王国を救うため立ち上がるクエルヴァ。様々な人の助けを借りて、クーデターの真相に迫るが…!? クラシカルロマン開幕!(裏表紙より)

映画みたいで面白かった! 結構うまく行き過ぎているけれど、主人公を取り巻く状況がめまぐるしすぎて気にならない。甘さもないし、硬派でシリアスな救国物語という感じ。追いかけられ、潜伏し、自分の出来ることをやり、人の助けを借りる、という流れが本当に映画みたいだった。
クエルヴァを取り巻く状況が容赦ない。そこで自己犠牲的に考えて立ち止まらないのが、この話のいいところだと思う。現実的で、前を見て、自分に何が出来るか考えるクエルヴァがかっこいい。凛とした美人だ。
甘さがないと書いたけれど、結構色んなところで軽くフラグが立っているので、結局誰といい感じになるんだろうと考えるのも楽しかった。
花降る千年王国―ゲルマーニア伝奇 (角川ビーンズ文庫)
美しい花嫁衣装に包まれた白い肩を落として、リンゼは悟った。
(……歓迎されて、ない——……)
黒髪のリンゼは強豪部族『柳の籠を燃やすフランク』族長の姪。人質同然に北の弱小部族『深き断層の谷のフランク』へ輿入れしたが、周囲の反応は冷たかった。そんな中、夫ヘルマンの優しさに触れ、リンゼは彼への恋心を自覚する。けれど婚礼の夜、「おまえを抱くことはできない」と言われてしまい——!?(裏表紙より)

榛名さんにしてはかわいらしい印象の強い物語でした。あんまりひどいことが起こらないよ!
政略結婚に差し出されたリンゼは、明るく前向きな可愛らしい女の子で、彼女を見ていると楽しい気持ちになりました。対する夫ヘルマンは、優しいんだけれど、見ていてちょっと物足りなくもあるけれど、リンゼが一生懸命『好き』という気持ちを抱いているので、どうなるのかなとはらはら。そんな彼を護衛するルクレティウスに、私は段々心惹かれていったり……。
冒頭のシーンにどうつながるんだろうとどきどきしました。かと思うと、ヘルマンとルークの状況がめまぐるしく変わったり、政略や部族というものを描いているけれど、この一冊では物足りないと思うくらい、めいっぱい冒険の話でした。面白かった!
ブロア物語―黄金の海の守護天使 (講談社X文庫―ホワイトハート)
 強国に挾まれ悩むブロア領主アスラン、政略結婚から逃げ出すその妹レイチェル、領主に恋するがゆえに別の男に体を許してしまう待女ジェシカ、騎士になれない体に苦悩する若きフランス王フィリップ、身分を捨て自由に生きる吟遊詩人ブラン。
 強い者が正義であった時代、若者たちは、運命に逆らい、本当の愛を模索していた。
 十二世紀のフランス、豊かなブロアの大地に、熱い青春の伝説が語り継がれる。(カバー折り返しより)

面白かった! 同じ作者さんの『マリア』に比べてロマンス分よりも、もっとこう、生きる喜びを探しているような物語でした。多いに悩み、苦しみ、見つけ出す、そういう力強さが、純粋な少女レイチェルや王であるフィリップ、対極にあるどの人物にも見受けられた気がして、とても清々しかった。
レイチェルは姫育ちなので、戦がどうとか政治がどうとか考えていないし、天使として愛されていると描写されています。そこに引っかかりを覚えるかもしれないし、愛されてるなあと思う人もいるかもしれない。私は半々でした。レイチェルのずれた言動にはらはらもしたし、けれどそれが無邪気でかわいらしいなあとも思う。それでも、アーロウの奇跡は素晴らしいと思いました。愛とか恋とかではなく、生きることを選び取ったように感じたからかもしれません。
レイチェルをさらったリチャードが彼女に何をしたのか、さらっと一行で書かれていますが、はっきり書ききったこともすごいなあと思いました。
面白かった!
王女リーズ―テューダー朝の青い瞳 (講談社X文庫―ホワイトハート)
 三歳にして母を処刑され、異母姉メアリに口がきけなくなるまで虐待されたリーズ。
 のちにスペイン無敵艦隊を破り、大英帝国の母となったエリザベス一世の少女時代は、孤独の闇に閉ざされていた。
 しかし王女の運命は、海風のようにさわやかな護衛官セシルに出会い、飛翔を始める。
 やせっぽちの王女が、身分違いの恋に翻弄され、ついにはイギリス絶対王政の頂点に立つ。グレイト・ブリテン・ラブストーリー。(裏表紙より)

歴史ロマンス。エリザベス一世の少女時代の物語。世界史はぜんぜん得意じゃないので、好きなようにどきどきして読みました。
とんでもなく面白かったです。歴史って、すごい。
主人公たるリーズの葛藤よりも、彼女を取り囲む男たちの物語が濃い。振り回されながらも側に居続けようとするセシル、恐らくは庇護欲を持ったフェリペ、父のように包んだシーモア、彼女の母を愛したゆえに葛藤するクルス、そして、少年時代に関わったドレイク。それが、国の存亡という出来事に複雑に絡み合いながら、歴史を紡ぎ上げていく。
ロマンスよりも、歴史の重みをしっかり感じる本でした。
こちら救命センター 病棟こぼれ話 (集英社文庫)
「ハイ、救命センターの当直です」「24歳の女性なんですが、眠剤を多量に飲んで意識がないんです」「わかりました。すぐ搬送してください」消防署からの依頼である。救命救急センターの電話は、途切れることがない。死ぬか生きるか24時間態勢で取り組む救命救急センターの若き医師と、看護婦、そして患者が織りなす、心温まるドキュメンタリー。(裏表紙より)

看護婦さん向けの雑誌に掲載されたエッセイをまとめたもの。筆者はお医者さんです。私自身、家族親戚のことでここ三年ほどよく病院のお世話になっているので、興味深く読みました。
お医者さん、看護婦さんというフィルターを通すがゆえに、その人たちが同じ悩める人々であるというの忘れていることを実感。浜辺さんと看護婦さんたちの会話は、医療という仕事に悩める人たちのもので、様々な人と関わるだけにとても苦悩が大きいのだな、と思いました。
それでも、奇蹟のような出来事は本当に起こっているのだ、ということも分かり、生きることそのものに近い職業なのだなあとも思いました。
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Author:月子
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