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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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チラシデザイン見本帳 (MdN design basics)
教科書みたいなデザインの本だった。もっと実物を紹介しているんだと思ったら、作り方、構成の方法など、デザインの基礎的なことが書かれてあったので、なるほどーと思って読みました。
無意識にやっているのはいけないことだなと思いながら、可読のリズムが操作できるようになったら強いよなあと思ったりする。
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幕が上がる
とある高校の演劇部に所属する、さおり、ユッコ、ガルルは三年生となった。目標は、地区大会突破。しかし、学校に赴任した吉岡先生は、美人でかつ、学生演劇で有名な女優だったという。そこへ、演劇名門校から才能ある中西悦子が転校してきた。吉岡先生の影響で、演劇部は全国大会を目指していくことに……。

完全なる一人称というのか、さおりの視点で全部が語られるので、いちいち学校の様子がどうの周囲の景色がどうのという話はなく、さおり自身が何を考えているかという話の進め方なので、ちょっと独り言を言っている感じがして最初は読みづらかったものの、演劇が形になっていき、大会に行く頃には手に汗握っていました。どんな脚本になったのかというのが楽しみで、読み進めるのが楽しかった。
けれど、さおりが演劇と脚本に心を向けるようになってからは、どうも仲間たちとの関係がうすくなってしまった印象で、特に下級生たちはあんまりどういう子たちなのかが分からなかったのが残念。他の子が何を考えているのかが一人称では分からなくて、お話の距離がちょっと遠かった。でも、面白かったです。
思い出を切りぬくとき (河出文庫)
萩尾望都、漫画家生活40周年記念! 20代の頃の貴重なエッセイ27本を数録。
——例えば20年前の日記を読みかえした時、自分の青臭さに、てれるでしょう。実に私もそうで、若いというか物知らずというか幼いというかピリピリイライラしているというか、困ったものです。四畳半と六畳の二間の下宿に住んで、黙々とマンガを描く日々でした。(「まえがき」より)◎解説=よしもとばなな

昔、様々なところで掲載されたエッセイをまとめた本。編集さんとのやり取りや、作家仲間との交流、漫画講座での出来事とか、旅行先で見たものとか。こうして読むと、萩尾先生は、とても品のよい方なんだというのが滲み出ている……。そうかと思うと、お姉様とのやり取りに、ちょっと心のささくれたところが見えたりして。
でも、一番気になる、「どういう風に話をつくっているのか」という内容はなかった。あのすごい話を、どうやって書いているのか、もっともっと知りたいのになあ。
薬屋のひとりごと (Ray Books)
中世のとある東洋の大国。皇帝の側室が住む後宮を舞台にしたミステリー。主人公は花街で薬師をやっている少女・猫猫。薬採りに森へ入ったときに人さらいにあい、後宮に売り飛ばされて下女として働くことに。あるとき、猫猫は、持ち前の好奇心と知識欲に突き動かされ、後宮で生まれる赤ん坊の連続死をこっそり解決する。それを見抜いた美形の宦官・壬氏は、猫猫を皇帝の寵妃の侍女に抜擢する…………「毒見役」として。(帯より)

東のとある国の後宮を舞台にした物語。Ray Booksは大人向けの恋愛小説レーベルというイメージだったんですが、この前読んだ『ラブ*ハニー』のことも考えてみると、かなり軽めの話のレーベルなのですね? 思った以上に全体的にさっくり軽いのでちょっとびっくりした。もっと人間の暗部にずぶずぶ入って行く話かと思っていた……。
主人公、猫猫の冷めた態度が好き! 何事も我関せずという態度なのに、技術をしっかり持っているところがいい。隠し持っている人って好きです。そういう人がばさばさーっと事件を斬っていくのが好き。
皇弟の話がちらっと出たんであれーもしかしてー? と思ったんですがそんなことはなかった。残念。
ああ、懐かしの少女漫画 (講談社文庫)
“カオルコ少女”が5〜10歳の頃夢中になった、昭和40年代の少女漫画。『なかよし』『りぼん』『マーガレット』、舟木一夫モノや、王道の恋愛&スポーツ、初めて見たヌード……驚異の記憶力と共に、鮮やかに甦る漫画たち。知らない人でもなぜか懐かしく笑える、不思議なノスタルジック・エッセイ。〈文庫オリジナル〉(裏表紙より)

少女漫画論ではなく、著者が読んできた少女漫画の思い出を綴るエッセイ。作品、作家だけでなく掲載誌を読んだ思い出なども綴ってあり、読者目線の「あの頃の少女漫画」を知るにはいい一冊かもしれない。研究には向かないけれど。なので、文の内容がちょっと独特で主観的でしたが、あんまり少女漫画論で触れられない作家に焦点を当てていたりもして、面白かったです。
大恋愛をお約束します!? (エタニティブックス Rouge)
結婚相談所「ローズマリー」の見習い所員・麻衣が入会希望者と間違えて勧誘したのはビルオーナーの須藤隼人だった。
思わぬ失態にあわてる麻衣に、隼人は恋愛経験がまったくないことを明かし、恋愛の仕方を指南してくれと言い出す。
恋の“先生”と“生徒”として始まったふたりの関係は、どうなる——!?(カバー折り返しより)

アルファポリスの現代恋愛もの。読み始めて衝撃を受けたのは、ヒロイン一人称の上に、読者に話しかけてくるぞ……! ということでした。なんだか懐かしい感覚で笑ってしまった。子どもの頃読んでた少女小説ってこんなだったなーと。
結婚相談所で働く若い女性が、不動産持ちの御曹司と恋に落ちる。このヒーローがなかなかつかみ所のない人で、天然なのか世間知らずなのか、ちょっと感覚が変。そこが可愛いなあと思った時点ではまってるんでしょうね。麻衣は割とぱきっと物を考えたりてきぱきと動いたりするので、時間の流れが違う須藤は大丈夫なのかなと思ったりしましたが、最後の短編ではどうやらばっちりヒーローをやってくれているみたいなので安心しました。
婚約者がいる設定でのお約束はそれほどなく、ずっと麻衣がぐるぐると考えていたり、必死に自分の気持ちを隠そうとしていたりと、一生懸命なヒロインが可愛いなと思いました。
少女の器 (新潮文庫)
大学で美術を講ずる母は、男との出会いと別れを繰り返す恋多き女。自立した生き方をめざしながら、時に孤独な女の顔を剝き出しにする母に、深く傷つけられる絣。その絣を優しく包んでくれるのは、版画家の別れた父だった。繊細な少女の、離婚した両親との微妙な関係、アル中の母を抱えて逞しく生きる同級生との恋、神経症の友人との交流などを描き、現代の家族の肖像を探る意欲作。(裏表紙より)

読んだのは新潮文庫。
いいなあ。これ。あらすじを読んだ時には、なんだかドロドロして結局、思春期がどうの性がどうのって言われるんでしょうと身構えていたんですが、しょっぱなから「思春期って」と打ち砕かれて目が覚める。複雑な環境にありながら、流れていくのはからっと乾いた思考ばかり。
つんと澄ましたような少女、絣の物言いが好き。知ったかなんだけど、ある面ではとても冷静で、でもとても熱くて自己反省の時には泣き出してしまうほど。心を澄まして、燃え上がらせて、思いっきり傷ついてということを繰り返して、少女の心は磨かれていくのだなあ。そういう伸びやかさや、険といったところが、とても魅力的な作品でした。好きだ。
オススメありがとうございました。
薔薇の戴冠 クラシカルロマン (ルルル文庫)
ヴィクトワール王国最大の貿易港を持つ都市カメリアパルク。唯一の肉親である母を亡くしたエタンセルは、領主バシュレ子爵家に身を寄せ穏やかな日々を送っていた。ところがある日、王宮から使者が訪れ驚くべき事実を告げられる。わたしが、次期王位継承者——!? 父である国王の病と王太子の死。王宮には様々な思惑が渦巻いていて……。未来の女王エタンセルを待ち受ける試練と恋! 王宮グランドロマン開幕!(裏表紙より)

子爵家の養子のような形で、地方貴族の令嬢として育ったエタンセルは、実は国王庶子。王位継承資格が血統重視ということで、庶子でありながら継承権を与えられることになった。国を救うために王位継承者となった、エタンセルの女王への道程の物語。
物語はシンプルなのに、エタンセルの苦悩や試練、成功や、悲しみや喜びがいっぱいに詰まっていて、どこにでもいたはずの一人の女の子が素晴らしい女王への道を歩んでいくという、盛りだくさんな話でした。『ルチア』が結構重たかっただけに、女の子のサクセスストーリーは安心して読めました。エティは強い子だなあ。
面白かった。
火鍛冶の娘 (カドカワ銀のさじシリーズ)
火鍛冶の匠を父に持つ少女・沙耶。鉄を鍛え、武器や道具を作り出す父に憧れ、自分も火鍛冶になることを目指す彼女だが、この世界には、女は鍛冶をしてはいけないという掟があった。男と偽り、鍛冶を続けていた彼女に、都からとんでもない以来が。それは20歳になる麗しの王子に、剣を鍛えてほしいというもので…。叶わぬ夢に身を焦がす男装少女の、鉄と炎の和風ファンタジー!(カバー折り返しより)

禁じられた女の火鍛冶、男と偽って父の跡を継いだ少女が、名を挙げようと魔剣を作り出したことによって事件が起こる。沙耶の勇ましい男装具合に惚れ惚れ。
自分の心の闇と向き合う話で、望む自分と本来の自分に揺れ動く心にはらはらさせられっぱなしでした。加津稚と護足はそのどきどきの中で大変癒しになりました。最後まで三人が喋っているところが微笑ましかった。その最後が恋愛ものとしても美味しくて、とても面白かったです。
送り人の娘 (カドカワ銀のさじシリーズ)
額に目の刺青を持つ少女・伊予は、死んだ人の魂を黄泉に送る力を持つ「送り人」だ。平穏に暮らしていたある日、伊予は死んだ狼を蘇らせてしまう。その力が、美貌の覇王・猛日王の知るところとなり、伊予は猛日王に狙われることに。そんな彼女を救ったのは、命を助けた狼の闇真だった。絆だけを頼りに、少女と狼の冒険が始まる!!(カバー折り返しより)

古代日本を舞台にしたファンタジー。イザナギイザナミの神話をくんで、黄泉の大女神の元に魂を送る、黄泉送りの力を持つ伊予。滅ぼされた一族の末裔であることを知らされた時から運命が始まる。
蘇りの力と、人の浅ましい願望と、この世と異界と、まだ神話が混ざり合っている世界の物語で、力を持て余し、翻弄されている伊予が、次第に輝きを帯びてくるまでが描かれています。少女らしい揺れ動きとか、周囲に振り回されている感じとか、伊予自身が強くなった瞬間が本当にもう! 大好きすぎる。
できれば闇真との話がもっと見たかったな! 異界の魔性の王なんて設定は大好物です。狭霧もまだまだ子どもという感じで、男前を予感させるシーンが欲しかったですよ! だが成長した男の子にどきりとするシーンがあると想像するだけでよだれが出そうだ。
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Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
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