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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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第三王子は発光ブツにつき、直視注意! 2 (一迅社文庫アイリス)
第三王子ジルベルトと婚約した、人のオーラが見える貧乏伯爵家の令嬢リナ。彼女はジルベルトが王太子となったことで、王妃教育を受けていたのだけれど……。
えっ! 実家に戻れってどういうことですか!? ダメダメな語学のせいなら、もっと頑張りますから実家に帰さないでってすがりついたのにっ――どうして、ジルは婚前旅行だって言ってニコニコしてるんですか!?
オーラが見える貧乏令嬢と(オーラが)眩しすぎる王子の王宮ラブコメディの続編が、全編書き下ろしで登場!(裏表紙より)

オーラが見える伯爵令嬢と、彼女には光りすぎて眩しい「発光ブツ」な王子様のラブコメ。今回は実家に里帰り、したつもりが隠れ里に行くことになり。
王子様とのラブコメ感は今回すごく薄くなっていて、秘境でどたばたという感じでかなり物足りなかったです。王宮でどうやって過ごすのか、とか、こうやって周りを認めさせる、とかの話の方が私は好きなんだろうなと思いました。
しかしこれだけ大騒ぎの中で最後の方にあったいちゃいちゃシーンはギャップが大きすぎてどきどきしてしまった笑 ジルやるじゃーん、ちゃんと好きなんじゃーんなどと思ってしまったあたり私はもうだめだ。
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神さま気どりの客はどこかでそっと死んでください (集英社オレンジ文庫)
「モンスタークレーマー」たちが辿る運命とは!? 結婚相談所で「仲人」として頑張る冴。だが自分のことを客観視できないお客様のなんと多いことか……。もう駄目かもしれない、と冴が追い込まれた事件とは? コールセンターでベテランの久美子は、最近仕事の調子がいい。理由には心当たりが…? 夢を諦めきれず、迷惑客が多い深夜コンビニでバイトを続ける佳奈の前に現れたのは…? ちょっとブラックなお仕事小説集。(Amazonより)

毒舌な私は毒を吐かないよう気をつけながら結婚相談所で働いている。ある日困った利用者の男性と関わることになり……。「うさぎと蜘蛛」
とあるクレーム客の言い分を聞く「コールセンター」
コンビニで働く私は迷惑客に悩まされていたが、ある日縁切り神社でお参りしたところ、自分にしか見えない不思議な人物が現れるようになり……「神さま気どりの客はどこかでそっと死んでください」
前回の『今日は天気がいいので上司を撲殺しようと思います』に比べて、だいぶとホラー要素は薄め。どちらかというと迷惑なお客をどのようにして懲らしめるか(神様の力を借りて)という話だったでしょうか。いやでも「うさぎと蜘蛛」の、結婚できない男性の言動の描写はお見事としか言いようがなかった。こういう感じだから結婚できないんだよな……女性の方もな……。
エムブリヲ奇譚 (角川文庫)
「わすれたほうがいいことも、この世には、あるのだ」無名の温泉地を求める旅本作家の和泉蝋庵。荷物持ちとして旅に同行する耳彦は、蝋庵の悪癖ともいえる迷い癖のせいで常に災厄に見舞われている。幾度も輪廻を巡る少女や、湯煙のむこうに佇む死に別れた幼馴染み。そして“エムブリヲ”と呼ばれる哀しき胎児。出会いと別れを繰り返し、辿りついた先にあるものは、極楽かこの世の地獄か。哀しくも切ない道中記、ここに開幕。(裏表紙より)

怪談・怪奇な短編集。迷い癖と言いつつも、異界や遠く離れた場所に突如入り込んでしまう和泉蝋庵とその荷物持ちが遭遇した出来事を主に綴っているんですが、ぞわぞわ怖いものもあれば、人間としてのおぞましさもあり、とても面白かった。
「ラピスラズリ幻想」が好きだなあ。輪廻(転生)ものとしての面白さって短編で描けるのかー! と感動しました。
紅霞後宮物語 第零幕 四、星降る夜に見た未来 (富士見L文庫)
 母が死に、小玉、義姉の三娘、甥の丙、従卒として当然という顔をした清喜と四人での生活が始まった。そして、その家に頻繁に出入りする文林……。
 三娘は訝しむ。副官とはこんなに距離が近いものだろうか。小玉に好意を持っているようにしか見えない。そんな彼女の脳裏を、幼き日に告げられた予言が過る。
「あの娘は高き御位にのぼるだろう。しかし、彼女を愛する四人の男によって不運へ進む」
 元許嫁を含め、四人の男はすでに現れている。では、この五人目の男はいったい——?(裏表紙より)

後の皇帝だよ……という気持ちで読みましたが、話のメインは小玉の腹心である清喜です。本編では有能だけれど変人という彼にどんな過去があったのか。
話の流れを大きくしていく感じでなく、個々のエピソードをつなぎ合わせて人となりやその後を思わせる書き方になっているので、なんというか、もうちょっと気持ちを盛り上げて欲しい! と思いつつも、こうした些細な描写が人物におかしみを感じさせて面白いんだよなあ。
あとがきによると、じっくり書きたいというお気持ちがあるようなので、さらに厚みが出るのを楽しみにしています。
今日は天気がいいので上司を撲殺しようと思います (集英社オレンジ文庫)
些細なことから上司・岸本の執拗な嫌がらせを受けるようになった玲美。疲弊しきった玲美は、彼を殺したいと夢想するようになる。こいつの頭をぐしゃりと潰してやれたら——。業績を掠め取る係長、若い女子を目の敵にするお局、会社に寄生する豚野郎。こんな最低なヤツらが迎える結末とは!? 会社で頑張るすべての人々に捧げる、ちょっとブラックなお仕事小説!
イヤなのは”仕事”じゃないんです!(裏表紙より)

ブラックなお仕事小説ではなく、ブラック会社で働く人たちがパワハラ上司に報復するホラー小説だった。いやでもめちゃめちゃ面白かった。
些細なことからパワハラを受けるようになった玲美が、近くにある縁切り神社にお参りしたことで上司を撲殺する夢を見るようになる表題作。
正社員の主任からパワハラを受け、仕事を取られた麻里子は、主任のデスクの上にある天井の梁で首をくくって、報復を妄想するようになる「天井の梁」。
妊娠をきっかけにブラック部署に飛ばされるというパワハラを受けた菜々。その部署にいるディレクターは、大声で恫喝する上に、部下を搾取し、仕事をしない豚野郎。もれなく病むというその部署では、部下たちが共有ファイルに恨みつらみを書き連ねる「引き継がれ書」があるという「引き継がれ書」、以上の三編。
なんとも後味が悪い表題作なんですが、残り二編はそれなりにすっきりできたかな。いやでも「引き継がれ書」のホラー感はやばい。怖さが飛び抜けてた。そりゃ恨みつらみを込めていたら、いくら電子データでも呪詛と化すよね……。
男爵令嬢は婚活よりもふもふをご所望です (夢中文庫セレナイト)
王都では、人の言葉を話すことができる『有言種』というペットが、貴族の間で人気を集めている。有言種は魔術によって生みだされるが、多大な量のマナと特殊な教育が必要なため、希少価値がかなり高い。――そんなトレンドを知らない田舎の男爵令嬢アメリは、婚約者探しのため王都にやってきた。動物が大好きな彼女は田舎では両親に隠れて獣医の見習いをしていたが、王都には気軽に触れ合える動物がいない。毎日の婚活に疲れ、もふもふ不足に耐え切れなくなったアメリは、下町の古ぼけた動物病院にたどり着く。そこで獣医の手伝いを始めたアメリは、怪我をした有言種の猫を保護することになるが、『彼』はなんだか訳ありのようで……?(Amazonより)

動物に好かれる動物好きの男爵令嬢が、言葉を喋る有言種の猫とその事件に巻き込まれる。短めなので、ちょっと尺が足りない気がする。そのせいか、いろんな問題があるのに糸口は見つかるものの解決に至らないのが物足りなかったです。
ヒロインとヒーローの交流は、微笑ましく、かつラストは甘くて可愛らしかったので、好きになっていく過程をゆっくり見ていたかったなあ。
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…3 (一迅社文庫アイリス)
乙女ゲームの悪役令嬢カタリナに転生した私。魔法学園で待ち受けるバッドエンドを全力回避した結果、素敵な仲間が増えました! 最大の危機が去り、はじめて迎える学園祭で大はしゃぎしていた私は、調子にのった挙句、誘拐されてしまって——!? 破滅フラグを折った先で悪役令嬢を待っていたのは、新たな破滅フラグと恋愛イベントだった? 大人気☆破滅回避ラブコメディ第3弾は、新キャラ登場&オール書き下ろし!!(裏表紙より)

丸々一冊学園祭と誘拐事件の話。面白いんだけど、同じ話を別の人物視点で繰り返し読まなくちゃいけないのがストレスだな……。カタリナの視点から、このキャラがこう考えているんだろうなって思うことがそのまま書かれているせいで飽きてしまう。
「おもしれー女」という、逆ハーヒロインへ投げかけられる定番の台詞的なやつがあって笑いました。
ところでカタリナはジオルドとカップリング確定なのかな。それとももう少し波乱があるんだろうか。
飛べない鍵姫と解けない飛行士 その箱、開けるべからず (コバルト文庫)
天才錠前師のトマス・ウルスに育てられたマージは、鍵や機械が大好きな、いっぷう変わった女の子。トマス亡きあと、錠前店をひとりで切り盛りしていたマージの元にある日、鉄道王としても成功しているアンブローズ伯爵家の若き当主・アレックスが訪れる。「ある金庫を開けてほしいから、身ひとつで伯爵家に来てくれ」という依頼を断ろうとしたマージに、アレックスは破格の報酬を約束し…!?
錠前少女のスチームパンク・ミステリ!(裏表紙より)

天涯孤独となった錠前師の少女と、富豪で貴族の青年の出会いから始まる、お家騒動と開かない箱のお話。飛行機や車といったものが登場する世界観の中に、神秘と呼ばれるようなファンタジー要素が入っているの、めちゃくちゃ好きです。
マージのしなやかさと、子どもっぽさと大人な面の両方を備え持つアレックスが、なんだか見ていて可愛らしくて清々しくてよかったなあ。マージに惚れるのわかるよっていう言動が多くて、素敵なヒロインでした。
紅霞後宮物語 第十幕 (富士見L文庫)
 皇族である琮尚書の引退が決まった。新たに皇族の官吏をということで十数年前に引退した茹王が復帰。あわせて彼の長女も後宮に入ることになった。
 しかし、病弱な長女は後宮に入る前に亡くなり、代わりに腹違いの妹・仙娥が妃嬪としてやってくる。
 親身に姉の看病をしていたという姉妹愛溢れる逸話を持ち、後宮でもそつなくこなす仙娥に、頼もしさを覚える真桂らだが……。
 新たな妃嬪登場で思惑入り乱れる後宮。新たな妃嬪は小玉の敵? それとも味方——?(裏表紙より)

第二部が始まって味方が増えるわけがなかった! という第十巻。こういうきちんとした(?)序列とか立場とかをわきまえている人が敵かあという気持ち。小玉が型破りすぎるのであって彼女は普通なんだよな……。
これから色々なことが起こるであろう伏線がばらばらしている感じのある巻で、大丈夫かなと心配になります。いや多分大丈夫じゃない。絶対誰か死ぬ。そう覚悟しながら続きを待ちます。
死者のための音楽 (MF文庫ダ・ヴィンチ)
愛と恐怖のレクイエム
おばあちゃん、まるで後を追うみたいだったね。病院で、返事をしないおばあちゃんにむかって、話しかけてたよね。「ねえ、音楽は聞こえてる?」おかあさんは、そう聞いたんだ。しわくちゃの手を握りしめて。(「死者のための音楽」より)民話の世界に足を踏み入れたかのごとく、美しく切ない光景が眼前に広がってゆく。子どもたちへの愛と死を描いた、妖しく哀しく懐かしい山白怪談の世界。

教えたこともない経を唱え、行ったこともない土地を語る息子。
古い井戸の底に住む謎の美女。すべてを黄金に変える廃液をたれ流す工場。
身元不明の少女に弟子入りされた仏師。山に住む鬼におびえて暮らす人々。
父を亡くした少女と、人が頭に思い浮かべた物を持ってくる奇妙な巨鳥。
生まれつき耳の悪い母が魅せられた、死の間際に聞こえる美しい音楽。
親と子の絆を描いた、懐かしくも幽幻な山白朝子の怪談7篇。
(裏表紙より)

面白いってこういうことを言うんだよなあ! という気持ちで読む。いい短編って心が潤うわ……。
ホラーだったり幻想的だったりといういろんな要素があって、後味がいいわけではないんだけれども、お話としてやっぱりすごく面白くて、ぞわっとしたり息を飲みくだしたり、すごく楽しかった。
どれもそれぞれすごく好きなんだけれども、読み始めて「めっちゃくちゃいいなこの本……」と思った教えたこともない教を唱える子どもの「長い旅のはじまり」が一番好きかもしれない。
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Author:月子
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