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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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プロテスタント系女子高の入学式。内部進学の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマン。風変わりな彼女が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、希代子にある変化が。繊細な描写が各紙誌で絶賛されたオール讀物新人賞受賞作含む四篇。解説・瀧井朝世(裏表紙より)

何者にもなれない少女、いいよね……。
思わず万感の呟きが漏れてしまうんですけれども、「特別」になりたい女子高生たちが、「特別感」のある人やものに憧れ、近付こうとし、結局何にもなれずに大人にならなければならないという残酷さは、読んでいてすごく胸にくるし、ぎゅっとなる。
特に「甘夏」の、誰よりも抜きん出る方法が男性と付き合うことという、愚かしいほどの世界の狭さが、痛々しくて愛おしい。そんなことをしても特別にはなれないと知っているだけに、もどかしい思いもする。
最後の「オイスターベイビー」はよかったな。大人になれたという感じがあった。
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経験した仕事は、チリ紙交換のアルバイトに始まり、絵描き、大学教師、料理講師、テレビレポーター、オフィスワーカー等、数知れず。時にはダブルワークならぬ「10足のわらじ」で奮闘。『テルマエ・ロマエ』ヒット時には、漫画家を辞めたくなるほどのトラブルも。貧乏や挫折を経験するも、そのたびに立ち上がり、働き方を変えてきた著者が語る、体験的な「仕事やお金とのつきあい方」。(カバー折り返しより)

波乱万丈なヤマザキマリさんの「仕事」と「お金」の話。『国境のない生き方』よりもかなり深くこれまでの生活について書かれており、なんと意志が強くてたくましい人だろうとため息が出てしまう。
若いときの苦労話もすごかったですが、その後『テルマエ・ロマエ』に関する思い入れの話や当時の「原稿料100万円」についても書かれていて、なるほどなあと思いました。悪い慣習やみんなそれに習う雰囲気については思うところがあるので、よい方向に変えられたらと思うけれど、難しいな……。
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王子に求婚された貧乏男爵令嬢オフィーリア。舞い上がっていたところを襲撃され逃げきったものの、気づけば女神のような美貌は平凡顔に変わっていて!?
襲撃者の目的がわからないまま、幼馴染の伯爵ウィリアムの所属する騎士団のまかない係として身分を隠して働くことにしたけれど……。
この美貌で弟の学費は私が稼いでみせる! ――はずだったのに、どうしてこんなことに!? 雑草のようなパワフル令嬢が織りなす、変身ラブファンタジー!(Amazonより)

面白かった! 弟と二人で暮らす貧乏男爵令嬢のオフィーリア。祖父譲りの美貌の持ち主の彼女はなんと王弟殿下から求婚された。幼馴染に報告しようとしたところで賊に襲われ、逃げ切ったら、何故か魔女と呼ばれた祖母の若い頃そっくりに変わっていた。
ささいな会話に登場人物の人柄が見えて楽しいのと、設定の活かし方が抜群なのと、エピソードの連なりがとても綺麗でまとまっていて、しみじみと面白いな……と思いました。
ただ残念なのは、これタイトルで損してると思うんですよ。雑草らしいたくましさよりも、まかない係というところよりも、魔法と勤労を押し出した方がよかったと思うんです。騎士団の厨房で働くところ、めちゃくちゃ面白かったので!
フィーがとても好感の持てる女の子なんですよね。サボり連中に啖呵を着るところ、めちゃくちゃかっこよかったし、潜伏中働いているときの彼女の人間関係の作り方になんていい子なのだろうと思いました。
なのでウィリアムはもうちょっとそういう彼女をちゃんと褒めてぐいぐいいってほしかった笑 けれどウィリアムのお坊ちゃんっぽい感じは育ちの良さを感じて好感を抱きました。仕事ができるけれど普段は爪を隠している感じ、好きです。
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「倒れた母のためには金がいる。だから王宮に出仕してくれ!」ある日、そう父に言われた伯爵令嬢のミュリエルは、断固拒否した。なにせ彼女は、人づきあいが苦手で本ばかりを読んでいる引きこもり。王宮で働くなんてムリ! と思っていたけれど、父が提案したのは図書館司書。そこでなら働けるかもしれないと、早速ミュリエルは面接に向かうが――。どうして、色気ダダ漏れなサイラス団長が面接官なの? それに、いつの間に聖獣のお世話をする「聖獣番」に採用されたんですか!? 引きこもり令嬢と聖獣騎士団長の聖獣ラブコメディ!(Amazonより)

竜の血を引くがゆえに高い身体能力を持つ獣、聖獣。引きこもりだったミュリエルは図らずも聖獣に引き合わされ、言葉がわかることを喜ばれた彼らによって聖獣番として働くことになる。しかし王宮にいる聖獣の順列一位のアトラとパートナーである団長サイラスはぎこちなくなっているらしく。
巨大な動物ともふもふ、色気ダダ漏れ王弟殿下団長と急接近、個性的な団員たちとの交流と、割と現代的な言葉の使い方でテンション高めに繰り広げられるラブコメディ。翻弄されるミュリエルが楽しく、どこを読んでも楽しいなと感じた一冊。シリアスな物語も好きなんですが面白いことをつぎ込んだラブコメも読むと元気になりますね。
ミュリエルが公爵夫人にちゃんとなれるのかめっちゃ気になる。このわたわたさが落ち着く日が来るんだろうか笑
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平凡な田舎町に暮らす、平凡な女子高校生の瀬野夏織。眩しい日差しの中、畑へ収穫に出てみれば、銀色甲冑姿でトマトを貪り食う――勇者がいました。「うわー! 誰か! おまわりさん!」「待て! 俺は世界を光に導く選ばれし勇者である!」おかしな魔王様とツッコミ女子高校生が過ごす町に、まさかの勇者襲来! そして2人目の魔王まで登場!? 大混乱のハートフル非日常コメディ・第2弾!(Amazonより)

2巻もツッコミが冴え渡る。この言語センスが羨ましい。一話ごとに笑ってしまう。
2巻は勇者ともう一人の魔王登場。けれど相変わらずゆるーいスローライフをやっている。このゆるさが好きなんですが進展しないのがちょっと残念。しかしいつまでも読めるなあこれ。四コマ的な話だと思います。
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2001年に設立された「イタリアの最も美しい村」協会によって加盟されたイタリアの村をめぐる写真集。一つの村あたりだいたい1〜4ページほどの写真と短い解説がついている。
フルカラーに写真がふんだんに掲載されているめちゃくちゃ贅沢な一冊なんですが、満足する一方、写真をもっと見たい! という気持ちにもさせられる。本当に風景の一部を切り取っただけなので、この人はそんな素晴らしい景色をすべて巡って目にしてきたんだなあと思うとものすごく羨ましい。
フランス編もあるようなので見てみたい。
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平凡な田舎町に暮らす、平凡な女子高校生の瀬野夏織。ある日、うちの隣に引っ越してきたのは――魔王でした。全身黒いベール、肩にカラス、そして手には引っ越し蕎麦。「つまらぬものだがお近づきのしるしぞ」「はあ、これはどうも、ご丁寧に……」値引き品と通信販売が好き、町内会にもきちんと参加! おかしな魔王様とツッコミ女子高校生が繰り広げる、ハートフル非日常コメディ!(Amazonより)

めちゃくちゃ笑った。一ページごとに吹き出す勢い。語彙のセンスありすぎか。
田舎町に暮らす平凡な女子高生のカオリが、お隣にやってきた魔王とボケとツッコミ溢れる日常を繰り広げるコメディ。いちいち仰々しい物言いをする魔王と次第にそれに慣れて行くカオリにもう笑った笑った。
異世界風味が強いわりには魔王っぽいさがない魔王、本当はどんな人なんだろうというのが気になる。
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女の子にモテるが、本当の恋を知らないロミオ。勝気な性格ながら親の庇護にあるジュリエット。そんな二人が運命的に出逢い、恋に堕ちた──。けれど二人の家は古くから因縁を持つ仇同志! この恋が許されるはずもないと考えた二人は、ナイショで結婚の契りを交わすが……!? あの名作がラノベで登場! 運命に弄ばれたロミオとジュリエットが迎える、もう一つの結末とは?(Amazonより)

「ロミオとジュリエット」を少女小説仕立てにした作品。戯曲の細かいところをざっと省いてわかりやすくまとめてあるような気がしました。
ロミオがだいぶとふわふわした性格の人で最後まではらはらしました。挽回するのかと思いきやそうでもなく、原作通りの筋を進んでいった。エピローグがなければ少女向けっぽくなかったような気がします。できることなら幸せな二人を見たかったなあ。
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船旅の最中嵐に遭遇したヴァイオラは、遠く離れた地に漂着。
帰る術もなく、女の身で生き抜くためにはと、男装し、オーシーノー公爵に仕えることに。
ところがこの男、極端な人嫌い!!
初めは戸惑うヴァイオラだったが、本当は不器用なだけの彼に、気づけば恋をしてしまう。
そんななか、彼の様子もどこかおかしくて……!?
「公爵、私は男、ですよ!?」珠玉の喜劇ラノベ化!(Amazonより)

うっかりシリーズ二冊目から読んでしまったけれど特に問題はなかった。
シェイクスピアの喜劇「十二夜」を下敷きにした作品。双子の男女がいて、妹が男装して公爵に仕えるも、行方不明だった兄が戻ってきて大騒ぎ、そして大団円へ。
一生懸命なヴァイオラの可愛らしさと、オーシーノー公爵がそんな彼女(彼?)に心を開いていくところが大変にやにやでした。
演劇調の台詞回しが面白くて原作を大事にしている感じがしました。そういう芝居掛かったやり取り、めちゃくちゃ「きたー!」ってなるんですよね。好き。
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雅子さまの健康問題や皇室典範改正論議など、伝統と革新の狭間で揺れる平成の皇室。変わるべきか、変わらざるべきか——。だが、こうした天皇家の苦悩は、すでに「明治」から始まっていた。かくも堅苦しく息苦しいシステムが、なぜ脈々と生き続けるのか? 中世から近代への変貌を試みた明治皇室まで時代を遡り、天皇や女官、侍従たちの「奥」での何気ない生活ぶりを見つめることで、そこに潜む皇室問題の核心に迫る。(カバー折り返しより)

明治天皇と御内儀の一日を解説するもの。皇室問題と書けば手に取る人が多いのだろうけれど、そういう問題提起の本じゃない印象でした。普通に明治天皇はこういうお人柄でこういったエピソードがあって、とか、この時間はこういうことをしていて、という内容でとても興味深かった。別の世界の出来事のようだ。
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Author:月子
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